2023 年 6 月のアップデートでは、Map Viewer に新しい解析ツールとラスター関数が追加され、ArcGIS Online Web サイト全体に新機能とその他の機能拡張が加えられました。 以下では、その注目すべき機能について説明します。 詳細については、「ArcGIS Online の新機能」のブログ記事をご参照ください。
マッピング
- Map Viewer でレイヤーをスタイル設定したり、スケッチを作成したりする際に、.gif、.jpg、.png ファイルに加えて、.svg 画像もアップロードしてシンボルとして使用できるようになりました。 画像がぼやけたり解像度が低くなったりせずに、必要に応じて .svg 形式の画像を拡大/縮小できます。
- カテゴリ データを表示するようにレイヤーをスタイル設定する際に、同時に複数のカテゴリに対してマージ、カラー ランプを移動、適用できるようになりました。
- Map Viewer で属性編集のフォームを構成する際に、関連レコードを追加できるようになりました。 フィーチャ編集中に必要に応じて、関連レコードの属性値を更新および追加できます。
- Map Viewer で比例を維持したまま、散布図のチャートを表示できるようになりました。 これは、バブル プロットと呼ばれます。
- Map Viewer でアイテム ブラウザーが改善され、レイヤーを検索する際とマップにレイヤーを追加する際に、より関連性の高い情報が提供されるようになりました。
- ディメンション スライダーを使用して、多次元イメージ レイヤーを Map Viewer でアニメーション表示できるようになりました。 ディメンション スライダーを使用すると、目的のタイム スライスを手動で選択することもできます。
- マップ内でグループ レイヤーを操作する際に、他のレイヤーを 1 つずつ非表示にしなくても、グループ レイヤー内の特定の 1 つのレイヤーだけを表示できるようになりました。 これは、1 つのグループ レイヤーに多数のレイヤーが含まれている場合に特に有効です。
- Map Viewer でストリーミング フィーチャ レイヤーを追加および構成できるようになりました。
3D ビジュアライゼーション
- すべてのデバイスとすべての ArcGIS Web アプリで、水面の反射、優れた陰影処理、鮮明なラベルなどの高品質なビジュアルを自動的に表示します。
- Scene Viewer で点群レイヤーのポイント密度を微調整できるようになりました。
詳細については、ブログ記事「Scene Viewer の新機能」をご参照ください。
アプリの構成
- ArcGIS Experience Builder で新しい 2 つのウィジェットを使用できるようになりました。 ベースマップ ギャラリー ウィジェットを使用すると、ユーザーがアプリ内で切り替えれるベースマップを選択することができます。 スワイプ ウィジェットを使用すると、マップ全体で区切り線を移動またはスワイプして、さまざまなレイヤーを比較することができます。 その他の機能拡張として、検索ウィジェットでレイヤーをフィルタリングせずに検索できるようになり、マップ レイヤー ウィジェットで [テーブルでの表示] データ アクションと凡例の両方を使用できるようになり、調査ウィジェットで、マップだけでなく、同じデータに接続されているウィジェット内のフィーチャを選択して質問に回答できるようになりました。 また、Experience Builder がアクセシビリティに対応できるようになりました。 詳細については、「Experience Builder の新機能」をご参照ください。
- ArcGIS Dashboards に 2 つのビューが配置されるように 1 つのダッシュボードを構成できるようになりました。 デスクトップまたはモバイル デバイスのどちらでも各ビューの表示が最適化されます。 デスクトップ ビューと同じエレメントや構成が異なる新しいエレメントをモバイル ビューに含めることができます。 詳細については、「ArcGIS Dashboards の新機能」をご参照ください。
- ArcGIS Instant Apps に新しいアプリ テンプレートが追加され、いくつかの更新が加えられました。 新しく追加されたパブリック通知テンプレートを使用すると、エンド ユーザーは位置への近接性を基準にフィーチャを検索して選択し、そのリストを .csv および .pdf ファイルとしてエクスポートすることができます。 差し込みアプリ テンプレートには、定義済みレイアウトがさらに多く組み込まれ、縮尺記号とレイヤーの表示設定に関する新しい構成オプションが追加されました。 詳細については、「Instant Apps の新機能」をご参照ください。
データ管理
