最近接の検索

注意:

Map Viewer Classic では、最近接の検索は最寄りの検索と呼ばれていました。

最近接の検索ツールは、直線距離または移動モードを使用して、入力フィーチャとその近くにあるフィーチャとの間隔を計測します。 各入力フィーチャでは、指定した数の近くのフィーチャが、入力フィーチャからの距離を基準に順位が付けられます。

出力はホスト フィーチャ レイヤーです。

安全サービスのディレクターは、都市内のどの消防署が、運転時間の点で、各学校から最も近いかを確認したいと考えています。 ディレクターは、最近接の検索で収集可能な情報を使用して、緊急事態が発生した場合の、各学校における主要な対応消防署および 2 番目の対応消防署を設定します。

学校に最も近い消防署

使用上の注意

最近接の検索には、入力レイヤー、解析の設定、結果レイヤーの構成が含まれています。

入力レイヤー

[入力レイヤー] グループには次のパラメーターがあります。

  • [入力レイヤー] は、最近接フィーチャの検索の対象とするレイヤーを選択する場合に使用します。このレイヤーに格納できるフィーチャの数は最大 5,000 です。[レイヤー] ボタンを使用してレイヤーを選択するか、[入力フィーチャの描画] ボタンを使用して、入力として使用するスケッチ レイヤーを作成することができます。

    ラインまたはポリゴンが入力として使用される場合、最近接の位置は、ライン沿いまたはポリゴンの境界線上の最近接のポイントからの距離またはそこへの距離を使用して検索されます。
  • [近接レイヤー] は、入力レイヤーの近さに基づいて、フィーチャの検索の対象とするレイヤーを選択する場合に使用します。このレイヤーに格納できるフィーチャの数は最大 5,000 です。
  • [オプションのバリア レイヤー] は、対象の道路を移動するときに一時的な規制として機能するフィーチャの追加に使用します。 [オプションのバリア レイヤー] パラメーターには次のサブパラメーターがあります。
    • [ポイント バリア レイヤー] - 道路に沿った特定の地点で通行を遮断するポイント フィーチャ。 道路上の移動は許可されますが、バリアを通過することはできません。 ポイント バリアとして機能する最大で 250 のフィーチャを指定できます。 ポイント バリアの例として、倒木、交通事故、落下した電線などがあります。
    • [ライン バリア レイヤー] - 複数の道路区間にわたって通行を遮断するライン フィーチャ。 ライン バリアは、そのバリアが道路と交差している場所を移動できないようにし、最大 500 の道路と交差できます。 ライン バリアの例として、パレードやデモなどがあります。
    • [ポリゴン バリア レイヤー] - 道路ネットワークのエリア全体にわたって通行を遮断するポリゴン フィーチャ。 ポリゴン バリアは、そのポリゴンが道路と交差している場所を移動できないようにし、最大 2,000 の道路と交差できます。 ポリゴン バリアの例として、洪水や森林火災などがあります。
    [レイヤー] ボタンを使用してレイヤーを選択するか、[入力フィーチャの描画] ボタンを使用して、入力として使用するスケッチ レイヤーを作成することができます。

解析の設定

[解析の設定] グループには次のパラメーターがあります。

  • [計測タイプ] は、最近接フィーチャを検索する計測を選択する場合に使用します。 方法は、[直線距離] または移動モードを指定できます。

    最近接の検索は、直線距離を持つフィーチャを検索する際、ユークリッド方法ではなく、測地線方法を使用します。 測地線では、地球の実際の形状 (楕円体、すなわち、より正確にはジオイド) が考慮されます。 平面 (デカルト平面) 上の 2 点間ではなく、曲面 (ジオイド) 上の 2 点間の距離が計算されます。

    移動モードは、ネットワーク解析権限を持ち、ポイント フィーチャが入力として使用されている場合のみ使用できます。

    移動モードの詳細
  • [出発時間] は、最近接フィーチャを計算する移動を開始する日時を指定します。 このパラメーターは、時間ベースの移動モードの移動速度および距離ベースの移動モードの時間累積に影響します。 [出発時間] パラメーターには次のようなオプションがあります。
    • [現在] - 交通量は現在の日時に基づきます。 使用可能な場合、ライブ交通量の条件が使用されます。

      ネットワーク解析の有効範囲の詳細
    • [カスタム日時] - 交通量は指定した日時に基づきます。 カスタム日時が現在の時刻から 4 時間以内の場合は、ライブ交通量が使用されます。 カスタム日時が現在の日時から 4 時間以内でない場合は、指定した曜日と時刻の平均履歴交通量が使用されます。 一般的な交通量を使用して解析を実行するには、このオプションを使用します。 たとえば、月曜日午前 9 時の一般的な交通量で解析を実行するには、前週の月曜日の午前 9 時を選択します。
    • [時間指定なし] - 移動速度は、履歴平均速度または道路標識の速度制限に基づきます。
  • [最近接の位置の数を制限] は、ツールが最近接の位置のカスタム最大数を使用するかどうかを決定する場合に使用します。 有効になっている場合、[入力ごとに検索する最近接の位置の最大数] が利用可能です。有効化されていない場合、ツールの最大 100 が使用されます。 このパラメーターは、デフォルトで有効になっています。
  • [入力ごとに検索する最近接の位置の最大数] は、入力フィーチャごとに返される最近接の位置の最大数を指定する場合に使用します。 [最近接の位置の数を制限] が有効化されている場合に、このパラメーターが利用可能です。
  • [検索範囲を設定] は、ツールがカスタム最大検索範囲を使用するかどうかを決定する場合に使用します。 有効になっている場合、[最大検索範囲] が利用可能です。 有効化されていない場合、検索範囲は無制限になります。

