プロジェクトの作成

QuickCapture にはプロジェクトの作成方法が 3 つ用意されています。 プロジェクトは、既存のプロジェクトから、すぐに使用できるテンプレートとして利用可能なサンプル プロジェクトの中から、または既存の Web フィーチャ レイヤーから直接、プロジェクトを新しいプロジェクトとして保存することで作成できます。 どの方法でも、作成されたプロジェクトは共有して、モバイル アプリで使用することができます。

以下の各方法で、最初に QuickCapture Web サイトを開いて、ArcGIS の組織アカウントにサイン インする必要があります。

組織アカウントサイン インする場所

ArcGIS OnlineQuickCapture の使用

https://quickcapture.arcgis.com にアクセスして、[ArcGIS Online でサイン イン] を選択します。

ArcGIS Enterprisehttps://quickcapture.arcgis.com の使用

https://quickcapture.arcgis.com にアクセスして、[ArcGIS Enterprise でサイン イン] を選択します。https://host.domain.com/webadaptor/ (host、domain、および webadaptor をポータル情報で置き換える) などのポータル URL を入力して先に進みます。

ArcGIS Enterprise (10.8 以降) の使用

ポータルのアプリ ランチャーQuickCapture を選択します。

既存のプロジェクトからのプロジェクトの作成

すでに所有しているプロジェクトまたは共有されているプロジェクトからプロジェクトを作成できます。

  1. [マイ プロジェクト] または [共有] タブを選択します。
  2. 複製するプロジェクトのプロジェクト カード メニューで [名前を付けて保存] を選択します。

    共有されているプロジェクトの場合、[プレビュー] をクリックすると、プロジェクトのレイアウトと基本情報をプレビューでき、[結果の表示] をクリックすると、プロジェクトを使用する前に送信したレコードの結果を表示できます。

  3. 必要に応じて、タイトルとディレクトリを変更し、[保存] をクリックします。

デフォルトで、QuickCapture は、プロジェクトから参照される既存のフィーチャ レイヤーを再利用します。 必要に応じて、ターゲット レイヤーの複製を作成できます。 作成されたプロジェクトは自動的に共有されません。

テンプレートからプロジェクトを作成

QuickCapture テンプレートでは、プロジェクト作成者がすぐに使用可能な QuickCapture 専用ソリューションを組織にすばやく配置できます。 テンプレートは単一の QuickCapture プロジェクトの場合と、データの収集から視覚化までのワークフローをカバーする複数のアイテムを含むソリューションである場合があります。 対処するユース ケースに応じて、Esri テンプレートには以下が含まれています。

  • QuickCapture サンプル プロジェクト。 サンプル プロジェクトは、サイン インしなくてもモバイル アプリからすぐにダウンロードできます。
  • サンプル プロジェクトに使用されるフィーチャ レイヤー。
  • オンライン、またはオフラインのマップにできるプロジェクト マップ。
  • 可視化アプリ (送信されたレコードを表示するのに使うダッシュボードなど)。

注意:
ダッシュボードや調査などの追加のコンテンツを含む QuickCapture テンプレートの配置は、ArcGIS Enterprise 10.9 以降でサポートされています。

  1. [新しいプロジェクト] をクリックして、[テンプレートから開始] を選択します。
  2. テンプレートを 1 つ選択します。

    [Esri から] または [組織から] でテンプレートを 1 つ選択します。 テンプレート プロジェクトを使用する前に、プロジェクトのレイアウトをプレビューし、テンプレートの基本情報を確認できます。

  3. [テンプレートの使用] をクリックして組織にテンプレートのコピーを配置します。
  4. 必要に応じて、プロジェクト タイトル、ディレクトリ、および復旧電子メールを指定して、[作成] をクリックします。

新しいフォルダーが [マイ コンテンツ] に作成され、このテンプレートに含まれるすべてのアイテムがこの新しいフォルダーで再作成されます。 コンテンツは同じフォルダーに作成された新しいソリューション アイテムにもまとめられ、アイテムの関係が表示されます。 作成されたアイテムは自動的に共有されません。

