適合性解析の実行

適合性解析ワークフローでは、定義した条件を満たすサイトを特定します。 はじめに、解析に含めるサイトを選択し、条件の加重を選択します。 ワークフローがサイトをランク付けし (マップ上にカラーコード シンボルとして表示される)、条件の加重が追加、削除、変更されるとランキングが調整されます。 この解析の結果は、結果テーブルに表示され、新規レイヤーとしてプロジェクトに保存するか、Excel ワークシートとしてエクスポートできます。

ライセンス:

適合性解析ワークフローは、Business Analyst Web App Advanced ライセンスを持つユーザーが利用できます。 Business Analyst のライセンス タイプの詳細については、「ライセンス」をご参照ください。

適合性解析とは、サイトの選択、条件の選択、条件の微調整、結果の表示と微調整といったステップを順番に行うガイド付きワークフローです。

適合性解析を実行するには、次の手順に従います。

  1. [マップ] タブで [分析の実行] をクリックし、[適合性解析] を選択します。

    [適合性解析] ウィンドウが表示されます。

  2. [開始] をクリックします。 必要に応じて、[今後、こちらを表示しない] チェックボックスをオンにして、ワークフローを次に実行するときに [開始] ウィンドウをバイパスします。
  3. [プロジェクトからサイトを追加] または [マップ上のフィーチャから開始] を選択します。
    注意:

    最大で 5,000 の既存サイトを選択できます。 あるいは、目標物の検索 を通じて、またはファイルをインポートすることでマップに追加されたフィーチャなど、マップ上の最大 1,000 のフィーチャを選択することもできます。

    [プロジェクトからサイトを追加] を選択した場合、[サイトの追加] ウィンドウを使用して、最近使用したサイト、現在マップにあるサイト、任意のプロジェクトのサイトを選択できます。 [適用] をクリックします。

  4. 次のウィンドウで、選択内容を確認します。 解析に含めたくないサイトの横にあるチェックボックスをオフにします。 [サイトの追加] をクリックし、追加のサイトを含めます。 特定の条件を満たすサイトのみを表示するには、[プレフィルター] プレフィルター をクリックします。
  5. 解析するサイトを選択したら、[次へ] をクリックします。
  6. 適合性解析の条件を選択します。 解析に条件を追加するには、次の手順を実行します。
    • 条件リストを使用 - [一般的なリスト] タブからリストを選択するか、[マイ リスト] タブをクリックして、過去に作成して保存したリストから選択します。 変数リストを表示、編集、削除するには、[アクション] メニュー [アクション] メニュー をクリックします。
    • データ ブラウザーから変数を追加 - [条件の追加] をクリックし、[データ ブラウザーから変数を追加] を選択します。 変数を選択し、[適用] をクリックします。 必要であれば、条件を選択した後に [リストの保存] をクリックし、選択したアイテムを [マイ リスト] タブに保存して、後で使用することができます。 リストの名前を選択し、[保存] をクリックします。
    • サイトから属性を追加 - [条件の追加] をクリックし、[サイトから属性を追加] を選択します。 サイト属性に数値フィールド (売場面積や家賃など) が含まれる場合、これらの属性は [サイト属性の追加] ウィンドウに表示されます。 属性を選択し、[OK] をクリックします。
    • ポイント レイヤーの追加 - [条件の追加] をクリックし、[ポイント レイヤーの追加] を選択します。 現在のプロジェクトのほとんどのレイヤーは、[ポイント レイヤーの追加] ウィンドウに表示されます。 Web マップなど、リストに含まれていないレイヤーを追加するには、[プロジェクト] パネルで該当するチェックボックスをオンにして、適合性解析に戻ります。 ポイント レイヤーを選択すると、それが自動的にマップに追加されます。 [閉じる] をクリックします。

    上記のいずれかの方法で条件を追加したら、適合性解析が自動的に実行され、次のウィンドウに結果が表示されます。

  7. 必要に応じ、解析に条件を引き続き追加できます。 [条件の追加] をクリックし、上記のいずれかの手順を実行します。
  8. ワークフロー ウィンドウで条件を微調整します。

