2026 年 6 月のアップデートには、ArcGIS Velocity 全体にわたる品質改善、機能拡張および新機能が含まれています。 以下では、主な新機能について説明します。 詳細については、「ArcGIS Velocity の新機能」の ArcGIS ブログ記事をご参照ください。
一般
一般的な機能拡張は、次のようなものです。
- 多くのアクセシビリティーの改善。
- バックエンド ライブラリー依存関係への更新。
- カードベースのレイアウトをサポートするようにフィード、データ ソース、出力のユーザー インターフェイスが更新されて、ユーザー エクスペリエンスが向上し、見栄えが良くなりました。
- ブラウザー タブのタイトルに関連ページの名前が表示されることで、複数のタブを開いているときにどの Velocity ページを表示しているかがわかるようになりました。
フィードとソース
Velocity のフィードとソースに対して、次の機能拡張が行われました:
- 次に示す新しいフィードを Velocity で使用できます:
- Dataminr - Dataminr からリアルタイム アラート イベントを受信する組み込み HTTP エンドポイントを作成します。
- Dataminr First Alert - Dataminr First Alert からリアルタイム アラート イベントを受信する組み込み HTTP エンドポイントを作成します。
- IoTKinect - IoTKinect に接続し、ライブの空間監視および警告用に LoRaWAN (Long Range Wide Area Network) デバイスから Velocity にリアルタイムの産業用 IoT (Internet of Things) およびセンサー テレメトリーをストリーミングします。
- CompassCom - CompassCom からライブ追跡と解析に使用するリアルタイム位置データを取り込みます。
- Raven Connected - Raven Connected から車両のリアルタイム テレマティクスを受信して交通安全の監視と状況認識に役立てます。
- Samdesk - Samdesk API に接続して、Samdesk グローバル イベント検出プラットフォームからリアルタイムの危機アラートとイベント アラートを取り込みます。
- 既存のフィードとソースに対して、次の一般的な機能拡張が行われました:
- 単一ジオメトリー フィールド タイプの位置情報として、座標として JSON 配列 [x,y] またはカンマ区切り文字列 x,y を指定できます。 これまでは、カンマ区切り文字列形式のみを使用できました。
- ADS-B Exchange フィードは 5 秒間隔のポーリングをサポートします。
- GeoJSON をサポートするすべてのフィードとデータ ソースで、GeoJSON 形式の [フラット化] および [フラット化の適用除外] プロパティを指定できます。 これらのプロパティにより、ネストされた GeoJSON 属性をトップレベル フィールドにフラット化したり、指定した属性をフラット化の対象から除外することができます。
- HTTP ポーラー フィード、フィーチャ レイヤー フィード、フィーチャ レイヤー ソースのログ出力が強化され、リクエストと応答の本文が完全な状態で切詰められずに表示され、トラブルシューティングが容易になりました。
- HTTP 受信機フィードは、[基本] 認証オプションが有効になっている場合に、[認証] ヘッダーの空白が不適切なリクエストを受信すると、応答エラー Unauthorized を返します。 これまでは、フィードは内部サーバー エラーを返しました。
- Amazon S3 または Azure Blob Store データ ソースがリアルタイム解析またはビッグ データ解析で使用されている場合、フォルダー パスを [データセット] パラメーターに含めることができます。 これまでは、[フォルダー パス] パラメーターでフォルダー パスが指定されている場合にのみデータが読み取られました。
- フィーチャ レイヤー、Amazon S3、Azure Blob Store ソースが更新され、ソースの特性 (ファイル サイズやフィーチャ数など) に基づいて必要なメモリーが動的に推定されるようになりました。 これにより、実行時にエラーが発生することなくリアルタイム解析を開始できる十分なリソースを確保できるようになりました。
