注意:
この機能は Survey123 フィールド アプリでのみ利用できます。Survey123 Web アプリではオフライン ベースマップは利用できません。
Survey123 はオフライン ベースマップの使用をサポートしています。 これらのベースマップは、サポートされる Esri ファイル タイプであり、Web メルカトル球体補正投影法を使用している必要があります。
調査の場所の質問について [基本] マップ タイプと [標準] マップ タイプから選択できます。 デフォルトは [標準] で、大半のデバイスで推奨されています。 Survey123 Connect と Survey123 フィールド アプリでは、[標準] マップ タイプ使用時に以下がサポートされます。
- ラスター タイル サービス
- Web マップ
- マップ サービス
- イメージ サービス
- ベクター タイル サービス
- Web マップ サービス (WMS)
- Web マップ タイル サービス (WMTS)
- タイル パッケージ (TPKX または TPK)
- ベクター タイル パッケージ (VTPK)
- モバイル マップ パッケージ (MMPK)
マップを表示する際にパフォーマンスの問題が発生するデバイスでは [基本] マップ タイプを使用できます。 [基本] マップ タイプを使用している場合、オフライン使用では最大 2 GB までのラスター タイル サービスとタイル パッケージ (TPK) のみを使用できます。 以前の Android デバイスと iOS デバイスでは [基本] マップ タイプがデフォルトです。[設定] > [マップ] の順に移動し、[マップ タイプ] で [基本] を選択することで、フィールド アプリと Survey123 Connect でこれらを手動で選択することもできます。
オフライン マップ パッケージの生成前に、マップ パッケージの作成元になるデータを検討する必要があります。 独自のデータ レイヤー、Esri ベースマップ、またはこの 2 つを組み合わせて使用することができます。 対応が必要な地域の地理的範囲と、表示が必要な詳細度も検討する必要があります。 詳細については、「タイル キャッシュのベスト プラクティス」または「マップでホスト レイヤーを使用するときのベスト プラクティス」をご参照ください。
オフライン ベースマップを作成、共有して Survey123 フィールド アプリで使用するには、以下のいずれかの手順を実行します。
- ArcGIS Desktop または ArcGIS Pro を使用してデスクトップでマップ パッケージを作成します。
- ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise を使用してブラウザーでマップ パッケージを作成します。
- TPK 作成専用のデスクトップ ツールである、Tile Package Kreator でマップ パッケージを作成します。
- マップ パッケージを共有して、調査の他のユーザーが使用できるようにします。
オフライン ベースマップをデバイスに入れて Survey123 フィールド アプリで使用するには、以下のいずれかの手順を実行します。
- 共有マップ パッケージを調査とリンク - 調査を開くと、マップ パッケージ ファイルをダウンロードするオプションが表示されます。
- マップ パッケージを調査に含める - ベースマップを公開するには、その前に調査のコンテンツ フォルダー内のメディア フォルダーに含めます。 その他の構成、またはオプションのダウンロードは必要ありません。
- マップ パッケージをデバイスに直接コピー - マップ パッケージ ファイルを ArcGIS/My Surveys/Maps フォルダーにコピーして、すべての調査で使用できるようにします。
- 既存のマップ パッケージ ファイルの参照 - Survey123 外のデバイスに読み込まれたマップ パッケージ ファイルを参照します。
注意:
オフライン マップを調査に関連付けるには、共有マップ パッケージをリンクすることを推奨していますが、必要に応じて調査の .info ファイルを編集することで、共有マップ パッケージを調査に手動で関連付けることができます。
共有マップ パッケージの手動による関連付けは、調査に関連付けられたマップ パッケージに以下の方法でアクセスする必要がある場合に便利です。
- 他の調査
- 位置情報の共有マップ
- 位置ステータス マップ
デスクトップ上でマップ パッケージを作成
ArcGIS Desktop または ArcGIS Pro を使用して、マップ パッケージを作成できます。 作成後、これをデバイスまたは外部ストレージ カードに直接コピーして Survey123 フィールド アプリで使用するか、ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise で共有して、調査と関連付けし、他のユーザーが使用できるようにします。 ArcGIS Pro と ArcGIS Desktop は別のアプリケーションですが、プロセスはどちらも同じです。
ArcGIS Desktop または ArcGIS Pro でマップ パッケージを作成するには、次の手順に従います。
- ArcGIS Desktop または ArcGIS Pro で、既存のマップを開くかマップを作成します。
