リアルタイムのビッグ データ解析で使用できます。
[ジオメトリによるフィルター処理] ツール は、同じフィード内の他のフィーチャ、または別のフィードやデータセット内のフィーチャとの空間リレーションシップによってフィーチャをフィルター処理します。 空間リレーションシップが True として評価するフィーチャが維持されます。
例
次に、ジオメトリによるフィルター処理ツールの使用例を示します。
- あるリアル タイム解析は、[ジオメトリによるフィルター処理] ツールを使用して、フィーチャ ジオメトリが港湾エリアのポリゴン データセットと交差している場合にのみ、フィードからの受信レコードを維持します。
- あるビッグ データ解析は、[ジオメトリによるフィルター処理] ツールを使用して、フィーチャ ジオメトリがサービス エリアを表すポリゴン データセットに入る場合にのみ、フィーチャを維持します。
- 一方のフィードに含まれる貨物船が、他方のフィードに含まれる移動中の悪天候セル内に存在するかどうかを判断する。
使用上の注意
ジオメトリにるフィルター処理ツールを操作する際には、以下の点に注意してください。
- このツールは、フィーチャの空間リレーションシップを、ポイント フィーチャ、ライン フィーチャ、またはポリゴン フィーチャと比較できます。
- このツールは、ターゲット フィーチャと指定した結合データセットの間のユーザー定義の空間リレーションシップを評価します。
- [空間リレーションシップ] 値に [進入] または [退出] が選択された場合、[最初の観測データで進入をトリガー] または [最初の観測データで退出をトリガー] をオンにすると、受信された最初の対象フィーチャがいずれかの結合フィーチャの内部 ([進入] の場合)、またはすべての結合フィーチャの外部 ([退出] の場合) に存在する場合、対象フィーチャの現在の位置を以前の対象フィーチャと比較せず、フィルター条件を満たすことを意味します。 デフォルトは false (オフ) です。
- リアルタイム解析で、[空間リレーションシップ] パラメーターが [進入] または [退出] に設定されている場合、ツールはステートフルな形式で動作し、シーケンシャルな観測データを互いに比較して状態の変化、たとえば現在の条件が前回の観測データとは異なっていることを検出できます。 リアルタイム解析の他の空間リレーションシップについては、ツールが観測データを以前の観測データと比較する必要がないため、ステートレスな方法で実行でき、リソースの使用量が減少します。
- ステートフルな方法で動作する場合、[ジオメトリによるフィルター処理] ツールは、Track ID ごとの現在の観測データの状態ストアを維持します。 新しい観測データを受信すると、同じ Track ID の現在の観測データと比較されます (存在する場合)。 新しい観測データのタイムスタンプが、状態ストア内の現在の観測データよりも新しい場合、現在の観測データは置き換えられます。 同じ Track ID の現在の観測データと同じタイムスタンプが付与されている場合、ツールは 2 つの観測データを区別できません。 これにより、ツールが状態ストア内の現在の観測データが新しい観測データを置き換えず、新しい観測データが状態ストアに追加されないため、この Track ID に対する今後の観測データは、新しいタイムスタンプが付与された新しい観測データを受信するまで、状態ストアに残っている現在の観測データと比較されます。 この事象が発生すると、ツールで警告がログに記録されます。
- リアルタイム解析の [結合先のタイム ウィンドウ] パラメーターは、どのトラッキングについても、観測データ間で予測される最も長い間隔と同じくらいの長さに設定する必要があります。 この期間より古い観測データは、リソースを管理するためにメモリから削除されます。
- 結合ポートにフィードが接続されている場合、ターゲット フィードと結合フィードの両方で変化しているフィーチャに基づいて、距離の計算が動的に実行されます。
- 動的ジオフェンシングでは、[タイム ウィンドウの結合] パラメーターを設定する必要があります。 結合フィードに END_TIME タグが付いたフィールドが含まれておらず、結合フィーチャの最新の観測データがこのウィンドウよりも古い場合、観測データはツールのメモリから削除され、解析には含まれません。 結合フィードに END_TIME タグが付いたフィールドが含まれている場合、END_TIME タグが付いたフィールドの値に応じたタイミングか、結合タイム ウィンドウが終了するタイミングのどちらか早い方で、フィーチャはジオフェンス ストアから消去されます。
パラメーター
以下は、ジオメトリにるフィルター処理ツールのパラメーターです。
パラメーター | 説明 | データ タイプ |
---|---|---|
入力レイヤー | フィルター処理されるレイヤーを指定します。 | フィーチャ |
結合レイヤー | 空間リレーションシップの処理対象となるレイヤーを指定します。 | フィーチャ |
空間リレーションシップ | ターゲット フィーチャを空間的にフィルター処理するために使用される基準を指定します。 空間リレーションシップには、次のものが挙げられます。
注意:一致しない、または退出が指定され、結合フィーチャが複数存在する場合、ターゲット フィーチャはすべての結合フィーチャに対して空間リレーションシップを満たす必要があります。 その他の空間リレーションシップで、複数の結合フィーチャが存在する場合、ターゲット フィーチャは、任意の個々の結合フィーチャとの空間リレーションシップを満たすことができます。 | String |
結合先のタイム ウィンドウ | ステートフルな方法で動作する場合、このパラメーターは、トラックごとの観測データ間の予想される最長期間を指定します。 | String |
タイム ウィンドウの結合 | 結合フィードの有効期限 (動的ジオフェンシング)。 結合フィーチャの最新の観測データが指定したタイム ウィンドウより古い場合、その結合フィーチャは削除され、解析には含まれません。 結合フィードに END_TIME としてマークされたフィールドが存在する場合、このパラメーターはオプションです。 | String |
出力レイヤー
[ジオメトリによるフィルター処理] ツールは、受信フィーチャを変更しません。出力レイヤーは受信フィーチャと同じフィールドおよび属性値を含みます。