ArcGIS Experience Builder の 2026 年 6 月の更新には、以下に示す新しい機能、ウィジェットおよび機能拡張が含まれています。
- アクセシビリティー - ARIA (Accessible Rich Internet Application) ランドマーク ロールを特定のアプリ要素やウィジェットに割り当てることで、スクリーン リーダーなどの補助テクノロジーがアプリの重要な部分 (バナー、主要なページ コンテンツ、ナビゲーション メニュー、検索ツールなど) を容易に識別できるようになります。 新しい [ARIA ランドマーク ロール] 設定は、ページ (ヘッダーまたはフッターが有効である場合)、ブロック、画面グループ、マップ ウィジェット、メニュー ウィジェット、検索ウィジェット、セクション ウィジェット、ビュー ウィジェット、およびプレースホルダー ウィジェットを除くすべてのレイアウト ウィジェットの [アクセシビリティー設定] セクションに表示されます。 さらに、サイドバー ウィジェットでは、展開ボタンと折りたたむボタンのツールチップ テキストもサポートされています。 このツールチップ テキストは aria-label 値としても機能するため、ツールチップを使用してボタンにアクセシブルな名前を与えることができます。 メニュー ウィジェットを使用してページを切り替えると、ページが変わったことをスクリーン リーダーが知らせます。 言語の切り替えウィジェットでアクセシビリティー機能がサポートされます。 タイムラインおよびコンパラティストのデフォルト テンプレートは、アクセシビリティー向けに最適化されています。
- アクション - データ ソースのメッセージ アクションを構成できます。 ウィジェットの設定に加え、データ ソースの設定でもメッセージ アクションを構成できます。 データ ソースは、[データのフィルタリングの変更]、および [レコード選択の変更] トリガーをサポートしています。 これらのトリガーは、データの状態が直接変更された場合 (つまり、ユーザーがウィジェットを操作してデータをフィルターするか、データを選択した場合) や、間接的に変更された場合 (つまり、構成済みのメッセージ アクションによってフィルターの変更や選択の変更が生じた場合) に発生することがあります。 [データ フィルターを解除] と [データ選択の解除] の 2 つの新しいメッセージ アクションが追加されました。 [データ フィルターを解除] アクションは、実行時に、ターゲット データ ソースに対して適用されたフィルターをすべて解除します。 [データ選択の解除] アクションは、ターゲット データ ソースの選択を解除します。 [ボタンをクリック] トリガーを構成し、ターゲットとして [データ] を選択する場合に、これら 2 つの新しいメッセージ アクションを使用できます。 さらに、このアップデートでは、メッセージ アクションによって無限ループが誤って発生するのを防ぐための安全策が導入されています。 特定のトリガー、ターゲット、アクションの組み合わせを設定すると、無限ループの原因となる設定は使用できません。 [位置設定の変更] トリガーでは、[ウィジェットを開く] アクションで、ウィジェット コントローラー ウィジェットをターゲットに設定できるようになりました。
- ArcGIS Arcade - レイヤーの設定で、Arcade 式を使用して新しい情報を作成するか、既存のレイヤー属性フィールドから情報を変更できます。 たとえば、値をフィートからメートルに変換する式を作成したり、テキストをすべて大文字から文頭大文字の表記に変換したり、フィーチャ属性に基づく URL を動的に作成したりできます。 これにより、ウィジェット内で、Arcade 式をあたかも属性フィールドであるかのように、動的コンテンツとして表示できます。 Arcade 式は、ウィジェット設定の属性リストの末尾に表示されます。ここで、属性によって動的コンテンツを構成できます。 これには、ボタン、埋め込み、画像、検索、テーブル、テキストのウィジェット設定が含まれます。 また、Arcade 式を使用し、ボタン、リスト、テキスト ウィジェットで条件を含む動的スタイルを追加することもできます。
- データ - Experience Builder ではナレッジ グラフ レイヤーをサポートします。