マップに適切な名前と説明が付いていることを確認します。 名前と説明を編集するには、コンテンツ ウィンドウでマップを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。 ArcGIS Desktop では、[プロパティ] オプションは [ファイル] メニューにあります。
ヒント:
マップでは、Web メルカトル球体補正投影法を使用している必要があります。
- [ツールボックス] で、[マップ タイル パッケージの作成]、[ベクター タイル パッケージの作成]、または [モバイル マップ パッケージの作成] ツールを選択または検索して、入力マップ名、出力ファイル名、タイル形式、詳細レベル、サマリー、タグを設定します。
- 使用するツールを実行します。
指定された出力場所に .tpkx、.tpk、.vtpk、または .mmpk ファイルが作成されます。 Survey123 フィールド アプリでこのファイルを使用するには、これを手動でデバイスにコピーするか、ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise にアップロードして共有します。
すべてのマップ パッケージ ファイルは、固有の地域と詳細範囲を表しています。たとえば、このサンプル .tpk ファイルは、カリフォルニア州サンバーナディーノ山脈の特定のセクションのものです。 この場所の範囲を超えるデータは含まれておらず、別の地域の調査には役に立たないと思われます。
注意:
ArcGIS Pro では、リボンの [マップ] タブにある [マップのダウンロード] をクリックすることで、マップ範囲内に Web フィーチャ レイヤーのマップ パッケージと Web タイル レイヤーを作成できます。 詳細については、「オフラインでのマップの利用」をご参照ください。
ArcGIS Pro でさまざまなタイプのマップ パッケージを作成する方法について詳しくは、タイル パッケージ、ベクター タイル パッケージ、モバイル マップ パッケージに関する ArcGIS Pro のドキュメントをご参照ください。
ブラウザーでのマップ パッケージの作成
Web マップにマップ エリアを作成すると、ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise でもマップ パッケージを作成できます。 詳細については、「ArcGIS Online の事前に準備するオフライン マップ エリアの作成と管理」または「ArcGIS Enterprise の事前に準備するオフライン マップ エリアの作成と管理」をご参照ください。
注意:
Survey123 フィールド アプリで使用できるのは、マップ エリアからのベースマップのみです。それぞれのベースマップ レイヤーは、別々のオフライン マップ パッケージとしてダウンロードできます。 マップ エリア内の操作レイヤーとラベルは表示されません。
Tile Package Kreator でのマップ パッケージの作成
Tile Package Kreator は、ラスター タイル パッケージの作成や検出を行うためのデスクトップ アプリです。 このアプリでは次の作業が可能になります。
- オフラインで使用するラスター タイル パッケージを作成します。
- 組織のラスター タイル パッケージを参照してダウンロードします。
- 既存のラスター タイル パッケージを ArcGIS にアップロードして、組織で共有します。
Tile Package Kreator は、Survey123 をオフラインで使用するために必要なベースマップ ファイルを作成および管理するための代替の方法を提供します。
macOS、Windows、または Ubuntu 用の Tile Package Kreator をダウンロードします。 詳細については、Tile Package Kreator Features Guide をご参照ください。
マップ パッケージの共有
ArcGIS でマップ パッケージを共有することで、別のデバイスでダウンロードしたり、共有したりできます。 共有は、ArcGIS Desktop および ArcGIS Pro から、または ArcGIS 組織サイトで直接実行できます。
ArcGIS でマップ パッケージを共有するには、次の手順に従います。
- ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise にサイン インします。
- [マイ コンテンツ] を参照します。
- [アイテムの追加] を選択します。
- [コンピューター上] を選択します。
- マップ パッケージを参照して、[アイテムの追加] をクリックします。
注意:
マップ パッケージのアップロード時には、[このファイルをホスト レイヤーとして公開します] チェックボックスがデフォルトでオンになります。 Survey123 で使用するようマップ パッケージを共有する場合には必須ではありません。
共有マップ パッケージを調査とリンク
調査のユーザーが利用できる共有マップ パッケージを作成するには、マップ パッケージを調査にリンクする必要があります。 この操作は Survey123 Connect で実行できます。
- Survey123 Connect で調査を開きます。
- [リンクされたコンテンツ] タブを開きます。
- [マップ リンクの追加] をクリックします。
指定ユーザー アカウントに共有されているすべてのマップ サービスとパッケージを含むウィンドウが表示されます。 ただし、これらのすべてのアイテムをオフラインで利用できるわけではありません。
