新機能

ArcGIS Earth 2.1 (2023 年 12 月)

最新の ArcGIS Maps SDK for .NET 200.2 を使用した ArcGIS Earth 2.1 の新機能および機能拡張を次に示します。

ArcGIS Earth アップデーター

新しいソフトウェア バージョンが入手できるようになると、アプリケーションを開いたときに通知が届きます。 通知は、更新のダウンロードとインストールや、最新機能、機能拡張、セキュリティ アップデートの把握に役立ちます。

ワークスペース管理の更新

ArcGIS Earth は、データや設定の作業履歴を管理および格納するためにワークスペースを使用します。 ワークスペースでは、プロジェクトの整理と管理、一貫性のある作業環境の維持、共同作業、および作業の共有を行うことができます。 これらは、一般タブの設定で管理されます。 このリリースでは、ワークスペース管理に小さな変更がいくつか加えられました。

  • [開く] - 既存のワークスペース ディレクトリ フォルダーを開きます。
  • [名前を付けて保存] - 現在のワークスペースを新しい場所に保存します。
  • [インポート] - ワークスペース フォルダーをインポートします。
  • [エクスポート] - ワークスペース フォルダーをエクスポートします。
  • [消去] - 現在のワークスペース内のコンテンツをすべて削除します。

KML のラインとポリゴンのラベリング

KML のラベルのサポートが大幅に向上しました。 プレースマークに加えて、ラインおよびポリゴンに対するラベリングがサポートされています。 ラインおよびポリゴン ジオメトリのラベリングのために、別のプレースマーク レイヤーやマルチジオメトリを作成する必要はなくなりました。 プレースマーク、ライン、ポリゴンのラベルは同じように処理され、[レイヤー プロパティ] ウィンドウで有効化されている場合は表示されます。

KML の機能拡張

次の KML の機能拡張が行われました。

  • レイヤーのハイライト表示 - マイ ドローイングおよび KML で選択したレイヤーにハイライト効果が適用されました。 このハイライト効果は、ラインまたはポリゴンがシアン色を使用している場合にシーンで選択されているレイヤーを識別するのに役立ちます。
  • スクリーンおよびグラウンド オーバーレイのビジュアル ステータス インジケーター - グラウンドおよびスクリーン オーバーレイのステータスを識別しやすいように、ユーザー インターフェイスにビジュアル インジケーターが追加されました。 これらのインジケーターは、プロパティ ウィンドウとオーバーレイ自体にあります。 オーバーレイを読み込めなかった場合、オーバーレイに問題が発生したことを示す画像が表示されます。
  • KML アイコンの機能拡張 - ArcGIS Earth は、接続環境と非接続環境の両方で KML アイコンをサポートしています。 オフラインで使用する KML アイコンの有効化の詳細については、「管理者の構成」をご参照ください。 デフォルトでは、ArcGIS Earth には、押しピン、図形というアイコン グループがあらかじめインストールされています。 このリリースから、追加の KML アイコン グループがサポートされます。 その他の KML アイコンを追加するには、以下の指示をご参照ください。 その他の KML アイコンのサポートに加えて、すべてのプレースマーク アイコンに透過表示が適用されるようになりました。
    • 必要に応じて、目的の KML アイコンをダウンロードします。
    • 次のディレクトリに KML アイコン グループの名前を持つフォルダーを作成します。\ArcGIS Earth\bin\ArcGISRuntime200.x\resources\symbols\kml 次の画像は、アイコン グループ pal2、pal3、pal4、pal5 を追加した *\kml ディレクトリの例を示しています。

  • KML アイコンの .png ファイルを適切なグループ フォルダーに移動します。
  • 詳細レベルの適用 - KML の詳細レベルが適用されるようになりました。 非常に大きなデータセットを操作するとき、KML リージョンを使用してパフォーマンスを向上させることができます。 詳細レベルは KML リージョンのサブコンポーネントで、これを使用することで画面上のピクセル数に基づいてレンダリングするデータを定義できます。 詳細レベルの構文を適用すると、より動的な視覚化環境とパフォーマンスの向上を期待できます。 KML リージョンと詳細レベルの詳細については、「OGC KML 2.3 の仕様」をご参照ください。
  • ポップアップ - KML 構文で制御されるポップアップの振舞いに対するサポートが追加されました。 たとえば、ポップアップ バルーンをブロックするように KML レイヤーを構成できます。 さらに、KML の説明や HTML の編集が消去または変更される原因となっている不具合が修正されました。
  • カスタムの背景色 - コンテンツ ウィンドウで KML アイテムに背景色を適用できます。 背景色は、次の構文を使用して設定されます。
    <ListStyle>
    <bgColor>colorcode</bgColor>
    </ListStyle>
  • 物理単位 - gx:physicalWidth のサポートが追加されました。これにより、ラインの物理的な幅をメートル単位で割り当てることができます。 この機能拡張により、視覚化のカスタマイズ オプションが追加されました。 ビューに表示される物理的なライン幅は縮尺に従って計算されるため、概算値として解釈する必要があります。 ビューで計測された幅は、定義された物理的な幅と異なる可能性があります。
  • 複雑なスニペット スタイル - スニペットは、コンテンツ ウィンドウで KML レイヤーの短い説明を表示するために使用されます。 より複雑なスニペット スタイルを適用できるように、さまざまな機能拡張が行われており、コンテンツ ウィンドウでの KML レイヤーの表示方法をより細かく制御できます。

