リアルタイムのビッグ データ解析で使用できます。
[ネットワークへスナップ] ツール は、指定されたポリライン ネットワークにスナップするように、ポイント ジオメトリを更新します。 スナップ先のネットワーク エレメントを検索するための各フィーチャからの距離である検索距離を指定できます。
このツールが機能するには、入力データセットで、[Track ID] キー フィールドおよび [Start Time] キー フィールドを指定する必要があります。 観測データのトラックベースの連続性および方向性を使用してフィーチャを正しいネットワークのライン フィーチャにスナップするために、[Track ID] フィールドおよび [Start Time] 日付フィールドが必要です。
[ネットワークへスナップ] ツールには、2 つの入力データセットがあります。 ターゲット データセットは、[Track ID] キー フィールドおよび [Start Time] キー フィールドの両方を含んでいる観測データのポイント フィーチャ データセットです。 結合データセットは、ネットワークを表すポリライン データセットです。 このポリライン データセットは、[ネットワークへスナップ] ツールで機能するために、3 つの必須フィールドを含みます。 詳細については、下の「使用上の注意」をご参照ください。
例
以下は、ネットワークへスナップ ツールの使用例です。
- ある輸送組織は、自動車両位置 (AVL) 追跡デバイスを備えている車両を監視しています。 AVL GPS 観測データの精度を改善するために、[ネットワークへスナップ] ツールを使用して、観測データを道路ネットワークにスナップすることができます。
- ある都市が、除雪作業を監視しており、車両の移動をより良く理解しようとしています。 [ネットワークへスナップ] ツールを使用して、観測データを都市の道路ネットワークにスナップすることができます。 属性結合で LineID 属性を使用して、車両が移動している道路の道路セグメントの属性情報を、各車両の観測データに付加します。
使用上の注意
ネットワークへスナップ ツールを操作する際には、以下の点に注意してください。
- このツールに提供されるポリライン フィーチャ ネットワークに関する唯一の要件は、レイヤーのスキーマが、正しくデータが入力された次の 3 つのフィールドを含んでいることです。
- OBJECTID または FID
- F_AUTOMOBI または F_AUTOMOBILES
- T_AUTOMOBI または T_AUTOMOBILES
- 指定された OBJECTID または FID フィールドには、各ポリライン フィーチャに一意の整数値 (数値) が含まれている必要があります。 OBJECTID または FID フィールドは、浮動小数点数として指定されている場合、整数に変換されます。
- F_AUTOMOBI/F_AUTOMOBILES フィールドおよび T_AUTOMOBI/T_AUTOMOBILES フィールドは、ポリライン フィーチャのデジタイズ方向と相対的な運転方向を示します。 F_AUTOMOBI/F_AUTOMOBILES および T_AUTOMOBI/T_AUTOMOBILES フィールドは、「Y」または「N」のいずれかの値を含む文字列フィールドである必要があります。 これらの値を含むフィールドが存在するが、フィールド名が異なっている場合、[フィールド演算] ツールまたは [フィールドの割り当て] ツールを使用して、それらのフィールドの名前を変更するか、必要な名前を持つそれらのフィールドのコピーを生成します。
- 運転方向がデジタイズ方向の反対である場合、F_AUTOMOBI/F_AUTOMOBILES = Y、T_AUTOMOBI/T_AUTOMOBILES = N になります。
- 運転方向がデジタイズ方向と同じである場合、F_AUTOMOBI/F_AUTOMOBILES = N、T_AUTOMOBI/T_AUTOMOBILES = Y になります。
- 道路セグメントが対面通行である場合、F_AUTOMOBI/F_AUTOMOBILES = N、T_AUTOMOBI/T_AUTOMOBILES = N になります。
- [距離の分割]、[期間の分割]、および [方向] パラメーターはオプションです。
- スナップされるターゲット フィーチャの一部のフィーチャにジオメトリ、Track ID の値、または開始時間の値がない場合、これらのフィーチャは、スナップされるフィーチャから破棄されます。
- ネットワーク フィーチャの一部のフィーチャにジオメトリがない場合、それらのフィーチャはスナップ操作で考慮されません。
