距離の計算

ツール アイコン リアルタイムのビッグ データ解析で使用できます。

距離の計算ツール 距離の計算ツール は、ターゲット ポイント フィーチャから同じフィード、別のフィード、または別のデータセット内の最も近いフィーチャまでの距離を計算できます。 ターゲット フィーチャと最近接フィーチャの間の属性リレーションシップに基づいて、最も近いフィーチャの候補を制限できます。

以下は、距離の計算ツールの使用例です。

  • ある緊急作業マネージャーが、フィールド作業員の位置をリアルタイムに監視しています。 作業者の位置が更新されるたびに、リアルタイム解析が、作業者の現在の位置から作業者に割り当てられた作業の基地までの距離を計算します。
  • 受信した緊急イベントのフィードから、その周辺を移動している緊急対応車両のフィードまでの距離を計算することで、イベントに最も近い応答者を決定します。
  • 貨物船のフィードに含まれるフィーチャから、同じフィードに含まれる他のフィーチャまでの距離を計算し、互いに危険な距離まで近づいているかどうかを判断します。

使用上の注意

距離の計算ツールを操作する際には、以下の点に注意してください。

  • すべてのターゲット フィーチャに対して、指定した検索範囲内に存在する結合レイヤーで最も近いフィーチャとの距離が計算されます。 検索範囲内のフィーチャの数は、パフォーマンスに影響を与えます。
  • [距離外のフィーチャを維持] パラメーターに [いいえ] を設定すると、出力には、検索範囲内で結合フィーチャが見つかり、属性リレーションシップが指定されている場合はそれに該当するターゲット フィーチャのみが書き込まれます。 [はい] を設定すると、すべてのターゲット フィーチャが出力に書き込まれます。 指定した検索範囲内にターゲット フィーチャの結合フィーチャが見つからない場合、DistanceToFeature の出力値は NULL になります。
  • [空間リレーションシップ] パラメーターには、[最近接測地線] または [最近接平面] を設定できます。
    • [最近接測地線] は、測地線距離を計算します。 最近接測地線では、地球の実際の形状 (楕円体、すなわち、より正確にはジオイド) が考慮されます。 平面 (デカルト平面) 上の 2 点間ではなく、曲面 (ジオイド) 上の 2 点間の距離が計算されます。 以下の状況の場合、測地線距離を計算することを必ず検討してください。
      • 入力フィーチャが分散している場合 (複数の UTM (協定世界時) ゾーン、広い領域、または地球全体をカバーしている場合)。
      • 入力フィーチャの空間参照 (地図投影法) によって、面積などの他の特性を保護するために距離が歪んでしまう場合。
    • [最近接平面] は、ユークリッド距離を計算します。 これは、二次元のデカルト平面内の距離で、直線距離、すなわちユークリッド距離が、平面 (デカルト平面) 上の 2 点間で計算されます。 最近接平面は、1 つの UTM ゾーンなどの比較的小さいエリア内に集中しているフィーチャ間の距離を解析する場合に役立ちます。
    • 結合ポートにフィードが接続されている場合、ターゲット フィードと結合フィードの両方で変化しているフィーチャに基づいて、距離の計算が動的に実行されます。
    • 動的ジオフェンシングでは、[タイム ウィンドウの結合] パラメーターを設定する必要があります。 結合フィードに END_TIME タグが付いたフィールドが含まれておらず、結合フィーチャの最新の観測データがこのウィンドウよりも古い場合、観測データはツールのメモリから削除され、解析には含まれません。 結合フィードに END_TIME タグが付いたフィールドが含まれている場合、END_TIME タグが付いたフィールドの値に応じたタイミングか、結合タイム ウィンドウが終了するタイミングのどちらか早い方で、フィーチャはジオフェンス ストアから消去されます。
    • 結合フィードのツールへの追加は、モデル ビューで行う必要があります。 結合フィードを使用したツールによる解析は、ワークフロー ビューでは表示または編集できません。
  • ターゲット フィーチャから別のデータセット内の一致する属性値を持つ最も近いフィーチャまでの距離を計測するために、属性リレーションシップを指定できます。
  • ターゲット フィーチャと結合する最近接 (結合) フィーチャの 1 つ以上のフィールドを指定できます。

パラメーター

以下は、距離の計算ツールのパラメーターです。

パラメーター説明データ タイプ

ターゲット レイヤー

[距離の計算] ツールが処理するフィーチャ。

フィーチャ

結合レイヤー

このレイヤー内で、[ターゲット レイヤー] パラメーター内のフィーチャごとに最も近いフィーチャを識別し、それらのフィーチャ間の距離を計算します。

フィーチャ

空間リレーションシップ

最も近いフィーチャを見つける検索範囲を作成するために使用する方法。

空間オペレーターとして、[最近接測地線] または [最近接平面] があります。

注意:

[最近接平面] を選択した場合、ターゲット フィーチャおよび最も近いフィーチャの両方が投影変換される必要があります。 [距離の計算] ツールを実行する前に、[投影変換] ツールを使用して入力ポイントを投影変換できます。

注意:

[最近接測地線] 空間検索方法は、ターゲット フィーチャと最近接 (結合) フィーチャの両方がポイント フィーチャである場合にのみサポートされます。

注意:

[最近接測地線] および [最近接平面] 空間検索方法は、ターゲット フィーチャがポイント フィーチャである場合にのみサポートされます

String

空間検索半径

この距離の範囲内で最も近いフィーチャを識別します。 この距離の外部のフィーチャは、考慮されません。

Linear Unit

属性リレーションシップ (オプション)

ターゲット フィーチャと最近接 (結合) フィーチャの間のリレーションシップに基づいて、最も近いフィーチャの候補を制限します。 最近接 (結合) レイヤーの属性フィールドに一致するターゲット レイヤーの属性フィールドを指定します。

String

出力距離の単位

距離計算の出力距離単位。

String

結合フィールド (オプション)

ターゲット フィーチャに結合する最近接 (結合) フィーチャのフィールドのセット。

String

タイム ウィンドウの結合

結合フィードの有効期限 (動的ジオフェンシング)。 結合フィーチャの最新の観測データが指定したタイム ウィンドウより古い場合、その結合フィーチャは削除され、解析には含まれません。 結合フィードに END_TIME としてマークされたフィールドが存在する場合、このパラメーターはオプションです。

String

距離外のフィーチャを維持

出力にすべてのターゲット フィーチャを書き込むか、検索範囲内で結合フィーチャが見つかり、属性リレーションシップが指定されている場合はそれに該当するターゲット フィーチャのみを書き込むかを指定します。

Boolean

出力レイヤー

出力レイヤーには、新しいフィールド DistanceToFeature が追加されます。 さらに、[結合フィールド] パラメーターで指定した任意のフィールドも出力レイヤーに追加されます。

フィールド名説明フィールド タイプ

DistanceToFeature

[出力距離の単位] パラメーターで定義した単位での、フィーチャから [結合レイヤー] 内の最も近いフィーチャまでの距離。

Float64

検討事項および制限事項

距離の計算ツールを使用する際は、以下の点に注意してください。

  • [最近接測地線] 空間検索方法は、ターゲット フィーチャと最近接 (結合) フィーチャの両方がポイント フィーチャである場合にのみ、空間リレーションシップとしてサポートされます。
  • [最近接測地線] および [最近接平面] 空間検索方法は、ターゲット フィーチャがポイント フィーチャである場合にのみサポートされます