ArcGIS Experience Builder の 2025 年 10 月の更新には、以下に示す新しい機能、ウィジェットおよび機能拡張が含まれています。
- アクセシビリティー - 全画面ページでは、Enter キーまたはスペースキーを使用して、[ウィジェットの挿入] パネルからキャンバスにウィジェットを追加することができます。 新しい [各ウィジェットのアクセシビリティー設定を有効化] 設定を使用して、アプリ内のすべてのウィジェットでウィジェット設定の [コンテンツ] タブに [アクセシビリティー設定] セクションを追加できます。このセクションには、スクリーン リーダーで読み上げられるアクセス可能なウィジェット ラベルを追加する設定が含まれています。 1 次ウィジェット、つまり、ページ アウトライン内のその他のウィジェットやレイアウト コンテナー内にネストしていないウィジェットの場合、[移動先で有効化] をオンにして、実行時にキーボードのタブ順でウィジェットに直接移動するショートカットを追加できます。 十分なカラー コントラストでアプリを作成できるように、テーマ設定で、ページ、コンテナー、オーバーレイ、対話型エレメントのデフォルト状態と選択状態の背景色とテキスト色の設定がリンクされるようになりました。 背景色を変更すると、その背景色と十分なコントラストがあるテキスト色が Experience Builder によって自動的に選択されます。 十分なコントラスト (最小 4.5:1) がない色にテキスト色を変更した場合、別の色を選択するよう求める警告が表示されます。 ウィジェット コントローラー ウィジェットでアクセシビリティー機能がサポートされます。 時系列、フレーム、序文、リボンの 4 つのデフォルト テンプレートがアクセシビリティーについて最適化されています。 検索ウィジェットとリスト ウィジェットで候補の読み上げと検索結果の変更がサポートされます。
- アクション - [エクスポート] データ アクションを使用してデータをエクスポートすると、通知が表示され、エクスポートの進行状況が追跡されます。
- Arcade - ウィジェットの書式設定プロファイルで使用されるフィールドが、使用されるフィールド リストに自動的に追加されるようになりました。
- ビルダー - [ライブ ビュー] と [レイアウトのロック] のどちらも [ウィジェットの挿入] パネルから直接オフにすることができます。
- 一般設定 - 新しい [ページの表示設定を規制] 設定を使用して、ユーザー タイプとグループ メンバーシップに基づいて、特定のページを閲覧できるユーザーを制限できます。 ユーザーが必要なロールまたはグループ メンバーシップを持っていない場合、制限されたページはメニューに表示されません。 ユーザーが制限されたページにアクセスしようとすると、アカウントを切り替えるか別のページに移動するよう求められます。
- スタイル設定 - ウィジェットのスタイル設定の [背景] セクションで前景色を設定できます。 ページ、ウィンドウ、コンテナー (リスト ウィジェットのアイテム、カード ウィジェット、アコーディオン ウィジェットなど)、セクション、スクリーン グループの前景色も設定できます。
- テンプレート - コンパス グリッド ページ テンプレートが追加されました。 デフォルト テンプレート、ArcGIS Online テンプレート、ArcGIS Living Atlas テンプレートがテンプレート ギャラリーに表示されるようになりました。 以前は、テンプレート ギャラリーには自分のテンプレートだけが表示されていました。 テンプレート ギャラリーとエクスペリエンス ギャラリーに、フィルターに基づいたテンプレートとエクスペリエンスの数が表示されます。 組織の管理者がセキュリティー設定で有効化している場合、組織の外部のユーザーが所有しているエクスペリエンスとテンプレートを参照することができます。
