ArcGIS Experience Builder の 2025 年 2 月の更新には、以下に示す新しい機能とウィジェット、および機能拡張が含まれています。
- アクセシビリティ - アコーディオン ウィジェットでは、アクセシビリティ機能がサポートされています。 フィルター ウィジェットのカスタム フィルターでは、キーボード ナビゲーションがサポートされています。 テーマ設定では、アプリ ページでキーボード フォーカスがある対話形式のエレメントを示すフォーカス インジケーターの色を変更できます。 デフォルトでは、フォーカス インジケーターの色は、プライマリ テーマの色にリンクされています。 その色で、異なる色合いになります。 プライマリ テーマの色を変更すると、フォーカス インジケーターの色も変更されます。 フォーカス インジケーターの色を関連付けられているカラー パレットで変更すると、2 つの色のリンクは解除されますが、[リセット] をクリックすると再度リンクできます。 Job Hunting (A11Y) は、アクセシビリティのために最適化した新しいスクロールページ テンプレートです。 これは、テンプレート ギャラリーの [ArcGIS Online] タブにあります。 ビルダーの [A11Y] ボタンに関するドキュメントが増えました。
- アクション - [選択] と [ポップアップの表示] という 2 つの新しいデータ アクションが追加されました。 [選択] データ アクションを使用すると、読み込まれたレコードを選択できます。 [ポップアップの表示] データ アクションを使用すると、選択したレコード、読み込んだレコード、または現在のレコードのポップアップをマップ上に表示できます。 オブジェクト識別子フィールドが [統計] データ アクションでの使用から除外されました。 さらに、選択ウィジェットとフィーチャ情報ウィジェットは、データ アクションでポップアップ フィールドを読み込みます。 いずれかのウィジェットで [統計] データアクションを実行すると、ポップアップで使用するフィールドの統計情報を表示できます。
- ビルダー - ページ、ビュー、セクション、ウィンドウを複製すると、複製されたレイアウト内のウィジェットは、元のウィジェットと同じ相互関係とフレームワークとの関係を維持します。
- データ ソース - ウィジェット設定では、データ ソースが同じデータ ビューを切り替えた場合、ウィジェットはすべての設定を維持します。 何も再構成する必要はありません。 さらに、Experience Builder では、フィールド情報のないダイナミック イメージ レイヤーがサポートされるようになりました。 テーブル ウィジェットや選択ウィジェットなどのウィジェットを、[マップ ウィジェットの操作] モードでマップ ウィジェットに接続し、レイヤーをカスタマイズしない場合、ポップアップで使用するマップ レイヤーのフィールドは使用フィールドと見なされ、それらのウィジェットからのエクスポートに表示されます。
- エクスポート - ビルダーの [データ] パネルから新しいエクスポート設定パネルを開くことができます。 アプリ内のすべてのマップとシーン、およびサポートされているレイヤーが [レイヤー] リストに表示されます。 エクスポートを許可し、個々のレイヤーに対してサポートされるファイル形式を選択できます。 また、バッチ オプションを使用して、エクスポートをオンにし、すべてのレイヤーのファイル形式を選択することもできます。
- 画像 - WebP 画像をアップロードできます。
- レイヤー選択コンポーネント - レイヤーを名前で検索したり、[バッチ オプション] ドロップダウン メニューを使用して、使用可能なすべてのレイヤーにオプションを適用したりできます。 編集、マップ レイヤー、処理テンプレート、選択、スワイプ、テーブルの各ウィジェットはすべて、このコンポーネントを使用します。
- 共有 - ビルダーの上部にあるツールバーの [詳細] をクリックすると、QR コードをスキャンして、アプリのドラフトと公開済みバージョンを開くことができます。これは、モバイル デバイスでアプリをすばやく表示する場合に便利です。 QR コードの .png ファイルをダウンロードすることもできます。