- ログイン - アプリの編集中に認証が期限切れになった場合、その旨が通知され、変更内容が失われないよう認証を更新するオプションが提示されます。 ネットワークの障害、サーバー コネクションの失敗、権限の変更、削除済みアイテムなど、業務に影響を及ぼす問題については、より明確な警告メッセージが表示されます。
- 翻訳 - このアップデートでは、アプリを多言語対応にするための新しいシステムが提供されます。 一般設定で、新しい [翻訳の管理] パネルを開くと、アプリのテキスト コンテンツの翻訳を追加および管理を行えます。 フル サポートの言語または一部サポートの言語のリストから選択し、手動で入力したアプリのテキスト コンテンツの翻訳を指定できます。 これには、テキスト ウィジェットのテキスト、ボタン ウィジェットのテキスト、ウィジェット名、ページ名、画像ウィジェットの代替テキストなどが含まれます (これらに限定されません)。 フル サポートの言語を使用する場合にアプリの言語を切り替えると、Esri が指定するインターフェイスのテキストとユーザーがアプリに入力したカスタム テキストが翻訳されます。 一部サポートの言語を使用する場合、ユーザーがアプリに入力したテキストだけが翻訳されます。 翻訳を手動で入力することも、翻訳アシスタントを使用することもできます。 翻訳アシスタントは、人工知能 (AI) を使用して、アプリのテキストの翻訳を生成します。 翻訳のインポートとエクスポートを行えます。 実行時に URL パラメーターと新しい言語の切り替えウィジェットを使用すると、アプリの言語を切り替えられます。
- テンプレート - キーストーン全画面ページ テンプレートが追加されます。
- テーマ設定 - 新しいテーマを保存できます。 デフォルト テーマをカスタマイズすると、カスタム バージョンは新しいテーマとして自動的に保存されます。 テーマをカスタマイズした後に [テーマ] パネルを開くと、カスタム テーマは [自分のテーマ] のリストに表示されます。 デフォルト テーマは、元の設定を保持します。 カスタム テーマは、名前の変更や削除を行えます。
ウィジェット
その他の改善として、次の新しいウィジェットと更新されたウィジェットがあります。
- 画像の変化の検出ウィジェット (新規) - 2 つの入力イメージ レイヤー間の差を計算し、変化情報を含む新しいイメージ レイヤーを生成します。 変化の検出は、通常は 1 つの領域で異なる時間に収集された複数のイメージ レイヤーを比較して、変化の種類、強度、場所を決定するものです。 ウィジェットを使用すると、3 つの変化の検出方法 (スペクトル変化、画像インデックスの変化、ピクセル値の変化) で画像を解析できます。 リモート センシング指数を使用すると、植物の健全性、地表水の水分含有率、火災被害度、市街地の変化を評価できます。
- 言語の切り替えウィジェット (新規) - ドロップダウン メニューを使用し、アプリの言語を切り替えます。 この Experience Builder アップデートでは、翻訳の設定も新たに追加されています。 アプリのテキストを複数の言語で提供したり、言語の切り替えウィジェットを使用して、実行時に言語を切り替えることができます。
- QuickCapture ウィジェット (新規) - QuickCapture ウィジェットは ArcGIS QuickCapture と連携し、アプリにフィールド データ収集ツールを追加できます。 このウィジェットは、移動中の車両など、迅速にデータを収集する必要がある状況向けに設計されています。 すばやく簡単に提出できるインシデント レポートの作成に適しています。 このウィジェットでは、大きなボタンで構成されたインターフェイスを採用しており、ユーザーは、樹木、道路の穴、送電線などのフィーチャを表す一連の大きなボタンから選択します。 ウィジェットを使用すると、位置データ、属性、写真をキャプチャーできます。 このウィジェットは、取得したデータをターゲット フィーチャ レイヤーに追加します。