- テーマ設定 - 今回の更新では、アプリのテーマをカスタマイズするための新しいシステムが提供されます。 6 つの新しいアプリ テーマがあらかじめ用意されており、いずれのテーマも、アプリの視覚的アイデンティティーが組織のブランディングや個人の好みと一致するようにカスタマイズすることができます。 テーマ設定ではプライマリー カラーとセカンダリー カラー、(情報、成功、警告、エラーを示す) 機能色、中間色を定義できます。 サーフェス (ページ、テーブル ウィジェットのセル、ウィンドウなど) の色や対話型エレメント (ドロップダウン ボタン、オンとオフの状態の切り替えスイッチ、キーボード フォーカス インジケーターなど) の色を定義できます。 カラー プレビューで、プライマリー、セカンダリー、情報、成功、警告、エラーの色ごとに、3 つのシェードの上にテキストがどのように表示されるかが示されます。 アクセシビリティー基準への準拠を促すため、テキスト色と背景色の一部の組み合わせが最小レベルのコントラスト (4.5:1) を満たしていない場合、警告が表示されます。 さらに、タイポグラフィー、アプリ エレメントの枠線の半径、リンク テキストの下線スタイルなどの新しいテーマ設定が追加されました。 タイポグラフィー設定では、見出しと本文のテキストのフォントを選択したり、一般フォントのサイズを設定したりすることができます。 フォントを Google Fonts から追加できます。
- Web サイト - experience.arcgis.com Web サイトのヘッダーと [リソース] ウィンドウに、Experience Builder のヘルプ リソース (ドキュメント、ArcGIS ブログ記事、Esri Academy トレーニング、開発者向けドキュメント) へのリンクを含む ArcGIS Online メニューが追加されました。
- ウィンドウ - ウィンドウのコーナーをドラッグしてサイズを変更できます。
ウィジェット
その他の改善として、次の新しいウィジェットと更新されたウィジェットがあります。
- 画像コレクション エクスプローラー ウィジェット (新規) - ダイナミック イメージ レイヤーからの画像コレクション内の個々の画像を表示します。 このウィジェットを使用して、画像のプレビュー、フットプリント、詳細を表示できます。 画像を選択したり、選択した画像から新しいイメージ レイヤーを作成したりすることができます。
- ログイン ウィジェット (新規) - サインイン エクスペリエンスをアプリに追加します。このウィジェットはボタンであり、ユーザーをこれを使用して ArcGIS アカウントにサイン インしたり ArcGIS アカウントからサイン アウトすることができます。 ユーザーがサイン インするためにこのウィジェットをクリックした場合、ポップアップ サイン イン ウィンドウが開くか、ArcGIS サイン イン ページにリダイレクトされます。 ユーザーがすでにサイン インしている状態でこのウィジェットをクリックした場合、そのユーザーが直接サイン アウトするか、いくつかのオプションから成るドロップダウン メニューが開きます。 ユーザーがサイン インまたはサイン アウトした後で特定のアプリ ページ、ビュー、ウィンドウ、または外部の URL にユーザーを遷移させるリダイレクトを設定できます。
- アコーディオン ウィジェット - ウィジェット ツールバーの [ウィジェットの追加] ボタンを使用して、アコーディオンにウィジェットを追加できます。
- データの追加ウィジェット - 実行時に .fgdb ファイルを .zip ファイルとしてアップロードできます。 該当するレイヤーのエクスポートを許可したり、許可するエクスポート形式を選択したりすることができます。 CSV、JSON、GeoJSON、ArcGIS アイテム、シェープファイル、FGDB、KML 形式へのエクスポートをユーザーに許可できます。
- 解析ウィジェット - [マップ サービスとして結果を表示] 設定が追加されました。 この設定をオンにすると、サポートされているデータ タイプの結果がマップ サービスとして返されます。
- ベースマップ ギャラリー ウィジェット - URL によって追加したベースマップのポップアップをオフにすることができます。 さらに、組織のベースマップ ギャラリー設定と同期する場合、ベースマップが組織のベースマップ ギャラリーと同じ順序でウィジェットに表示されるようになりました。
