バッファーの作成

ツール アイコン リアルタイムのビッグ データ解析で使用できます。

[バッファーの作成] ツール [バッファーの作成] ツール は、ポイント/ライン/エリア フィーチャの周囲に、指定された距離のエリアを作成します。 バッファー距離は、指定された距離、フィールド値、または Arcade 条件式を使用して決定できます。

ワークフロー図

バッファーの作成のワークフロー図

都市の諮問委員会は、この都市で 1 人あたりの酒販店数が多いことに気付きました。 お酒が未成年の手に渡らないようにするために、諮問委員会は、学校、公園、図書館から 1,000 フィートの範囲内にある酒販店の広告に対して規制を設けることにしました。 また、市の諮問委員会は、学校、公園、図書館から 1,000 フィート以上離れている建物に対しても新たな酒類販売の許可を規制したいと考えています。

使用上の注意

バッファーの作成ツールを操作する際には、以下の点に注意してください。

  • バッファーのサイズは、以下のオプションのいずれかを使用して設定できます。
    • [距離] - 定数値を使用 (すべてのバッファーは同じサイズ)
    • [フィールド] - フィールドの値を使用 (フィーチャによってバッファーのサイズが異なることがあります)
    • [条件式] - 各フィーチャに条件式を適用 (条件式に基づき、フィーチャごとに値が異なることがあります)。
  • [方法] パラメーターは、バッファーの作成方法を決定します。 次のようなオプションがあります。
    • [平面] - ユークリッド バッファーが生成されます。
      • ユークリッド バッファーは、2 次元のデカルト平面内で距離を計測します。そこでは、直線距離、すなわちユークリッド距離が、平面 (デカルト平面) 上の 2 点間で計算されます。 ユークリッド バッファーの方が一般的なバッファーであり、投影座標系内の比較的狭い領域 (UTM ゾーンなど) に集中するフィーチャの周辺の距離を解析する場合に、適しています。 ユークリッド バッファーは、平面バッファーと呼ばれます。
    • [測地線] - 測地線バッファーが生成されます。
      • 測地線バッファーは、地球の実際の形状 (楕円体、より正確にはジオイド) を形成します。 平面 (デカルト平面) 上の 2 点間ではなく、曲面 (ジオイド) 上の 2 点間の距離が計算されます。 以下の状況の場合、測地線バッファーを作成することを必ず検討してください。
        • 入力フィーチャが分散している場合 (複数の UTM ゾーン、広い領域、または地球全体をカバーしている場合)。
        • 入力フィーチャの空間参照 (地図投影法) によって、面積などの他の特性を保護するために距離が歪んでしまう場合。
      • 測地線バッファーは平面マップ上では異常な外観を示すことがありますが、これらのバッファーをグローブに表示した場合、正常な外観になります。
      • [測地線] 方法を指定すると、入力座標系にかかわらず、形状が正確に維持された測地線バッファーが作成されます。
      • 形状を維持した測地線バッファーは、出力の測地線バッファーを作成する前に、入力フィーチャを高密度化して、入力フィーチャの形状をより厳密に表現したバッファーを作成します。 バッファーの形状と、その形状が元の入力フィーチャにどの程度近似しているのかが気になる場合 (とりわけ入力データが地理座標系を使用している場合) は、このオプションを使用して調査することをお勧めします。 このオプションを使用すると、[平面] オプションを使用して測地線バッファーを作成する場合よりも時間がかかることがありますが、入力フィーチャの形状に正確に一致したバッファーが作成されます。
  • [バッファー距離の追加] パラメーターを [はい] に設定した場合、出力フィーチャクラスの BUFF_DIST フィールドには、各フィーチャのバッファー処理に使用するバッファー距離が、入力フィーチャの座標系の距離単位で格納されます。 出力座標系を設定する場合、BUFF_DIST フィールドの値の単位はこの座標系になります。
  • ポリゴン フィーチャをバッファー処理する際には、負数のバッファー距離を使用してポリゴン フィーチャ内部にバッファーを作成することができます。 負数のバッファー距離を使用すると、ポリゴンの境界を指定距離分減らすことができます。
    注意:

    負数のバッファー距離が大きすぎてポリゴンが消失する場合は、NULL ジオメトリが生成されます。 警告メッセージが表示され、NULL ジオメトリのフィーチャは出力フィーチャクラスに書き出されません。

  • [入力レイヤー] のフィールドからバッファー距離を取得する場合、フィールド値として、数値 (5 など) または有効な距離単位の付いた数値 (5 キロメートルなど) のいずれかを使用できます。 フィールド値が数値の場合、距離には、入力レイヤーの空間参照の距離単位を使用すると見なされます。ただし、入力レイヤーが地理座標系の場合を除きます。地理座標系の場合、値はメートル単位と見なされます。 フィールド値に指定された距離単位が無効であるか、認識できない場合、デフォルトで入力フィーチャの空間参照の距離単位が使用されます。

パラメーター

以下は、バッファーの作成ツールのパラメーターです。

パラメーター説明データ タイプ

入力レイヤー

バッファーを作成するポイント フィーチャ、ポリライン フィーチャ、またはポリゴン フィーチャ。

フィーチャ

バッファー

バッファー処理方法:

  • [距離] - 指定した距離でバッファー処理します。
  • [フィールド] - 指定したフィールド内の値でバッファー処理します。 単位は、イベントの空間参照の距離単位です。
    • 数値フィールドを指定した場合、単位は、イベントの空間参照の距離単位になります。
    • 文字列フィールドを単位と共に指定した場合、指定した単位がイベントのバッファー処理に使用されます。 たとえば、50 マイルのフィールド値を含むイベントは、イベントの空間参照にかかわらず、50 マイルでバッファー処理されます。
  • [条件式] - 1 つ以上のイベント フィールドを使用して計算された値でバッファー処理します。 単位は、イベントの空間参照の距離単位です。

文字列、許容値: 距離 | フィールド | 条件式

方法

バッファー処理方法を [測地線] または [平面] (ユークリッド) のどちらにするかを指定します。

注意:

[平面] を選択した場合、入力ポイントを投影変換する必要があります。 バッファーを作成する前に、[投影変換] ツールを使用して入力フィーチャを投影変換できます。

文字列、許容値: 平面 | 測地線

バッファー距離の追加

バッファー距離を新しいフィールドとしてイベントに追加するかどうかを指定します。 新しいフィールドには、BUFF_DIST という名前が付けられます。

Boolean

出力レイヤー

出力レイヤーは、受信フィーチャのフィールドおよび値を含みますが、ジオメトリ値がバッファー処理された受信ジオメトリに設定されることを除きます。 [バッファー距離の追加][はい] に設定した場合、BUFF_DIST という名前の追加フィールドも含まれます。

フィールド名説明フィールド タイプ

BUFF_DIST

入力フィーチャの座標系の距離単位での、各フィーチャのバッファー処理に使用されるバッファー距離。

Float64