Survey123 での既存のフィーチャ レイヤーの使用

デフォルトでは、ArcGIS Survey123 Connect で調査を公開すると、調査のスキーマを使用してフィーチャ レイヤーが作成されます。 あるいは、調査を既存のフィーチャ レイヤーと関連付けることができます。

フィーチャ レイヤーの準備

Survey123 でフィーチャ レイヤーを使用するには、そのフィーチャ レイヤーが ArcGIS Enterprise または ArcGIS Online のアイテムでなければなりません。 これには、ホスト フィーチャ レイヤーや、フェデレートされているサーバーまたはフェデレートされていないサーバーに公開されているフィーチャ レイヤーが含まれます。

注意:

フェデレートされていないフィーチャ サービスを使用するには、追加の構成が必要となります。ArcGIS 組織に、サービスを表すフィーチャ レイヤー アイテムを手動で作成しなければならないためです。 詳細については、フェデレートされていない ArcGIS Server サービスへの接続方法に関する技術情報記事をご参照ください。

調査の所有者とユーザーには、そのフィーチャ レイヤーへのアクセス権が必要で、編集可能である必要があります。 以下も考慮してください。

• ユーザーが新しい調査を収集している場合、Create 機能が必要です。
• ユーザーが既存の調査を編集している場合、レイヤーの Update 機能が必要です。
• ユーザーが画像、オーディオ、またはファイルを取り込んでいる場合、hasAttachments を true に設定する必要があります。

フィーチャ レイヤーで添付ファイルを有効にする場合、KEYWORD および EXIFINFO 列はデフォルトでスキーマに追加されません。 この列は、添付ファイルを正しいレコードに関連付けるために必要です。 添付ファイルを有効にしたら、アタッチメントのアップグレード ジオプロセシング ツールを実行して、キーワードを有効にします。

注意:

Survey123 でレコードを収集する前に、送信されるすべての添付ファイルがキーワードを保持するように KEYWORD および EXIFINFO 列を追加することをお勧めします。 添付ファイルが送信される前に KEYWORD および EXIFINFO 列が存在しない場合は、Update Attachment Keywords Python ノートブックを使用して添付ファイルを更新できます。

子レイヤーまたはテーブルがリレーションシップに GUID フィールドを使用していない場合、repeat の質問では関連レイヤーまたはテーブルを参照できません。

調査を編集する予定の場合、フィーチャ レイヤーが NULL 値を許可していること、または調査が必須フィールドを使用していることを確認します。 Survey123 は、回答が削除され置き換えられない場合に、編集中に NULL 値を使用します。そのため、Survey123 は、NULL 値を許可しないフィーチャ レイヤーからは調査を送信しません。

さらに、フィーチャ レイヤーに対して次の追加機能を true に設定する必要があります。

• supportsAttachmentsByUploadId - この機能は、フィーチャ レイヤーで添付ファイルが有効である場合は自動的にオンになります。 これを使用すると、アプリが調査に関連付けられているすべての添付ファイルをアップロードしてから、調査を送信します。 添付ファイルのアップロードが失敗すると、調査の送信全体がロールバックされ、データの損失が回避されます。
• supportsApplyEditsWithGlobalIds - フィーチャ レイヤーは、Global ID による編集の適用をサポートしている必要があります。 これを使用すると、作成されたフィーチャの Global ID をアプリで作成および管理できます (作成されたフィーチャにサーバーが新しい Global ID を作成しません)。

フィーチャ レイヤーが Global ID による編集の適用をサポートするには、次の要件を満たす必要があります。

• フィーチャ レイヤー内のレイヤーには、一意のインデックスを持つ GlobalID 列が存在する必要があります。 これを行う最適な方法は、フィーチャ レイヤーを公開するときに同期を有効化することです。
• 複数ユーザーのジオデータベースを使用する場合、レイヤーではブランチ バージョニングを使用できますが、トラディショナル バージョニングは使用できません。 ブランチ バージョン対応のジオデータベースを使用する場合、Survey123 はデフォルト バージョンを対象にしています。 詳細については、「バージョニング タイプ」をご参照ください。
• フィーチャ レイヤーまたはテーブルで添付ファイルを有効にする前に、フィーチャ レイヤーまたはテーブルに Global ID が存在する必要があります。
• フィーチャ レイヤーに M 対応レイヤーが含まれている場合、M 値なしの更新を有効にする必要があります。