- Business Analyst ウィジェット - [ワークフロー] モードでは、実行時に [インフォグラフィックスの選択] ウィンドウに新しいドロップダウン メニューが表示されます。 このドロップダウン メニューには、ウィジェットの設定で有効にしたインフォグラフィックス カテゴリーがすべて表示されます。 ユーザーはこのドロップダウン メニューでカテゴリーを選択することで、表示されるインフォグラフィックスをフィルターできます。 さらに、[インフォグラフィックスのエクスポート] ウィンドウにクレジット使用量の推定が表示されるようになりました。
- チャート ウィジェット - 時間ビンの間隔を設定する際に、間隔をローリング ウィンドウにする (間隔を最初または最後のデータ ポイントに揃える) か、カレンダーベースの時間単位を使用するかを選択できるようになりました。 さらに、新しい [ラベルの使用を優先] チェックボックスを使用して、カテゴリー別に並べ替えるときの並べ替え方法を選択できます。 [フィールドを使用] カテゴリー タイプでは、フィールド ラベル (エイリアス) によって並べ替えるにはチェックボックスをオンにし、フィールド名によって並べ替えるにはチェックボックスをオフにします。 [カテゴリー別] カテゴリー タイプでは、属性ラベル (説明) によって並べ替えるにはチェックボックスをオンにし、属性コード (コード ドメイン) によって並べ替えるにはチェックボックスをオフにします。
- 列ウィジェット - ウィジェット ツールバーの [ウィジェットの追加] ボタンを使用して、列にウィジェットを追加できます。
- 編集ウィジェット - [属性のみ] モードで属性の一括編集がサポートされます。 さらに、今回の更新により、[マップ ウィジェットの操作] モードに [分割] および [マージ] ジオメトリー編集ツールが追加されました。 [分割] ツールでは、ポインターを使用してマップ上のフィーチャを横切るように描画して 2 つのフィーチャに分割し、分割されたフィーチャの属性を定義することができます。 [マージ] ツールでは、2 つ以上のフィーチャを 1 つのフィーチャに結合できます。
- フィルター ウィジェット - filters URL パラメーターでは、URL を使用してフィルターを適用できます。 URL パラメーターの管理の下にある設定を使用して、ユーザーがフィルターを適用したときに、フィルター ウィジェット パラメーターが URL に表示されるようにすることができます。 この機能を使用して、フィルターがすでに適用された状態でアプリを開く URL を取得できます。 フィルター ウィジェットの URL パラメーターは、入力スタイルとして [値の確認] を使用するフィルターのみをサポートしています。 フィルター ウィジェットの URL パラメーターはカスタム フィルターをサポートしていません。 また、式ビルダーの GlobalID および GUID タイプのフィールドで演算子 starts with、does not start with、ends with、does not end with、contains、does not contain はサポートされなくなりました。 個別値、個別値 (定義済み)、複数、複数 (定義済み)、ユーザー入力 (ドメイン フィールド用) ソース タイプのフィルターで展開リスト入力スタイルがサポートされるようになりました。 個別値 (定義済み) および複数 (定義済み) ソース タイプのフィルターでピル セレクター入力スタイルがサポートされるようになりました。
- グリッド ウィジェット - 新しいグリッド アイテムを追加する 2 つの新しいボタン [前に挿入] および [上に挿入] がウィジェット ツールバーに追加されました。
- 画像表示順序ウィジェット - このウィジェットは以前は表示順序ウィジェットという名前でした。
- マップ ウィジェット - ウィジェットの設定で縮尺リストを作成することで、ユーザーがズームできる縮尺を制限できます。 [変更] をクリックして [縮尺リストのカスタマイズ] パネルを開くと、マップの現在の縮尺がリストに表示され、新しい縮尺を追加したり、縮尺を削除したりすることができます。 マップ ウィジェットに Web マップが 1 つ含まれている場合にのみ、縮尺リストを作成することができます。 縮尺記号のスタイルを 3 つの中から選択できるようになりました。 新しい [位置の変更] トリガーを [位置の設定] メッセージ アクションとともに使用することで、マップ ウィジェットの [現在地] ツールをクリックしたときのユーザーの現在位置を近隣検索ウィジェットの入力位置として自動的に使用することができます。 level URL パラメーターを使用して、マップのズーム レベルを定義できます。
