ArcGIS QuickCapture は、QuickCapture リンクまたはカスタム URL スキーマのいずれかを使用して他のアプリと連携できます。 どちらの方法も同じパラメーターをサポートしていますが、両者にはプラットフォームに依存する違いがあります。
QuickCapture のリンクは https://quickcapture.arcgis.app で始まり、iOS と Android でのみ動作します。 QuickCapture のリンクは App Store と Google Play で定められている要件に準拠しているため、より多くのアプリにリンクでき、共有しやすい短縮リンクがサポートされています。 QuickCapture リンクで開くことができる ArcGIS アプリには、ArcGIS Survey123、ArcGIS Field Maps、ArcGIS Workforce、ArcGIS Navigator などがあります。
カスタム URL スキーマ リンクは arcgis-quickcapture:// から始まり、Windows、Android、および iOS 上の一部アプリ グループで動作します。 QuickCapture から URL スキーマで開くことができる ArcGIS アプリには、Windows 上の ArcGIS Survey123 や ArcGIS Collector などがあります。 カスタム URL スキーマ リンクは短縮できず、Android では開きにくい場合があります。 以下のように、ハイパーリンクの形式でカスタム URL スキーマ リンクを提示することを検討してください。
<a href="arcgis-quickcapture://?itemID=36ff9e8c13e042a58cfce4ad87f55d19">Open project</a>
QuickCapture リンクは、推奨されるアプリ間のリンクの方法であり、カスタム URL スキーマは、推奨されるプロジェクトの共有方法です。
モバイル アプリでプロジェクトを開始するためのパラメーターを含むリンクを使用する前に、あらかじめアプリをデバイスにインストールしておくことをお勧めします。
モバイル アプリのパラメーター
次のパラメーターを使用して、モバイル アプリの開き方をカスタマイズできます。
パラメーター | 説明 | 例 | タイプ |
---|---|---|---|
action | プロジェクトを開く方法を指定します。 サポートされている値は、press (識別されたボタンを押す場合) と field (ボタンを押したときにフィールドを設定する場合) です。 ボタンは GUID で識別されます。これは、QuickCapture デザイナーのボタンの [表示設定] タブの下部に表示されます。 | ポイント フィーチャを取得するか、ラインまたはポリゴン フィーチャの取得を開始または終了する場合: action=press:0c59c9d9-9b51-46b3-bb81-21149e6fddb4 フィーチャを取得して、そのフィーチャの直径フィールドに 20 の値を設定する場合: action=press:0c59c9d9-9b51-46b3-bb81-21149e6fddb4&field:diameter=20 | String |
callback | ボタンを押したときに、戻る URL を指定します。 | callback=https://survey123.arcgis.app | URL |
center | マップを既知の緯度、経度、高度 (オプション) を中心に配置します。 | center=37.8199,-122.4783,20 | String |
externalBrowserSignIn | サイン インに外部のブラウザーを使用するように指定します。 | externalBrowserSignIn=true | Boolean |
itemID | 開くプロジェクトを指定します。 | itemID=aabda4a5e36d42c2bcf1c479fe01e5e3 | UUID |
portalUrl | QuickCapture プロジェクト アイテムがホストされているポータルの URL を指定します。 | portalUrl=https://myorg.arcgis.com | String |
userInput | プロジェクト ユーザー入力変数に設定する ID と値を指定します。 | userInput:001=Alice | String |
デスクトップ Web ブラウザーから QuickCapture へのリンク
QuickCapture モバイル アプリを開くためのリンクを作成し、そのリンクを別のアプリに埋め込むことができます。同じリンクをテスト用の Web ブラウザーに入力できます。 次の手順は、カスタム URL スキーマを作成する方法と、それをデスクトップ Web ブラウザーで使用する方法について説明しています。
注意:
リンクを作成した後で「arcgis-quickcapture://」を「https://quickcapture.arcgis.app」に置き換えると、そのリンクは QuickCapture または iOS で使用できる Android リンクとして動作します。
- お使いのブラウザーで「arcgis-quickcapture://」と入力します。QuickCapture モバイル アプリが開きます (または開くかどうか確認されます)。
注意:
特定のポータルからプロジェクトを起動してダウンロードするには、ポータルの URL パラメーターを含めます。たとえば、「arcgis-quickcapture://?portalUrl=host.domain.com/webadaptor」とします (ここで、host、domain、webadaptor は実際のポータル情報で置き換えられます)。 サイン インに外部のブラウザーを使用するには、externalBrowserSignIn パラメーターを追加して true に設定します (例: arcgis-quickcapture://?portalUrl=host.domain.com/webadaptor&externalBrowserSignIn=true)。
- 構築する URL にプロジェクトを含めるには、「?itemID=」とプロジェクトのアイテム ID を URL に追加します。URL は次のようになります。
