この演習では、あなたはサンディエゴ市の GIS 管理者です。 プロジェクトを推進するために地理データを提供して消防署を支援し、今後のプロジェクトでサンディエゴ コンベンション センター周辺の消火栓を点検します。 消防士は、特定の消火栓を点検するために、消火栓へのルートを検索し、確認し、計画することができる必要があります。 点検を有効にするには、Navigator で使用可能な、消火栓と道路を含んだマップを作成する必要があります。
消防士が必要とするマップを提供するには、ArcGIS Pro を使用します。 ArcGIS StreetMap Premium ネットワーク データセットを使用して、組織が保持する消火栓データを追加します。 消火栓の検索を有効にして、消防車用のカスタム移動モードを作成し、データをモバイル マップ パッケージとしてパッケージ化してそれを ArcGIS 組織で共有します。 消防士は、Navigator にマップをダウンロードし、それを使用して点検に着手することができます。
注意:
Esri が提供するナビゲーション マップに道路を追加する場合は、StreetMap Premium Custom Roads データセットが必要です。また、演習の「対象物の追加と道路のデジタイズ」または「対象物の追加と道路の読み込み」のいずれかをご参照ください。 完全な独自データでマップを作成する場合は、演習の「すべて独自のデータによるマップの作成」をご参照ください。 どの演習を選択したらよいかの判断については、「参照する演習の決定」をご参照ください。
要件
この演習をすべて実行するには、次の製品とライセンスが必要です。
- サポートされている ArcGIS Pro のバージョン
- ArcGIS Navigator がインストールされているモバイル デバイス
- 次のライセンスを持つ ArcGIS の組織アカウント:
- ArcGIS Pro Basic 以上
- ArcGIS Network Analyst エクステンション
- ArcGIS Navigator
これらのライセンスの構成は、ArcGIS 組織サイト管理者が担当します。 ArcGIS 組織アカウントを持っているが、これらの製品またはライセンスの 1 つを追加する必要がある場合は、services@esri.com 宛てに電子メールを送信するよう ArcGIS 組織サイト管理者に依頼してください。
この演習では、ArcGIS StreetMap Premium のデータセットの例を使用します。 独自の ArcGIS StreetMap Premium データのコピーを使用してこの演習を実行する場合は、次のセクションに進む前に、「ArcGIS Pro での StreetMap Premium の基本操作」をご参照ください。
演習の特定のセクションを実行するのに必要なその他の製品およびライセンスは、各セクションの冒頭に示されています。
ArcGIS Pro のプロジェクトを開いてデータを探索
消火栓を追加する前に、まず ArcGIS StreetMap Premium のデータを理解することが重要です。 ArcGIS Pro プロジェクトを開いて、データを確認します。
- ArcGIS Pro を起動します。
注意:
インストールしていない場合は、ArcGIS Pro をインストールします。
- 開始ページにある [別のプロジェクトを開く] をクリックします。
[プロジェクトを開く] ウィンドウが表示されます。
- この演習で利用可能なプロジェクトを検索するには、ポータルで検索します。 [ポータル] で [ArcGIS Online] をクリックします。
- [検索] バーで、「Navigator Custom Data Tutorial」と入力して、Enter キーを押します。
[Navigator for ArcGIS - Custom Data Tutorial] プロジェクトが表示されます。
- プロジェクトをクリックしてから、[OK] をクリックします。
プロジェクトが開いて、ナビゲーション マップの必要なコンポーネントの一部 (マップ、ルート検索をサポートする交通ネットワーク データセット) が表示されます。
ArcGIS StreetMap Premium プロジェクトには、Navigation with Custom Streets と Add Custom Streets の 2 つのマップが付属しています。 Add Custom Streets マップには、組織の道路のデジタイズと編集を容易にする画像ベースマップが含まれています。 マップに組織の対象物を追加するだけなので、Add Custom Streets マップは使用しません。Navigation with Custom Streets マップからナビゲーション マップを作成します。