- 既存のフィードとソースのユーザー インターフェイスに対して、次の機能強化が行われました:
- 新しいパラメーター、最新のデータのみを読み込むが Samsara フィードに追加されました。 [最新のデータのみを読み込む] パラメーターにより、フィードは古いレコードを取り込むことなく、ポーリングのたびに最新データのみを読み込むことができます。 これにより、最新の情報に的が絞られ、データの取り込み時間が短縮されます。
- [フィード] ページが更新され、管理者は組織のコンテンツに関するフィードの詳細を確認できるようになりました。 これまでは、管理者は自分が所有していないフィードのアイテム プロパティを確認できませんでした。
- ビッグ データ解析がスケジュールされているが実行中でない場合、ビッグ データ解析のモデル ビューに [スケジュール済み] アクション ラベルが表示されます。 これまでは、ラベルに [停止] と表示されていたため、スケジュール済みの解析が実行中であるように見えていました。
- これまでは TAK クライアント (ベータ版) としてリリースされていた TAK クライアント フィードはベータ版ではなくなって TAK クライアントとして一般的に使用可能になり、これに伴いユーザー インターフェイスとドキュメントが更新されました。
- フィードを構成する際、Velocity によって、小数を含む [エポック ミリ秒] タイムスタンプがエポック時間値として自動的に識別されます。 これまでは、これらのタイムスタンプは [その他 (文字列)] として識別されていました。
解析
Velocity の解析に対して、次の機能強化が行われました:
- Velocity で次の新しいツールを使用できるようになりました:
- マルチマージ - ビッグ データ解析で使用できます。 このツールを実行すると、最大 10 個の入力が結合されて 1 つの出力スキーマになるため、[マージ] 操作を複数回実行する必要がなくなります。
- 属性条件でスプリット - リアルタイム解析とビッグ データ解析の両方で使用できます。 このツールを実行すると、入力テーブルが指定した文字列フィールドと区切り文字によって個々の行に分割され、データのクエリー、集計、視覚化が容易になります。
- 既存の解析に対して、次の一般的な機能強化が行われました:
- リアルタイム解析で大きなテーブルを結合する際のフィーチャの結合ツールのパフォーマンスが最適化され、スループットが向上しました。
- 新しいパラメーター、個数フィールドの名前 (オプション) が [フィーチャの結合] ツールに追加されました。 以降のワークフロー ステップにおける出力と使用を容易に識別できるように、このパラメーターを使用して COUNT フィールドのカスタム名 (join_COUNT、join_COUNT1 など) を指定できます。
- フィールド演算ツールのグローバル解析変数 ($analytic.AnalyticStartTime、$analytic.AnalyticLastScheduledStartTime、$analytic.AnalyticLastEndTime など) が更新され、最近の開始と終了のタイムスタンプが返されるようになりました。 これまでは、これらの変数からは 1 回目の実行のタイムスタンプが返されていました。
- モーションの統計情報を計算ツールは、Track_ID フィールドに複合文字列値が含まれている場合にモーションの統計を正しく計算します。 これまでは、各値が一意のトラッキングとして扱われ、NULL または不正確なアイドル値が返されていました。
- ビッグ データ解析でポイントの集約ツールを使用して地理座標系のデータを処理する際、ビン解析用にデータが投影座標系 (正積円筒図法) に自動的に投影されることを通知する警告メッセージが表示されます。 これまでは、警告メッセージは表示されませんでした。
- マージ ツールが更新され、ターゲット ポートと結合ポートの両方に接続しているソースの正しいフィーチャ数が表示されるようになりました。 これまでは、ソースのフィーチャ数は実際の値の 2 倍として報告されていました。
- 式でルーティング ツールは、その出力を同じ下流ツールのターゲット ポートと結合ポートの両方に送信できます。 これまでは、この 2 つのポートのいずれかにしか接続できませんでした。