- 目的の共有マップ パッケージを選択し、[OK] を選択します。
これで、Survey123 フィールド アプリで調査を使用するときに、マップ パッケージをダウンロードできるようになりました。 詳細については、「オフライン ベースマップの使用」をご参照ください。
マップ パッケージを調査に含める
マップ パッケージは調査に直接添付できるため、調査ですぐに使用できます。 マップ パッケージを調査で指定するには、公開する前に調査のコンテンツ フォルダー内の [media] フォルダーにマップ パッケージを追加します。
マップ パッケージを添付した調査を公開すると、Survey123 フィールド アプリはファイルを調査の一部としてダウンロードします。 ファイルは、その調査の [ベースマップ] ボタンを使用することで、ベースマップのリストに自動的に追加されます。
注意:
マップ パッケージを含めることにより、特にマップ パッケージが大きい場合、調査のアップロードとダウンロードの処理速度が著しく低下する可能性があります。 これはファイルを調査のダウンロードの必須項目にもするので、調査によっては適さない場合があります。マップ パッケージをデバイスに直接コピー
インターネット接続ができないか、ArcGIS に接続できない場合は、マップ パッケージをデバイスに直接コピーできます。
マップ パッケージをデバイスに直接コピーするには、次の手順を実行します。
- デバイスに接続します。
iOS デバイスを使用している場合は、iOS ファイル ブラウザー アプリを使用する必要があります。macOS バージョン 10.15 Catalina 以降では、ファイル ブラウザーとして Finder を使用できます。 以前のバージョンの macOS や Windows では、iTunes や別のファイル ブラウザー アプリを使用できます。
- .tpkx、.tpk、.vtpk、または .mmpk ファイルを、次の場所のマップ フォルダーにコピーします。
- Windows—C:\Users\<username>\ArcGIS\My Surveys\Maps
- iOS—Survey123/Documents/ArcGIS/My Surveys/Maps
- Android—Android/data/com.esri.survey123/files/ArcGIS/My Surveys/Maps
- Android SD カード - SD CARD/Android/data/com.esri.survey123/files
- Survey123 フィールド アプリで、[メニュー] > [設定] > [マップ] の順に選択して、[マップ ライブラリ] で ArcGIS/My Surveys/Maps フォルダーを参照します。
デフォルトでは、このフォルダー内のすべてのマップが、調査で使用可能なマップのリストに表示されます。 調査で使用できるオフライン マップを制限するには、調査の .info ファイルで includeLibrary を false に設定します。 詳細については、「共有マップ パッケージを手動で調査に関連付ける」をご参照ください。
位置情報の共有が組織で有効化されている場合、このフォルダーに追加されたマップは、位置情報の共有マップでも利用可能になります。
既存のマップ パッケージ ファイルの参照
注意:
これらのオペレーティング システムでは、アプリ ストレージ外の場所にあるデータへのアクセスが許可されていないため、iOS および Android デバイスではこの操作を実行できません。 データは、指定されたアプリ ストレージの場所にコピーする必要があります。
調査内では自分のデバイスにダウンロードしたマップ パッケージ ファイルを使用できます。 調査を開く前に、マップ ライブラリ フォルダーが定義されていることを確認します。 Survey123 フィールド アプリの [メニュー] で、[設定] を選択し、[マップ] タブを選択して、マップが保存されているフォルダーへのパスを追加します。 次に、調査内で、マップの質問を選択して、マップ全体のページを表示します。 [ベースマップ] ボタンを選択し、デバイス上に配置されているベースマップを選択して表示します。
既存のマップ パッケージ ファイルを参照する一般的な例として、外部ストレージ カードのプリロードがあります。 外部ストレージ カードにあるマップ パッケージを使用するには、次の手順を実行します。
- マップ パッケージをストレージ カードにコピーして、そのカードをデバイスに配置します。
- デバイス上で Survey123 フィールド アプリを起動して、右上のメニューで [設定] > [マップ] の順に選択します。
- ストレージ カードを表す追加のマップ ライブラリを指定します。
ArcGIS/My Surveys/Maps のデフォルト パスが先に表示されます。 パスをさらに追加するには、次のいずれかの手順を実行します。
- 追加のパスをテキスト ボックスに入力します (パスの区切りにはセミコロンを使用)。
- フォルダー ブラウザーを使用して、追加のパスを選択します。 選択したパスがマップ ライブラリ フォルダーに追加されます。
マップの追加プロパティが true に設定された調査を次に開くときには、ストレージ カード上のマップ パッケージが使用可能なベースマップのリストに追加されます。
マップ ライブラリ フォルダーが有効であることを確認するチェックは実行されません。 リストの最初のパスは、ArcGIS からマップ パッケージをダウンロードするときに使用されます。