- 異なる 2 つのホスト フィーチャ レイヤーまたはテーブル レイヤーから取得したダイナミック データを表示する 1 つのレイヤーをユーザーに提供するには、結合したホスト フィーチャ レイヤー ビューを作成します。
- ホスト フィーチャ レイヤーでデータを追加または更新するワークフローとホスト フィーチャ レイヤーのコンテンツを上書きするワークフローが結合されて 1 つのワークフローになり、そのレイヤーのアイテム ページの [概要] タブからアクセスできるようになりました。 データを追加するオプションはフィーチャの追加とも呼ばれています。
空間解析
- 次の解析ツールを Map Viewer で使用できるようになりました。
- [最適な施設の選択] は、需要に最も応える一連の施設を検索します。
- [データの抽出] は、指定した範囲内のデータの .zip ファイル、.csv ファイル、.kml ファイルを作成します。
- [サーフェスの平滑化] は、サーフェス ラスターの窪地とピークを平滑化して、データの小さな欠陥を取り除きます。
- [属性と位置による検索] は、指定した条件を満たすフィーチャまたはフィーチャの一部を検索します。
- [類似フィーチャの検索] は、参照位置に最も類似している位置を検索します。
- [累積流量] は、流向ラスターから各セルへの累積流量のラスターを作成します。
- [流向 は、D8、MFD (Multiple Flow Direction)、DINF (D-Infinity) のいずれかの方法を使用して、各セルから下降傾斜の近傍セルへの流向ラスターを作成します。
- [流路距離] は、各セルから流れ込む河川までの下降傾斜の水平方向または鉛直方向の距離を計算します。
- [レイヤーのマージ] は、2 つのレイヤーからフィーチャを取得して新しい 1 つのレイヤー内に結合します。
- [中心と分散の集計] は、中心フィーチャと分布指向性を算出します。
- Map Viewer でラスター関数を使用できるようになり、解析オプションと視覚化オプションがさらに追加されました。 用意されている関数を直接使用したり、コンテンツ ページからカスタム ラスター関数テンプレートを作成したりすることができます。 ラスター関数エディターをラスター関数テンプレートのアイテム ページから直接開き、ラスター関数を組み合わせて、目的の視覚化または解析を作成できます。
- マップにすでに追加されているレイヤーだけを選択する代わりに、解析ツールに追加するレイヤーを参照できるようになりました。
- スケッチ レイヤーを解析ツールへの入力データとして使用できるようになりました。
- 環境設定を解析ツールだけでなく、マップに対しても指定できるようになりました。
- [テッセレーションの生成] で H3 ビニングを使用できるようになりました。
アカウントと管理
- 多要素認証が有効になっている場合、組織のメンバーはセキュリティ キーとリカバリ コードを使用して ArcGIS アカウントにサイン インできるようになりました。 USB、Bluetooth、NFC (Near Field Communication) デバイスや、生体認証データを使用するデバイス統合プラットフォーム認証などのセキュリティ キーを使用すれば、メンバーはサイン イン時により安全かつ便利な方法で 2 段階認証を完了できます。 リカバリ コードは 1 回限り使用されるコードで、メンバーが各自の認証アプリに物理的にアクセスできなくなった場合 (移動中の携帯電話など) に 2 段階認証を可能にします。
- 組織のメンバーを削除する新しい時間節約方法を使用すると、管理者はメンバーの削除プロセスの実行中に、削除したメンバーのコンテンツとグループを別のメンバーに移行することができます。
- 新しいメンバー情報とフィルターを組織内のグループ メンバーシップの管理に使用できるようになりました。 グループ所有者とグループ管理者は、グループから組織のメンバーを削除したり、グループ ロールを変更したりする際に、メンバー カテゴリ、ログイン タイプ、最終ログイン日などの追加フィルターを有効にすることができます。 また、グループからメンバーを削除する際にリスト内のメンバーを一度にすべて選択できるため、多数のメンバーを含むグループをより効率よく管理することもできます。
- 組織は、管理された注目のコンテンツをギャラリー ページに表示できるようになりました。 このギャラリーには、選択したグループの注目のアイテムがグループ ページの [概要] タブと同じ順序で表示されます。
- 標準フィーチャ データ ストアを契約している組織でフィーチャ データ ストレージ チャートを使用できるようになりました。 このチャートには、指定された期間の最大リソース使用率と平均リソース使用率が表示されます。
- 新しいメタデータ スタイル (ISO 19115-3 XML スキーマ実装) を所属する組織で使用できるように構成することができます。