データ ブラウザーを介して利用できる目標物および人口統計データには、四半期ごと、半年ごと、1 年ごと、および 10 年ごとに更新される多種多様なデータセットが含まれます。
Esri Demographics には、付属するすべてのデータに関するドキュメントが用意されています。
- Business Analyst サブスクリプションに含まれているデータセットについては、「Esri U.S. Data Fact Sheet」および「Esri Global Data Fact Sheet」をご参照ください。
- 使用可能な区画境界の詳細については、「Introduction to Esri demographic data」をご参照ください。
カテゴリによるデータの参照
データ ブラウザーにある変数はカテゴリに分類されます。 カテゴリを選択して、一般的な変数を表示したり、サブカテゴリを参照したり、カテゴリ内のすべての変数を表示したりできます。 それぞれの国や地域ですべてのカテゴリを使用できるわけではありません。
データ カテゴリについては、「人口統計データ カテゴリ」をご参照ください。
データ ソースの表示または設定
データ ブラウザーでは、そのデータを作成または管理した組織、つまりそのソースを表示できます。 たとえば、消費者支出行動を説明するデータは消費者支出データセットに含まれ、そのソースは Esri および米国労働統計局です。
データ ソースとその他のメタデータを表示するには、次のいずれかのオプションを使用します。
データ ブラウザーの [結果の調整] ウィンドウで、[ソース] セクションのチェックボックスを使用してデータ ソースを選択します。 たとえば、米国国勢調査局によって提供されるすべての変数を表示するには、[U.S. Census] を選択します。 データ ブラウザーで結果がフィルタリングされ、このソースから入手可能な変数が表示されます。
データ ブラウザーの [結果の調整] ウィンドウで、[データセット] セクションのチェックボックスを使用してデータセットを選択します。 たとえば、市場ポテンシャル データセットのすべての変数を表示するには、[市場ポテンシャル] を選択します。 データ ブラウザーで結果がフィルタリングされ、このデータセットから入手可能な変数が表示されます。
いずれかの変数の [情報] にポインターを合わせます。 [情報] ポップアップには、名前、年代、計算情報、データ ソース、変数定義など、この変数のすべてのメタデータが表示されます。
人口統計データ ソース
国や地域によっては、Business Analyst Web App に複数の人口統計データ ソースが含まれていることがあります。 これらのデータ ソースでは、含まれる変数と区画レベルがそれぞれ異なります。 国/地域ドロップダウン メニューの [データ ソースの選択項目をクリック] ボタン を使用して、特定のデータ ソースを選択できます。
一部の Business Analyst 機能は、選択したデータ ソースに基づいて制限されています。 データ ソースの概要を以下に示します。
国または地域 | 人口統計データ ソース |
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グローバル |
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POI (目標物) データ ソース
国や地域によっては、POI (目標物) のデータ ソースが含まれていることがあります。 POI データは、目標物の検索などのワークフロー内で使用できます。 国の POI データ ソースが複数存在する場合は、利用可能なオプションの中から選択できます。
データ ソースの概要を以下に示します。
国または地域 | POI (目標物) データ ソース |
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米国 | 目標物ポイント データ ソース: 交通ポイント データ ソース: |
カナダ | |
インド | |
メキシコ | |
プエルトリコ | |
タイ | |
グローバル |
ポリゴンのジェネラライズ
Business Analyst Web App で Web マップとレイヤーを追加すると、解析、レポート、共有用にジェネラライズされた入力ポリゴンに使用される詳細レベルを指定できます。 この設定は、所定のワークフローでデータが取得、保存、共有される方法に影響を及ぼすほか、アプリのパフォーマンスも左右することがあります。 アプリケーションの初期設定の [解析ポリゴンの許容値] スライダーを使用し、ポリゴンのジェネラライズのレベルを指定します。
スライダーの設定により、ポリゴン境界のジェネラライズの程度を定義します。
最高のパフォーマンス | 最高精度 |
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スライダーを最高のパフォーマンスに設定すると、元の境界線からの大きい偏差が許可されるため、パフォーマンスが良好になります。 使用される境界には、実際の境界から最大で 3,200 メートルのずれが生じることがあります。 | スライダーを最高精度に設定すると、境界は元の境界線に従うため、計算が正確になります。 使用される境界と実際の境界のずれは、10 メートル未満に抑えられます。 |
注意:
選択される許容値は閾値です。すなわち、描画されたポリゴンの境界が現在の許容値の設定よりも詳細にわたる場合は、ジェネラライズされないことを意味します。 マップ上の境界精度が現在の許容値の設定よりも大きい場合、その設定は無視され、精度の高さが優先されます。