既存のフィーチャ レイヤーからのプロジェクトの作成

既存のフィーチャ レイヤーから Web 上にプロジェクトを作成して変更できます。 QuickCapture のすべての機能を使用するには、既存のレイヤーで特定の機能が有効化されている必要があります。 詳細については、以下の「フィーチャ レイヤーの準備」セクションをご参照ください。

  1. [新しいプロジェクト] をクリックして、[既存のレイヤーから開始] を選択します。
  2. 所有または共有するフィーチャ レイヤーを 1 つ以上選択します。
  3. 必要に応じて、選択したレイヤーを含む Web マップを作成して、プロジェクトにリンクし、[次へ] をクリックします
  4. サムネイル、プロジェクト名、プロジェクト タグ、および復旧電子メール アドレスを入力して、[作成] をクリックします。

レイヤーのシンボルで定義されたデータのタイプを表すボタンとともに、選択したフィーチャ レイヤーに基づいて QuickCapture プロジェクトが生成されます。 レイヤーごとにグループが作成され、一意のシンボルごとにボタンが作成されます。 既存のボタンをカスタマイズ (パラメーターを追加するか、ボタンをコピーしてそれらのパラメーターを変更) して、一意の取得ボタンを作成できます。 プロジェクトに他のレイヤーとボタンを追加することもできます。

プロジェクトの作成時に Web マップを作成することを選択した場合、Web マップはプロジェクトと同じ場所に保存されます。 この Web マップは、モバイル アプリ内で未送信レコードを表示するときに使用されます。また、プロジェクトのユーザーから送信されたレコードを表示するために Web 上で使用することもできます。 モバイル アプリで使用する場合、未送信レコードは 1 つのピン シンボルで表示されます。 この Web マップでの未送信レコードのシンボルは、プロジェクト作成者によって、ボタンのアイコンや色、またはターゲット フィーチャ レイヤーのシンボルに変更することができます。

[シンプル レンダラー] または [個別値レンダラー] を使用してレイヤーをシンボル表示する場合、デザイナーは、ボタンを作成するときにシンボルで定義されたラベル、色、形状、またはピクチャを適用します。

選択した既存のフィーチャ レイヤーに含まれているすべてのポイント レイヤー、ポリライン レイヤー、またはポリゴン レイヤーに対してボタンが生成されます。 親レコードに関連付けられているキー値が属性として含まれていない限り、子レイヤー (親レイヤーとのリレーションシップがあるレイヤー) 用に生成されたボタンを使用することはお勧めしません。 この設定された属性がないと、孤立したレコードが作成されます。 親のキー値を属性に設定する方法は、次のとおりです。

  • 親レコードの GlobalID (通常、URL リンクを使用して別のアプリから QuickCapture に渡される) で、またはダイナミック選択リスト [ダイナミック選択リスト ドキュメントにリンクを追加] を使用してプロジェクト ユーザー入力を設定します。
  • 現在のレコードの位置に関するレイヤーのレコードの GlobalID を返す Arcade 式の結果で属性を設定します (例: ポイントとポリゴン クエリ)。

ホスト フィーチャ レイヤー ビューをベースにプロジェクトを作成することをお勧めします。 ホスト フィーチャ レイヤー ビューでは、さまざまなエディター設定、スタイル、またはフィルターをホスト フィーチャ レイヤーに適用して、ビューをさまざまなグループやパブリックに共有できます。 たとえば、新しいレコードの追加と QuickCapture プロジェクトでの参照だけを許可するホスト フィーチャ ビューを作成してパブリックに共有できます。 別のレイヤー ビューでレコードのフィルタリングされたリストの表示を許可して、ステークホルダーと共有しているダッシュボードで使用することもできます。 ビューを使用する最もわかりやすいメリットは、データを誤って編集することを防ぐことですが、大きなレイヤーのパフォーマンスを向上することもできます。

QuickCapture プロジェクトを作成する前にフィーチャ レイヤー ビューを作成します。 詳細については、「ArcGIS Online でのホスト フィーチャ レイヤー ビューの作成」または「ArcGIS Enterprise でのホスト フィーチャ レイヤー ビューの作成」をご参照ください。