    デフォルトでは、選択した条件は均等に重み付けされますが、手動で条件の加重を調整し、計算方法を変更できます。 条件を微調整するには、次の手順に従います。

    • 条件の加重を調整するには、[加重] スライダーを使用します。 すべての条件の加重は、合計で 100% になる必要があります。 このため、条件の加重を増減すると、それに合わせて残りの各条件の加重が自動的に増減されます。 条件の加重が変わらないようにするには、[ロック] ロック をクリックします。

    • 条件の影響を変更するには、[その他のオプション] をクリックします。[正] の影響度がデフォルトで選択されています。つまり、変数の値が大きいほど、最終スコアへの影響が大きくなります。 [負] を選択した場合、この逆になります。つまり、値が小さいほど、スコアへの影響が大きくなります。 [目標値] を選択すると、条件に対して最適な値が指定されます。 変数の値が指定の目標値に近いほど、スコアへの影響が大きくなります。

    • 変数の値の範囲を指定するには、[その他のオプション] をクリックします。 [閾値] スライダーを使用すると、変数に対する値の範囲を指定できます。 スライダーのハンドルを調整し、解析に含まれる最小値と最大値を指定するか、値を手動で入力します。

    • ポイント レイヤーを条件の 1 つとして追加した場合、ポイントがどのように解析に適用されるか指定することができます。 デフォルトでは [ポイント数] が選択されています。つまり、変数は、該当するレイヤーに含まれるポイントのうち、解析対象のサイトの境界内にあるポイントの数であることを意味します。 この選択を変更するには、[その他のオプション] をクリックします。

      [レイヤー属性の集計] を選択すると、ポイント レイヤーの属性が解析の変数として使用されます。 [加重フィールド] ドロップダウン メニューのレイヤーから属性を選択し、[統計の種類] ドロップダウン メニューから計算方法を選択します。

      [最も近いポイントまでの距離] を選択し、サイトから、レイヤーから最も近いポイントまでの距離を、解析の変数として使用します。

  9. 解析から条件を一時的に削除するには、該当する条件の横にあるチェックボックスをオフにします。

    条件を選択して微調整すると、マップ上のシンボルと、結果テーブルの情報が自動的に更新され、サイトの新しいランキングが表示されます。 結果テーブルの行にはサイトが表示され、列にはその他の情報 (サイトのサイズ、ランク、適合性スコア、条件) が表示されます。

  10. 結果テーブルのアイテムにポインターを合わせると、該当するサイトがマップ上でハイライト表示されます。 テーブル内の行をダブルクリックして、マップ上で該当するサイトを拡大表示します。 列ヘッダーをクリックして、その列に含まれるデータを基準にテーブルを並べ替えます。

  11. 適合性解析の結果を微調整するには、[適合性解析] ウィンドウで次の手順を実行します。
    • [位置のみ表示] 切り替えボタンをオンにし、リング、運転時間、徒歩時間を表示せずに、サイトを表示します。 このモードでは、マップ上の分析地点が適合性ランク別に番号付けされます。
    • [ランキング色] ドロップダウン メニューを使用し、マップとテーブルに結果を表示するためのカラー ランプを選択します。
    • [スコアによるフィルタリング] ボタンをクリックすると、最大適合性スコアと最小適合性スコアを満たすサイトのみが表示されます。 スライダーを使用し、表示したい範囲を指定するか、値を手動で入力します。 [完了] をクリックします。

適合性解析の結果のエクスポート

適合性解析の結果は、Excel ファイルか、現在のプロジェクトの新しい適合性レイヤーにエクスポートできます。

結果をエクスポートするには、次の手順に従います。

  1. ワークフロー ウィンドウで [エクスポート] をクリックします。
  2. [エクスポート] ウィンドウで [Excel にエクスポート][新しい適合性レイヤーにエクスポート] を選択します。 適合性レイヤーにエクスポートする場合は、レイヤーに新しい名前を付けます。
  3. [エクスポート] をクリックします。