- テンプレート - ポスター ウィンドウ テンプレート、ブースおよび FAQ スクロールページ テンプレート、カタログ全画面ページ テンプレート、プリズム マルチページ テンプレートが追加されました。
- 更新 - ビルダーで、あるタイプのウィジェットを少なくとも 1 つ開くと、そのタイプのウィジェットが利用可能な最新バージョンに更新されるようになりました。 ウィジェットを開くと、ウィジェットを含むページまたはビューに切り替わります。 ビルダーで特定タイプのウィジェットを開くと、そのタイプのすべてのウィジェットが同時にアップグレードされます。 たとえば、1 つのマップ ウィジェットを開くと、アプリ内のすべてのマップ ウィジェットが更新されます。
ウィジェット
その他の改善として、次の新しいウィジェットと更新されたウィジェットがあります。
- フロー行ウィジェット (新規) - ページ上の連続した行にコンテンツを配置するのに使用できるレイアウト コンテナー。 これは行ウィジェットに似ていますが、行ウィジェットの領域は 12 の不連続な列に分割されているのに対して、フロー行ウィジェットはスクロール ページや列ウィジェットと同様に連続しています。 フロー行ウィジェットからウィジェットを削除すると、残りのウィジェットが残りのスペースを埋めるために移動します。
- 方向付き画像ビューアー ウィジェット (新規) - 方向付き画像レイヤーを操作および視覚化できます。このレイヤーには、あらゆる角度から取得した画像 (斜め、バブル、道路側、検査など)、および 2D マップと 3D シーンの 360 度画像を含めることができます。 方向付き画像は、モバイル カメラ、ドローン、地表センサーなど、さまざまなカメラ デバイスから取得できます。
- 処理テンプレート ウィジェット (新規) - 関連付けられているイメージ レイヤーにラスター関数テンプレートを適用します。 ArcGIS のイメージ レイヤーには、ラスター関数テンプレートと呼ばれる処理テンプレートを関連付けることができます。これは、1 つ以上の連結されたラスター関数を含めることができる再利用可能なアイテムです。 このウィジェットを使用すると、イメージ レイヤーの表示をリアルタイムで変更できます。
- データの追加ウィジェット - 実行時に、[データの追加] パネルのコーナーをドラッグして、サイズを変更できます。 検索語句との関連性でアイテムを並べ替えることができるようになりました。 ローカル ストレージから複数のファイルを同時にアップロードできます。 最大 30 ファイルを一度にアップロードできます。
- 解析ウィジェット - クロス集計とゾーンのジオメトリをテーブルに出力という 2 つの新しい空間解析ツールが追加されました。 クロス集計は、2 つのデータセット間のクロス集計をして、結果をテーブルとして出力します。 ゾーンのジオメトリをテーブルに出力は、データセット内の各ゾーンのジオメトリ計測値を計算し、結果をテーブルとして出力します。 パラメーターが必須でない場合 (必須: False)、[表示] チェックボックスをオフにして、このパラメーターをウィジェットから削除できます。 このウィジェットでは、入力レイヤーとしてのマップ サービス レイヤーと、サブタイプ グループ レイヤーがサポートされるようになりました。
- Business Analyst ウィジェット - URL によるカスタム ジオエンリッチメント ユーティリティ サービスの追加に関するドキュメントが追加されました。
- チャート ウィジェット - 適用可能なチャートで、値軸の目盛マーク間のスペースをピクセル単位で定義できます。 デフォルト、交互に配置、折り返しという 3 つの新しいラベル動作が追加されました。これらを使用して、カテゴリの軸ラベルを読みやすくできます。 パイ チャートの凡例に値の数とパーセンテージのラベルを含めることができます。 データを選択していない場合や、チャートにデータが表示されていない場合に表示するメッセージを入力できます。
