ArcGIS Velocity では、処理 (コンピューティング) タスクであるリアルタイムおよびビッグデータの取り込みや分析タスクを作成、共有、管理できます。 解析の出力をフィーチャ レイヤーに書き込むこともできます。このフィーチャ レイヤーはビッグ データ ストアにホストされ、格納されます。 ArcGIS Velocity の各ライセンス レベルには、指定された量のコンピューティングおよびストレージ キャパシティが含まれています。
コンピューティング キャパシティ
コンピューティング (処理) は、Standard または Advanced ライセンスでは実行中のフィードや解析の数、Dedicated ライセンスでは総合的なコンピューティング キャパシティにより管理されます。
実行中のアイテム (Standard または Advanced ライセンス)
Standard または Advanced ライセンスでは、最大数までのフィードや解析を組織で同時に実行できます。 これは、ユース ケースの必要に応じて、アイテムのどのような組み合わせでもかまいません。 Standard ライセンスでは実行中のアイテムが最大 10 つまでサポートされるため、4 つのフィード、4 つのリアルタイム解析、2 つのビッグ データ解析、または 4 つのフィード、3 つのリアルタイム解析、3 つのビッグ データ解析などを実行できます。
Velocity の Advanced サブスクリプションでサポート可能な実行中のアイテム数 (フィードと解析) は、追加アイテム ユニットにより増やすことができます。 アイテム ユニットは、同時に実行可能な 5 アイテム (同様にフィードや解析) のパックです。 たとえば、Advanced サブスクリプションに 1 つのアイテム ユニットを追加すると、実行中のアイテムの最大数は 15 から 20 アイテムに増加します。
管理者は、Velocity アプリケーションの [ホーム] ページで、実行中のアイテム数を確認できます。 また、[フィードと解析] ページにはアクティブに実行中のフィード、リアルタイム解析、ビッグ データ解析のリストが表示されます。 詳細については、「コンピューティングおよびストレージの管理」をご参照ください。
コンピューティング (Dedicated ライセンス)
Dedicated ライセンスの ArcGIS Velocity サブスクリプションは、所定のコンピューティング性能を持つリアルタイムおよびビッグ データ処理専用システムです。
実行中の各フィードや解析はコンピューティング リソースを消費し、この消費量はデータの特性、速度、および量によって変化します。 以下の例をご参照ください。
- 1 秒につき数万個の観測データを取り込むフィード タイプは、より低い速度をサポートするフィードよりも多くのコンピューティング キャパシティを消費します。
- リアル タイム解析は、自動スケーリングをサポートします。つまり、最初のコンピューティング プロファイルが受信データの速度または量に対応できない場合、ワークフローを持続できるようになるまで、解析は増分的にスケーリングされます。 そのため、高速のデータを処理するリアル タイム解析は、より低速のデータ ストリームを処理する解析よりも多くのコンピューティング キャパシティを消費します。
- データの量に基づいて、異なる実行設定を使用して、異なるスケーリング (コンピューティング) レベルで解析を実行するビッグ データ解析を構成できます。
Dedicated サブスクリプションで利用できるコンピューティング キャパシティの量は、追加の計算単位によって拡張できます。 コンピューティング ユニットは、複数のフィード、リアルタイム分析、ビッグデータ分析などのユース ケースに対応するための追加のコンピューティング キャパシティを提供します。 コンピューティング キャパシティの使用率が 75% に達した場合、コンピューティング ユニットのアドオンを購入する必要があるかどうかを判断できるように、警告が組織サイト管理者に送信されます。
管理者は、Velocity アプリケーションの [ホーム] ページで、コンピューティングの使用率を確認できます。 さらに、[コンピューティングの使用率] ページには、フィード、リアル タイム解析、およびビッグ データ解析によるコンピューティング キャパシティの使用率に加えて、各ユーザー アイテムによるコンピューティング キャパシティの使用率が表示されます。 詳細については、「コンピューティングおよびストレージの管理」をご参照ください。
ストレージ キャパシティ
ArcGIS Velocity サブスクリプションは、観測データおよび解析結果のための所定の量のフィーチャ ストレージを含んでいます。 サブスクリプションに含まれるストレージ キャパシティは、ライセンス レベルによって異なります。
- Standard: 128 GB
- Advanced: 1 TB
- Dedicated: 3 TB
格納できるフィーチャの数は、データのスキーマ (属性の数) およびジオメトリの複雑さによって異なります。 たとえば、Standard サブスクリプションでは最大で数千万レコード、Advanced サブスクリプションでは数億レコード、Dedicated サブスクリプションでは 10 億以上のレコードのポイント データをサポート可能です。
Advanced および Dedicated サブスクリプションでは、追加のストレージ ユニットを使用してフィーチャ ストレージの量を増やすことができます。 フィーチャ ストレージの使用率が 50% に達した場合、ストレージ ユニットのアドオンを購入する必要があるかどうかを判断できるように、アラートが組織サイト管理者に送信されます。 一度追加されたストレージを削除することはできません。
管理者は、Velocity アプリケーションの [ホーム] ページで、ストレージの使用率を確認できます。 さらに、[ストレージ使用率] ページには、異なるシステム コンポーネントによるストレージの使用率に加えて、各フィーチャ レイヤーによるストレージの使用率が表示されます。 詳細については、「コンピューティングおよびストレージの管理」をご参照ください。
ArcGIS Velocity のライセンス レベルの詳細については、「ライセンス」をご参照ください。