- マップ レイヤー ウィジェット - レイヤーにモザイク サブレイヤーが含まれている場合、それらのサブレイヤーが [レイヤーのカスタマイズ] リストに表示され、ウィジェットにこれらを追加できるようになりました。 実行時に追加されたレイヤーはどれでも削除できます。 ランタイム レイヤーには、アクションによって生成されたレイヤーと、データの追加ウィジェットや描画ウィジェットなどのウィジェットを使用して追加されたレイヤーが含まれます。 検索ツールでレイヤーを検索したときに、結果レイヤーがグループ レイヤーに含まれている場合、グループ レイヤーが自動的に展開されるようになりました。
- マイ ロケーション ウィジェット - これまでは、ユーザーが新しい位置を読み込むか既存の位置を選択すると、マップがその位置に自動的にズームしていました。 自動ズームを有効にするか、手動で位置にズームするかを選択できるようになりました。
- メニュー ウィジェット - メニューのコンテンツがその高さまたは幅を超えている場合に表示されるナビゲーション矢印ボタンの色を変更できます。
- 近隣検索ウィジェット - マップ ウィジェットの [現在地] ツールを使用して、ユーザーの現在位置を近隣検索ウィジェットの入力位置として設定できます。 これを行うには、マップ ウィジェットの設定で [位置の変更] トリガーを追加し、近隣検索ウィジェットをターゲットとして選択し、[位置の設定] メッセージ アクションを選択します。 さらに、近接解析で新しい [フィーチャのクリップ] 設定を使用して、入力フィーチャがライン フィーチャまたはポリゴン フィーチャと交差する長さまたは面積を計算できます。 エクスポートする PDF レポートやその他のエクスポート形式にこの計算を含めることができます。
- 方向付き画像ビューアー ウィジェット - 接続されているマップ ウィジェット内の方向付き画像レイヤーの範囲に常にズームするように設定できます。
- 検索ウィジェット - 検索ウィジェットの URL パラメーターの名前が短くなり、形式が新しくなりました。 以前のパラメーター serviceEnabledList は enabledList になり、以前のパラメーター searchText は text になりました。
- テーブル ウィジェット - テーブル ウィジェットでは、個々のレイヤーの設定を構成するだけでなく、すべてのレイヤーの設定を一度に構成できます。 特定のレイヤーに固有の構成を割り当てる場合、テーブル オプションをオーバーライドできます。 [マップ ウィジェットの操作] モードでは、現在のマップ縮尺で表示されているレイヤーのデータのみをテーブルに表示できます。 2 つのページング スタイルから選択できるようになりました。 [スクロール] スタイルでは、スクロールする 1 つのシート内にレコードがまとめて表示されます。 [複数ページ] スタイルでは、レコードが複数のページに分割され、1 ページあたりのレコード数を定義できます。 フィールドをテーブルの先頭または末尾で固定にすることができます。
- タイムライン ウィジェット - 時間対応の Web シーンとシーン レイヤーがサポートされます。
- ウィジェット コントローラー ウィジェット - ウィジェット設定の [サイズ] ドロップダウン メニューに [カスタム] オプションが追加されました。 [カスタム] を選択した場合、ウィジェット アイコンとウィジェット ボタンのサイズ、ボタンの間隔をピクセル単位 ([px]) で定義できます。 ウィジェット コントローラー ウィジェットをウィジェット コントローラー ウィジェット内にネストさせることができます。 矢印キーを使用して、ウィジェット パネルのサイズを変更できます。
- ビュー ナビゲーション ウィジェット - ウィジェットのコンテンツがその高さまたは幅を超えている場合に表示されるナビゲーション矢印ボタンの色を変更できます。