フィールドの割り当て

リアルタイム解析およびビッグ データ解析で使用できます。

[フィールドの割り当て] ツール は、データを入力スキーマから出力スキーマに変換します。 [フィールドの割り当て] ツールを使用して、フィールド演算、フィールドの作成、キー フィールドのタグ付けを実行できます。 フィールドは、ArcGIS Arcade 式を使用して割り当てられます。 Arcade は、ArcGIS で使用するために記述される軽量で安全な条件式言語です。 他の式言語と同様に、数学的計算を実行し、論理ステートメントを評価することができます。

ArcGIS Arcade 式言語の詳細

以下は、[フィールドの割り当て] ツールの使用例です。

  • ある都市の GIS アナリストは、フィーチャ レイヤーに追加された新しいフィーチャを処理し、フィールド名を変更したり、特定のフィールドを削除したり、Arcade 条件式を使用して他のフィールドを作成したいと考えています。
  • あるデータ アナリストは、クラウド内の区切りテキスト ファイルに格納されたデータの数百万個のレコードのスキーマを変更したいと考えています。 このツールを使用して、フィールド名を変更したり、一部のフィールドを削除したり、Arcade 条件式を使用して他のフィールドを作成したりすることができます。
  • ある IoT 専門家は、Arcade 条件式を使用して文字列フィールドからジオメトリ値を解析し、これらの値をフィーチャ ジオメトリとして設定したいと考えています。

使用上の注意

[フィールドの割り当て] ツールを操作する際には、以下の点に注意してください。

  • ジオメトリの構成パラメーター (オプション) を使用して、ジオメトリを構成および調整できます。 ジオメトリ式と空間参照仕様に関するその他のパラメーターの詳細は以下のとおりです。
  • ArcGIS クライアントは、現在、64 ビット整数フィールド タイプをサポートしていません。 フィールドが Int64 として指定されている場合、そのフィールドは Float64 に変換され、関連するマップ サービスまたはフィーチャ サービスでは Double 型としてリスト表示されます。
  • 変換前の Int64 タイプのデータ フィールドには、-(253) -1 〜 (253) -1 の整数を指定できます。 この範囲外の数値の読み取りまたは書き込みを行おうとすると、値が丸められることがあります。
  • [フィールドの割り当て] ツールの代替手段として、最初にソースまたはフィードを構成するときに、フィールド名の変更およびキー フィールドのタグ付けを設定できます。
  • リアルタイム解析では、フィードから TRACK_ID フィールド名タグを削除しないでください。削除すると無効になります。 ベスト プラクティスに基づき、Track ID フィールド名でタグ付けされたフィールドを変更する際には、新しい Track ID フィールド名に元の Track ID フィールド値が組み込まれていることを確認してください。 たとえば、元の Track ID フィールドの値と別のフィールドの値を連結した値を含む新しいフィールドを作成できます。
  • 現在、このツールでのジオメトリの計算は、WKID (Well Known ID) 空間参照に制限されています。 WKT (Well Known Text) 空間参照は、Arcade ジオメトリ関数ではサポートされていません。

パラメーター

以下は、[フィールドの割り当て] ツールのパラメーターです。

属性フィールドの割り当て (新しいフィールドの割り当て)

パラメーター説明データ タイプ

入力レイヤー

新しいスキーマに割り当てられるフィールドを含むフィーチャ。

フィーチャ

入力フィールド

ツールで受信したデータのスキーマ。 入力フィールドのリスト内のエントリごとに、入力レイヤー内の既存のフィールドから割り当てるか、Arcade 式を構築して、指定した [出力フィールド] パラメーターに書き込まれる新しい値を計算します。

String

出力フィールド

ツールによって変換された後のデータのスキーマ。

String

キー フィールド (オプション)

該当する場合、関数を使用してフィールドにタグ付けするためのキー フィールドを識別します。

String

Null 値を許可

割り当てられたフィールドに NULL 値を含めることができるかどうかを指定します。 このパラメーターはチェックボックスとして表示されます。

Boolean

ジオメトリの構成

パラメーター説明データ タイプ

入力レイヤー

フィールドが新しいスキーマに割り当てられるフィーチャ。

フィーチャ

ジオメトリ式

式には、ポイント、マルチポイント、ポリライン、またはポリゴン Arcade 関数が含まれています。

この関数には、有効な Esri ジオメトリ オブジェクトを含める必要があります。

注意:

入力スキーマの空間参照が指定されていない場合 (表形式データ)、または GCS WGS 1984 (WKID: 4326) 以外の空間参照が使用されている場合、正常に評価するには、Arcade 条件式で空間参照を指定する必要があります。 指定しない場合、次のエラーが表示されます。[実行エラー: この空間参照ではジオメトリを作成できません。 エンジンが別の空間参照を使用しています。

ジオメトリを構築する Arcade 条件式の例を以下に示します。

  • フィーチャ スキーマの既存の緯度経度フィールドを使用して、ポイント ジオメトリを生成します。
    • Point({"x" : $feature.longitude, "y" : $feature.latitude, "spatialReference" : {"wkid" : 4326}})
  • フィーチャ スキーマの既存の緯度経度フィールドを使用して、ポリライン ジオメトリを生成します。
    • Polyline({"paths":[[[$feature.longitude,$feature.latitude],[$feature.longitude+5000,$feature.latitude+5000]]],"spatialReference":{"wkid":102100}})

String

空間参照

ジオメトリ式で生成されたジオメトリの空間参照。 WKID または WKT の文字列として指定できます。

ここで指定されている空間参照は、式で指定されている場合、Esri ジオメトリ オブジェクトの空間参照と一致する必要があります。

JSON WKID または WKT オブジェクト

出力レイヤー

出力レイヤーには、出力フィールドのリストによって定義されたスキーマが含まれています。 ジオメトリが構成された場合、指定したジオメトリ式と空間参照に従ってジオメトリが変更されます。