ArcGIS で方向付き画像が使えるように、写真メタデータを自動的に取得するよう QuickCapture を構成できます。 方向付き画像がある QuickCapture プロジェクトを有効にすることで、傾斜のない画像の管理と視覚化をより適切に行うことができます。 プロジェクトで方向付き画像を有効にすることで、モバイル ユーザー エクスペリエンスに影響を出さずに以下の機能を ArcGIS ユーザーに提供できます。
- 位置や対象物を選択して、どの写真がそれをカバーしているかを確認する。
- 写真を選択してそのフットプリントを確認する。
- 地表のフィーチャ (マップ上) と画像フィーチャの相関関係を確認する。
方向付き画像の有効化
デザイナーで方向付き画像を有効にするには、写真を撮影するよう構成された QuickCapture プロジェクトが必要です。 方向付き画像を有効にするには以下の手順を実行します。
- [プロジェクト レイヤーの管理] メニュー項目 をクリックします。
- 写真が送信されるポイント フィーチャ レイヤーのメニューを選択し、[方向付き画像の有効化] をクリックします。
QuickCapture によって、プロジェクトが保存され、選択したフィーチャ レイヤーにフィールドが追加され、必要なデバイス変数がプロジェクトのこれらのフィールドに自動的にマップされます。 また、Map Viewer または ArcGIS Pro 3.2 以降で直接開くことができる方向付き画像レイヤーも作成されます。
注意:
必要に応じて、[方向付き画像の有効化 (クラシック)] を選択できます。 これによって、選択したフィーチャ レイヤーに別のフィールドが追加され、必要なデバイス変数がプロジェクトのこれらのフィールドに自動的にマップされます。 また、ユーザーが方向付き画像を検索できる読み取りアクセス権のあるフィーチャ レイヤー ビューと、方向付き画像カタログ (OIC) アイテムも作成されます。 Experience Builder、ArcGIS Pro、カスタム Web アプリなどのクライアントは、これら両方のアイテムを使って方向付き画像を操作します。
- 1 つの写真を取得するために方向付き画像を収集する各ボタンを構成し、[取得したレコードに写真の位置情報を使用] が有効になっていることを確認します。
複数の写真を取得するボタンでは、方向付き画像機能は完全にはサポートされません。 カメラの向き、ピッチ、ロール、写真の経度や緯度などのデバイス変数は、モバイル アプリでのみ、最初に取得された写真から計算され、フィールドに保存されます。
- [保存] をクリックします。
方向付き画像を有効にすると、写真を取得するたびにカメラの向き、ロール、ピッチがモバイル アプリによって計算されます。
写真を視覚化、および活用するには、[プロジェクト レイヤーの管理] メニュー項目 をクリックし、レイヤーのメニューを開いて [方向付き画像の表示] をクリックします。 Map Viewer で方向付き画像レイヤーが開きます。
注意:
方向付き画像の有効化 (クラシック) を選択した場合は、表示オプションによって方向付き画像アプリで方向付き画像カタログが開きます。
取得した写真を、Experience Builder、ArcGIS Pro、または方向付き画像アプリで他のユーザーと共有するには、OIC アイテムと参照されるフィーチャ レイヤー ビューの両方を共有する必要があります。
ArcGIS Enterprise でホスト フィーチャ レイヤーを使用している場合、写真を視覚化して使用するには、ポータルから OIC を手動で追加する必要があります。 方向付き画像アプリで、ポータルの URL とサイン インの詳細を指定します。 サイン インしたら、ターゲット OIC を選択してアプリに追加します。
ArcGIS Enterprise の非ホスト フィーチャ レイヤーでの方向付き画像
ArcGIS Enterprise でホスト フィーチャ レイヤーを使用している場合、方向付き画像の操作性は上記の ArcGIS Online の場合と同じです。
ArcGIS Enterprise で非ホスト フィーチャ レイヤーを使用している場合、QuickCapture プロジェクトで方向付き画像を有効にしたときに、フィーチャ レイヤーに必須フィールドが自動的に追加されません。
注意:
非ホスト フィーチャ レイヤーには、アタッチメントのクエリ操作のサポートが必要です。 ArcGIS Desktop から公開された非ホスト フィーチャ レイヤーは、この操作をサポートしていません。 ArcGIS Pro から公開された非ホスト フィーチャ サービスのサポートは、10.7.1 で追加されました。非ホスト フィーチャ レイヤーに、次のフィールドを手動で追加する必要があります。 これらのフィールド名が使用されている場合は、方向付き画像を有効にしたときにプロジェクト内で変数が自動的にマップされます。
フィールド名 | 表示名 | タイプ |
---|---|---|
cameraheading | カメラの方向 (真北) | Double |
camerapitch | カメラのピッチ | Double |
cameraroll | カメラのロール角 | Double |
horizontalfieldofview | HFOV | Double |
verticalfieldofview | VFOV | Double |
fardistance | 遠距離 | Double |
neardistance | 近距離 | Double |
cameraheight | 地表面からのカメラの高さ | Double |
acquisitiondate | 取得日 | Date |
imagepath | 画像パス | String |
注意:
ArcGIS Enterprise で非ホスト フィーチャ レイヤーを使用している場合に方向付き画像の有効化 (クラシック) を選択すると、フィーチャ レイヤー ビューは作成されず、QuickCapture プロジェクトで方向付き画像を有効にしたときに、フィーチャ レイヤーに必須フィールドが自動的に追加されません。 非ホスト フィーチャ レイヤーに、次のフィールド (上記のフィールドに似ていますが異なります) を手動で追加する必要があります。 これらのフィールド名が使用されている場合は、方向付き画像を有効にしたときにプロジェクト内で変数が自動的にマップされます。
フィールド名 | 表示名 | タイプ |
---|---|---|
camheading | カメラの方向 (真北) | Double |
campitch | カメラのピッチ | Double |
camroll | カメラのロール角 | Double |
hfov | HFOV | Double |
vfov | VFOV | Double |
fardist | 遠距離 | Double |
neardist | 近距離 | Double |
avghtag | 地表面からのカメラの高さ | Double |
acquisitiondate | 取得日 | Date |