Navigation with Custom Streets マップの内容を確認するには、マップの [コンテンツ] ウィンドウを確認します。 Navigation Day with Custom Streets という名前の圧縮ベースマップ レイヤーがあります。 ベースマップ内には、Routing_ND という名前の交通ネットワーク データセットがあります。 このデータセットには、ルートの生成方法に影響を与えるルールが含まれています。
注意:
夜間テーマでナビゲーション マップを作成する場合は、[マップ] タブの [レイヤー] グループで [ベースマップ] をクリックし、ギャラリーから [Navigation Night with Custom Streets] を選択します。
マップには、消火栓の操作レイヤー、消火栓を検索する方法、消防車用のカスタム移動モードは含まれていません。 この時点で、仮に、ナビゲーション マップを作成し、それを消防士に共有すると、消火栓へのルート検索に使用する道路しか表示されません。 これでは、特定の消火栓を確認し、検索し、ルート案内を取得することはできません。 この演習を実行することで、消防士がナビゲーション マップを使用してこれらの操作を実行できるようにします。
注意:
ArcGIS StreetMap Premium のデータのコピーを使用してこの演習を実行すると、サンディエゴ エリアにクリップされている演習データとは異なり、特定のプロジェクト エリアにクリップされません。 後でデータをモバイル マップ パッケージとしてパッケージ化するときに、プロジェクトの範囲にクリップすることができるため、これは問題ありません。
対象物レイヤーの追加
プロジェクトを開いている状態で、ルート検索できるよう道路が設定されていることを確認し、消防士が点検に必要な特定の消火栓を表示し、検索し、ルート検索できるよう消火栓データを追加します。
- [マップ] タブで Navigation with Custom Streets マップを表示し、[データの追加] をクリックします。
注意:
独自のデータを使用してこの演習を実行する場合に、マップの座標系とは異なる座標系を持つ操作レイヤーを追加すると、マップの座標系は、デフォルトで、最初に追加する操作レイヤーの座標系に変更されます。マップの座標系を選択するには、[プロジェクト] タブをクリックし、[オプション] をクリックします。 [アプリケーション] で、[マップおよびシーン] をクリックし、[空間参照] をクリックします。 [空間参照の選択] オプションをクリックし、マップに適した座標系を選択します。
- マップに含める消火栓データに移動します。 サンディエゴ市では、このデータをポータルで利用可能なレイヤー パッケージ内に保存しています。 [ポータル] で [ArcGIS Online] をクリックします。
- [検索] バーに「Navigator tutorial fire hydrants」と入力して、Enter キーを押します。
[Navigator for ArcGIS Tutorial - Fire Hydrants] レイヤー パッケージが表示されます。
- レイヤー パッケージをクリックし、[OK] をクリックしてマップに追加します。
マップ上にサンディエゴ コンベンション センター周辺の消火栓が紫色の点で表示され、レイヤーが [コンテンツ] ウィンドウに表示されます。 消火栓にはラベルも付けられています。
この時点で、消防士が使用する、道路と消火栓を含むマップの作成は完了しています。 しかし、マップのシンボルはさらにわかりやすくできる余地がありますし、消火栓はまだ検索できるようになっていません。
マップのシンボルとラベルのカスタマイズ
消防士が Navigator で消火栓の位置をさらに簡単に確認し特定できるよう、消火栓のシンボルとラベルを変更します。 ラベルは、消防士が正しい消火栓へのルート検索を行っていることを確認するのにも役立ちます。
- [コンテンツ] ウィンドウで [Fire Hydrants] レイヤーがハイライト表示されていない場合は、これをクリックします。
レイヤーがハイライト表示されます。 リボンに [フィーチャ レイヤー] タブが表示されます。
- [描画] グループで、[シンボル] をクリックします。
[シンボル] ウィンドウが表示されます。