- 方向付き画像 (Classic) ウィジェット (旧名称: 方向付き画像ウィジェット) - この更新で方向付き画像ビューアー ウィジェットが追加されたことにより、このウィジェットの名前は、方向付き画像 (Classic) ウィジェットになりました。
- ルート案内ウィジェット - マップをクリックしてストップとバリアを追加することで、ルートを編集できます。 バリアを使用すると、道路ネットワークの通過できないパートを定義できます。 新しい [ルートの最適化] ツールは、最適ルートを使用してストップの最適ルートを計算します。 ウィジェットに表示される値の計測システムとして、ヤード・ポンド法またはメートル法のいずれかを選択できます。 デフォルトでは、これはプロフィール設定で定義されたシステムです。 ポイント レイヤーを検索ソースとして追加できます。 現在のマップ範囲内の場所またはフィーチャのみを含むように検索結果を制限できます。 さらに、国コードを入力して、検索結果をその国に制限することができます。
- 描画ウィジェット - ウィジェット設定でツールチップをオンにすると、ユーザーが Tab キーを押して、フィーチャの描画中に表示するツールチップ内の値を入力できます。 ユーザーは Enter キーを押して入力値を設定できます。 また、Tab キーを押して、入力フィールド間を移動することもできます。 さらに、描画オブジェクトでは、スナップ設定がサポートされるようになりました。 ウィジェット設定で、[可変モード] を使用して、ユーザーが実行時にスナップ設定を変更できるようにしたり、[規定モード] を使用して、ユーザーが実行時に構成済みのスナップ設定を変更できないようにすることができます。 [可変モード] では、マップ上にオーバーレイするグリッドをオンにできます。 ユーザーは描画をグリッドにスナップできます。 このウィジェットでは、長さの計測単位が 2 つ (海里とヤード)、面積の単位が 1 つ (平方ヤード)、新たに追加されました。
- 編集ウィジェット - [可変モード] では、マップ上にオーバーレイするグリッドをオンにできます。 ユーザーはフィーチャをグリッドにスナップできます。 選択内容の変更など、編集内容を保存せずに破棄するような操作を実行しようとすると、ウィジェットは、未保存の編集内容が失われる可能性があることを警告し、確定またはキャンセルするよう求めます。
- 標高断面ウィジェット - ユーザーが 1 つまたは複数のライン セグメントを一度に選択して標高断面を生成する操作を許可できます。 このウイジェットは、マップ ウィジェットのハイライト色を使用して、マップ上のフィーチャをハイライト表示するようになりました。 標高断面ウィジェットでフィーチャを選択すると、データ ソース レベルでもそのフィーチャが選択されるようになりました。
- 埋め込みウィジェット - URL または HTML の iframe に自動再生パラメーターを含めると、このウィジェットで YouTube ビデオを自動再生できます。 YouTube ビデオを自動再生するには、ブラウザーのサイト設定で音を許可する必要があります。 埋め込みウィジェットに HTML でテキストを表示する場合、アプリのテーマのフォントをテキストに適用できます。
- フィーチャ情報ウィジェット - [選択の解除] ボタンをウィジェット パネルに追加できます。
- フィルター ウィジェット - [すべてのフィルターをオフ] ボタンをウィジェット パネルに追加できます。 この更新により、[以内である]、[以内でない]、[次の間に含まれる]、[次の間に含まれない] の各演算子は ArcGIS Online のホスト フィーチャ サービスでのみ機能するという制限がなくなりました。
- リスト ウィジェット - リスト テンプレートにフローという新しいカテゴリが追加されました。 これらのテンプレートでは、リスト アイテムは垂直方向にスクロールし、フロー行ウィジェットのような振舞いをします。 これらのテンプレートの 1 つからウィジェットを削除すると、残りのウィジェットが残りのスペースを埋めるために移動します。