arcgis-quickcapture://?itemID=aabda4a5e36d42c2bcf1c479fe01e5e3
URL をテストすると、QuickCapture モバイル アプリが開き、プロジェクトがすぐに開きます。
注意:
デバイスにプロジェクトが存在しない場合は、プロジェクトがダウンロードされます。
- プロジェクト ユーザー入力変数を設定するには、「&userInput:」と入力してから、ユーザー入力 ID と値を等号 (=) で区切って入力します。
注意:
アンパサンド (&) はパラメーターの区切り文字として機能します。
それぞれのプロジェクト ユーザー入力には一意の ID が存在します。 ID を確認するには、プロジェクトの JSON ビューに切り替えて userInputs を検索します。 それぞれのプロジェクト ユーザー入力はプロパティの配列としてリストされ、最初の項目が ID です。
URL は次のようになります。
arcgis-quickcapture://?itemID=aabda4a5e36d42c2bcf1c479fe01e5e3&userInput:001=Alice
この URL によって、QuickCapture モバイル アプリとプロジェクトが開き、受け入れるように構成された任意のフィールドに Alice のプロジェクト ユーザー入力値が使用されます。 最大 3 つのプロジェクト ユーザー入力値をプロジェクトに追加できます。 複数のプロジェクト ユーザー入力値を含む URL は次のようになります。
arcgis-quickcapture://?itemID=aabda4a5e36d42c2bcf1c479fe01e5e3&userInput:001=Alice&userInput:002=Zone5
- Web マップ内の既存のレイヤーで [ポップアップの構成] を選択します。 表示ドロップダウン メニューで、[属性表示のカスタム設定] を選択してから [構成] をクリックして、プロジェクトにリンクを挿入します。
リンク起動元のフィーチャの observer フィールドの値をプロジェクト ユーザー入力変数に格納するには、「&userInput:001={observer}」と入力します。アンパサンド (&) は、パラメーターの区切り文字として機能し、波括弧 ({}) はフィールド名を示します。
URL は次のようになります。
arcgis-quickcapture://?itemID=aabda4a5e36d42c2bcf1c479fe01e5e3&userInput:001={observer}。
プロジェクトに対する一意の参照を追加し、それを URL に追加することもできます。 最初に、開く必要があるプロジェクトのアイテム ID を識別する必要があります。 これは ArcGIS Online がプロジェクトを一意に識別するための文字列で、ArcGIS Online のプロジェクト アイテムの URL 内にあります。 たとえば、プロジェクトの URL が https://exampleurl.maps.arcgis.com/home/item.html?id=aabda4a5e36d42c2bcf1c479fe01e5e3 の場合、プロジェクトのアイテム ID は aabda4a5e36d42c2bcf1c479fe01e5e3 になります。
別のアプリから QuickCapture へのリンク
他のアプリ内で使用するためのリンクを作成し、QuickCapture を起動して、レコードを取得できます。 次の手順は、QuickCapture リンクを作成する方法と、それを Web マップのポップアップで使用する方法について説明しています。 このリンクは、ArcGIS 組織内で Web マップのポップアップに入力されます。 iOS または Android デバイス上で (上記のセクションと同じ手順を使用して) Web ブラウザーを使用して、リンクをテストすることもできます。
- デバイス上に表示される Web マップ内の既存のレイヤーで [ポップアップの構成] を選択します。
- 表示ドロップダウン メニューで、[属性表示のカスタム設定] を選択してから [構成] をクリックして、プロジェクトにリンクを挿入します。
- [URL] パラメーターに「https://quickcapture.arcgis.app」、[リンク テキスト] に「QuickCapture の起動」と入力して、[OK] をクリックします。
- モバイル デバイスでブラウザーまたは ArcGIS アプリから Web マップを開きます。
- フィーチャを選択し、ポップアップ内の [Launch QuickCapture] リンクをクリックして、QuickCapture を起動します。
- 構築する URL にプロジェクトを含めるには、「?itemID=」とプロジェクトのアイテム ID を URL に追加します。URL は次のようになります。
https://quickcapture.arcgis.app/?itemID=aabda4a5e36d42c2bcf1c479fe01e5e3
URL をテストすると、QuickCapture モバイル アプリが開き、プロジェクトがすぐに開きます。
注意:
デバイスにプロジェクトが存在しない場合は、プロジェクトがダウンロードされます。
- プロジェクト ユーザー入力変数を設定するには、「&userInput:id=」と入力値を入力します。アンパサンド (&) はパラメーターの区切り文字として機能します。
URL は次のようになります。
https://quickcapture.arcgis.app/?itemID=aabda4a5e36d42c2bcf1c479fe01e5e3&userInput:001=Alice
この URL によって、QuickCapture モバイル アプリとプロジェクトが開き、受け入れるように構成された任意のフィールドに Area7 のプロジェクト ユーザー入力値が使用されます。
- リンク起動元のフィーチャの workArea フィールドの値をプロジェクト ユーザー入力変数に格納するには、「&userInput:001={observer}」と入力します。アンパサンド (&) は、パラメーターの区切り文字として機能し、波括弧 ({}) はフィールド名を示します。
URL は次のようになります。
https://quickcapture.arcgis.app/?itemID=aabda4a5e36d42c2bcf1c479fe01e5e3&userInput:001={observer}
