調査の共有

調査を公開したら、他のユーザーが回答を送信できるように共有することができます。

調査の共有は、Survey123 Web サイトの [共同作業] タブで管理します。 Survey123 ユーザーには、次の 3 つのカテゴリがあります。

  • 所有者 - その調査を初めて公開したユーザー。 所有者は、調査とそのレコードへのフル アクセスが付与されています。
  • 送信者 - 送信者は Survey123 フィールド アプリまたは Web アプリから回答を調査に送信できます。 送信者は、[共同作業] タブの [調査の共有] セクションでの設定によって、必要に応じて Survey123 フィールド アプリまたは Web アプリでレコードを編集できます。 詳細については、「レコードへのユーザー アクセスの制御」をご参照ください。
  • 閲覧者 - 閲覧者は、Survey123 Web サイトの [データ] および [解析] タブで調査の結果を表示できます。また、レポートを作成することもできます。 送信者でもある閲覧者は、[共同作業] タブの [調査の共有] セクションの設定によって、必要に応じて [データ] タブのフォーム ビューで自分のレコードを編集および削除することができます。 詳細については、「レコードへのユーザー アクセスの制御」をご参照ください。 このコンテキストでは、閲覧者は ArcGIS 組織の Viewer ユーザー タイプと関連していません。

ユーザーが所有者、送信者、閲覧者になれるかどうかは、ArcGIS のユーザー タイプによって決まります。 詳細については、「ArcGIS の要件」をご参照ください。

調査の共有

調査の初回公開時には、調査所有者、組織管理者、調査のオーナーシップを共有している組織メンバーだけが調査への回答を送信できます。 他のユーザーと調査を共有するには [共同作業] タブのオプションを使用します。

[共同作業] タブで [調査の共有] セクションが開きます。 [この調査に送信できるユーザー] セクションには、回答を調査に送信できるユーザーに関する次のオプションがあります。

[共同作業] タブの [送信者] オプション
  • [すべてのユーザー (パブリック)] - 匿名ユーザーが調査に回答を送信できます。

    注意:

    公開調査に機密情報が含まれている場合、パブリック ドメインのユーザーがデータのダウンロード、照会、変更をできないように調査を構成します。 データの保護に関するベスト プラクティスの詳細については、ドキュメント「パブリックな Survey123 の回答へのアクセス制限」をご参照ください。 「公開調査でのデータの保護 (Survey123 Web デザイナー)」と「公開調査でのデータの保護 (Survey123 Connect)」のブログ投稿でも、ベスト プラクティスについて説明されています。

    デフォルトでは、匿名ユーザーは匿名で送信された回答を表示できません。 匿名の回答を表示する権限は、フィーチャ レイヤーの設定を通じて管理できます。 詳細については、「編集の設定の管理」をご参照ください。

    フィーチャ レイヤーの設定を通じて権限を構成すると、予期しない問題が発生する可能性があります。 調査を再公開すると、フィーチャ レイヤーの設定の変更が失われます。

    注意:

    ユーザーは、組織内のロールに [パブリックに共有] 権限が欠けている場合や、組織が [管理者以外のメンバーは、自分のコンテンツ、グループ、プロフィールを公開できます] セキュリティ設定を無効化している場合、調査をパブリックに共有できません。

  • [組織のメンバー] - 組織内の ArcGIS 組織アカウントが回答を調査に送信できます。 ArcGIS 組織のユーザー タイプとロールは、Survey123 の異なる機能にアクセスできます。 詳細については、「ArcGIS の要件」をご参照ください。
  • [次のグループ] - (組織によって作成された) どのグループが調査に回答を送信できるのかを選択できます。ここには組織外のユーザーも含めることができます。

選択を行った後、ページの下部にある [保存] をクリックします。 調査にアイテムが関連付けられている場合は [調査の共有] ダイアログ ボックスが表示されます。 関連アイテムにはロケーター、Web マップ、リンクされているコンテンツなどがあります。 調査の共有方法に合わせて、これらのアイテムの共有レベルの更新が必要になる場合があります。