- 3D ツールボックス ウィジェット - 日光ツールと影ツールのデフォルトのタイム ゾーン、日付、時刻を設定する方法を選択します。 接続されたマップ ウィジェットでは、3D シーンのデフォルトの日付、時刻、タイム ゾーンを使用するか、タイム ゾーンにはアプリのタイム ゾーン設定、日付と時刻にはユーザーのオペレーティング システム情報を使用するか、3 つすべてについてユーザーのオペレーティング システム情報を使用するか、ドロップダウン メニューから特定のタイム ゾーン、日付、時刻を使用するかを選択できます。
- データ ウィジェットの追加 - WMTS (Web マップ タイル サービス) のサービスを URL で追加すると、サブレイヤーとタイル マトリックスを選択できます。 さらに、サイン インしていないときにウィジェットを使用する場合は、組織の管理者が、組織の設定において組織 Web サイトへの匿名アクセスを有効にしていれば、公開されている組織のコンテンツを参照できます。 管理者が組織の Web サイトへのアクセスを許可していない場合でも、匿名ユーザーは ArcGIS Online および ArcGIS Living Atlas of the World カテゴリーで使用可能な、公開されている組織のコンテンツにアクセスできます。
- 解析ウィジェット - 6 つの新しい埋め込み解析ツール (80-20 解析、画像異常値の検出、スペクトルを使用したターゲット検出、Geomorphon 地形、ライブラリー スペクトルのリサンプリング、カテゴリー ラスターの集約) が追加されました。
- Business Analyst ウィジェット - [プリセット] モードでは、インフォグラフィックスをキャッシュできます。 インフォグラフィックスをキャッシュすると、静的なバージョンが作成されます。 キャッシュすると 10 クレジットが消費されますが、通常のインフォグラフィックスとは異なり、キャッシュされたインフォグラフィックスを表示するのに追加のクレジットは消費されません。 頻繁に更新する必要がないインフォグラフィックスがある場合は、キャッシュすることを検討してください。 さらに、[ワークフロー] モードでは、インフォグラフィックスを最初に表示することなく、最大 5 つのインフォグラフィックスを PDF、Microsoft Excel、または HTML 形式でエクスポートできます。 同じく [ワークフロー] モードでは、実行時に、全画面表示ではなくウィジェット パネルでインフォグラフィックスを表示できます。
- チャート ウィジェット - 単一のチャート内にバー シリーズとライン シリーズを組み合わせたコンボ チャートのサポートを追加します。 コンボ チャートは 2 つ以上のシリーズと、1 つまたは 2 つの値軸で構成されます。 コンボ チャート内のシリーズについて、スタイル設定を個別に構成できます。 単一シリーズ列とバー チャートでは、すべての列またはバーを単一色で統一することも、列やバーごとに固有の色を割り当てることもできます。 さらに、NULL 値を独自のカテゴリーに含めることもできます。 Date Only フィールドと Time Only フィールドをカテゴリー フィールドとして使用できます。
- 座標系ウィジェット - 一般的な表示オプションを上書きし、それぞれの座標系に対して一意の表示オプションを設定します。
- 日付フィルター ウィジェット - このウィジェットではメッセージ アクションがサポートされており、これはウィジェットの設定の [アクション] タブで構成できます。 このウィジェットは、[データのフィルタリングの変更] トリガーのソースになることもあります。 日付フィルター ウィジェットの設定では、データとマップ ウィジェットをターゲットとするメッセージ アクションを構成できます。
- 編集ウィジェット - セグメント ラベルを使用できます。セグメント ラベルは、Web マップでの編集時に、フィーチャの作成または編集を行う際、各ライン セグメントの長さを表すラベルを表示します。 これまでは、これは Web シーンでしか使用できませんでした。
- グリッド ウィジェット - グリッド アイテムにヘッダーを追加できます。 ヘッダーの背景色と前景色を変更できます。 グリッド ウィジェットにネスト化されている個々のウィジェットの [スタイル] 設定で、ヘッダー設定をオーバーライドできます。 これは、一部のグリッド アイテムにはヘッダーを表示させたいが、他のアイテムには表示したくない場合に便利です。 この機能強化はグリッド ページにも適用されます。