    Excel ファイルがコンピューターにダウンロードされるか、プロジェクトのコンテンツの [適合性解析] セクションに新しいレイヤーが保存されます。

  4. 保存された適合性レイヤーを開くには、プロジェクト ウィンドウの [適合性解析] セクションでレイヤーを探します。 レイヤーの [アクション] メニュー [アクション] メニュー をクリックし、[解析を開く] をクリックして、解析を開きなおし、変更します。

適合性スコアの計算

各変数の加重スコアは、ユーザーが選択した目標値と、特定サイトの値のパーセント差として計算されます。 サイトの最終的な適合性スコアを計算するには、解析で使用される各変数に対し、加重スコアを加算します。

各変数のスコア計算を示す設定は、[適合性解析] ウィンドウにあります。 各変数と解析における加重は、ボックスに表示されます。 変数値の影響度と範囲は [その他のオプション] にあります。

適合性解析の変数

正の影響度

正の影響度とは、変数の値が大きいほど、最終スコアへの影響が大きくなることです。 これは、サイトの変数値からその変数の最小値を引いた値を、値の範囲で除算することで求められます。 このスコアに、解析において変数に割り当てられた加重を乗算します。 式は以下のとおりです。

正の影響度のスコア計算

たとえば、Total Population 変数を適合性解析に追加したとします。 サイトの人口は 332,525 人で、すべてのサイトの人口範囲は 153,957 ~ 727,103 です。 変数の加重は、合計適合性スコアの 25% です。 計算は次のように行われます。

値を入れた式の例

負の影響度

負の影響度とは、変数の値が小さいほど、スコアへの影響が大きくなることです。 マイナスの影響度とも呼ばれます。 これは、変数の最大値からサイトの変数値を引いた値を、値の範囲で除算することで求められます。 このスコアに、解析において変数に割り当てられた加重を乗算します。 式は以下のとおりです。

負の影響度のスコア計算

たとえば、Total Population 変数を適合性解析に追加したとします。 サイトの人口は 332,525 人で、すべてのサイトの人口範囲は 153,957 ~ 727,103 です。 変数の加重は、合計適合性スコアの 25% です。 計算は次のように行われます。

値を入れた式の例

目標値の影響度

目標値の影響度は、変数の目標値を定義します。 変数の値が指定した目標値に近いほど、スコアへの影響が大きくなります。 これは、変数の目標値からサイトの変数値を引いた値を、目標値と最小値の差か、目標値と最大値の差 (どちらか大きい方) で除算することで求められます。 このスコアに、解析において変数に割り当てられた加重を乗算します。 式は以下のとおりです。

目標値の影響度のスコア計算

たとえば、Total Population 変数を適合性解析に追加したとします。 変数の目標値は 500,000 に設定されています。 サイトの人口は 332,525 人で、すべてのサイトの人口範囲は 153,957 ~ 727,103 です。 変数の加重は、合計適合性スコアの 25% です。 計算は次のように行われます。

値を入れた式の例

初期設定の設定

アプリケーションの初期設定Business Analyst Web App の初期設定を設定できます。 適合性解析ワークフローでは、導入ページのオンとオフの切り替え、デフォルト色の設定、ポイント レイヤーの影響を正にするか負にするかの調整を行えます。 管理者は、組織全体に対して初期設定を設定 できます。

ワークフローの初期設定を設定するには、次の手順を実行します。

  1. 上部リボンの [初期設定] 初期設定 をクリックします。

    [初期設定] ウィンドウが表示されます。

  2. [マップ] セクションを展開し、[分析の実行] セクションを展開して、[適合性解析] をクリックします。
  3. 次の初期設定を設定できます。
    • [適合性解析導入ページの表示] チェックボックスをオフにすると、解析を実行するときにワークフローの概要ページをスキップします。

    • [色] ドロップダウン メニューで、マップ上の結果に対して使用するカラー ランプを選択します。 [透過表示] スライダーを使用して、色の透過表示を調整します。

    • [ポイント レイヤーの影響] では [正][負] を選択します。

    デフォルト設定に戻すには、[デフォルトに戻す] をクリックします。

  4. 変更内容を保存するには、[保存] をクリックするか、必要に応じて [保存して閉じる] をクリックして [初期設定] ウィンドウを閉じます。 変更内容を表示するには、アプリを更新します。