- フィールド演算ツールは、NULL が許容されないフィールドに NULL 値を生成するレコードをスキップし、ドロップしたフィーチャの数を解析ログで報告します。 これまでは、空の値を含むレコードが書き込まれ、警告はログに記録されませんでした。
- 距離の計算、インシデントの検出、ネットワークへスナップの各ツールが更新され、[結合フィールド] パラメーターにワイルドカードとしてアスタリスクを指定して、結合したソースのすべてのフィールドを含めることができるようになりました。 これまでは、各フィールドを個別にリストする必要がありました。
- ビッグ データ解析のホットスポットの検索ツールは、有効な時間ステップを入力データから生成できない場合、具体的なエラー メッセージをログに記録します。 これまでは、低レベルのエラーがログに記録されていました。
- ビッグ データ解析で投影変換されたジオメトリーに対して [平面] 方法を使用してバッファーの作成ツールを実行すると、バッファー ジオメトリーが正しく生成され、問題発生時には具体的なエラー メッセージがログに記録されます。 これまでは、空のジオメトリーを含むフィーチャが生成され、一般的なエラー メッセージがログに記録されていました。
- フィールド演算ツールを実行したときに、計算されたジオメトリーに Z 値が含まれている場合、出力ジオメトリーで [Z 値を含む] の値が [True] に設定されます。 これまでは、[Z 値を含む] の値は [False] のままであったため、Z 値が既存のスキーマと一致しないという警告が表示されていました。
- 空間リレーションシップを [進入] に設定してフィーチャの結合ツールを実行すると、NULL ジオメトリーを含むレコードは破棄されて警告がログに記録され、中断することなくリアルタイム解析の処理が続行されます。 これまでは、NULL ジオメトリーによってリアルタイム解析がエラーになって繰り返し再起動していました。
- ビッグ データ解析の実行は実行時間が繰り返し間隔を超える場合にのみスキップされ、次の実行はスキップされることを知らせる警告メッセージが [ログ] ページに表示されます。 これまでは、繰り返し間隔が 60 秒に設定されているビッグ データ解析では、実行時間が 53 秒を超えるとスケジュール済みの実行がスキップされていました。
- フィードの変更によって実行中のリアルタイム解析が無効になって停止した場合、解析のステータスとして [停止] と表示されます。 これまでは、[まだ実行されていません] ステータスが表示されていました。
- ビッグ データ解析を開始する前に、認証方法を構成するよう求められます。 これまでは、認証方法が構成されていないビッグ データ解析を開始すると、起動時にスタックして最終的に失敗しました。
- ビッグ データ解析の実行履歴に、ソース初期化時に失敗した実行と、各試行で失敗したエントリーが反映されます。 これまでは、失敗がログで報告されてエラーの警告が表示されても、このような実行は履歴には表示されませんでした。
- 冗長なツールの実行をなくし、各解析ツールはフィーチャあたり 3 回ではなく 1 回だけ実行されるようになったことで、ビッグ データ解析の効率が向上しました。
- 解析のユーザー インターフェイスが次のように強化されました:
- ArcGIS Online で管理権限を持つカスタム ロールが割り当てられているメンバーは、[使用率] ページの [フィードと解析] タブと [ストレージ] タブにアクセスできます。 これまでは、デフォルト [管理者] ロールが割り当てられているメンバーだけがこれらのタブを表示できました。
- 実行中の解析に対する変更を保存すると、Velocity で確認ダイアログ ボックスが表示され、[保存して再起動] または [終了] オプションを選択できます。 これまでは、解析は警告なしで自動的に再起動していました。
- データ サンプラー ウィンドウでサンプルが削除されると、入力ウィンドウと出力ウィンドウのタイトルが [ノードが選択されていません] にリセットされます。 これまでは、サンプルを削除するとウィンドウのコンテンツはクリアされましたが、入力ウィンドウと出力ウィンドウのタイトルには、最後にサンプリングされたノードの名前が表示されたままになっていました。
- リアルタイム解析で、サンプリングを実行できない場合、データ サンプラーで、[問題が発生しました] という一般的なエラー メッセージではなく、[この解析ではサンプリングは現在利用できません] というエラー メッセージが表示されます。
