ラベル | 説明 | データ タイプ |
入力レーダー データ | 入力レーダー データ。 放射量分析によるテレインのフラット化が適用されるデータ。 データは、放射量分析によってベータ ノートにキャリブレーションされる必要があります。 | Raster Dataset; Raster Layer |
出力レーダー データ |
放射量分析によってテレインがフラット化されたレーダー データ。 | Raster Dataset |
DEM ラスター | 入力 DEM。 ローカル照射面積とローカル入射角の推定に使用される DEM です。 | Mosaic Layer; Raster Layer |
ジオイド補正を適用 (オプション) | 入力 DEM の鉛直参照系を楕円体の高さに変換するかどうかを指定します。 ほとんどの標高データセットは海面の海抜を基準にしているため、これらの場合に楕円体高に変換するために、補正が必要になります。
| Boolean |
偏波バンド (オプション) | 放射量分析によりテレインがフラット化される偏波バンド。 デフォルトでは、最初のバンドが選択されています。 | String |
キャリブレーション タイプ (オプション) | 出力のテレイン フラット化にシグマ ノートを使用するか、ガンマ ノートを使用するかを指定します。
| String |
出力拡散領域 (オプション) | 拡散領域のレーダー データセット。 | Raster Dataset |
出力の幾何学的歪み (オプション) | 4 バンドの幾何学的歪みのレーダー データセット。 1 つ目のバンドはテレインの傾斜、2 つ目のバンドはルック アングル、3 つ目のバンドは短縮率、4 つ目のバンドはローカル入射角です。 | Raster Dataset |
出力の幾何学的歪みマスク (オプション) | 1 バンドの幾何学的歪みマスクのレーダー データセット。 ピクセルは、次の 6 つの個別値 (歪みタイプごとに 1 つ) を使用して分類されます。
| Raster Dataset |
Image Analyst ライセンスで利用できます。
サマリー
入力 SAR (合成開口レーダー) データの地形による放射歪みを補正します。
SAR センサーの側方監視特性により、センサーに面するフィーチャは不自然に明るくなり、センサーから離れて面しているフィーチャは不自然に暗くなります。 放射量分析によるテレインのフラット化は、値の変化がサーフェスの散乱特性によるものになるように後方散乱値を正規化します。
テレイン上の SAR 画像にあるフィーチャのサーフェスの散乱特性に直接関連付けることができる有意の後方散乱を取得するには、放射量分析によるテレインのフラット化が必要です。
使用法
入力 SAR データはベータ ノートにキャリブレーションされる必要があります。
SAR データをベータ ノートにキャリブレーションするには、[放射量キャリブレーションの適用 (Apply Radiometric Calibration)] ツールを使用します。
このツールは、出力場所としてジオデータベースをサポートしていません。
入力 DEM が SAR データセット全体に及ばない場合、このツールはガンマ ノートとシグマ ノートに対して DEM 範囲外のピクセルに NoData 値を出力します。
入力 DEM は WGS84 (EPSG:4326) の地理座標系である必要があります。
幾何学的歪みマスクは、入力レーダー データ内でテレインによってもたらされるさまざまな幾何学的歪みについての洞察を提供できるオプションの出力です。 表示される出力の歪みは、短縮、延長、レイオーバー、影を示します。
上の図では、センサーに面する青色の傾斜とセンサーから離れて面しているマゼンタの傾斜は地表では同じ長さですが、SAR 画像では、青色の短縮領域がマゼンダの延長領域よりも短く見えます。 これは、センサーから離れて面している傾斜に含まれるピクセルの数がセンサーに面している傾斜よりも多いためです。
レイオーバーは、レーダー信号が基底部に達する前に背の高いフィーチャの最上部に達する場合に発生します。 険しい山の緑色のセクションは、レイオーバーの一例で、地表と同じピクセルで表示されます。 茶色のセクションはレイオーバーと影の組み合わせであり、地表では上部セクションの左側に位置するにもかかわらず、SAR 画像では上部セクションの右側に表示されます、
影は、オブジェクトがレーダー信号をブロックした場合に発生します。 センサーから離れて面している黄色の傾斜には照射されません。 レーダーの照射は大気中に散乱しないため、SAR 画像では影が黒色で表示されます。
パラメーター