ヒント:

ホスト フィーチャ レイヤーをベースにしてすでに QuickCapture プロジェクトを作成していて、そのレイヤーのビューをベースにしたものに変更したい場合、組織でホスト フィーチャ レイヤー ビューを作成して、QuickCapture プロジェクト設定でプロジェクトのベースにするレイヤーを変更します。 プロジェクトで使用するレイヤーを変更するには、次の手順を実行します。

  • プロジェクト レイヤーの管理 メニュー項目 Manage project layers をクリックします。
  • 置換される既存のレイヤーを削除します。
  • [追加] を選択して新しいレイヤー ビューを選択します。
  • プロジェクトの各ボタンで、[データ] パネルの [選択] をクリックして新しいレイヤー ビューを選択し、以前定義した固定値、ユーザー入力、または変数がある各データ取得フィールドを再定義します。
  • [保存] をクリックして、プロジェクトを保存します。

注意:

QuickCapture プロジェクトは、ArcGIS Enterprise でアイテムとして登録された既存の ArcGIS Online 10.6 以降のフィーチャ レイヤーからも作成できます。 これらのレイヤーはトークンベースのセキュリティで保護する必要があり、認証情報をサービス アイテムに保存する必要があります。 プロジェクトで写真を取得する場合は、GlobalID フィールドを使用してアタッチメントがフィーチャ レイヤーに関連していることを確認します。

フィーチャ レイヤーをアイテムとして追加する方法については、ArcGIS Online の「アイテムの追加」ArcGIS Enterprise の「アイテムの追加」をご参照ください。

認証情報をサービス アイテムに保存できない場合は、「問題: ArcGIS Online でセキュリティ保護されたサービスを追加するときに、認証情報を保存するオプションが使用できない」というテクニカル サポート記事をご参照ください。

詳細については「プロジェクトの構成」をご参照ください。

フィーチャ レイヤーの準備

QuickCapture でフィーチャ レイヤーを使用するには、ArcGIS Enterprise または ArcGIS Online のホスト レイヤーである必要があります。

注意:

プロジェクトを作成する前に、フィーチャ レイヤーのサービス URL に特殊文字が使用されていないことを確認してください。 レイヤー名に ( ) & @ などの特殊文字が含まれていると、新しいレイヤーでプロジェクトを複製したり、ArcGIS の他のアプリのテンプレートとしてレイヤーを再利用しようとするときに、問題が発生する可能性があります。

フェデレートされていないフィーチャ サービスを使用するには、追加の構成が必要となります。ArcGIS 組織に、サービスを表すフィーチャ レイヤー アイテムを手動で作成しなければならないためです。 詳細については、フェデレートされていない ArcGIS Server サービスへの接続方法に関する技術情報記事をご参照ください。

プロジェクトの所有者とユーザーには、そのフィーチャ レイヤーへのアクセス権が必要で、編集可能である必要があります。 以下も考慮してください。

  • Create 機能が必要です。
  • ユーザーが画像を取り込んでいる場合、hasAttachmentstrue に設定する必要があります。

さらに、フィーチャ レイヤーに対して次の 2 つの機能を true に設定することをお勧めします。

  • supportsAttachmentsByUploadId - この機能は、フィーチャ レイヤーで添付ファイルが有効である場合は自動的にオンにする必要があります。 これを使用すると、アプリがプロジェクトに関連付けられているすべての添付ファイルを送信してから、レコードを送信しようとします。 添付ファイルの送信が失敗すると、レコードの送信全体がロールバックされ、データの損失が回避されます。
  • supportsApplyEditsWithGlobalIds - フィーチャ レイヤーは、Global ID による編集の適用をサポートしている必要があります。 これを使用すると、作成されたフィーチャの Global ID をアプリで作成および管理できます (作成されたフィーチャにサーバーが新しい Global ID を強制的に設定しません)。

