2025 年 6 月のアップデートには、ArcGIS Velocity 全体にわたる品質改善、機能拡張および新機能が含まれています。 以下では、主な新機能について説明します。 詳細については、Velocity の「新機能」のブログ記事をご参照ください。
一般
一般的な機能拡張は、次のようなものです。
- Velocity 全体で多くのアクセシビリティーが改善されました。
- バックエンド ライブラリー依存関係への更新。
- Velocity でのアイテムの監視とトラブルシューティングを容易にするために、一部のログ API エンドポイントが統合され、冗長エンドポイントが削除されました。
- JSON 構成を指定する際に、ルート ノードが指定されている場合、エレメントの保持パラメーターを使用できます。 このパラメーターは、JSON オブジェクト名をルート ノードと同じレベルで維持します。
- 'e' (週の 2 日目の場合は 2) および 'E' (Tuesday または Tue) で表現されるもう 1 つの曜日とタイム ゾーンの指定が、文字列フィールドに格納される日時 データでサポートされています。
- 方向付き画像フィーチャ レイヤーが Velocity でサポートされています。 これは、マップまたは 3D シーンのコンテキストで方向付き画像を視覚化する際に役立ちます。
フィード、ソース、出力
Velocity のフィードと出力に、次の機能拡張が行われました。
- 次に示す新しいフィードと出力が Velocity でサポートされています。
- HAAS Alert フィードは、HAAS Alert の Safety Cloud に接続して、リアルタイムの車両位置および車道ハザード データを受信し、安全性と状況認識を向上させます。
- PreCise MRM フィードは、関連するパラメーターとともに HTTPS リクエストを特定の PreCise MRM API に送信します。 このリクエストにより、許可車両の最新位置が返されます。
- Trimble Unity Maintain 出力を使用すると、作業指示リクエストを作成できます。 作業指示は、個人または作業員が実行するメンテナンス活動をトラッキングします。 Trimble Unity Maintain は、公共サービスおよび公共事業組織向けのクラウドベースの資産および作業管理ソフトウェアです。
- Vectronic Aerospace フィードは、Vectronic Aerospace に接続して、野生動物トラッキング用の首輪から GPS (グローバル ポジショニング システム) データを受信します。
- HTTP ポーラー フィードは、[フィードのポーリング間隔] 値を使用し、[フィードのポーリング間隔] の値を現在の時間から減算することで前回スケジュールされた開始時間を計算します。 この手法により、リアルタイム解析の処理で自動スケーリングや遅延の発生原因となる可能性がある大量の履歴データの取り込みを防ぐことができます。 これまで、この開始時間は、スケジュールされた開始時間の 5 分前に設定されていました。
- HTTP 出力により、ユーザーはフィールド値を使用して [URL]、[URL パラメーター]、および [カスタム ヘッダー] パラメーターを動的に設定できます。 参照先のフィールドごとにサンプル データを提供して接続のテストと検証をサポートするために、[サンプル値] パラメーターが追加されました。
- OAuth 認証を使用する場合に、HTTP 出力および HTTP ポーラー フィードに JWT (JSON Web Token) が追加されています。
- フィーチャ レイヤー (新規) およびフィーチャ レイヤー (既存) 出力に書き込むことができるレコード数が、15 秒ごとに 120 レコード (1 分間に合計で 480 件の更新) に増加しました。 以前は、1 分間 (60 秒ごと) に 120 レコードが上限でした。 プレミアム データ ストアまたはプレミアム フィーチャ サービスでは、10 秒間隔で更新内容を反映させるための上限がさらに高くなり、ライセンス レベルに応じて 1 分間に 1,200 ~ 2,400 件の更新がサポートされています。
- rootNode プロパティが、HTTP ポーラー フィード、HTTP ポーラー ソース、および HTTP 出力の OAuth 構成に追加されたため、ネストされたフィールドを JSON から抽出することができます。
- WebSocket フィードで、[メッセージ オプション] 設定が、[高度なオプション] パラメーターの下に追加されました。 これには、メッセージの処理方法の制御を可能にする [受信した最初のメッセージを無視] と [サブスクリプション メッセージ] という 2 つの構成オプションが含まれます。
- Baron Weather フィードでは、新しい気象データセットとして [嵐ベクトル] が [Baron Weather タイプ] パラメーターで利用できます。 [嵐ベクトル] は、今後 60 分間にわたって予想される嵐の動作を投影し、嵐タイプ、移動、カテゴリー、開始/終了時間、雹が発生する確率などの詳細情報を提供します。
- HTTP ポーラー フィードでは、[日時] パラメーターの [キー フィールドの識別] ステップで、[その他 (文字列)] オプションが [日付形式] パラメーターの下に追加されています。 このオプションが選択されると、追加の [日付書式設定文字列] 構成オプションが表示されます。 このオプションを使用して、すべての文字列日付フィールドに適用する書式設定文字列を入力できます。
- 新しい [その他のログ] パラメーターが、フィーチャ レイヤー フィード、フィーチャ レイヤー ソース、およびフィーチャ レイヤー (新規) 出力とフィーチャ レイヤー (既存) 出力の両方に追加されました。 このパラメーターでは、Velocity が発行した未処理のリクエストのログ出力をオン/オフにすることができ、このログをトラブルシューティングと診断に使用できます。
解析ツール
Velocity の解析に、次の機能拡張が行われました。
- 次に示す新しいツールが、Velocity でサポートされています。
- トラッキングの遅延と順序変更ツールを使用して、フィーチャを出力データセットに書き込む前に遅延させて、タイムスタンプで並べ替えます。 このツールは、定義済みのタイム ウィンドウ内のフィーチャを Track ID タイムスタンプで並べ替えます。
- フィーチャ → ポイント ツールは、入力フィーチャのマルチポイント、ポリライン、ポリゴン、またはエンベロープ ジオメトリーからポイントを動的に作成するのに役立ちます。 出力ポイントは、入力フィーチャの中心 (重心) または入力フィーチャの境界内に配置されます。
- ギャップの検出およびイベント量の制御ツールは、ポイント、ポリライン、またはポリゴンを含むフィーチャか、ジオメトリーを含まないフィーチャをサポートしています。 以前は、これらのツールはどちらも、ポイント ジオメトリーを含むフィーチャのみをサポートしていました。