選択ウィジェット

選択ウィジェットを使用すると、属性選択、対話形式のマップ選択、空間選択を使用してフィーチャを選択できます。 選択を伴うデータ処理タスクを実行できるさまざまなアクションを有効化できます。 このウィジェットは、テーブル ウィジェットやリスト ウィジェットなど、他のウィジェットが行った選択を表示します。つまり、別のウィジェットでフィーチャを選択して、その選択に対して選択ウィジェットでデータ アクションを実行できます。

このウィジェットを使用して、次のようなアプリの設計要件をサポートします。

  • フィーチャの属性や他のフィーチャとの空間的リレーションシップに基づいたり、マップを操作したりすることで、フィーチャを選択することができます。
  • マップをズームしたり、選択したフィーチャに関する統計情報を生成したりするなどのデータ アクションを実行できます。
  • 他のウィジェットが行った選択を操作できます。

使用上の注意

このウィジェットは、ウィジェットの設定で構成したソースの種類に応じて、データ ソースまたはマップ ウィジェットに接続する必要があります。

フィーチャを選択するには、次の 3 つの方法があります。

  • 対話形式の選択 - 対話形式の選択では、ポイント、ライン、または形状をマップ上に描画し、複数のフィーチャを選択します。
  • 属性選択 - 属性選択では、SQL 式を使用して選択基準に一致するフィーチャを選択します。
  • 空間選択 - 空間選択では、別のレイヤー内のフィーチャを基準にした位置に基づいてフィーチャを選択します。

ウィジェットの設定で、ユーザーが実行時にこれらの選択方法の 1 つ、2 つ、または 3 つすべてを使用できるようにすることができます。

対話形式の選択では、ユーザーは次の 4 つの方法で複数のフィーチャを選択できます。

  • 新規選択 (ポインターをクリックおよびドラッグして、形状を描画します)
  • 現在の選択に追加 (Shift キーを押しながら描画します)
  • 現在の選択から削除 (Windows の場合は Ctrl キーを押しながら描画し、Mac の場合は Cmd キーを押しながら描画します)。
  • 現在の選択からサブセットを選択 (Windows の場合は Ctrl + Shift キーを押しながら描画し、Mac の場合は Cmd + Shift キーを押しながら描画します)。
    注意:

    ウィジェットの設定で属性選択をオンにした場合、対話形式の選択では [新規選択] のみが使用できます。

設定

選択ウィジェットには次の設定があります。

  • [ソース] - ユーザーが何かを選択できるように、ウィジェットを少なくとも 1 つの Experience Builder レイヤーに接続する必要があります。 ウィジェットには、[属性選択][マップ ウィジェットの操作] の 2 つのモードがあります。これらは、選択可能レイヤーを追加する方法が異なります。
    • [属性で選択] - このモードでは、個々のレイヤーを選択可能レイヤーとして追加します。 ユーザーが実行時に空間選択を使用できるようにすることもできます。
      • [選択可能レイヤー] - 選択可能レイヤーを追加します。 [+ 新しいデータ] をクリックしてから [データの選択] をクリックすると、[データの選択] パネルが開きます。 ここで、アプリにすでに追加してあるレイヤーから選択したり、新しいデータを追加したりできます。 追加したレイヤーは、[選択可能レイヤー] にリストされます。 レイヤーをクリックすると、[レイヤー属性の構成] パネルが開きます。 ここで、SQL 式ビルダーを使用して SQL 式を作成できます。
      • [実行時に生成されたデータの選択を許可] - この設定をオンにすると、ユーザーが実行時にデータの追加ウィジェットなどのウィジェットを使用して、追加したレイヤーからフィーチャを選択できます。
    • [マップ ウィジェットの操作] - このモードでは、選択ウィジェットをマップ ウィジェットに接続します。 対話形式の選択がデフォルトの選択方法です。 ユーザーが実行時に属性選択と空間選択を使用できるようにすることもできます。 各 Web マップまたは Web シーンの横にある設定ボタンをクリックすると [カスタマイズ] パネルが開き、選択可能にするレイヤーを選択できます。
      • [実行時に生成されたデータの選択を許可] - この設定をオンにすると、ユーザーが実行時にデータの追加ウィジェットなどのウィジェットを使用して、追加したレイヤーからフィーチャを選択できます。 検索ウィジェットやルート案内ウィジェットなどのウィジェットは、他のウィジェットで使用できる出力データ ソースを生成できます。 ユーザーは、それらの出力データ ソースからフィーチャを選択することもできます。
      • [属性選択] - レイヤーの属性選択を有効化します。 この設定をオンにすると、各 Web マップまたは Web シーンを展開して、個々のレイヤーをクリックし、[レイヤー属性の構成] パネルを開くことができます。ここで、SQL 式ビルダーを使用して SQL 式を作成できます。
  • [対話形式の選択] - [マップ ウィジェットの操作] を選択すると、次の設定が表示されます。
    • [ツール] - ウィジェットに含める対話形式のマップ選択ツールを選択します。 少なくとも 1 つのツールをオンにする必要があります。
      • [四角形による選択] - クリックおよびドラッグして、フィーチャに四角形を描画できます。
      • [なげなわによる選択] - マップをクリックしてポリゴンの頂点を作成したり、ポインターを使ってフリーハンド図形を作成したりできます。 ダブルクリックするとポリゴンが閉じ、そこに含まれるフィーチャを選択できます。
      • [円による選択] - クリックおよびドラッグして、フィーチャ—に円を描画できます。
      • [ラインによる選択] - マップをクリックして、ラインの頂点を作成できます。 ダブルクリックするとラインが終了し、交差するフィーチャを選択できます。
      • [ポイントによる選択] - マップをクリックしてポイントを配置し、交差するフィーチャを選択できます。
    • [対話型選択モード] - [部分的に含まれる] を選択すると、描画されたフィーチャに少なくとも部分的に含まれるフィーチャが選択されます。 たとえば、町を通るすべての道路を選択できます。 [完全に含まれる] を選択すると、描画されたフィーチャに完全に含まれるフィーチャのみが選択されます。 たとえば、遺跡がある地区の境界内にあるすべての区画を選択できます。
  • [空間選択] - [データで選択] をオンにすると、ユーザーがフィーチャの選択に使用できる空間リレーションシップを作成します。 次の設定は、どちらのソース モードでも使用可能です。
    • [データの選択を追加] - 選択レイヤーを使用して、選択可能レイヤーからフィーチャを選択します。 たとえば、選択した特定の州内にある都市を選択する場合、都市レイヤーが選択可能レイヤーで、州レイヤーが選択レイヤーです。
    • [リレーションシップ] - 空間リレーションシップ ルールを指定します。 次の 8 つのリレーションシップがあります。
      • [交差する] - 選択可能レイヤーのフィーチャの一部が、選択レイヤーのフィーチャに含まれています。
      • [含む] - 選択可能レイヤーのフィーチャが、選択レイヤーのフィーチャに完全に含まれています。
      • [横切る] - 選択可能レイヤーのフィーチャが、選択レイヤーのフィーチャに交差しています。
      • [エンベロープの交差] - 選択可能レイヤーのエンベロープが、選択レイヤーのエンベロープに交差しています。
      • [インデックスの交差] - 選択可能レイヤーのエンベロープが、選択レイヤーのインデックス エントリに交差しています。
      • [重複する] - 選択可能レイヤーのフィーチャが、選択レイヤーのフィーチャと重複しています。
      • [接する] - 選択可能レイヤーのフィーチャが、選択レイヤーのフィーチャの境界線に接しています。
      • [含まれる] - 選択レイヤーのフィーチャが、選択可能レイヤーのフィーチャに完全に含まれています。
    • [バッファーの有効化] - バッファーを空間リレーションシップに追加します。 これにより、空間リレーションシップの範囲が、指定した量またはユーザーが選択した量だけ拡張されます。 [デフォルトの距離][デフォルトの単位] を設定できます。どちらもユーザーが実行時に変更できます。

操作オプション

このウィジェットは、ウィジェットの設定の [アクション] タブで構成されるアクションをサポートしています。

メッセージ アクションを構成して、ウィジェット間の自動的な対話機能を作成できます。 たとえば、ユーザーが選択を行ったときに、マップ ウィジェットでそのフィーチャに自動的にズームするには、[レコード選択の変更] トリガーを追加し、マップ ウィジェットをターゲットとして選択して、[ズーム] アクションを追加します。

データ アクションをオンにすると、データ処理タスク (エクスポート、ズーム、選択フィーチャの統計情報の計算など) を実行するためのボタンがウィジェットのユーザー インターフェイスに追加されます。 [データ アクションを有効化] をオンにした場合、2 種類の [アクション] ボタンがウィジェットに追加されます。 これらのボタンをクリックすると、ドロップダウン メニューが開き、ウィジェットの設定でオンにしたすべてのデータ アクションが表示されます。

  • 各レイヤーの横に表示される [アクション] ボタンをクリックすると、個々のレイヤーに対してデータ アクションが実行されます。
  • 選択可能レイヤーのリストの上部に表示される [アクション] ボタンをクリックすると、現在フィーチャが選択されていてオンになっているすべてのレイヤーに対してデータ アクションが実行されます。

次の表に、単一レイヤーと複数レイヤーのアクションで選択ウィジェットがサポートするデータ アクションを示します。

ターゲットデータ アクション単一レイヤーでサポート複数レイヤーでサポート

ルート案内ウィジェット

ルート案内の出発地

Yes

ルート案内の目的地

Yes

標高断面ウィジェット

標高断面の表示

Yes

Framework

エクスポート

Yes

Yes

統計

Yes

マップ ウィジェット

画面移動

Yes

Yes

マップ上に表示

Yes

ズーム

Yes

Yes

近隣検索ウィジェット

場所の設定

Yes

テーブル ウィジェット

テーブルでの表示

Yes