- マップ ウィジェット - 2D マップの場合、ユーザーがズームできる縮尺範囲を制限できます。 ズーム レベルの範囲は、建物から地球全体までです。 縮尺範囲バーには、現在のマップ ビューの縮尺がインジケーターに表示されます。 最小および最大縮尺をドラッグして、範囲を変更できます。 また、2 つのドロップダウン メニューをクリックして縮尺を選択したり、特定の縮尺値を入力することもできます。 マップ バーには、接続されたマップのベースマップの詳細レベルが表示されます。 最小および最大縮尺値が両方とも詳細レベルの範囲外である場合、警告が表示されます。 さらに、[ズーム] メッセージ アクションを追加して [ズーム縮尺] に [自動] を選択した場合に、このウィジェットが適切な縮尺にズームする機能が改善されました。 具体的には、検索ウィジェットを使用して [ズーム] メッセージ アクションを構成し、ロケーター ソースを使用する場合、場所の住所を検索するときに、ロケーター ソースによって範囲データが生成され、Experience Builder はその範囲データを使用して、適切な縮尺にズームするようになりました。
- マップ レイヤー ウィジェット - ウィジェットを最初に読み込むときに、すべてのグループ レイヤーをデフォルトで展開できます。 新しい [表示範囲] ツールを使用すると、レイヤーが表示されるズーム レベルを指定できます。 接続されたマップまたはシーンのテーブルをリストする [テーブル] セクションをウィジェットに含めることができます。 ウィジェット パネルの上部にボタンを追加できます。このボタンをクリックすると、ウィジェット内のすべてのレイヤーにバッチ オプションを適用するためのドロップダウン メニューが開きます。 スライダーを使用してレイヤーの透過表示を変更するためのツールを追加できます。 データの追加ウィジェットなどのウィジェットを使用して、実行時に追加されたレイヤーをレイヤー リストに表示できます。
- 近隣検索ウィジェット - PDF にエクスポートできます。 高度なレポート機能は必要なく、パフォーマンスを向上させたい場合で、印刷レイアウトをカスタマイズする必要がない場合は、[エクスポート] データ アクションを使用して PDF にエクスポートする操作が、レポートを生成する最も簡単な方法です。 さらに、解析の入力位置をフィーチャ レイヤーとして保存し、検索エリアをポリゴン レイヤーとして保存できます。
- 印刷ウィジェット - カスタム印刷サービスのレイアウトで動的エレメントがサポートされています。 印刷レイアウトにダイナミック テキストとダイナミック テーブルを含めることができます。 レイアウトに動的エレメントがある場合は、[データの選択] をクリックして、各エレメントをデータ ソースに接続できます。
- 検索ウィジェット - 検索ソースが複数ある場合は、ユーザーが個々のソースのオンとオフを切り替えられるドロップダウン メニューを含めることができます。 [マップ ウィジェットの操作] を選択すると、現在のマップ範囲内の場所のみを含むように検索結果を制限できます。 ユーザーがローカル検索を実行する操作を許可することもできます。 ローカル検索では、現在のマップの中心に近い結果が優先されます。 ローカル検索を適用する最小縮尺を設定できます。
- テーブル ウィジェット - テーブルの各シートの最後に [添付ファイル] 列を含めることができます。 フィーチャに添付ファイルがある場合、テーブル ウィジェットから表示できます。 レイヤーで添付ファイルと編集がサポートされており、ユーザーに編集権限がある場合、ユーザーは添付ファイルを追加、更新、削除できます。
- テキスト ウィジェット - 画像をテキスト ウィジェットに挿入できます。 ファイルは、ローカル ストレージから、または URL を指定してアップロードできます。 テキスト ウィジェットでは、https および base64 URL がサポートされています。 ファイルは、PNG、GIF、JPG、JPEG、BMP、WebP 形式でアップロードできます。 画像とテキストを整列する方法には、画像をテキストの行内に配置する、画像の周辺でテキストを折り返す、画像の上下にテキストを表示する、という 3 つのオプションがあります。 画像にリンクを設定したり、スクリーン リーダーなどの補助テクノロジ用の代替テキストを提供したりできます。