新機能

ArcGIS Experience Builder の 2024 年 6 月の更新には、以下に示す新しい機能、ウィジェットおよび機能拡張が含まれています。

  • アクション - 2 つの新しいメッセージ アクション (サイドバーを開く、ウィジェットを開く) および 3 つの新しいデータ アクション (ルートの計画、関連データ、解析の入力として設定) が追加されました。 サイドバーを開くでは、サイドバー ウィジェットが閉じている場合にサイドバー ウィジェットが開きます。 ウィジェットを開くでは、ウィジェット コントローラー ウィジェット内のウィジェットが開きます。 ルートの計画では、ルート案内ウィジェットでルートが生成されます。 関連データでは、選択したレコードの関連データが表示されるパネルが開きます。 解析の入力として設定では、解析ウィジェットでフィーチャがいずれかの組み込みフィーチャ解析ツールまたはカスタム ジオプロセシング ツールの入力になります。
  • データ ソース - Experience Builder で、ビルディング シーン レイヤー、イメージ レイヤー、方向付き画像レイヤーの 3 つのデータ タイプが新たにサポートされるようになりました。
  • 動的コンテンツ - [統計情報] タブと [式] タブに、標準偏差、不連続パーセンタイル、連続パーセンタイルの 3 つの演算子が新たに追加されました。
  • 一般設定 - ビルダーの左側にある [一般] タブに、[プライバシー] 設定が追加されました。 これらの設定では、アプリでユーザー データがどのように処理されるかを制御することができます。 主なプライバシー設定としては、Google Analytics と Cookie バナーの 2 つがあります。 Google Analytics で新しいデータ ストリームを追加することで生成する測定 ID (Web サイトまたはアプリの一意の識別子) を使用して、Experience Builder アプリを Google Analytics に接続できるようになりました。 アプリ用の Google Analytics の設定の詳細。Cookie バナー (ユーザーに対して Cookie の使用に同意するよう求めるバナー) をオンにすることもできます。 Cookie は、サーバーがユーザーの Web ブラウザーに送信する小さなファイルです。 サイトを何度も訪れる訪問者に Cookie の使用について同意を求める頻度を選択したり、バナーの色、枠線、アニメーションなどのスタイル設定を構成したりすることができます。
  • アイコン - このアップデートに伴い、多数の新しいアイコンがアイコン ピッカーに追加されました。 アイコンは、一般と矢印、方向、エディター、ブランドとロゴ、GIS などのカテゴリにグループ化されるようになりました。
  • 関連データ - 関連データがあるフィーチャ レイヤーを追加すると、リレーションシップとリレーションシップのタイプ (1 対多など) が [データ] タブにリストされるようになりました。 さらに、レイヤーのリレーションシップを使用して、1 つのデータ ソースに関連するトリガーによって関連データに対するアクションをトリガー可能なメッセージ アクションを構成することができます。
  • テンプレート - 2 つの新しい全画面ページ テンプレート (タブとコンター)、2 つの新しいスクロール ページ テンプレート (精査と評価)、およびログブック マルチページ テンプレートが追加されました。
  • ウィンドウ - 固定ウィンドウの場合、グリッドを使用して、ページ上の 9 つのアンカー ポイントのいずれかにウィンドウを固定して表示することが可能になりました。 さらに、固定ウィンドウの場合、[カスタム] モードではウィンドウの高さと幅の値を設定したりオフセットを追加したりすることができるのに対し、[ストレッチ] モードではウィンドウの余白の値を指定することができます。