- [シンボル] ウィンドウで、現在のシンボルをクリックします。
ウィンドウが変化し、書式設定オプションが表示されます。 現在のシンボルのプロパティを変更したり、ギャラリーから別のシンボルを選択できます。 ここでは、別のシンボルを選択します。
- 消防署用に作成するマップでは、消火栓を表すのに赤い十字記号を使用します。 消防士がマップを検索する際にわかりやすいよう、ここでもその記号を使用します。 [検索] バーに「十字 3」と入力し、Enter キーを押します。
検索結果に十字 3 シンボルが表示されます。
- [ArcGIS 2D] の下の [十字 3] シンボルをクリックします。
マップで、消火栓のシンボルが紫色の点から十字 3 シンボルに変更されます。
- [ラベリング] タブをクリックします。
- このレイヤーの場合、デフォルトで、[SIZE_NUM] フィールドに基づいて消火栓にラベルが付けられます。 点検では、消防士はこの情報に基づいて消火栓を特定するわけではありません。 消火栓の ID によって特定します。 [ラベル クラス] グループで、[フィールド] を [HYD_ID] に設定して、消防士に有益な情報がラベルに表示されるようにします。
ラベルが表示されない場合は、上記の図で青色でハイライト表示される [ラベルの有効化] ボタンがオンになっていることを確認してください。
マップ上で ID によって消火栓にラベルが付けられたため、消火栓の特定が容易になりました。 ラベルは、消防士が Navigator で正しい消火栓へのルートを生成していることを確認するのにも役立ちます。
- [テキスト シンボル] グループで、ラベル サイズを 11 に設定します。
- [テキスト シンボル] グループで、[テキスト シンボル] ダイアログ ボックス ランチャー をクリックします。
[ラベル クラス] ウィンドウが表示されます。
- [ハロー] をクリックして、[ハロー シンボル] の横のドロップダウン矢印をクリックします。 [ハロー シンボル] で [白 (塗りつぶし)] を選択して [適用] をクリックします。
消火栓ラベルの周りに細い白色のハローが作成され、ベースマップが読み取りやすくなります。
マップは、下記のように、消防士にとって明確でわかりやすいシンボルを使用したマップになりました。 消防士は、このマップを使用して、ルート検索する必要のある消火栓とルート検索に使用する道路を表示できるようになりました。 次に、消火栓を検索できるようにします。
注意:
独自のデータを使用してこの演習を実行している場合に、シンボルを編集するときは、シンボルがこのプロジェクトのシンボルとほぼ同じサイズであることを確認してください。 これにより、モバイル作業者が Navigator でマップをダウンロードした後、シンボルがマップに明確に表示されるようになります。
- [プロジェクトの保存] をクリックします。
対象物の検索の有効化
消防士は、点検しなければならない消火栓を ID で特定するために、特定のフィールドを検索するための対象物レイヤーを構成し、カスタム住所ロケーターを作成して、Navigator での ID による消火栓の検索を有効にします。 [場所検索] ウィンドウを使用する ID による検索を有効にすると、消防士は目的の場所をすばやく見つけることができます。
- [マップ] タブの [照会] グループで、[場所検索] をクリックします。
[場所検索] ウィンドウが表示されます。
- [オプション] ドロップダウン メニューをクリックし、[プロバイダー設定] をクリックします。
使用可能なロケーター プロバイダーのリストが、[プロバイダー設定] ウィンドウに表示されます。
- [場所検索用の構成] をクリックして、レイヤーをマップから [場所検索] ウィンドウに追加します。
- [Fire Hydrants] レイヤーを選択し、[OK] をクリックします。
[場所検索] ウィンドウに、[Fire Hydrants] レイヤーの [場所検索用の構成] ビューが表示されます。
- 消火栓の ID による検索を有効にするには、[検索モード] 列の [HYD_ID] の横のドロップダウン矢印をクリックして [含む] を選択します。
[HYD_ID] は、ロケーターがフィーチャの検索に使用するフィールドです。 ここでは、ID で消火栓を検索するロケーター プロバイダーを追加します。
- [保存して [プロバイダー設定] に戻る] ボタン をクリックして、[場所検索用の構成] ビューを終了します。
