解析の一般的な問題とその解決方法

リアルタイム解析およびビッグデータ解析を実行する際に、ArcGIS Velocity で発生する可能性がある一般的な問題と、推奨される解決策について説明します。 以下で対処されない問題が発生した場合は、Esri コミュニティを確認し、Esri テクニカル サポートにお問い合わせください。

注意:

Velocity アプリケーションへのアクセス、サイン イン、またはアイテムの作成および開始に関連する問題および解決策については、「トラブルシューティング」をご参照ください。

ユーザー: ユーザー名のリフレッシュ トークンが見つかりませんでしたエラーの解決

ArcGIS Velocity は、フィードまたは解析を最初に開始するときに、各ユーザーにリフレッシュ トークンを設定します。 このリフレッシュ トークンは、オンライン アイテムにアクセスするために必要なアクセス トークンを生成するために使用されます。 場合によっては、ユーザーがパスワードを変更した場合などに、リフレッシュ トークンに問題が発生する可能性があります。

[ユーザーのリフレッシュ トークンが見つかりませんでした] や、リフレッシュ トークンに関連するその他のエラーなど、ログ内のリフレッシュ トークンの問題を解決するには、次の手順に従います。

  1. Web ブラウザーで、ArcGIS Velocity アプリを開きます。
  2. ArcGIS Online の認証情報を使用してサイン インします。
  3. ArcGIS Velocity[ホーム] ページから、[サブスクリプション使用率] の横にある情報ボタンをクリックします。

    情報ボタンをクリックして、サブスクリプション情報にアクセスします

  4. サブスクリプション情報ページで、[リフレッシュ トークンをリセット] をクリックします。

    ArcGIS Velocity リフレッシュ トークンのリセット

    現在のトークンを削除し、新しいトークンを登録することを確認するウィンドウが表示されます。

  5. 既存のリフレッシュ トークンを削除するには、[削除] をクリックします。

    既存のトークンが削除されたことを確認するウィンドウが表示されます。

  6. 同じ ArcGIS Online アカウント認証情報を使用して再度サイン インし、新しいトークンを取得および登録します。
  7. 新しいトークンが正常に登録されたら、[閉じる] をクリックします。
  8. フィードと解析を再開します。

データの構成

以下のセクションでは、データの構成エラーについて説明します。

時間が定義されていないか、操作が時間を含んでいるフィーチャを必要とします

トラックベースのツール、時間フィルターまたは結合、および時間ステップ解析を実行するツールを含む多くのツールは、時間が指定された入力データを必要とします。

データに対して時間を指定するには、Start Time キー フィールドまたは End Time キー フィールドを識別します。 開始時間および終了時間を指定する方法の詳細については、「入力データの構成」をご参照ください。

Start Time フィールドまたは End Time フィールドが識別されない場合、時間を含んでいるフィーチャを必要とするツールは、[データセットが無効です: 操作が時間を含んでいるフィーチャを必要とします][データセットが無効です: 時間が定義されていません] などのエラーを表示します。

インバウンド フィーチャにジオメトリが指定されていません

リアルタイム解析またはビッグ データ解析での解析ツールの多くは、ジオメトリが指定された入力データセットを必要とします。 次の 4 つの方法のいずれかで、フィーチャのジオメトリを構成できます。

このエラー メッセージが表示された場合、フィードまたはソースの構成でジオメトリを構成するか、[フィールド演算] ツールまたは [フィールドの割り当て] ツールを使用してジオメトリ オブジェクトを生成する Arcade 条件式を構成する必要があります。

少なくとも 1 つの有効な TRACK_ID フィールドを選択する必要があるか、データセットが無効です: 操作が設定された TRACK_ID タグを必要とするエラーが発生しました

[行程の計算][モーションの統計情報を計算] などの多くのトラックベースの解析ツールは、[Tracl ID] キー フィールドが指定された入力データを必要とします。

Track ID は、観測を特定のエンティティに関連付ける、受信メッセージやデータセットのフィールドです。 たとえば、ナンバー プレートの番号でトラックを識別したり、割り当てられたフライト番号で航空機を識別したりできます。 これらの識別子を、現実世界の特定のエンティティやインシデントの集合に関連付けられたイベントを追跡する Track ID として使用できます。 Track ID は、フィードまたはデータ ソースのスキーマの一部として指定されます。 詳細については、「入力データの構成」をご参照ください。