    検索範囲を制限すると、その範囲内に最近接の位置が検出されなかったり、指定した最近接の位置の最大数よりも少ない位置しか検出されない可能性があります。
  • 最大検索範囲[最大検索範囲 (分)] は、入力ポイントと最近接フィーチャとして返されるポイントの間を移動するのに必要な最大距離と時間を決定します。 検索範囲外のフィーチャは返されません。 [検索範囲の設定] が有効化されている場合に、このパラメーターが利用可能です。
  • [検索範囲の単位] は、距離ベースの計測タイプの最大検索範囲を計測するための距離単位 (マイル、キロメートル、メートル、ヤード) を選択する場合に使用されます。

結果レイヤー

[結果レイヤー] グループには次のパラメーターがあります。

  • [出力名] は、作成されマップに追加されるレイヤーの名前を決定します。 名前は一意でなければなりません。 組織内に同じ名前のレイヤーがすでに存在する場合、ツールは失敗し、別の名前を指定するよう求められます。
  • [ルート レイヤーを含める] は、各結果ルートをルート レイヤーとして保存します。 ルート レイヤーには、ルートに割り当てられた訪問先や移動方向など、特定ルートに関するすべての情報が含まれます。 ルート レイヤーの作成は、個々のルートを組織の他のメンバーと共有する場合に便利です。 マップ上で個別の結果ルートをクリックすると、編集オプション、ルート レイヤーを開くオプション、またはルートにズームするオプションを含むポップアップが表示されます。 ポップアップの [ルートを開く] オプションを使用すると、ルート レイヤーが現在のマップに追加されます。
  • [フォルダーに保存] は、結果を保存する [マイ コンテンツ] 内のフォルダーの名前を指定します。

制限事項

このツールには次の制限が適用されます。

  • 2 つの入力レイヤー内の最大フィーチャ数はそれぞれ 5,000 です。
  • 移動モードは、ポイント フィーチャが入力として使用されている場合にのみ有効化されます。
  • 最近接の位置の最大数は 100 です。
  • 処理時間は、開始位置の数、近隣の位置の数、最大検索範囲によって異なります。
  • 作成できるルート レイヤーの最大数は 1,000 です。 結果に 1,000 を超えるルートが含まれ、[ルート レイヤーを含める] がオンの場合、出力フィーチャ サービスのみが作成されます。
  • ツールの実行に 60 分以上かかると、エラーが発生します。 このエラーが発生した場合、入力フィーチャの数を減らして解析を再実行してみてください。
  • ポイント バリアとして機能する最大で 250 のフィーチャを指定できます。
  • すべてのライン バリアと交差する道路フィーチャの数が 500 を超えると、エラーが返されます。
  • すべてのポリゴン バリアと交差する道路フィーチャの数が 2,000 を超えると、エラーが返されます。
  • 移動モードが [徒歩時間] または [徒歩距離] である場合、開始位置レイヤーおよび最近接の位置レイヤーの入力位置間の直線距離は 27 マイル (43.45 キロメートル) を超えることはできません。

環境

解析環境設定は、ツールの結果に影響する追加パラメーターです。 ツールの解析環境設定には、[環境設定] パラメーター グループからアクセスできます。

このツールでは次の解析環境が適用されます。

  • 出力座標系
  • 処理範囲
    注意:

    Map Viewer のデフォルトの処理範囲は [全範囲] です。 このデフォルト値は、デフォルトで [現在のマップ範囲を使用] が有効になっている Map Viewer Classic とは異なります。

クレジット

このツールはクレジットを消費します。

このツールの実行に必要なクレジット数を計算するには、[クレジットの推定] を使用します。 詳細については、「空間解析のクレジットの概要」をご参照ください。

出力

このツールには次の出力があります。

  • 最近接フィーチャを含む 1 つのレイヤー。 出力のジオメトリは、近接フィーチャのジオメトリに依存します。
  • 入力フィーチャを最近接フィーチャに接続するラインを含む 1 つのライン レイヤー。
  • 1 ラインにつき 1 つのルート レイヤー (オプション)。

    ルート レイヤーの詳細

ライセンス要件

このツールには、次のライセンスと構成が必要です。

  • Creator または GIS Professional ユーザー タイプ
  • 公開者、ファシリテーター、管理者ロール、またはそれと同等のカスタム ロール

移動モードを使用してツールを実行するには、ネットワーク解析権限が必要です。

リソース

詳細については、次のリソースをご参照ください。