[Fire Hydrants] レイヤーが、[場所検索] ウィンドウのロケーター プロバイダーのリストに追加されます。
- ロケーター プロバイダーのリストの [Fire Hydrants] をクリックして、リストの上部までドラッグします。
消火栓は、[場所検索] 検索結果の最初にリスト表示されます。
ヒント:
カスタム住所ロケーターを作成する場合とは異なり、対象物レイヤーをロケーター プロバイダーとして追加しても、*.mmpk ファイルのサイズに追加されません。 ただし、対象物レイヤーがロケーター プロバイダーとして追加された場合、Navigator にはヒントは表示されません。 Navigator での対象物の検索のヒントを有効にする場合は、[ロケーターの作成 (Create Locator)] ツールを使用して、カスタム住所ロケーターを作成する必要があります。 この演習では、[ロケーターの作成 (Create Locator)] ウィンドウが、以下に示す画像に一致している必要があります。
対象物検索のテスト
消防士間でマップを共有する前に、特定の消火栓を検索することで、検索が正しく機能するかどうかをテストします。
- ArcGIS Pro で、[場所検索] ツールを使用して検索を実行します。 [場所検索] ウィンドウがまだ開いていない場合、[マップ] タブの [照会] グループで、[場所検索] をクリックします。
- [場所検索] タブをクリックします。 [検索] バーに、マップ上の特定したい消火栓の ID を入力します。 たとえば、ID を「SDH8606」と入力し、Enter キーを押します。
[場所検索] ウィンドウに消火栓が表示されます。 消火栓にズームするには、[場所検索] ウィンドウの結果を右クリックして、[ズーム] をクリックします。 対象物の検索が正常に有効になりました。
汎用の住所ロケーターのプロジェクトへの追加
消防士は、消火栓を検索するだけでなく、道路の住所や交差点を基準にして検索する必要がある場合もあります。 Navigator でこのようなタイプの検索を有効にするには、汎用の USA 住所ロケーターをプロジェクトに追加します。 このロケーターには、ArcGIS StreetMap Premium が付属しています。 このロケーターをプロジェクトに追加することは必須ではありません。
- [カタログ] ウィンドウが表示されない場合は、[表示] タブをクリックし、[カタログ ウィンドウ] をクリックします。
- [フォルダー] > [Navigator_for_ArcGIS_-_Custom_Data_Tutorial] > [p20] > [Loc] の下の [USA.loc] を探します。
- ロケーターを右クリックして [プロジェクトに追加] をクリックします。
ヒント:
USA ロケーターをプロジェクトに正常に追加したことを確認するには、[ロケーター] フォルダーの横の矢印をクリックします。 USA ロケーターがロケーターのリストに表示されます。
カスタム移動モードの作成
消防士は、点検対象の消火栓まで消防車で移動するので、低い高架橋を回避して、橋の下で消防車が足止めされないようにするルート案内が必要です。 消防士が Navigator で選択する固有の高さ制限のある移動モードを作成します。 この移動モードは、事故を防止してドライバーの安全を向上するために低い高架橋の下を通る道路を通らないルートを消防士に案内します。
注意:
このセクションを実施するには、ArcGIS Network Analyst エクステンションが必要です。
- [カタログ] ウィンドウで、northamerica.gdb → Routing → Routing_ND 内の [Routing_ND] レイヤーを右クリックして、[プロパティ] をクリックします。
- [移動属性] タブをクリックします。
Navigator に含まれている [運転時間] 移動モードの詳細が表示されます。
- 右上のメニュー をクリックし、、[新規作成] をクリックします。
ダイアログ ボックスに新しい移動モードのフィールドが表示されます。
- 最初のフィールドは新しい移動モードの名前です。 この移動モードの目的が消防士にわかるように、デフォルト名の「New Travel Mode」を「Fire Truck Height Restriction」に変更します。
ヒント:
移動モードの名前を変更する必要がある場合は、メニュー をクリックして [名前の変更] を選択するか、F2 キーを押します。