ApplyRadiometricTerrainFlattening(in_radar_data, out_radar_data, in_dem_raster, {geoid}, {polarization_bands}, {calibration_type}, {out_scattering_area}, {out_geometric_distortion}, {out_geometric_distortion_mask})
名前 | 説明 | データ タイプ |
in_radar_data | 入力レーダー データ。 放射量分析によるテレインのフラット化が適用されるデータ。 データは、放射量分析によってベータ ノートにキャリブレーションされる必要があります。 | Raster Dataset; Raster Layer |
out_radar_data |
放射量分析によってテレインがフラット化されたレーダー データ。 | Raster Dataset |
in_dem_raster | 入力 DEM。 ローカル照射面積とローカル入射角の推定に使用される DEM です。 | Mosaic Layer; Raster Layer |
geoid (オプション) | 入力 DEM の鉛直参照系を楕円体の高さに変換するかどうかを指定します。 ほとんどの標高データセットは海面の海抜を基準にしているため、これらの場合に楕円体高に変換するために、補正が必要になります。
| Boolean |
polarization_bands [polarization_bands,...] (オプション) | 放射量分析によりテレインがフラット化される偏波バンド。 デフォルトでは、最初のバンドが選択されています。 | String |
calibration_type (オプション) | 出力のテレイン フラット化にシグマ ノートを使用するか、ガンマ ノートを使用するかを指定します。
| String |
out_scattering_area (オプション) | 拡散領域のレーダー データセット。 | Raster Dataset |
out_geometric_distortion (オプション) | 4 バンドの幾何学的歪みのレーダー データセット。 1 つ目のバンドはテレインの傾斜、2 つ目のバンドはルック アングル、3 つ目のバンドは短縮率、4 つ目のバンドはローカル入射角です。 | Raster Dataset |
out_geometric_distortion_mask (オプション) | 1 バンドの幾何学的歪みマスクのレーダー データセット。 ピクセルは、次の 6 つの個別値 (歪みタイプごとに 1 つ) を使用して分類されます。
| Raster Dataset |
コードのサンプル
この例では、DEM とガンマ ノートのパラメーターを使用してクロス偏波レーダー データセットを補正します。
import arcpy
arcpy.env.workspace = r"C:\Data\SAR"
outRadar = arcpy.ia.ApplyRadiometricTerrainFlattening(
"IW_manifest_TNR_CalB0_Dspk.crf", r"C:\Data\DEM\dem.tif", "GEOID",
"VH;VV", "GAMMA_NOUGHT")
outRadar.save("IW_manifest_TNR_CalB0_Dspk_RTFG0.crf")
この例では、DEM とガンマ ノートのパラメーターを使用してクロス偏波レーダー データセットを補正します。
# Import system modules and check out ArcGIS Image Analyst extension license
import arcpy
arcpy.CheckOutExtension("ImageAnalyst")
from arcpy.ia import *
# Set local variables
in_radar = r"C:\Data\SAR\IW_manifest_TNR_CalB0_Dspk.crf"
out_radar = r"C:\Data\SAR\IW_manifest_TNR_CalB0_Dspk_RTFG0.crf"
in_dem_raster = r"C:\Data\DEM\dem.tif"
ApplyGeoid = "GEOID"
polarization = "VH;VV"
calibration_type = "GAMMA_NOUGHT"
# Execute
outRadar = arcpy.ia.ApplyRadiometricTerrainFlattening(
in_radar, in_dem_raster, ApplyGeoid, polarization, calibration_type)
outRadar.save(out_radar)