新機能

ArcGIS Experience Builder の 2024 年 2 月の更新には、以下に示す新しい機能とウィジェット、および機能拡張が含まれています。

  • データ アクション - [統計][テーブルに追加] の 2 つの新しいデータ アクションが追加されました。 [統計] では、レコードの個数、合計、平均、標準偏差などの統計を取得できます。 [テーブルに追加] はデータ ソース レベルの新しいデータ アクションで、別のウィジェットのデータ ソース全体のすべてのレコードをテーブルに送信できます。 類似する [テーブルに表示] データ アクションはレコード レベルのデータ アクションで、選択レコード、現在のレコード、読み込まれたレコードにのみ影響します。 [エクスポート] データ アクションでは、ArcGIS アイテム形式にエクスポートできるようになりました。
  • 一般設定 - ビルダーの左側にある [一般] タブは、新しい [エクスペリエンス設定] または [テンプレート設定] パネルを開きます。ここで、アプリまたはテンプレートの一般設定を構成できます。 アイテム設定を使用して、アプリまたはテンプレートのファビコン、サムネイル、サマリーを変更できます。 タイム ゾーン設定を使用して、Experience Builder が異なるタイム ゾーンにある時間ベースのデータを処理する方法を選択します。 また、[URL ステータスの管理] の下にある設定を使用すると、実行時に URL に表示する URL パラメーターを制御できます。
  • グリッド ページ - グリッドにネストされたウィジェットの [スタイル] タブに、[拡大を許可] チェックボックスが表示されるようになりました。 これを使用し、グリッド ページの設定の [拡大を許可] チェックボックスをオーバーライドできます。 これは、ユーザーが一部のグリッド アイテムだけを拡大できるようにする場合に便利です。 この機能強化はグリッド ウィジェットにも適用されます。
  • ログイン - ウィジェット、データ、ユーティリティ サービス、特定の権限を持つアカウントを必要とするコンポーネントがアプリに含まれている場合、必要な資格情報を持たないユーザーがアプリにアクセスしようとすると、バナーが表示されます。 バナーはユーザーがアクセスできないアプリのすべての部分をリストし、別のアカウントを使用してサイン インするか、無視して何もアクセスせずに続行するかを選ぶよう促します。 無視することを選択すると、ユーザーがアプリを更新するまで、アプリは資格情報を再要求しません。
  • テンプレート - 4 つの新しい全画面ページ テンプレート (ダッシュボード、プラトー、序文、スルース) が追加されます。 これらの新しいデフォルト テンプレートは、[テンプレート] ギャラリーで、サムネイルの [新規] バッジで特定できます。
  • URL パラメーター - マップの中心、縮尺、回転、観測点、レイヤーの表示設定を定義するための、5 つの新しいマップ ウィジェット パラメーターが追加されます。 検索ソースと検索入力を表示するために使用できる、2 つの新しい検索ウィジェット パラメーターが追加されます。 また、block パラメーターも追加されます。これを使用すると、スクロール ページの特定のブロックにアプリを移動することができます。 新しい data_s パラメーターは、データ レコードを選択するパラメーターとして data_id を置換します。 以前の data_id パラメーターを持つ URL は予期したとおりに動作し続け、選択が更新されると自動的に新しいパラメーターに調整されます。 マップ ウィジェットおよび検索ウィジェットのすべてのパラメーターと data_s パラメーターは、疑問符 (?) ではなくハッシュマーク (#) の後に続きます。 詳細と例については、「URL パラメーター」をご参照ください。
  • ウィンドウ - 新しい [ブロック ページ] 設定を固定ウィンドウで使用できます。 この設定をオフにすると、ウィンドウを非モーダルにできます。つまり、ウィンドウが開いている間、ユーザーはウィンドウとページの両方に対して操作を行えます。 ウィンドウ テンプレートには、固定ウィンドウ、固定パススルー、アンカーの 3 つのカテゴリがあります。