- [説明] フィールドに、「Use this travel mode to avoid roads with low bridges while driving a fire truck. (消防車で低い高架橋のある道路を通行しない場合はこの移動モードを使用します)。」と入力します。
この説明により、この移動モードの詳細が消防士に提供されます。
- 消防士は消防車で移動するので、[タイプ] フィールドで [トラック輸送] を選択します。
- StreetMap Premium ではすべてのパラメーター値の単位はメートル法なので、[コスト] の [距離コスト] フィールドで、単位を [マイル] から [キロメートル] に変更します。 Navigator で移動モードを使用する各モバイル作業者は、同じ単位を使用する必要があります。
- [規制] をクリックしてこのセクションを展開します。
移動モードの属性とパラメーターのリストが表示されます。 表示される属性は、ネットワーク データセットの属性に応じて異なります。
- 下にスクロールして [Height Restriction] 属性を表示します。 横にあるチェックボックスをオンにします。
属性の下に [Restriction Usage] と [Vehicle Height (meters)] という 2 つのパラメーターが表示されます。
- 消防車より低い高架橋がある道路の移動を消防士に案内しないよう、[Restriction Usage] の値が Prohibited であることを確認します。
- 消防車の高さが 4.9 メートルあるので、[Vehicle Height (meters)] フィールドに「4.9」と入力します。
- 新しい移動モードを、マップのデフォルト移動モードとして設定します。 メニュー をクリックして、[デフォルトとして設定] をクリックします。
新しい移動モードをデフォルト移動モードとして設定することで、Navigator のマップ パッケージを使用するすべての消防士が、[Fire Truck Height Restriction] 移動モードをデフォルトで使用します。
- [OK] をクリックします。
ドライバーが低い高架橋のある道路を通る、または回避するカスタム移動モードが作成されました。
移動モードのテスト
マップをパッケージ化する前に、消防車より低い高架橋の両端にストップを作成してルート案内がこの橋を回避するかどうかを確認することで、移動モードが正しく機能するかどうかをテストします。
注意:
このセクションを実施するには、ArcGIS Network Analyst エクステンションが必要です。
- [場所検索] ウィンドウの [検索] バーに ID として「SDH8789」と入力し、Enter キーを押します。
[場所検索] ウィンドウに消火栓が表示されます。 消火栓にズームするには、[場所検索] ウィンドウの結果を右クリックして、[ズーム] をクリックします。 SDH8789 の西側で、黄色の太い線でシンボル表示された 1 つの高架道路と 3 つの高架橋の反対側にある SDH24679 というラベルの消火栓が表示されるまでマップを少し縮小します。 これらの高架橋は、C 通りを横切る際に約 4.6 メートルの車高制限があり、高さが 4.9 メートルの消防車には低すぎます。
作成した移動モードで C 通りの高架橋下の通行を回避できるかどうかを確認するため、以下の手順で、これらの消火栓の上位にストップを作成し、[運転時間] 移動モードと作成した移動モードを使用してネットワーク解析を実行します。 [運転時間] 移動モードでは、C 通りの高架橋下を通行するルートが生成され、[Fire Truck Height Restriction] 移動モードでは生成されないはずです。
- [解析] タブの [ワークフロー] グループで、[ネットワーク解析] をクリックして [ルート] をクリックします。
ヒント:
[ネットワーク解析] ドロップダウン メニューの [ネットワーク データ ソース] に [Routing_ND] が表示されることを確認します。 これがテスト対象のネットワーク データセットです。 これが表示されない場合は、[ネットワーク データ ソースの変更] をクリックし、[Routing_ND] をクリックして、[OK] をクリックします。
[コンテンツ] ウィンドウに Route レイヤーが表示されます。 このレイヤーを使用して、ルートにストップを追加します。
- [編集] タブの [フィーチャ] グループで、[作成] をクリックします。
- [フィーチャ作成] ウィンドウで stops を検索し、結果からこれをクリックします。