ウィジェット

その他の改善として、次の新しいウィジェットと更新されたウィジェットがあります。

  • ビルディング エクスプローラー ウィジェット (新規) - ビルディング シーン レイヤーの各種コンポーネントを探索します。 ビルディング シーン レイヤーは建物と屋内の複雑なデジタル モデルであり、数千個のビルディング コンポーネントが含まれています。 このウィジェットはマップ ウィジェットに接続し、このウィジェットを使用して建物の各部分をレベルや建設年などによってフィルタリングできます。
  • フィーチャ レポート ウィジェット (新規) - ArcGIS Survey123 の調査に関連付けられているフィーチャ レイヤーから高品質なレポートを生成します。 レポートは PDF または DOCX 形式でダウンロードできます。
  • 計測ウィジェット (新規) - 距離、周長、面積を計算します。 このウィジェットでは、マップ ウィジェットに接続し、Web マップまたは Web シーンに計測ツールを追加できます。 アプリ作成者はウィジェットの設定でデフォルトの計測単位を設定することができ、ユーザーは実行時に単位を変更することができます。 このウィジェットではスナップを使用できます。つまり、マップ上のフィーチャにポインターがスナップします。
  • 現在地 (ベータ版) ウィジェット (新規) - 現在地と移動を表示および記録します。 このウィジェットでは、デバイスの位置を取得して個々のポイント (位置) を作成したり、ポイントを連続的に記録してライン (パス) を作成したりできます。 このウィジェットでは、座標、タイムスタンプ、高度、方向、速度など、位置とパスの属性を記録できます。 記録されたデータを他の Experience Builder ウィジェットで出力データ ソースとして使用したり、JSON、CSV、GeoJSON、または ArcGIS アイテムとしてエクスポートしたりすることができます。
  • データ追加ウィジェット - ArcGIS アイテムを検索してデータを追加する際に、[並べ替え] 並べ替え をクリックして、更新日、タイトル、またはビューの数によってアイテムを並べ替えることができます。
  • 解析ウィジェット - このウィジェットでは、ArcGIS Notebooks で公開されているカスタム ジオプロセシング ツールがサポートされます。 カスタム ジオプロセシング ツールでは、出力レイヤーのシンボルを定義できます。 解析ウィジェットは新しい [解析の入力として設定] データ アクションのターゲットであり、他のウィジェットの設定の [アクション] タブで追加できます。 このデータ アクションを使用して、別のウィジェットでフィーチャを選択し、そのフィーチャをいずれかの組み込みフィーチャ解析ツールやカスタム ジオプロセシング ツールの入力にすることができます。
  • ベースマップ ギャラリー ウィジェット - Web シーン用の 3D ベースマップがサポートされます。 Esri のデフォルト 3D ベースマップの中から選択できます。
  • ブックマーク ウィジェット - ウィジェット パネルの背景色を変更できます。 新しい [レイヤーの表示設定を無視] 設定を使用して、ウィジェットでレイヤーの表示設定を変更できるかどうかを制御できます。 ブックマーク作成時に表示されていたレイヤーがウィジェットに記憶されています。 この新しい設定をオンにした場合、ユーザーがブックマークをクリックしたときに、レイヤーの表示設定は変わりません。 この設定をオフにした場合、そのブックマークが作成されたときのレイヤーの表示設定に変わります。
  • Business Analyst ウィジェット - Business Analyst ウィジェットが含まれているアプリをパブリックに共有できるようになりました。 権限、クレジット、および ArcGIS サブスクリプションによるウィジェットへのアクセスの有効化の詳細
  • チャート ウィジェット - チャート タイプとしてゲージが追加されました。 ゲージには、1 つの計測値と最小/最大値の間の関係性が示されます。 これは目標や数値ターゲットに向けた進捗状況を表示するのに便利です。 さらに、x 軸が表す表示範囲を実行時に変更可能なスライダーを、コラム チャート、バー チャート、ライン チャート、エリア チャートに追加できます。 この 4 つタイプのチャートでは、データ ポイントがないシリーズの凡例を非表示にできます。
  • ルート案内ウィジェット - ルート案内ウィジェットは新しいルートの計画データ アクションのターゲットであり、他のウィジェットの設定でオンにできます。 このデータ アクションを使用して、選択した複数のポイントからルートを生成できます。 リスト ウィジェット、近隣検索ウィジェット、クエリ ウィジェット、選択ウィジェット、テーブル ウィジェットで [ルートの計画] データ アクションがサポートされています。
  • 編集ウィジェット - [ジオメトリと属性] モードで、[ツールチップの有効化] ツール、[フィルター タイプ] ツール、ウィジェットの関連レコード機能、ランタイム データ編集機能をオンにするかどうかを選択できるようになりました。 ランタイム データ編集は新しい設定であり、適切な編集権限を持つユーザーは、データ追加ウィジェットを使用して検索または URL によって実行時にアプリに追加されたデータを編集できます。 設定パネルでレイヤーをクリックしてドラッグすることで、実行時のレイヤーの表示順序を変更できます。 さらに、選択時にアプリの URL に表示される data_s URL パラメーターでレコードが選択されている場合、編集ウィジェットの読み込み時にそれらのレコードがウィジェットに読み込まれます。 つまり、フィーチャを選択した後でアプリを更新しても、そのフィーチャは編集ウィジェットで選択されたままとなります。
  • 標高断面ウィジェット - このウィジェットで生成される出力データ ソースに、断面ラインのジオメトリが含まれるようになりました。 出力データ ソースを別のウィジェットに接続し、データ アクションを使用して、断面ライン フィーチャをその統計情報属性とともに ArcGIS アイテムとしてエクスポートできます。