フィーチャ レイヤーが Global ID による編集の適用をサポートするには、次の要件を満たす必要があります。

  • フィーチャ レイヤー内のレイヤーには、一意のインデックスを持つ GlobalID 列が存在する必要があります。 これを行う最も簡単な方法は、フィーチャ レイヤーを公開するときに同期を有効化することです。
  • 複数ユーザーのジオデータベースを使用する場合、レイヤーではブランチ バージョニングを使用できますが、トラディショナル バージョニングは使用できません。 詳細については、「バージョニング タイプ」をご参照ください。
  • フィーチャ レイヤーまたはテーブルで添付ファイルを有効にする前に、フィーチャ レイヤーまたはテーブルに Global ID が存在する必要があります。
  • フィーチャ レイヤーに M 対応レイヤーが含まれている場合、M 値なしの更新を有効にする必要があります。

フィーチャ レイヤーで編集をサポートする方法の詳細については、supportsApplyEditsWithGlobalIds ドキュメントの「レイヤー (フィーチャ サービス)」で ArcGIS REST API をご参照ください。

QuickCapture プロジェクトの共有

他のユーザーがプロジェクトを使用できるようにするには、プロジェクトを彼らと共有する必要があります。 Web デザイナーで [共有] を選択して、プロジェクトを使用可能なユーザーを選択します。

  • すべてのユーザー (パブリック) - このオプションは、ArcGIS Hub Premium 対応組織に対してしか使用できません。
  • 組織 - プロジェクトを組織内のすべてのユーザーと共有します。
  • [グループ] - グループを介して特定のユーザーと共有します。

プロジェクト内で構成されたフィーチャ レイヤーも共有する必要があります。 アイテムを所有している場合は、Web デザイナーでプロジェクトの共有を更新する際に、そのアイテムを共有できます。 アイテムを所有していない場合は、アイテムの所有者に連絡して、そのアイテムを共有してもらってください。 共有に必要なアイテムのリンクは、Web デザイナーで提供されます。 レイヤーをユーザーまたはグループと共有する方法の詳細については、「ArcGIS Online でのアイテムの共有」と「ArcGIS Enterprise でのアイテムの共有」をご参照ください。 ArcGIS Online の共有更新グループまたは ArcGIS Enterprise の共有更新グループと共有されているプロジェクトは、そのグループのすべてのメンバーが変更できます。 組織内のユーザーと共有している場合は、彼らがモバイル アプリにサイン インしたときに、ダウンロード可能なプロジェクトが表示されます。

注意:

プロジェクトをパブリックに共有するには、それを ArcGIS Hub Premium でホストする必要があります。 パブリック プロジェクトは、匿名またはサイン インしているユーザーが使用できます。

共有プロジェクトに機密情報が含まれている場合は、フィーチャ レイヤー ビューを使用して、送信されたデータのダウンロード、照会、変更ができないようにレイヤーを構成する必要があります。 詳細については、「ArcGIS Online での編集設定の管理」または「ArcGIS Enterprise での編集設定の管理」をご参照ください。

共有したら、次の方法でユーザーにプロジェクトへのアクセス権を付与できます。

  • QR コード - アプリの組み込みバーコード スキャナーまたはデバイス上の外部スキャナーでユーザーがスキャンできるコード
  • リンク - ユーザーをプロジェクトのダウンロード ページに誘導する短縮 URL
  • アクセス コード (パブリック プロジェクト専用) - モバイル アプリに入力可能な一意のコード

注意:

モバイル アプリは、QR コードまたはリンクにアクセスするデバイス上にインストールする必要があります。 そうするには、次のいずれかを使用して、BioBlitz サンプル プロジェクトを起動します。

  • QR コード - Road Debris Reporter サンプル プロジェクト用の QR コード
  • リンク - https://arcg.is/qeS1D (この URL をコピーしてブラウザーに貼り付ける)
  • アクセス コード - qeS1D

取得されたデータの表示

プロジェクトで取得されたデータを表示するには、QuickCapture Web サイトの [プロジェクト] ページにアクセスして、プロジェクトの上にカーソルを移動します。 [結果の表示] を選択します。 Map Viewer が起動して、取得されたデータが表示されます。