- F_AUTOMOBI/F_AUTOMOBILES と T_AUTOMOBI/T_AUTOMOBILES の両フィールドに Y の値を持つネットワーク ポリライン セグメントは、閉じたセグメントとして処理され、ポイントはそのセグメントにスナップされません。
パラメーター
以下は、ネットワークへスナップ ツールのパラメーターです。
パラメーター | 説明 | データ タイプ |
---|---|---|
入力レイヤー | ユーザー定義のパラメーターに基づいてネットワークにスナップされるポイント フィーチャ。 このデータセットには、Track ID および Start Time キー フィールドが定義されている必要があります。 | ポイント フィーチャ |
ネットワーク レイヤー | フィーチャのスナップ先になるネットワークを表すポリライン フィーチャ。 このレイヤーには、以下の 3 つのフィールドが含まれる必要があります。
| ポリライン フィーチャ |
検索距離 | スナップ先のネットワーク フィーチャを検索する、各ポイント フィーチャからの距離。 | String |
トラック ID フィールド | 観測データを一意に識別するフィールド。 入力データセットで Track ID キー フィールドが識別されている場合、それが自動的に選択されます。 Track ID フィールドが入力データセットで指定されていない場合、このパラメーターを使用して、観測データを一意に識別する Track ID フィールドを識別する必要があります。 | String |
期間の分割 (オプション) | 観測データ間の時間であり、この時間を超えると、処理が別にトラックに分かれます。 | String |
距離の分割 (オプション) | 観測データ間の距離であり、この距離を超えると、処理が別にトラックに分かれます。 | String |
方向 (オプション) | 受信フィーチャが、決定された値を含む方向フィールドを含んでいる場合、ネットワークのスナップの精度を改善するために、方向パラメーターを使用して方向を指定できます。 方向を指定されるフィールドは、数値フィールドである必要があります。 | String |
結合フィールド | ネットワーク スキーマから、ターゲット フィーチャに追加するフィールドを選択します。 たとえば、STREET_NAME の結合フィールドを選択した場合、出力スキーマにも STREET_NAME フィールドが追加されます。 あるポイントが「Main Street」という名前の道路にスナップされている場合、このフィールドの値も「Main Street」となります。 | String |
フィーチャの処理 - スナップされているフィーチャのみを保持 | ネットワーク フィーチャにスナップされていないフィーチャを、[ネットワークへスナップ] ツールで処理する方法を指定します。 ネットワークにスナップされているフィーチャのみを保持するか、スナップできたかどうかに関係なくすべてのフィーチャを保持できます。 フィーチャが正常にスナップされなかった場合は元のジオメトリが保持され、[ネットワークへスナップ] ツールが設定するフィールドは NULL になります。 | Boolean |
出力レイヤー
出力レイヤーは、フィーチャごとに元の属性に追加される次の属性を含みます。 指定した任意の結合フィールドも出力レイヤーに追加されます。
フィールド名 | 説明 | フィールド タイプ |
---|---|---|
OrigX | ポイントの元の X 座標。 | Float64 |
OrigY | ポイントの元の Y 座標。 | Float64 |
LineID | ポイント フィーチャのスナップ先になったネットワークのポリライン フィーチャの OBJECTID または FID。 | Float64 |
FractionAlong | ポイント フィーチャがスナップされた、このポリラインに沿ったパーセントの割合。 | Float64 |
DistanceToLine | 元のフィーチャから、スナップ先のポリラインに沿ったポイントまでの距離。 | Float64 |
SnapScore | スナップ操作の相対的な推定精度。 | Float64 |
HeadingOriginal | ポイント (およびその直前のポイント) の元の位置によって計算された方向。 | Float64 |
HeadingSnapped | ポイント (およびその直前のスナップされたポイント) のスナップされた位置によって計算された方向。 | Float64 |