IBM Cognos データのマップへの追加

Report Studio でマップ連動レポートを作成することで (「マップ連動レポートの構成」をご参照ください)、IBM Cognos データをマップに追加することができます。

マップは、1 つ以上のレイヤーから成る空間ドキュメントです。レイヤーは、Esri Maps for IBM Cognos が地理データセットを視覚的に表現することができます。レイヤーは、紙の地図上の凡例項目に似ています。たとえば、道路地図では、道路、国立公園、行政界、河川などは異なるレイヤーと考えることができます。IBM Cognos のデータをマップに追加すると、Esri Maps for IBM Cognos によってレイヤーが作成され、[コンテンツ] ウィンドウ上にそのレイヤーが表示されます。レイヤーを作成したら、レイヤーのシンボル設定方法の構成、透過表示の設定、クラスタリングやヒート マップの有効化、ポップアップ ウィンドウの有効化などを実行できます。

マップに IBM Cognos データを追加すると、Esri Maps for IBM Cognos は IBM Cognos レポートのクエリに対して XML クエリを実行します。その後、マップ上のレイヤーとしてフィーチャを表示するために使われる ArcGIS サービスのパラメーターに必要な位置情報 (住所、緯度と経度の値、都市など) のみを含むレコード セットを ArcGIS に送信します。たとえば、[住所] 位置情報を使用して住所データをマップに追加する場合、ジオコーディングに使われる住所のリストが Esri Maps for IBM Cognos とブラウザーから ArcGIS に送信されます。ArcGIS はジオコーディングされた住所データをブラウザーに返し、ポイント フィーチャのレイヤーとしてレンダリングします。ArcGIS は、必要な情報を取得する際に IBM Cognos データベースに直接問い合わせは行いません。また、顧客情報や売上情報などのその他のビジネス情報も ArcGIS には渡されません。

1. Esri Maps Designer で、マップ連動レポートを参照し、データを追加するマップの横にある [構成] または [編集] をクリックします。
2. マップ構成ウィンドウで、ArcGIS にサイン インするように求められた場合は、サイン インします。
3. [データの追加] メニューから [IBM Cognos からデータを追加] を選択します。

   レポート内に含まれているクエリが [IBM Cognos からデータを追加] ウィンドウに表示されます。

4. 追加するクエリを選択し、[次へ] をクリックします。
5. 次のいずれかを実行します。
   • 位置情報の 1 つを選択して、現在のクエリにおける位置の表現方法を指定します。

     注意:

     位置情報を選択する際には、追加している IBM Cognos のデータ内の行と、データの表示に使用されているマップ レイヤー内のフィーチャの間に 1 対 1 の関係があることを確認してください。詳細については、「位置情報」をご参照ください。

   • ArcGIS のマップ サービスまたはフィーチャ サービスを位置情報として使用する場合は、[位置情報の追加] を選択して、「位置情報の追加」にある手順に従います。

   注意:

   位置情報に [住所] を選択した場合は、ArcGIS サービス クレジットを消費します。使用されるサービス クレジット数を確認するには、「サービス クレジットの概要」をご参照ください。

   Portal for ArcGIS の配置環境で [住所] 位置情報を使用するには、ポータルにホスティング サーバーが構成済みであり、バッチ処理をサポートする有効なジオコーダーがある必要があります。詳細については、「住所をジオコーディングするためのポータルの構成」および「ホスティング サーバーの構成」をご参照ください。

6. [次へ] をクリックします。
7. 位置情報を含む列の値を選択および指定します。選択した列と、選択した位置情報の間に 1 対 1 の関係があることを確認します。
8. 位置情報に [緯度、経度] を選択すると、使用されるデフォルトの座標系は World Geodetic Survey (WGS) 1984 になります。デフォルトの座標系を指定するには、次の操作を行います。
   1. [高度な設定] リンクをクリックします。
   2. 追加しようとしているデータに適切な座標系を選択します。データが WGS 1984 または Web メルカトル以外の座標系にある場合は、[その他] を選択します。
   3. [その他] を選択した場合、[WKID] テキスト ボックスに座標系の WKID (Well-Known ID) を入力してください。

      注意:

      ポイント位置は、ベースマップの空間参照系との互換性がなければなりません。

9. [次へ] をクリックします。
10. 以下を実行します。
    1. ポップアップやシンボルなどで使用する列を選択し、指定した列データの形式を選びます。

       ヒント:

       このステップで列を選択しなかった、または誤って別の列を含めてしまった場合は、マップにデータが追加された後に変更を加えることができます。詳細については、「レイヤー プロパティの編集」をご参照ください。

    2. データを追加するとき、作成されたレイヤーの全範囲にマップをズームする場合は、[レイヤーの全体表示] チェックボックスをオンにします。
    3. レイヤーに別の名前を設定する場合は、[レイヤー名] ボックスに新しい名前を入力します。
11. [データをマップに追加] をクリックします。

    データを含むレイヤーがマップに追加され、[コンテンツ] ウィンドウに表示されます。[レイヤーの全体表示] チェックボックスをオンにした場合、追加したレイヤーの全範囲にズームします。

    注意:

    データを追加するときのパフォーマンス上の問題を軽減させるために、Esri Maps for IBM Cognos は自動的に、1,000 を超えるフィーチャを含むレイヤーにあるポイントをクラスタリングします。[コンテンツ] ウィンドウで、[ポイントのクラスタリング] ボタンをオフにすることができます。また、管理者は、自動的にクラスタリングされるポイントの閾値を変更することもできます。詳細については、「管理者設定の構成」をご参照ください。

12. マップに表示するその他のクエリに対して、それぞれ手順 3 から 11 を繰り返します。

    注意:

    位置の検索中にエラーが発生した場合、[コンテンツ] ウィンドウのレイヤーの下にエラー情報が表示されます。見つかったエラーを表示するには、[エラーの表示] リンクをクリックして、スクロール矢印を使用します。データ内のエラーの修正については、データベース管理者にお問い合わせください。

    これらのエラーを表示しないようにするには、[構成] ウィンドウの [データ読み込みエラーの表示] 設定をオフにし、エラー表示を無効にします。

13. マップを保存して閉じるには、[マップの保存] メニューで [保存して閉じる] をクリックします。