ナビゲーションの機能拡張

次のナビゲーションの機能拡張が行われました。

  • デフォルトの移動角度の無効化 - デフォルトの移動角度を無効化するオプションが設定に追加されました。 設定を「なし」に設定すると、レイヤーの移動で頭上からの視点が維持されます。
  • スクリーン ナビゲーター オプション - 3 つのスクリーン ナビゲーター オプションが設定に追加されました。 これらのオプションは次のとおりです。
    • デフォルト - スクリーン ナビゲーターは、その上にポインターを置かない限り、デフォルトで折りたたんだ状態になります。 ポインターを置くと、展開されます。
    • 折りたたみ - スクリーン ナビゲーターは折りたたんだ状態のままになります。
    • 展開 - スクリーン ナビゲーターは展開した状態のままになります。

位置単位の入力に追加されたサポート

度分 (10 進) の座標のサポートが追加されました。 さらに、負の緯度および経度座標のサポートが追加されました。

ジオパッケージとモバイル ジオデータベース サブレイヤーの順序と名前の変更

ジオパッケージとモバイル ジオデータベースのサポートが強化されました。 ArcGIS Earth は、モバイル ジオデータベースまたはジオパッケージ内部にあるレイヤーの名前と順序の変更をサポートします。 さらに、変更はアクティブなワークスペース内に記録され、セッション間で記憶されます。

シーン レイヤーの標高オフセット

絶対モードのときに 3D ポイント シーン レイヤーの標高オフセットを調整できます。 さらに、ドレープ モードで 3D オブジェクト シーン レイヤーがロックする不具合が修正されました。 3D オブジェクト シーン レイヤーは、デフォルトで絶対モードでレンダリングされ、必要に応じて標高オフセットを適用できます。

時間対応データ

ArcGIS Earth の時間対応データの処理が改善されました。 最初の改善は、タイム スライダー自体に行われました。 タイム スライダーは、アクティブになっている KML レイヤーに基づいて、範囲を動的に調整します。 これまでのリリースでは、タイム スライダーの範囲は、ソースの KML の全範囲にロックされていました。 さらに、時間対応データの再生アニメーションも向上しました。 KML ノードは、対象の再生範囲内にあるときのみ表示されます。

レイアウト

レイアウトのエクスポート機能に、生活の質を向上させる改善が行われました。 欄外注エレメントを追加するとき、元に戻す/やり直しとコピー/貼り付けのホット キーを使用できます。 さらに、テキスト ボックスと凡例エレメントを追加するときのユーザー エクスペリエンスが改善されました。

標高断面を CSV としてエクスポート

標高断面を .csv ファイルとしてエクスポートできます。 エクスポート オプションには、デフォルトの間隔や、グローブ上に描画されるカスタム ノードなどがあります。

ArcGIS Earth 2.0 (2023 年 7 月)

ArcGIS Earth 2.0 の新機能および機能拡張を次に示します。

ハイライト

ArcGIS Earth 2.0 では、次の機能が新たに追加または改善されています。

  • ArcGIS Earth ムービーでは、ビデオの作成とエクスポートが強化され、3D のカスタマイズ可能なオプションが追加されています。
  • ArcGIS Earth でフィーチャ サービスを直接編集できます。
  • ツールの優先度と設定をカスタマイズすることにより、ニーズに合わせて ArcGIS Earth をカスタマイズできます。

フィーチャ

以下の機能が追加または改善されました。

  • ArcGIS Earth ムービー - ArcGIS Earth ムービーのインターフェイスと機能を使用すると、地理空間ストーリーテリングの一部としてカスタマイズ可能なビデオを作成してエクスポートできます。
  • フィーチャ サービス編集 - ArcGIS Earth でフィーチャ サービスを直接編集できるようになり、ニーズに応じて属性とジオメトリをカスタマイズできるようになりました。
  • ユーザー インターフェイスの強化 - ユーザー インターフェイス全体がわかりやすい外観で最適化されました。
  • Quick Dock のカスタマイズ - Quick Dock エリアをカスタマイズすることにより、ツールの優先度をカスタマイズできるようになりました。 [設定] > [カスタマイズ] の順にクリックします。
  • ユーザー通知 - メッセージ、重要情報、システム アラート、アクティビティの更新を含む更新を提供するユーザー通知を常に入手できます。
  • 起動時のヒント - 新しい起動時のヒントに従って、初めて ArcGIS Earth を起動した後にチュートリアルを開始できます。

補正

次の機能拡張が加えられました。

  • キーボード ショートカット - [情報] ページに追加された新しいクエリ ウィンドウを使用して、関連するキーボード ショートカットを検索できます。
  • CSV 関連のワークフロー - よりわかりやすい操作環境を提供するように、.csv ファイルを追加するワークフローが拡張されました。
  • ポップアップの改善 - ArcGIS Arcade 式、その他の HTML スタイル、その他のメディア コンテンツ、および外部 Web ブラウザーへのハイパーリンクのサポートが追加されました。
  • KML ノードのバッチ編集 - 複数の KML ノードを同時に選択して編集できます。 編集操作を改善するために、シンボル構成がビューポートに適用されます。