ウィジェット

その他の改善として、次の新しいウィジェットと更新されたウィジェットがあります。

  • 選択ウィジェット (新規) - を使用すると、属性選択、対話形式のマップ選択、空間選択を使用してフィーチャを選択できます。 選択を伴うデータ処理タスクを実行できるさまざまなメッセージとデータ アクションを有効化できます。 このウィジェットは、テーブル ウィジェットやリスト ウィジェットなど、他のウィジェットが行った選択を表示します。つまり、別のウィジェットでフィーチャを選択して、その選択に対して選択ウィジェットでデータ アクションを実行できます。
  • データの追加ウィジェット - GPX ファイルのアップロードがサポートされます。 [タイプ] ボタンをクリックして、ArcGIS コンテンツの特定のデータ タイプを検索すると、グループ レイヤーを検索できるようになりました。 レイヤー タイプでフィルターすると、複数のレイヤーを含むフィーチャ コレクションがグループ レイヤー カテゴリに表示されます。
  • 解析ウィジェット - 35 個の組み込みのラスター解析ツールと、100 個を超える組み込みのラスター関数をサポートします。 また、カスタム ラスター ジオプロセシング ツールを追加することもできます。 新しいツールと機能は、ラスター ツール アイコン ラスター ツール とラスター関数アイコン ラスター関数 で識別できます。
  • ブックマーク ウィジェット - ウィジェットの設定で、ドラッグしてブックマークを並べ替えることができます。 実行時に追加されたブックマークには、ブックマークが表すマップ エリアに基づくマップ サムネイルがあります。
  • ボタン ウィジェット - ボタン ウィジェットを使用して、サイドバー ウィジェットを開閉することができます。 これを行うには、ボタン ウィジェットをアプリに追加します。ボタン ウィジェットの設定の [アクション] タブで、[ボタンをクリック] トリガーを追加して、ターゲットとしてサイドバー ウィジェットを選択し、[サイドバーの切り替え] アクションを選択します。
  • Business Analyst ウィジェット - 新しい [検索] 設定を使用し、Business Analyst ウィジェットのマップ検索ツールのオンとオフを切り替えられます。 新しい [データ ソース] ドロップダウン メニューには、選択した国または地域で使用可能なデータがリストされます。 国や地域によっては、使用可能なデータ ソースが複数存在することがあります。 概要を示すテキストは、[プリセット] モードでカスタマイズできます。 デフォルト インフォグラフィックスは [ワークフロー] モードで設定できます。
  • カード ウィジェット - Experience Builder モバイル最適化レイアウト モードと同じように、[自動] および [カスタム] レイアウト モードを使用し、カードのホバー状態のレイアウトを設計できます。 [自動] モードでは、ネストされたウィジェットの設定が、デフォルト状態とホバー状態の間で同期されます。 このモードは、デフォルト状態とホバー状態の間で、背景の設定などカードのコンテンツ設定のみを変更し、ネストされたウィジェット設定は変更しない場合に適しています。 [カスタム] モードでは、カードのデフォルト状態およびホバー状態で別のレイアウトを作成します。
  • チャート ウィジェット - カラム、バー、ライン、エリア チャートで新しい [フィールドで分割] 設定を使用すると、カテゴリ フィールドを別のフィールドで分割できます。 分割フィールドを定義した場合、カテゴリ フィールドのデータが複数のデータ シリーズに分割されます (つまり、分割フィールド内の個別値ごとに 1 つのシリーズ)。
  • 編集ウィジェット - ウィジェットの設定の [規定] モードを使用し、実行時に変更できない定義済みのスナップ設定を指定できます。 編集権限は、どこで編集ウィジェットにアクセスするか (ビルダーか、実行時のアプリか) とアカウント タイプによって異なります。 ルールと権限の包括的なリストについては、編集ウィジェットのドキュメントをご参照ください。 実行時にツールチップをオンにすると、描画中に Tab キーを押すとセグメントの長さ、角度、高さの値を入力できます。 これらの新しい編集制約により、2D と 3D で描画中のコントロールと効率性が向上します。
  • フィルター ウィジェット - グループ フィルターをサポートします。 [グループ SQL 式ビルダー] を使用すると、共通の値に基づいて複数のデータ ソース フィールドをフィルター処理するグループ フィルターの論理式を作成できます。 フィルターとグループ フィルターを複製できます。
  • グリッド ウィジェット - グリッドにネストされたウィジェットの [スタイル] タブに、[拡大を許可] チェックボックスが表示されるようになりました。 これを使用し、グリッド ウィジェットの設定の [拡大を許可] チェックボックスをオーバーライドできます。 これは、ユーザーが一部のグリッド アイテムだけを拡大できるようにする場合に便利です。 この機能強化はグリッド ページにも適用されます。