共有レベルを更新する関連アイテムを選択します。 選択できるアイテムは、共有する権限があるアイテムだけです。 共有権限がないアイテムはダイアログ ボックスに一覧表示されるため、アイテムの所有者か管理者に連絡して、それらのアイテムの共有を変更してもらうようリクエストできます。 調査の共有レベルよりもアイテムの共有レベルの方が低い場合、そのアイテムは一覧表示されません。 たとえば、組織のメンバーと調査を共有しており、リンクされている Web マップがすでにパブリックに共有されている場合、Web マップの共有は変更されません。

[調査の共有] ダイアログ ボックスで [保存] をクリックします。 これで、選択されたユーザーが調査に回答を送信できるようになりました。

共有を有効にする方法は、調査が公開された場所によって異なります。 Survey123 Web サイトで調査を作成、公開すると、調査のフィーチャ レイヤーへの編集アクセス権を制御する、SurveyName_form という名前のホスト フィーチャ レイヤー ビュー (以前の名前は SurveyName_fieldworker) が作成されます。 調査が Survey123 Connect で作成された場合は、調査のフィーチャ レイヤーが共有されます。

注意:

調査の form ビューまたは fieldworker ビューを削除しないでください。 このホスト フィーチャ レイヤー ビューは、調査を最初に公開したときに作成され、再作成することはできません。

注意:

ホスト フィーチャ レイヤーの代わりに ArcGIS Server フィーチャ レイヤーを使用している場合、ArcGIS Server フィーチャ レイヤーではホスト フィーチャ レイヤー ビューがサポートされていないため、送信者と閲覧者の権限を個別に設定できません。

ページの左側で、[共同作業] タブの [調査の共有] セクションを参照できます。 ここには、[調査の共有] セクションと同じ共有オプションがあり、どのユーザーが Survey123 Web サイトで調査の結果にアクセスできるかを制御できます。 詳細については、「調査結果の共有」をご参照ください。

レコードへのユーザー アクセスの制御

[調査の共有] セクションの [送信者ができること] オプションは、送信者であるユーザーが調査を操作できる方法を決定します。

  • [新規レコードの追加のみ] - ユーザーはフィールド アプリまたは Web アプリから新しい回答を送信できます。
  • [レコードの追加および更新] - ユーザーは Survey123 フィールド アプリまたは Web アプリから新しい回答を送信したり既存のレコードを編集したりできます。送信者が閲覧者でもある場合、このオプションによって、[データ] タブのフォーム ビューで自身のレコードを編集できます。
  • [レコードの追加、更新、削除] - このオプションを使用すると、閲覧者でもある送信者は、上記に加えて [データ] タブのフォーム ビューで自分のレコードを削除することもできます。 これは、Survey123 Connect で作成した調査のデフォルトの設定です。

既存のレコードを編集するには、いくつかの方法があります。 詳細については、「既存の調査データの編集」をご参照ください。

ドラフト モード

[調査の共有] セクションで [ドラフト モード] オプションが有効になっている場合、調査を進めると、ユーザーの回答が Survey123 Web アプリにローカルに保存されます。 ユーザーは、いつでも同じブラウザーで調査を再開できます。

注意:

ドラフト モードでは、プライベート ブラウズ セッションの回答は保存されません。

調査へのリンク

[調査の共有] ページの上部にある [この調査を共有] セクションは、他のユーザーが調査を開けるように、共有できるリンクを提供します。 リンクは、調査をブラウザーまたはフィールド アプリで開くよう構成するか、またはユーザーがどちらで開くかを選択できるように構成できます。

注意:

フィールド アプリで調査を開くために [調査の共有] ページに表示される Survey123 リンクは、Windows ではサポートされていません。 Survey123 リンクの詳細については、「他のアプリとの連携」をご参照ください。

