2023 年 2 月のアップデートには、Map Viewer の空間解析ツール、および ArcGIS Online Web サイト全体にわたるその他の機能拡張と新機能が含まれています。 以下では、その注目すべき機能について説明します。 詳細については、「ArcGIS Online の新機能」のブログ記事をご参照ください。
新しい解析環境
空間解析ツールを使用して、データ内のパターンと関係を定量化できます。 Map Viewer Classic で使用していたほとんどのフィーチャおよびラスター解析ツールを Map Viewer で使用できるようになりました。 また、ラスター解析で 2 つの新しいツール (連続フローの作成とサーフェス パラメーター) が利用できるようになりました。
特定のツールを参照または検索したり、入力したパラメーターに基づいてクレジット使用量を推定したり、履歴にアクセスして、どのツールが実行されたかやそれらのツールの実行結果、使用されたパラメーター、エラーまたは警告を表示したりできます。 マップを保存すると、同時にツールの履歴も保存されるため、他のユーザーとそのマップを共有している場合は、他のユーザーがジョブの詳細を表示し、ツール パラメーターを再度開くことができます。
マッピング
- Map Viewer でレイヤーのスタイルを設定したり、スケッチを作成したりするときに .gif、.jpg、.png 画像をアップロードしてシンボルとして使用できるようになりました。
- Map Viewer で個別値シンボルを使用してタイプ別にフィーチャ レイヤーのスタイルを設定する場合、詳細とコンテキストをマップの凡例に追加するためのグループを作成できます。 たとえば、マップに放火、暴行、窃盗、強盗などのタイプ別に犯罪が表示されている場合は、これらを暴力犯罪と非暴力犯罪などのグループに整理し、それらのグループを凡例に反映させることができます。
- Map Viewer では、レイヤー内でタイプ (個別値シンボル) または主要カテゴリのスタイル設定が適用された重なり合うフィーチャのフィーチャ表示順序を新しい方法で制御できます。 リスト内でのタイプの順序を手動で変更する場合、重なり合うフィーチャをこの順序に基づいて表示できるようになりました。つまり、リスト内で上位にあるタイプのフィーチャを、リスト内で下位にあるタイプのフィーチャの上に描画できます。
- メディア レイヤーを作成して、Map Viewer で 1 つまたは複数の画像をマップに追加できるようになりました。 メディア レイヤーを作成する際は、マップのベースマップ上の目的の地理的位置に画像を配置します。 たとえば、ある町の履歴マップのスキャン画像と現在のデジタル Web マップを切り替えて、時間の経過に伴う町の変化を視覚化することができます。
- Map Viewer の検索ツールがマップ上に配置されるようになり、キーボード ショートカット (Microsoft Windows の場合は Alt + F、Mac の場合は option + F) を使用してアクセスすることができるようになりました。
3D ビジュアライゼーション
- Scene Viewer での計測中にフィーチャにスナップできるようになりました。
- ボクセル レイヤーでポップアップがサポートされるようになったため、スライス ツールを使用してボクセル レイヤーをさらに詳しく探索できます。
- Scene Viewer では、サポートされているレイヤー用にカスタム リクエスト パラメーターを追加することができます。
- 陰影処理の強化および標高の解像度の向上により、地形が改善されました。
詳細については、ブログ記事「Scene Viewer の新機能」をご参照ください。
共有とコラボレーション
新しいデザインのギャラリー ページでは、アイテムの詳細を簡易表示できるため、ギャラリーから移動せずに特定のアイテムを見つけることができます。 該当するアイテムを特定したら、簡単に完全なアイテム詳細ページを開いて詳細情報を入手できます。
アプリの構成
- ArcGIS Experience Builder には、いくつかの更新が含まれています。 新しいデータ追加ウィジェットを使用すると、実行時にデータ ソースをアプリに追加できます。 他の機能拡張には、ヒストグラム チャートのサポート、3D スライス ツール、新しいメッセージ アクション (選択したライン フィーチャで標高断面が自動生成される) などがあります。 詳細については、「Experience Builder の新機能」をご参照ください。
- ArcGIS Instant Apps には、いくつかの更新が含まれています。 新しい差し込みテンプレートでは、カスタムの差し込み位置、または複数の国で利用可能な定義済みレイアウトを使用して、隣接していない地理的対象地域を単一のアプリ内で表示できます。 対話形式の凡例で、長い凡例の各部を折りたたむことが可能になりました。また、新しいサイド パネル スタイルを使用して凡例をマップの左右にドッキングできるため、凡例の操作用により多くのスペースを確保できます。 スライダー テンプレートを使用して複数の数値スライダーを構成できるようになりました。これらのスライダーは、ユーザーがアプリでさまざまなデータのアニメーションを再生するためにメニューから選択できます。 詳細については、「Instant Apps の新機能」をご参照ください。
データ管理
- オフラインで利用できるよう Web マップを構成する際に、ベースマップとして使用するために組織のタイル パッケージ アイテムを選択できます。 この高度なオフライン オプションを使用すると、マップをオフラインで利用するすべてのデバイスにタイル パッケージを読み込む必要がなくなり、ArcGIS Online は、マップのベースマップを、オフラインで使用するためのタイル パッケージに圧縮する必要がありません。
- ホスト フィーチャ レイヤーの非空間フィールドに対するフィルターまたはクエリの実行速度が遅い場合は、非空間フィールドに対して属性インデックスを定義できます。 文字列フィールドの特定の単語またはフレーズを検索するクエリを向上させるには、フルテキスト インデックスを追加できます。
- ArcGIS Online では、マップ内のレイヤーで構成されている共有設定に関する問題のトラブルシューティングに役立つように、Web マップの所有者や共有マップの組織の管理者に詳細情報が提供されます。
アカウントと管理
- 組織の概要ページが拡張され、フィーチャ データ ストレージ ステータスに関する情報が一目でわかるようになり、サブスクリプションがフィーチャ データ ストレージ制限に近づくと、色分けによって示されるようになりました。 さらに、プレミアム フィーチャ データ ストアを契約している組織では、新しいデザインのフィーチャ データ ストレージ チャートも利用可能になっています。
- 新しいタイプの組織レポートを ArcGIS Online で利用できます。 管理者は、アイテム閲覧数レポートを作成することで、組織内における特定のアイテムへのトラフィックの傾向を経時的に把握できます。