  • リスト ウィジェット - [レコード数の表示] 設定で合計レコード数と選択レコード数を表示できます。 ユーザーが [エクスポート] データ アクションでデータをエクスポートする場合、リスト ウィジェットでアクティブに使用されているフィールドのみがエクスポートに含められます。 これには、ダイナミック テキストやダイナミック イメージに使用されているフィールドが含まれます。
  • マップ ウィジェット - マップ ウィジェットの設定で、Web マップのクライアントサイド クエリをオンにできます。 クライアントサイド クエリの利点は、サーバーでの要求が減り、アプリのパフォーマンスが向上することです。 クライアントサイド クエリを使用すると、サーバーに対するネットワーク リクエストの数が大幅に減少します。 サーバーに負荷のかかる可能性がある一般的な Experience Builder アプリの構成は、現在のマップ範囲に基づいて更新されるリスト ウィジェットです。 そのようなアプリがある場合、クライアントサイド クエリをオンにすることで、サーバーの過負荷を回避できます。 さらに、クライアントサイド クエリは、サーバーサイド クエリよりも高速です。 フィーチャを選択してチャートを更新するなどのデータ関連タスクは、高速に実行されます。
  • マップ レイヤー ウィジェット - ユーザーが名前でレイヤーを検索したり、実行時にレイヤーをドラッグして並べ替えられるようにします。 新しい [チェックボックスを使用してレイヤーの表示を制御] の設定は、[レイヤーの表示設定の切り替え] 設定を置換します。 このウィジェットは、[テーブルに追加][エクスポート][フィルターの設定][位置の設定][統計] の 5 つのデータ ソース レベルのデータ アクションをサポートします。
  • 近隣検索ウィジェット - このウィジェットは、リストの仮想化によって実行時のパフォーマンスを向上します。 実行時にデータ追加ウィジェットで追加されたデータを、解析の入力データとして使用できます。 ウィジェット パネルに表示する、入力位置を描画するスケッチ ツールは、実行時に選択できます。 レイヤーのすべてのフィーチャを使用し、入力検索エリアを作成できます。 その結果で、解析条件を満たすフィーチャのシンボルを表すマップ シンボルを含めることができます。 解析が 1 つのフィーチャしか返さない場合、ウィジェットはそのフィーチャに自動的にズームするようになりました。 CSV 形式をエクスポートする場合、入力レイヤーの名前が .csv ファイルの名前になります。
  • 共有ウィジェット - 実行時に表示される [URL パラメーターを含める] チェックボックスでは、コピーする URL にアクティブな URL パラメーターを含めることができます。 チェックボックスをオフにすると、パラメーターが含まれないエクスペリエンスの元の URL を共有します。
  • サイドバー ウィジェット - ボタン ウィジェットを使用して、サイドバー ウィジェットを開閉することができます。 これを行うには、ボタン ウィジェットをアプリに追加します。ボタン ウィジェットの設定の [アクション] タブで、[ボタンをクリック] トリガーを追加して、ターゲットとしてサイドバー ウィジェットを選択し、[サイドバーの切り替え] アクションを選択します。
  • スワイプ ウィジェット - このウィジェットには、[パネル][バー] の 2 つの配置スタイルがあります。 [デフォルトの有効化] 設定を使用し、ウィジェットを最初に読み込むときにスワイプ ツールをデフォルトでオンにします。 ユーザーが実行時のレイヤーの表示設定を変更できるようにします。
  • 調査ウィジェット - Web シーンで選択されたフィーチャから、調査の質問にデータを入力できます。 シーン レイヤーには、関連付けられたフィーチャ レイヤーが必要です。
  • テーブル ウィジェット - レイヤーのデフォルト設定を使用して、初期表示で表示するフィールド、表示フィールド、編集可能フィールドを決定します。 実行時に開くシートのレコードを選択できます。 他のウィジェットの設定でオンにするテーブル関連のデータ アクションには、[テーブルに表示][テーブルに追加] の 2 つがあります。 どちらも、別のウィジェットからテーブルにレコードを送信するためのものです。 違いは、対象となるレコードです。 [テーブルに追加] はデータ ソース レベルのアクションで、データ ソース全体のすべてのレコードをテーブル ウィジェットに送信します。 [テーブルに表示] はレコード レベルのデータ アクションで、選択レコード、現在のレコード、読み込まれたレコードにのみ影響します。
  • タイムライン ウィジェット - 時間の最小精度単位のオプションは [秒] になりました。
  • ウィジェット コントローラー - 列ウィジェットや行ウィジェットのようなレイアウト ウィジェットを、ウィジェット コントローラー ウィジェットに追加できます。 固定されたウィジェット パネルの幅と高さを [ストレッチ] に設定することもできます。 その場合、[上][下][左][右] の余白内で、キャンバスのエリアを埋めるようにパネルがストレッチされます。これは、ピクセル単位またはキャンバスのパーセントで定義できます。 アクティブなウィジェットを知らせるインジケーター ラインをオンにできます。 [展開] ボタンと [折りたたみ] ボタンを使用して、パネルを完全に閉じないで、パネルが占めるスペースの量を変更できます。

このトピックの内容
  1. ウィジェット