- 消火栓 SDH24679 をクリックしてストップを 1 つ作成し、さらに消火栓 SDH8789 をクリックして別のストップを 1 つ作成します。
- [ルート レイヤー] タブの [移動モード] グループで、[モード] フィールドが [運転時間] に設定されていることを確認します。
- [解析] グループで [実行] をクリックします。
この移動モードは高さ制限がないので、2 点のストップ間で、C 通りの高架橋下の通行を含むルートが期待通りに生成されました。
- [移動モード] グループで、[モード] フィールドを [Fire Truck Height Restriction] に設定して再度 [実行] をクリックします。
設定どおり、C 通りの高架橋下を通行しないルートが生成されました。 これには Broadway の高架道路の下を通行するルートが含まれていますが、その高さは消防車が問題なく通行できます。
ドライバーが消防車より低い高架橋のある道路を回避して移動できるようルート案内するカスタム移動モードが作成されました。 次のセクションでナビゲーション マップをモバイル マップ パッケージとしてパッケージ化するときにカスタム移動モードが含まれますので、モバイル作業者は Navigator でカスタム移動モードにアクセスできます。
- これらのストップはテスト用に作成したので、[コンテンツ] ウィンドウで Route レイヤーを右クリックして [削除] をクリックし、[破棄] をクリックします。
データのパッケージ化と共有
ここまでで、消防士に、消火栓、道路、検索可能な対象物、汎用の住所ロケーター、およびカスタム移動モードを使用できるようにする準備が整いました。 これらのコンポーネントすべてを消防士間で共有し、Navigator でオフラインで使用できる 1 つのファイルに統合します。 消防士間でモバイル マップ パッケージを共有したら、Navigator の他のマップと同様にこれをデバイスにダウンロードします。
注意:
このセクションを実施するには、ArcGIS Network Analyst エクステンションが必要です。
ヒント:
複数の類似したモバイル マップ パッケージを作成する必要がある場合は、[モバイル マップ パッケージの作成 (Create Mobile Map Package)] と [パッケージの共有 (Share Package)] ジオプロセシング ツールを使用して、Python でプロセスを自動化します。 このセクションで示されている方法でパッケージを作成して共有するには、必ず同じ設定を使用してください。
モバイル作業者は [出力ファイル] フィールドで提供される名前を使用してパッケージを検索しますが、ダウンロードした後で名前が [タイトル] フィールドで提供される名前に変わることに注意してください。
- [共有] タブの [パッケージ] グループで [モバイル マップ] をクリックします。
[モバイル マップのパッケージ化] ウィンドウが表示されます。
- [パッケージ化の開始] で、[パッケージをオンライン アカウントにアップロード] を選択します。
- [名前] フィールドで、消防士が Navigator で検索するパッケージの名前を指定します。
- [サマリー] と [タグ] の各フィールドには、自動的にデフォルトのテキストが入力されます。 これらのフィールドの編集はオプションです。
- 目的のマップ範囲にズームします。
- [オプション] で、[現在の表示範囲] を選択します。
- Navigator のパッケージを ArcGIS Pro の現在の範囲と一致させるには、[クリップ] チェックボックスをオンにします。
[クリップ] チェックボックスがオンのときは、フィーチャがクリップされて表示の範囲と一致します。 [クリップ] チェックボックスがオフのときは、表示で交差するすべてのフィーチャが選択される範囲が使用されます。
- USA ロケーターを含むことを選択する場合は、[ロケーターを含める] チェックボックスをオンにしてドロップダウン矢印をクリックし、USA ロケーターを選択します。
注意:
このセッションでロケーターを作成した場合、ドロップダウン メニューに表示されます。 別の ArcGIS Pro セッションで作成した場合は、[参照] をクリックします。
2 つ以上のロケーターを含める場合は、[パッケージ] をクリックするときにコンポジット ロケーターが作成されます。