- リスト ウィジェット - [フロー] テンプレートのいずれかを使用する行リストの場合、リスト アイテムの高さを [自動]に設定することもできます。 その場合、リスト アイテムの高さは、その行の中で最も高い画像ウィジェット、テキスト ウィジェット、ボタン ウィジェットの高さになります。
- マップ ウィジェット - マップ データが更新中であるか、範囲が変更中であることを示すために、マップ上部に読み込みインジケーターが表示されます。
- 近隣検索ウィジェット - このアップデートでは、解析を高速モードで追加するための新しいユーザー インフォグラフィックスが提供されます。 高速モードで [解析の追加] ウィンドウを開くと、レイヤーとサポートされる解析をまとめたテーブルが表示されます。 テーブルのチェックボックスを使用すると、解析対象のレイヤーを選択して、解析を追加できます。 テーブルのヘッダーにあるチェックボックスを使用すると、レイヤーを一括で選択したり、解析を一括で追加できます。 フル モードで使用できる一部フィーチャ (マルチレベルのグループ化とクリッピングなど) は、高速モードでは使用できません。
- 方向付き画像ビューアー ウィジェット - 新しい [重ね合わせビュー] ツールを使用すると、ビューアーに表示されている画像を 3D シーンに直接オーバーレイできます。 画像はシーン内に配置されたメッシュにテクスチャーとして適用されます。 この新しいツールにより、ユーザーは画像が元々取得された空間コンテキスト内で画像を視覚化できます。 さらに、[シーケンシャル ナビゲーション] ツールは複数フィールドの並べ替えもサポートするようになりました。 フィールドの並べ替えは順序付き配列として定義されます。 フィールドは最初から最後に向かって処理され、明示的な方向が指定されていないフィールドは、デフォルトで昇順に並べ替えられます。 [イメージ オーバーレイ] 機能を、ビデオ コンテンツを含むレイヤーでも使用できるようになりました。
- 印刷ウィジェット - [カスタム レイアウトの印刷] プレミアム印刷サービスを使用し、カスタム レイアウトを印刷できます。 このサービスは、ウィジェットの設定でウィジェットに接続できる、デフォルトのユーティリティー サービスです。 プレミアム印刷サービスによる印刷は、印刷ジョブにつき 5 クレジットを消費します。 ArcGIS でサイン インしている場合は、出力結果をアイテムとして保存できます。 必要に応じ、1 つまたは複数の有効な WKID を入力してデータ変換を指定します。
- セクション ウィジェット - 任意のビューをデフォルト ビューとして設定できます。 セクション ウィジェットを初めて読み込むと、デフォルト ビューが表示されます。 [ビューを開く] メッセージ アクションでセクション ウィジェットをターゲットとした場合、[選択が解除されたらデフォルト ビューに戻る] をオンにできます。 その場合、選択を解除すると、セクション ウィジェットはただちにデフォルト ビューに戻ります。
- 共有ウィジェット - 実行時に、ウィジェット パネルに [ショート リンク] ツールを含めるかどうかを指定できます。
- サイドバー ウィジェット - [レコード選択の変更] トリガーと [サイドバーを開く] メッセージ アクションでサイドバー ウィジェットをターゲットとした場合、[選択を解除したらサイドバーを閉じる] をオンにできます。 その場合、選択を解除すると、サイドバー ウィジェットは自動的に閉じます。 さらに、展開状態と折りたたみ状態の折りたたみボタンにポインターを置いたときに表示されるツールチップを変更することもできます。
- スワイプ ウィジェット - 前に表示するレイヤーと後に表示するレイヤーの上に表示されるラベルを変更できます。
- テーブル ウィジェット - 複数のレコードへの編集内容を、一度に保存できます。 その場合は、ユーザーが少なくとも 1 つのレコードを編集すると、[保存] ボタンと [リセット] ボタンが表示されます。 保存されていない変更を含むテーブルのセルがハイライト表示されます。 ユーザーが [保存] をクリックすると、編集内容が保存されます。 [リセット] をクリックすると、前回の保存以降に行ったすべての変更が元に戻ります。