QuickCapture から他のアプリへのリンク
QuickCapture プロジェクトは、URL を開くボタンを選択して別のアプリを開くように構成でき、モバイル作業者は QuickCapture と他のアプリケーションを連携させて柔軟かつシームレスに操作できます。
QuickCapture から別のアプリにリンクするには、リンク ボタンを追加し、そのリンク ボタンの URL を構成して、プロジェクトを構成する必要があります。 デザイナーで、カスタム URL または別の Esri アプリを開くアプリ リンクなど、専用の URL を開くボタンを構成できます。 ArcGIS Survey123 フィールドアプリの場合、さらに調査フォームを参照して選択し、調査の質問の値を事前に定義できます。
リンク ボタンの構成
ダッシュボードへの URL を起動するボタンを構成するには、次の手順に従います。
- ボタンをクリックし、[リンク] タブに移動します。
- [URL] をクリックします。
- URL として「https://www.arcgis.com/apps/dashboards/747e7365d1894db4bbadf100f65cf991」を入力します。
これにより、モバイル アプリで選択された場合に QuickCapture の [BioBlitz ダッシュボード] を起動するリンク ボタンが作成されます。 テキスト エディターで、任意の HTTPS ベースの URL、または QuickCapture を許可している別のアプリのカスタム URL スキーマを入力できます。
注意:
メール、SMS、電話などのコミュニケーション アプリを起動するリンクを作成できます。 これにより、ユーザーはプロジェクト内からヘルプに簡単にアクセスできるようになります。 コミュニケーション アプリのリンクの例として以下のようなものがあります。
- 電子メール - mailto:sample@esri.com?subject=Fix%20the%20pipe&body=We%20really%20need%20to%20fix%20the%20pipe
- SMS - sms:0291920995 (Android の場合、メッセージ本文も含めることができます: sms:0291920995?body=We%20really%20need%20to%20fix%20the%20pipe)
- 電話番号 - tel:0291920995
ArcGIS Survey123 ボタンの構成
ArcGIS Survey123 フィールド アプリを起動するボタンを構成するには、次の手順に従います。
- ボタンをクリックし、[リンク] タブに移動します。
- [Survey123 フィールド アプリ] をクリックします。
- ボタンにリンクする調査を選択します。
これにより、itemID リンク内の Survey123 パラメーターが定義されます。
- [追加] ボタンをクリックして調査の質問を追加し、固定値、デバイス変数、またはプロジェクト ユーザー入力を質問に合わせます。
これにより、field:fieldname リンク内の指定された Survey123 パラメーターの値が定義されます。 上記の手順を繰り返して、必要な調査の質問を追加します。 構成されている調査の質問を削除するには、削除ボタンをクリックします。 これにより、field:fieldname リンク内の指定した Survey123 パラメーターが削除されます。
- 必要に応じて、[位置情報を Survey123 に渡す] を有効にして緯度と経度の値がある center パラメーターを Survey123 リンクに追加します。
ジオポイントの質問が調査に含まれている場合、QuickCapture から渡された位置がマップの中心になります。
- 必要に応じて、[QuickCapture に戻る] を有効にして、調査が送信されたときにユーザーを QuickCapture にリダイレクトします。
これにより、callback:submit リンクに Survey123 パラメーターが追加されます。
デザイナーは Survey123 リンクを自動的に作成します。
URL は次のようになります。 この例には、condition の固定値、capturetime のデバイス変数、および username のプロジェクト ユーザー入力が含まれます。
arcgis-survey123://?itemID=2a41c332e24644ee895bbbd9b929773f&field:condition=damaged&field:capturetime=${captureTime}&field:username=${userInput:001}
または、[URL] オプションを使用して Survey123 リンクを手動で作成することもできます。 テキスト エディターで、URL を手動で作成するか、ツールバーを使用して URL パラメーターの事前定義された値を追加します。 固定値、デバイス変数、またはプロジェクト ユーザー入力変数を選択して URL に追加できます。 変数は作成した URL 内に波括弧 ({}) を使用して示され、波括弧内の実際の値は、ボタンが押されたときにモバイル アプリにより自動的に入力されます。
[URL] オプションと [Survey123 フィールド アプリ] オプションを切り替えると、既存の URL が破棄されます。
Survey123 がサポートするパラメーターの詳細については、「Survey123 と他のアプリとの連携」をご参照ください。
注意:
調査の質問に変数を割り当てるときは、フィールド タイプが一致する必要があります。
一部の環境ではエンコードされていない URL パラメーターでも動作しますが、URL を手動で作成する場合は URL パラメーターをエンコードすることをお勧めします。 エンコーディングでは、無効な文字が、パーセント記号 (%) およびそれらの文字の 16 進数表記に置き換えられます。 たとえば、コールバック パラメーターを含める場合、URL は次のようになります。
arcgis-survey123://?itemID=36ff9e8c13e042a58cfce4ad87f55d19&callback:submit=https%3A%2F%2Fquickcapture.arcgis.app%253FitemID%99c18758066b42e1a0f4027603070b34