自動スケーリング

リアルタイム IoT システムでは、データの数量、複雑性、速度が一時的に急上昇することがあります。 さらに、解析は数百万、さらには数十億のレコードを処理するよう構成可能で、それを処理するパイプラインも複雑性が異なります。

このような問題に対処するため、ArcGIS Velocityフィードリアルタイム解析、およびビッグ データ解析では収集とリアルタイム解析の速度を維持し、ビッグデータ解析の高速処理を実現するため、追加リソースを動的に割り当てできます。 自動スケーリングは、負荷に応じてリソースをスケール アップまたはダウンします。

フィードの自動スケーリング

フィードの自動スケーリングは、スタートアップ後に受信速度を監視して段階的に行われます。 速度がより大きいフィードを開始するときは、フィードによって必要な速度が維持できるようになるまで 5 ~ 7 分を要することがあります。 フィードがスケーリングされたかどうかは、フィード ログを検査して判断できます。このログには、フィードがスケーリングされるごとに関連メッセージが記録されます。

フィードの自動スケーリングの動作は、組織の ArcGIS Velocity サブスクリプション ライセンスに応じて異なります。 これは、Standard と Advanced のライセンス レベルではサポートされる最大速度が異なり、サブスクリプションによって実行中のアイテム数が制限されるためです。

  • Standard および Advanced
    • フィードは、サブスクリプションで許容される最大速度に近いデータ速度をサポートするため、必要に応じて一度スケール アップされます。
    Dedicated
    • フィードは、検出された速度をサポートするため、必要に応じて継続的にスケール アップされます。 フィードは、サブスクリプションで利用可能なコンピューティングの範囲内でサポートされているレベルまでしかスケール アップできません。
    • サブスクリプションでのコンピュートの使用量がフルになった場合、追加のコンピュート ユニットを購入して容量を増やすことができます。

リアルタイム解析の自動スケーリング

リアルタイム解析の自動スケーリングは、起動後に速度を監視することで、フィードからの受信レコードが最短のレイテンシで処理されることを保証するよう増分的に行われます。 速度がより大きい、または複雑なリアルタイム解析を開始するときは、解析によって必要な速度が維持できるようになるまで 5 ~ 7 分を要することがあります。 リアルタイム解析がスケーリングされたかどうかは、フィード ログを検査して判断できます。このログには、フィードがスケーリングされるごとに関連メッセージが記録されます。

リアルタイム解析の自動スケーリングの動作は、組織の ArcGIS Velocity サブスクリプション ライセンスに応じて異なります。 これは、Standard と Advanced のライセンス タイプではサポートされる最大速度が異なり、サブスクリプションによって実行中のアイテム数が制限されるためです。

  • Standard および Advanced
    • リアルタイム解析は、サブスクリプションで許容される最大速度に近いデータ速度をサポートするため、必要に応じて一度スケール アップされます。
  • Dedicated
    • リアルタイム解析は、検出された速度と、解析プロセスの複雑さによって生じる遅延をサポートするため、必要に応じて継続的にスケール アップされます。 リアルタイム解析は、サブスクリプションで利用可能なコンピューティングの範囲内でサポートされているレベルまでしかスケール アップできません。
    • サブスクリプションでのコンピュートの使用量がフルになった場合、追加のコンピュート ユニットを購入して容量を増やすことができます。 Dedicated ライセンスのコンピュート ユニットの詳細については、「Dedicated ライセンス」をご参照ください。

ビッグ データ解析の自動スケーリング

ビッグ データ解析では、すべてのサブスクリプション ライセンス レベルについて、大容量のデータセットや複雑な処理パイプラインに対応するため、特定の種類の自動スケーリングが行われます。

Dedicated ライセンスでは、スケジュール設定されたビッグ データ解析に追加の自動スケーリングが適用されます。

  • 指定した実行設定リソース割り当てプランが不十分だった場合、スケジュール設定された解析を実行するために追加のリソースが割り当てられます。
  • 将来のリリースで、スケジュール設定されたビッグ データ解析への追加の自動スケーリングがサポートされ、ビッグ データ解析が各実行の間で自動スケーリングできるようになります。 たとえば、解析の実行に必要な時間が、スケジュールされた実行の時間間隔に近づいた場合、実行がスキップされないよう、自動スケーリングにより解析が高速化されます。