- ノード ラインをクリックすると、ビッグ データ解析の [解析] ページに [プロパティ] パネルが正しく表示されます。 これまでは、[プロパティ] パネルにアクセスする際にエラー ページが表示されていました。
- [レイヤー] ページで名前が重複するレイヤーを作成すると、重複する名前は使用できないことを通知するメッセージが返されます。 これまでは、[レイヤーの作成中にエラーが発生しました] という一般的なエラー メッセージが返されていました。
- リアルタイム解析またはビッグ データ解析で既存の Velocity ホスト フィーチャ レイヤーに書き込むように出力を構成している場合、モデル ビューに Velocity のホスト レイヤー アイコンが表示されます。 これまでは、ArcGIS Online のホスト レイヤー アイコンが表示されていました。
- Velocity フィーチャ レイヤーのレイヤー名と URL でラテン文字以外の文字が正しくサポートされます。 これまでは、ラテン文字以外の文字を使用して作成されたフィーチャ レイヤーの名前は正しく表示されませんでした。
- [レイヤー] ページ上のフィーチャ レイヤーまたはストリーム レイヤーが、実行中またはスケジュール済みのビッグ データ解析による出力として使用されている場合、削除が禁止されます。 これまでは、そのようなレイヤーが削除されて、そのレイヤーに依存する解析が中断する可能性がありました。
- Velocity でデータ ストア接続の問題によりデータセットの公開が失敗した場合、警告ではなくエラー メッセージが返されます。 エラー メッセージでは、失敗の原因が示され、解決するための実行可能なガイダンスが提供されます。
- リアルタイム解析またはビッグ データ解析で [既存のフィーチャおよびスキーマを置換] オプションをオンにして ArcGIS Online フィーチャ レイヤーを公開し、そのレイヤーにビューが存在する場合、再起動する前に関連するフィーチャ レイヤー ビューを削除する必要があることを通知するエラー メッセージが表示されます。 これまでは、再公開は行われず、一般的なメッセージが表示されていました。
- リアルタイム解析またはビッグ データ解析のフィードまたはデータ ソースに Int64 フィールドが含まれており、出力の ArcGIS Online フィーチャ レイヤーに対応するスキーマが存在する場合、Velocity でそのフィールドが Int64 として正しく識別されます。 これまでは、Int64 フィールドが間違って Float64 として識別されることで、入力スキーマと出力先スキーマのフィールド タイプが一致しないという検証エラーが発生していました。
出力
Velocity の出力に対して、次の機能強化が行われました:
- 既存の出力に対して、次の一般的な機能強化が行われました:
- フィーチャ レイヤー (新規) 出力とフィーチャ レイヤー (既存) 出力のログ出力が強化され、リクエストと応答の本文が完全な状態で切詰められずに表示され、トラブルシューティングが容易になりました。
- リアルタイム解析とビッグ データ解析で非接続状態の出力がサポートされ、少なくとも 1 つの出力が接続している間は解析を実行できるようになりました。 これまでは、出力が接続解除されたら解析から削除する必要がありました。
- [最新状態を維持する] オプションをオンにしてフィーチャ レイヤー (既存) 出力を使用してリアルタイム解析を実行すると、Track ID フィールド値の一重引用符文字 (Peter's place など) が正しくエスケープされます。 これまでは、このようなエスケープされていない引用符が存在すると出力クエリーが失敗し、フィーチャがターゲット フィーチャ レイヤーに書き込まれませんでした。
- 出力のユーザー インターフェイスが次のように強化されました:
- 新しいパラメーター [メッセージ区切り文字] が次の出力タイプに追加されました。 このパラメーターによってファイル内のメッセージが分割され、各レコードの読み取りと解析が容易になります。
- Velocity でサポートされていない関数が式で使用されている場合、ArcGIS Arcade Editor で警告が表示され、解析を構成または実行する前に、サポートされていない関数を見つけることができます。
- セキュリティー保護された ArcGIS Server レイヤーにフィーチャを書き込む方法を示すメモがフィーチャ レイヤー (既存) 出力に追加されました。