このリンクは、次の方法で使用できます。

  • 電子メールまたはメッセージ サービスからリンクをコピーして、送信します。 Web ページにコピーすることもできます。
  • デバイスでリンクの QR コードをスキャンします。

    注意:

    QR コードをスキャンする場合、一部のサード パーティ製アプリでは、フィールド アプリで調査を開くために、結果をコピーしてモバイル ブラウザーに貼り付ける必要があります。その他のアプリでは、結果が自動的に開くか、結果を開くボタンがモバイル ブラウザーに表示されます。 一部の QR コード アプリは、バージョンによって動作が異なるため、いくつか試してデバイス上で正しく機能するアプリを見つけることをお勧めします。

  • [調査の共有] セクションから直接リンクをクリックします。

調査の埋め込み

[この調査を共有] セクションの下にある [Web サイトへの埋め込み] リンクをクリックすると、調査を Web ページに埋め込むための HTML を提供するタブが開きます。 調査を埋め込むには、調査をパブリックに共有する必要があります。

この HTML の下にある [埋め込みオプション] セクションでは、 埋め込まれたときに調査の表示エレメントを非表示にできます。 非表示にできるエレメントには、調査の上部にあるオプション バー、ヘッダー、調査の説明、フッター、および調査のテーマを無視するオプションなどがあります。

複数の送信

[共同作業] タブの [複数の送信] セクションでは、調査で同じユーザーによる複数回の回答を許可するか、1 回のみの回答を許可するかを決定することができます。 サイン インしているユーザーの識別にはユーザー名、匿名の回答者にはブラウザーのクッキーが使用されます。

注意:

この機能は Survey123 Web アプリでのみ利用できます。調査をユーザーあたり 1 つの回答に制限する機能は、Survey123 フィールド アプリには適用されません。

回答に対する調査のオープンとクローズ

[共同作業] タブの [調査ステータス] セクションでは、調査に回答できなくできます。 調査をクローズすると、ユーザーは回答を送信できなくなり、調査にアクセスしようとするとメッセージが表示されます。 調査は手動でオープンおよびクローズしたり、特定の時間のみオープンになるようにスケジュールできます。

注意:

この機能は Survey123 Web アプリでのみ利用できます。回答に対して調査をクローズする機能は、Survey123 フィールド アプリには適用されません。

調査の所有権の共有

[共同作業] タブの [調査の更新] セクションでは、調査の所有権を組織内の共有更新グループのメンバーと共有できます。 詳細については、ArcGIS Online の共有更新グループまたはArcGIS Enterprise の共有更新グループに関するドキュメントをご参照ください。

所有権を共有することで、組織の他のメンバーが Survey123 Web サイトや Web デザイナーで調査を更新できるようになります。 これは、複数のユーザーが同じ調査を更新しなければならない共同作業の状況に有効です。 たとえば、シフト作業員は、調査の所有者の不在時に調査を変更できる必要があります。 共有更新グループのユーザーは、調査や関連アイテムを次のように更新できるようになります。

  • 調査内の質問を追加、変更、削除する。
  • Webhook を追加、変更、削除する。
  • レポート テンプレートを編集する。
注意:

同じ調査を複数のユーザーが同時に更新しないようにしてください。更新が上書きされてしまう可能性があります。

共有更新グループ機能は、Survey123 Web サイトおよび Web デザイナーでのみサポートされています。 共有更新グループは Survey123 Connect ではサポートされていないので、Survey123 Connect では共有更新グループのユーザーは調査にアクセスできません。

共有更新グループのユーザーは以下の操作はできません。

  • Survey123 Connect で調査をダウンロードして開く。
  • 調査を削除する。
  • 調査を初めて公開する。ただし、公開前後に調査を編集することと、初めての公開後に変更を公開することはできます。
  • 送信者や閲覧者として調査を他のユーザーと共有する。
  • 新しいレポート テンプレートをアップロードする。ただし、既存のレポート テンプレートを編集することはできます。