スケーラブルな Web アプリを構成するためのベスト プラクティス

公共衛生や緊急対応を支援する多くの機関は、世界中のその他の信頼できる情報源とともに、ArcGIS Online で作成されたマップ、アプリ、ダッシュボードを通じて、ニュース速報や主要イベントに関する情報を共有しています。 これらの Web アプリケーションがパブリックに共有されると、多くの場合、高い需要が発生し、大量の Web トラフィックが生成されます。 アプリケーションがニュース フィード、ソーシャル メディア、その他のメディアの Web サイトやチャンネルを通じて共有されると、需要はさらに高まる可能性があります。 パブリックに共有されているアプリケーションは、世界中各地からアクセスされ、需要が多く大規模な状況でも十分なパフォーマンスを発揮することが重要です。

このトピックでは、パブリックに共有されている ArcGIS Online Web アプリケーションのスケーラビリティと表示パフォーマンスを最適化するベスト プラクティスについて説明します。 さらに、次のセクションでは、フィーチャ タイルと応答キャッシュという、Web アプリのスケーラビリティとパフォーマンスをサポートする ArcGIS Online の主なメカニズムについて簡単に説明します。

フィーチャ タイルと応答キャッシュ

ArcGIS Online は、大量の Web トラフィックをサポートする、信頼性が高くスケーラブルなインフラ上に構築されています。 ホスト フィーチャ レイヤーとホスト フィーチャ レイヤー ビューは、情報をパブリックに共有する Web マップとアプリにデータの視覚化を提供します。 ユーザーが ArcGIS Online Web アプリケーションを操作すると、アプリはフィーチャ レイヤーのクエリを使用してデータを要求し、そのデータがフィーチャとしてマップ上に表示されます。 多数のフィーチャがあるレイヤーの場合、ArcGIS Online はフィーチャ タイルを使用して、複数の小さな検索応答でデータを提供します。 フィーチャ タイルは、応答キャッシュと呼ばれるメカニズムを使用して一度キャッシュされ、同じ情報を要求するすべてのユーザーで共有されます。 これにより、アプリは、コンテンツをホストする ArcGIS Online 組織の追加リソースを消費することなく、最新のデータをすばやく表示できます。

ArcGIS Online でパブリックに共有されているアプリを構成する際には、次のセクションで説明するベスト プラクティスを適用することで、アプリはフィーチャ タイルと応答キャッシュを活用できるようになり、世界中の場所でスケーラブルかつ効率的になります。

スケーラビリティを最適化するベスト プラクティス

パブリックに共有されている需要が多い Web アプリケーションのスケーラビリティを最適化するには、次のベスト プラクティスをおすすめします。

  • ホスト フィーチャ レイヤー ビューを使用します。これにより、次のことが実現します。
    • パブリック データを読み取り専用にしたまま、同時に認証済みのライブ編集が可能になります。
    • 同じデータに複数の視覚化を使用して、複数の対象ユーザーや関係者にサービスを提供します。
    • ソース レイヤーをスワップします。これにより、データのメジャー アップデート時の移行がスムーズになります。
  • パブリックに共有されているすべてのホスト フィーチャ レイヤーとホスト フィーチャ レイヤー ビューの編集が無効になっていることを確認します。
  • パブリックに共有されているすべてのホスト フィーチャ レイヤーとホスト フィーチャ レイヤー ビューで、データが更新される頻度に合わせてキャッシュの最大保存期間を設定します。 データを頻繁に更新しない場合は、キャッシュの最大保存期間をデフォルトの 30 秒より長く設定します。 組織のフィーチャ データ ストアのリソースを節約するには、できるだけ長い期間を選択する必要があります。
  • ビュー定義フィルターを設定するときは、current timein the last five minutestodayyesterdaytomorrow などの動的または相対的な日付条件を使用しないでください。 代わりに、データ内に属性として保存されている時間参照を使用します。
    注意:

    ArcGIS Web AppBuilderインフォグラフィックス ウィジェットクエリ ウィジェット、および情報サマリー ウィジェットは動的範囲を使用するため、パブリックに共有されている需要が多いアプリにはおすすめしません。

    ダッシュボードを構成する前に、ArcGIS Dashboards のスケーラビリティのベスト プラクティスを確認してください。

表示パフォーマンスを最適化するベスト プラクティス

スケーラビリティを最適化するベスト プラクティスに加えて、パブリックに共有されている需要が多い Web アプリケーションの表示パフォーマンスを最適化するには、次のベスト プラクティスをおすすめします。

  • ラインおよびポリゴン フィーチャを含むホスト フィーチャ レイヤーごとに、レイヤーのアイテム ページの [設定] タブでレイヤーの描画を最適化するオプションを有効にして、クエリ時間を改善します。
  • フィルターとして使用されているフィールドに属性インデックスを作成します。 属性インデックスを保存するには少量のフィーチャ データ ストレージが追加で必要になりますが、属性値を使用するフィルターの速度が向上します。 組織がクレジットを使用する代わりにフィーチャ データ ストレージに固定コストを希望する場合は、プレミアム フィーチャ データ ストアを検討してください。
  • 不要なレイヤーの描画時間を最小限に抑えるために、各レイヤーに適切な縮尺範囲を設定します。

リソース

詳細については、次のリソースをご参照ください。