データの準備

注意:

ArcGIS for Microsoft 365 データを準備するには、次のアカウント タイプとライセンス タイプが必要です。

ArcGIS for Microsoft 365 はデータ内の位置をマップ上の位置と照合します。 データをマップに追加する前にデータを整理し準備するほど、結果のマッピングはより正確になります。

データの詳細については、「データとジオコーディング」をご参照ください。

マップにデータ レイヤーを追加するとき、データを適切に表現することができる位置情報の種類を選択します。 データの位置情報は、データと指定した位置情報との関連を作成するために使用されます。 ArcGIS for Microsoft 365 は、最適で使用可能な位置データに基づいてマップ上の位置を特定する機能を備えていますが、想定される位置情報の種類に合わせてデータを準備し整理すると、精度を高めることができます。

位置情報の種類

次の位置情報の種類を使用できます。

ロケーション タイプ説明

座標

Latitude、Longitude

  • 緯度と経度の値は、マップ上の X,Y 座標を表します。
  • WGS84 または Web メルカトル座標系で、X,Y 座標データをマッピングできます。
  • 緯度 (y) の値が -90 ~ 90 で、経度 (x) の値が -180 ~ 180 の場合、WGS84 を使用します。
  • 緯度と経度の値がメートル単位で小数点以上 (左側) が 6、7、8 桁の場合、Web メルカトルを使用します。
  • 識別された X,Y 位置情報の列のデータを使用して、ポイントが生成されます。
  • ArcGIS がサポートする他の座標系のいずれかを選択することもできます。 詳細については、「サポートされている表記形式」をご参照ください。

住所

住所

  • データに含まれている住所項目が多いほど、結果の精度が高くなります。
  • 住所情報がある国の詳細なリストは「ArcGIS World Geocoding Service の有効範囲」ページのサポート対象国リストにあります。
  • フィーチャによっては ArcGIS 管理者からユーザー クレジットに制限が課されていて、クレジットが不足しているためリクエストを処理できないことを示すメッセージを受信することがあります。 その場合は、管理者に連絡してください。
  • 都市 (米国の都市と世界の都市) はポイントとしてマップに追加されます。
  • 州、郵便番号、国は、デフォルトでポイントとしてマップに追加されます。カスタム位置情報を使用している場合は、ポリゴンとして追加されます。
  • 住所の項目は、別々のフィールドにしたり、1 つのフィールド (1 行形式の住所) に含めたりできます。 どちらの方式でも住所を検索できますが、すべての住所エレメントを利用し、それらを別々のフィールドに格納した方が、最高品質の結果が得られます。
  • ArcGIS Online はデフォルトでは ArcGIS World Geocoding Service を使用して住所を特定しますが、複数のロケーターを指定して、その中のいずれかをデフォルト ロケーターに設定することもできます。 ArcGIS 管理者が組織向けに他のロケーターを構成し、その中の 1 つをデフォルトに設定していることもあります。 ロケーターの詳細については、ArcGIS Pro ヘルプの「ロケーターの概要」をご参照ください。

近傍

都市

小区域

地域

都道府県 (Province)

郵便番号

米国の郵便番号

カスタム位置情報

  • これにより、ArcGIS のホスト フィーチャ サービスを使用して、位置情報を指定することができます。 たとえば、組織内に ArcGIS で共有されている固有の境界線 (水域、商業地域、区画エリアなど) がある場合、デフォルトの位置情報の代わりにこれらの位置情報を使用して、スプレッドシート データをマッピングすることができます。

EsriJSON

  • EsriJSON はジオメトリとフィーチャの両方の情報をオブジェクトにエンコードします。
  • Esri のフィーチャ セットは、ジオメトリ タイプと座標系が同じであるフィーチャのコレクションです。
  • JSON ドキュメントでは、フィーチャは JSON オブジェクトで表されます。 JSON オブジェクトには geometryTypespatialReferencefeatures という 3 つのキーがあります。 詳細については、「EsriJSON」をご参照ください。
  • ArcGIS Connectors for Power Automateフィーチャ レイヤーからジオメトリを取得アクションを使用して、フィーチャ レイヤーからジオメトリまたは境界情報を取得し、EsriJSON としてエクスポートできます。

ジオグラフィ

下記の「ジオグラフィ」セクションをご参照ください。

ジオグラフィ

この位置情報では、境界を示す ArcGIS フィーチャ サービスを選択してレイヤーと結合させることができます。 境界には、州 (state)、州 (province)、ZIP コード (米国の郵便番号)、郵便番号、および国などが含まれます。

ジオグラフィは、コンテンツ内、組織内、ArcGIS Living Atlas of the World、または一連の整備された管理区画から検索できます。 ジオグラフィはデータと結合され、形状と場所の位置を表すポリゴンとしてマップに追加されます。

ジオグラフィを指定した場合、位置情報の指定した列を使用して、適切なシェープが特定および取得されます。 これには、キーとして利用する共通の列を使用して、データの行を位置情報と関連付けます。

データ内の列名は、位置情報の列名と一致する必要はありません。ただし、一致させるために列内の情報は同じ順序である必要があります。 データの行が特定されなかった場合、つまり、位置情報からシェープを取得できない場合、その行には NULL のシェープが割り当てられ、マップ上には描画されません。 次の表に、それぞれの位置情報でサポートされているキーを示します。

ロケーション タイプシェープ タイプサポートされているキー

米国の州

ポリゴン

以下が必要です。

  • 州 - 州名。 フル ネーム、2 文字の略称、または州の FIPS コードを使用できます (例: New York、NY または 36)。

米国の郵便番号

ポリゴン

次のいずれかが必要です。

  • ZIP コード - ZIP コード (例: 92373)。
  • ZIP+4 コード - ZIP コード + 4 桁 (例: 92373-8100)。

都市 (世界)

ポイント

以下が必要です。

  • 都市 - 都市名 (例: Budapest)。

オプションで、以下を指定できます。

  • 国 - 国名または ISO-3166 alpha 2 コード (例: Hungary または HU)。

ポリゴン

以下が必要です。

  • 国 - 国名または ISO-3166 alpha 2 コード (例: Bolivia または BO)。

カスタム

ポイント、ライン、またはポリゴン (選択したマップまたはフィーチャ サービス レイヤーによって決定されます)

ArcGIS Online 管理者または ArcGIS Enterprise 管理者が構成し、レイヤーをマップに追加するときに、ArcGIS for Excel で使用するために指定します。

ジオグラフィを使用してデータを特定する場合、入力データの行と、指定した位置情報のシェープの間に 1 対 1 の関係があることを確認してください。 1 対 1 の関係では、入力データの各行がマップ上の 1 つのシェープと対応します。 入力データの各行のシェープを判定して、マップ上に描画することができます。

適切な位置情報を指定しないと、予期しない結果になる可能性があります。 これは、入力データと位置情報のシェープが多対 1 または 1 対多の関係になっている場合に、間違った位置情報が選択されるためです。

1 つの州内に複数の郵便番号があるように、データに重複するエリアが含まれているときに、それらの位置の値を集計することができます。 データを集計しない場合、マップ上でフィーチャが互いに重なり合うようにレンダリングされます。 たとえば、複数の入力行に対応するポリゴン シェープは、マップ上に直接、重ねて描画されます。


このトピックの内容
  1. 位置情報の種類