フィーチャ レイヤーでの編集のサポートの詳細については、ArcGIS REST API ドキュメントの「レイヤー (フィーチャ サービス)」で supportsApplyEditsWithGlobalIds をご参照ください。

注意:

Survey123 は、既存のフィーチャ レイヤーと関連テーブルを操作するとき、1 対多の GUID リレーションシップのみをサポートしています。 1 対 1 のリレーションシップはサポートされていません。

フィーチャ レイヤーから調査を作成

Survey123 Connect では、既存のフィーチャ レイヤーから調査を作成することができます。 フィーチャ レイヤーを Survey123 で使用するために準備する必要があります。 ArcGIS 組織サイトにサイン インして、[新規調査] をクリックします。 [フィーチャ サービス] カテゴリを選択します。 フィーチャ レイヤーを参照して選択し、[調査の作成] をクリックします。 XLSForm がフィーチャ レイヤーから生成されます。 次に、この調査をすぐに公開するか、さらにカスタマイズすることができます。 たとえば、質問に対してもっとわかりやすいラベルを追加したり、質問をグループに分けたりできます。

選択したフィーチャ レイヤーに複数のレイヤーがある場合、調査は最初のレイヤーに基づいて生成されます。 フィーチャ レイヤーの別のレイヤーに基づいて調査を作成するには、調査を手動で作成して、スプレッドシートの [settings] タブにある form_id プロパティと submission_url プロパティを更新する必要があります。 詳細については、「フィーチャ レイヤーと一致する調査の作成」セクションをご参照ください。

選択したフィーチャ レイヤーに添付ファイルがある場合、<layer_name>_image という名前で 1 つの画像質問が調査に作成されます。 この名前は添付ファイル テーブルのキーワードと一致していないため、更新する必要があります。 既存の添付ファイルが複数の質問を表している場合、添付ファイル テーブルの各キーワードに一致するように、画像質問を調査に追加する必要があります。

注意:

作成している調査でオーディオまたはファイルの質問が必要な場合、これらは調査に手動で追加する必要があります。 調査を生成した後に、スプレッドシートを開いて質問を追加します。 詳細については、「メディアの質問」をご参照ください。 フィーチャ レイヤーも添付ファイルを有効化する必要があります。

フィーチャ レイヤーと一致する調査の作成

既存のフィーチャ レイヤーと一致する新規調査を手動で作成することも可能ですが、スプレッドシートの [settings] タブの form_id プロパティと submission_url プロパティを更新して、調査とポータルまたは ArcGIS Online にあるフィーチャ レイヤー アイテム間のリンクを定義する必要があります。

form_id プロパティは、調査で使用されるフィーチャ レイヤーのレイヤー名を明示的に定義します。 詳細については、フィーチャ サービスと一致する調査の作成方法に関する技術情報記事をご参照ください。

submission_url プロパティは、フィーチャ レイヤー アイテムの URL です。

ヒント:

上記のように、フィーチャ レイヤー アイテムの URL を指定する必要があります。 よくある間違いは、代わりにフィーチャ レイヤーの URL を使用することで、この方法はサポートされていません。

この URL を作成するには、アイテム ID とポータルのコンテンツ ルートを連結する必要があります。 上記の画像の例では、ArcGIS Online アイテムへのリンクを示します。ポータルでの同じアイテムへのリンクは次のように表示されます。

https://<host>:<port>/arcgis/sharing/rest/content/items/21a6c530b31a4523bdff7gg94c9c5d9a

既存のフィーチャ レイヤーで含む必要がないフィールドがある場合は、(前述のセクションのように) そのフィーチャ レイヤーから調査を生成して、調査を公開する前に、必要のない質問を削除することをお勧めします。 この方法で、form_id プロパティと submission_url プロパティは自動的に作成されます。

スキーマの変更

調査が既存のフィーチャ レイヤーから作成されると、対応するフィールドまたはドメインがフィーチャ レイヤーに追加された後でなければ、新しい質問と選択リストを調査に追加できません。 調査がフィーチャ レイヤー ビューから作成される場合、対応するフィールドまたはドメインが基になるフィーチャ レイヤーに追加され、フィーチャ レイヤー ビューに反映された後でなければ、新しい質問と選択リストを調査に追加できません。