  • 埋め込みウィジェット - セキュリティ上の理由から、HTML コードを埋め込むには、ArcGIS 組織アカウントでサイン インしている必要があります。
  • フィーチャ情報ウィジェット - 複数のデータ ソースを選択できます。 データ ソースに関連データがあり、Map Viewer のポップアップで関連レコードを構成する場合、フィーチャ情報ウィジェットを使用して関連レコードを表示できます。
  • リスト ウィジェット - 新しい [更新] ツールをウィジェットの設定でオンにすることで、ユーザーがリストを更新して最新データを表示できるようになります。 このツールは、定期的に更新されるデータ ソースにリストを接続する場合に便利です。
  • 凡例ウィジェット - 新しい [凡例モード] 設定では、凡例にすべての表示レイヤーを表示するか、現在のマップ範囲内にある表示レイヤーのみを表示するかを選択できます。
  • マップ ウィジェット - 展開可能な差し込みマップである [概観図] ツールが追加されました。 概観図はメイン マップの小型版であり、メイン マップの範囲を表すロケーター四角形が表示されています。 ロケーター四角形をクリックしてドラッグすると、メイン マップがその新しい位置にズームします。 [概観図] ツールは小画面レイアウトでは表示されません。 [ベースマップ] ツールでは、Web シーン用の 3D ベースマップがサポートされます。 Esri のデフォルト 3D ベースマップの中から選択できます。 デフォルトで、ポップアップをドッキングできます。 ポップアップをオンにした場合、マップ ウィジェットの検索ツールからの検索結果のポップアップが表示されます。 新しい zoom_to_selection URL パラメーターを使用して、マップ上で選択したフィーチャにズームできます。 [マップの選択] 設定でウィジェットを追加するときにキャンバス上にマップが 1 つしかない場合、そのマップが自動的に選択されます。
  • 近隣検索ウィジェット - CSV、JSON、GeoJSON に、または ArcGIS アイテムとして結果をエクスポートできます。 CSV にエクスポートする場合、計算された距離もエクスポートされます。 エクスポートに含めるフィールドを選択できます。 フィーチャをフィールドによってグループ化する場合に、サブグループ フィールドも設定できるようになりました。 近隣検索ウィジェットでルート案内の目的地データ アクションがサポートされます。 パフォーマンスを向上させるため、解析に関連するフィールドのみがクエリされるようになりました。
  • 印刷ウィジェット - レポート テンプレートがサポートされます。 ArcGIS Enterprise 11.2 以降で公開され、レポートをサポートする印刷サービスに接続すると、レポート テンプレートを使用して印刷できます。 現在のところ、ArcGIS Online のデフォルトの印刷サービスはレポートをサポートしていません。 印刷ウィジェットは、カスタム レイアウト アイテムとカスタム レポート アイテムもサポートしています。 .pagx レイアウト ファイルまたは .rptx レポート ファイルを、接続された印刷サービスをホストする同じ ArcGIS 組織にアップロードすると、これらのレイアウトとレポートは、ウィジェットの設定の [テンプレートの構成] パネルの [レイアウト アイテムのレイアウトを使用][レポート アイテムのレポートを使用] で選択できます。 テンプレートを複製できます。
  • クエリ ウィジェット - 新しい選択モード設定では、ユーザーが結果リストから一度に選択できるレコードが 1 つであるか複数であるかを選択できます。
  • 検索ウィジェット - well-known ID (WKID) を入力することで、特定の座標系内の座標を検索できます。 検索語句の形式は「x,y: WKID」です。
  • サイドバー ウィジェット - サイドバー ウィジェットは、新しい、サイドバーを開くメッセージ アクションのターゲットにすることができます。 このアクションは、ウィジェットが閉じている場合にウィジェットを開きます。 ボタンをクリック、レコード選択の変更、ビューの変更の各トリガーによって、サイドバーを開くアクションをトリガーすることができます。
  • 適合性モデラー ウィジェット - 範囲ラベルでカンマを使用可能になったことで、WRO ツールボックス データの精度が向上し、表示がさらにわかりやすくなりました。 レイヤーごとに、新しい [データ クラス ラベルの数値範囲を表示しない] チェックボックスを使用して、データ クラス ラベルの数値を非表示にできます。 これは、いくつかの特定のレイヤーでのみ数値を表示する必要がある場合に便利です。 アクセシビリティを改善するため、ラスター レイヤーのデフォルトの配色が「赤から緑」になりました (赤は低い値、緑は高い値を示す)。
  • テーブル ウィジェット - データに合わせてテーブルの列のサイズを自動的に調整することも、列の幅をピクセルで指定することもできます。 [データの選択] パネルで Web マップをクリックすることで、Web マップのすべてのレイヤーをテーブル ウィジェットに一度に追加できます。 新しい [レコードの削除] 設定をオンにすることで、ユーザーが選択したレコードを削除できるようになります。 [レイヤー設定の使用] を選択した場合、レイヤーでレコードの削除が許可される場合に [レコードの削除] 設定が表示されます。 [カスタマイズ] を選択した場合、[編集の許可] チェックボックスをオンにし、レイヤーでレコードの削除が許可される場合にこの設定が表示されます。
  • タイムライン ウィジェット - 時間対応イメージ レイヤーとタイル イメージ レイヤーがサポートされます。
  • ユーティリティ ネットワーク トレース ウィジェット - このウィジェットでは、フィーチャの始点とバリアをマップに配置する際にスナップが使用されます。
  • ビュー ナビゲーション ウィジェット - このウィジェットでは、ウィジェットの設定の [アクション] タブで構成可能なメッセージ アクションがサポートされるようになりました。 このウィジェットではビューの変更トリガーとボタンをクリック トリガーがサポートされています。

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