ポリゴンのジェネラライズの設定は、以下のワークフローに影響を及ぼします。 そのため、以下のシナリオでは、[解析ポリゴンの許容値] スライダーを高精度に設定することをお勧めします。
適合性解析 | ArcGIS から独自のレイヤーを追加し、それを適合性解析で直接使用できます。 解析ポリゴンの精度が高ければ高いほど、解析で使用されるレイヤーの境界はより詳細になります。 |
レイヤーの設定 | ArcGIS から独自のレイヤーを追加し、それを解析とレポートで使用するよう設定できます。 解析ポリゴンの精度が高ければ高いほど、解析とレポートで使用されるレイヤーの境界はより詳細になります。 |
フィーチャのサブセットにフィルターされたレイヤーの保存 | ArcGIS から独自のレイヤーを追加し、フィーチャのサブセットにフィルターして、コピーを保存できます。 解析ポリゴンの精度が高ければ高いほど、保存されたレイヤーの境界はより詳細になります。 |
カラーコード マップおよびスマート マップ サーチのレイヤーとしての保存 | 任意の変数でカラーコード マップまたはスマート マップ サーチを作成し、現在のプロジェクトにポリゴン レイヤーとして保存できます。 解析ポリゴンの精度が高ければ高いほど、ArcGIS で使用されるレイヤーの境界はより詳細になります。 |
カラーコード マップとスマート マップ サーチの共有 | 任意の変数でカラーコード マップまたはスマート マップ サーチを作成し、その結果を Web マップとして ArcGIS に共有して、共有したレイヤーをホスト フィーチャ サービスにエクスポートできます。 解析ポリゴンの精度が高ければ高いほど、ArcGIS で使用されるレイヤーの境界はより詳細になります。 |
データの割り当て
ArcGIS ソフトウェアは GeoEnrichment と呼ばれるプロセスを使用して、マップ上のエリアに関する人口統計データを提供します。 国勢調査地区やブロック グループなどの標準区画では、情報はデータを提供する機関 (米国国勢調査局など) によりこれらの単位ですでにレポートされているため、データの取得はシンプルです。 ポリゴンの描画、シェープファイルのインポート、またはサイト周辺のバッファーの追加により、マップ上に作成したエリアは非標準区画と見なされ、これらのエリアのデータの取得は少し複雑になります。
非標準区画の場合、データは最初にレポートされた単位とは異なる単位に割り当てられる (または分布および集計される) 必要があります。 データの割り当ては、Esri によって生成された居住地ポイントを使用して、マップ上に作成した一意のエリアの詳細を提供します。
比較するために、米国国勢調査局から直接入手できるデータを使用する解析は、国勢調査により生成された重心に依存しています。 重心はフィーチャの表示上の中心であり、1 つのポイントで示されます。 マップ上に描画されたエリアに重心が含まれる場合、解析は単位全体のデータを取得するので、データ取得が不正確になります。
では、人々は標準区画内のどこに実際に住んでいるのでしょうか? ほとんどの場合、全員が重心周辺に集中しているわけではありません。 Esri により生成された居住地ポイントを使用する解析は、地理的居住区パターンに基づいてデータを小さな単位に割り当てます。 これにより、人々の実際の場所に基づいて、描画された形状に最も近づけて配置されるエリアのデータが取得されます。
居住地ポイント
居住地ポイントとは、場所の人口密度を表すポイントです。 居住地ポイントは、重み付けされるため、一意になります。 居住地ポイントは、人々が標準の区画単位内のどこに住んでいるかを表し、そこに住んでいる人口に基づいてポイントに重みを割り当てます。 一方、国勢調査の重心は標準区画の人口を集計する幅広い計測です。描画したポリゴンが重心と交差する場合、区画全体のデータはポリゴンに返されるデータに集められます。 つまり、ポリゴンがわずかに交差している場合でも、データは区画全体を集計します。
Esri は、国に応じて、居住地ポイントをプロットするための方法をいくつか使用します。 手法の詳細については、「データの割り当て機能の仕組み」をご参照ください。
割り当てベース
居住地ポイントには、人口データと世帯データという 2 種類の人口統計数が割り当てられます。 人口データは個人の人数を反映し、世帯データは人々を居住地でグループ化した世帯の数を反映します。 居住地ポイントは人口と世帯の両方のレベルでデータを提供するため、これらのベースを使用して他の人口統計変数を割り当てることができます。 たとえば、教育変数は人口に基づき、世帯収入変数は世帯に基づきます。
データ更新に関する備考
目標物 (POI) データが Business Analyst Web App で表示され、使用される方法に注意してください。
- 最新のリリースには、3 つの年代の米国人口統計データ (Esri 2023、Esri 2022、および Esri 2021) が含まれていますが、POI データは 1 つの年代 (現行年度) しか含まれていません。 選択した人口統計データ ソースに関係なく、同じ POI データにアクセスします。 たとえば、人口統計データ ソースをどの年度に設定しても、目標物の検索を実行すると、同じ POI 結果が生成されます。
- ベンダーの年代を確認するには、「Places データの概要」を参照し、目的のベンダーを選択します。
NULL 値は次のワークフローに影響します。
- カラーコード マップとスマート マップ サーチでは、フィーチャに NULL の返り値が含まれている場合、そのフィーチャはマップで非表示になります。 統計 (平均値、最小値、最大値など) の計算に問題はありません。
- 適合性解析では、フィーチャに NULL の返り値が含まれている場合、そのフィーチャはランキングやスコアリングには含まれません。