Track ID が指定されない場合、トラックベースの解析ツールは、[少なくとも 1 つの有効な TRACK_ID フィールドを選択する必要があります] などのエラーを表示します。

ビッグ データ解析

以下のセクションでは、ビッグ データ解析エラーについて説明します。

ビッグ データ解析タスクの繰返し実行に、設定された繰返し間隔より長い時間がかかりました。 次のジョブはスキップされます。

ビッグ データ解析をスケジュール設定し、定期的に実行するか、期間内に定期的に実行するか、繰返し実行するように構成できます。

別のスケジュール設定された実行の開始時に、解析がまだ実行中である場合に、このメッセージがログに書き込まれます。たとえば、解析が 1 分ごとに実行するように構成されたが、解析が完了するのに約 3 分かかった場合などです。

このメッセージが、ビッグ データ解析のログに頻繁に表示される場合、解析の実行速度が速くなるように、実行の設定で追加リソースを割り当てるか、次のスケジュール設定された実行の前に解析が終了できるように、繰り返し間隔を調整することによって、この問題に対処します。

Velocity 環境で利用可能なリソースが不足しているため、ビッグ データ解析の繰返しに失敗しました。

特定の時間に実行するように、または繰り返し実行するようにビッグ データ解析をスケジュール設定した場合、ビッグ データ解析の実行時に各実行が完了するための十分なリソースが、Velocity 環境内で利用可能である必要があります。

Velocity 環境に、繰り返し実行するビッグ データ解析の処理を実行するための十分なリソースがない場合、十分なリソースが利用可能になるまで、各実行がスキップされます。 Velocity は、実行または繰り返し実行するようにスケジュール設定された時間ごとに、ビッグ データ解析を実行しようとし続けます。

分析が失敗し、ログ メッセージ「ビッグ データ解析タスク {id} の実行中にメモリ不足が発生しました。 失敗を回避するよう構成を調整してください」が発生します。

解析に特定のツールが存在し、大量のデータを処理する場合、実行が正しく行われることを保証するため追加の実行設定リソースを提供することが必要な場合があります。 このログ メッセージが発生した場合、解析の実行の設定を調整し、デフォルト プランから [大] または [特大] プランに変更します。

実行設定リソースを増やしてもこのエラーが発生する場合、Esri テクニカル サポートにお問い合わせください。

分析が失敗し、ステータス ツールチップまたはログ メッセージ「ドライバー ポッドの OOMKilled (out of memory killed) のため、解析に失敗しました。 実行設定リソースを増やしてから再実行してください」が発生します。

解析に特定のツールが存在し、大量のデータを処理する場合、実行が正しく行われることを保証するため追加の実行設定リソースを提供することが必要な場合があります。 このログ メッセージが発生した場合、解析の実行の設定を調整し、デフォルト プランから [大] または [特大] プランに変更します。

実行設定リソースを増やしてもこのエラーが発生する場合、Esri テクニカル サポートにお問い合わせください。

将来的には再試行ポリシーの一部として、解析の実行の成功を保証するため関係リソースを自動的に増やすよう機能が拡張される予定です。

座標系

以下のセクションでは、座標系エラーについて説明します。

入力データセットでは地理座標系が使用されていますが、この操作では、投影座標系が必要です。

複数の解析ツールが、地理座標系または投影座標系のみでデータを操作します。 たとえば、[密度の計算] ツールは、投影座標系を使用するデータのみを処理できます。 これに対する解決策は、事前にデータを、WGS 1984 Web メルカトル (球体補正) を参照する Well Known ID (WKID) 102100 などの投影座標系に投影変換する、[投影変換] ツールを構成することです。

平面および測地線空間リレーションシップ

解析ツールで最近接平面または最近接測地線などの空間リレーションシップを構成する場合、ツールの入力データの座標系に対して、正しい空間リレーションシップを選択する必要があります。

特に、最近接平面の空間リレーションシップを構成する場合、ターゲット データセットと結合データセットの両方の空間参照が、投影座標系である必要があります。 この問題に対処するには、最近接測地線の空間リレーションシップを使用するか、[投影変換] ツールを使用して、投影座標系に含まれるようにターゲット データセットまたは結合データセットを変更します。