- [フォルダー] メニューを使用して、パッケージをポータル コンテンツに格納するフォルダーを指定します。 デフォルトでは、パッケージはコンテンツのルートに保存されます。 必要に応じて、[参照] をクリックし、フォルダーを作成するか、既存のフォルダーを選択します。 テキスト ボックスにフォルダー名を入力することもできます。
- 組織の名前の横のチェックボックスをオンして、組織内でパッケージを共有します。
ヒント:
組織内の特定のグループ間でパッケージを共有する場合、モバイル作業者がそのグループに属していることを確認します。
- [分析] をクリックして、エラーや問題がないか確認します。 すべてのエラーを解決する必要があります。 何らかの問題が見つかった場合は、[メッセージ] タブに表示されます。 各メッセージを右クリックすると、詳しい情報の表示、エラーや警告に関するヘルプの参照、推奨する解決策を表示できます。
解析が完了すると、[24069 Runtime に公開するときにライブ交通量はサポートされていません。] の警告が表示されます。 これは、ライブ交通量はデータがサービスとして公開されている場合のみサポートされることを意味しています。 このモバイル マップ パッケージは、未接続の環境で機能し、サービスを使用しない Navigator での使用を目的として作成していますので、この警告を無視できます。
- [パッケージ] をクリックして、モバイル マップ パッケージを作成します。
注意:
[モバイル マップのパッケージ化] ツールを実行するときは、少し時間がかかる場合があります。
モバイル マップ パッケージが正常に作成されたことを示すメッセージが表示されます。 これで、パッケージが組織で共有されるようになりました。 メンバーは、Navigator にサイン インし、パッケージを検索して、オフラインで使用できるようデバイスにダウンロードすることができます。
Navigator でのマップのテスト
Navigator でマップをテストして、消防士がサンディエゴ コンベンション センター周辺の消火栓を確認し、検索し、ルート検索できるようにします。 以下にテストの際のポイントを示します。 詳細については、「クイック リファレンス」と「Navigator のルート」をご参照ください。
注意:
マップをテストするには、ArcGIS Navigator のライセンスを持つ ArcGIS 組織アカウントが必要です。 ArcGIS Navigator がインストールされているモバイル デバイスも必要です。
- マップを検索し、ダウンロードして、開きます。ArcGIS Pro で作成したサンディエゴ コンベンション センター周辺の消火栓のマップが表示されます。 [指定位置に移動できません。 現在地がマップの範囲外です。] というメッセージを受け取るかもしれません。 問題ありません - Navigator が GPS 位置を始点として使用しようとしているので、後で始点をマップの範囲内に指定します。このメッセージをオフにするには、[OK] をタップします。
- 特定の消火栓の [場所] を、SDH8789 などの ID で検索できるかどうかをテストします。
ヒント:
検索候補は表示されません。 検索候補が必要な場合は、特定のフィールドを検索するための対象物レイヤーを構成する代わりに、カスタム住所ロケーターを作成します。
- 消防士が消火栓へのルート案内を生成できるかどうかを確認するために、この消火栓へのルートを生成します。 実際にマップの範囲内にいない場合は、次のような開始場所のシミュレーションを行う必要があります。
Android デバイスの場合 - [戻る] をタップして、[プロファイル] をタップし、さらにユーザー名を 3 回タップします。 [開発者] をタップして、[位置のシミュレート] をタップします。 マップを読み込み、マップの場所を拡大してタップし、始点として使用します。 [完了] をタップして、[戻る] をタップし、プロファイルを閉じます。 現在のマップをタップして、以前に生成した検索結果をタップし、[ルート案内] をタップします。
位置のシミュレーションの設定を消去するには、アプリを終了して再起動し、[プロファイル] をタップしてからユーザー名を 3 回タップし、[開発者] 設定を閉じます。
iPhone または iPad の場合 - [マップ] をタップして、[プロファイル] をタップし、さらにユーザー名を 3 回タップします。 [高度な設定] で、[シミュレーションとログ] をタップして、[場所の選択] をタップします。 マップを読み込み、マップの場所を拡大してタップし、始点として使用します。 [使用] をタップして、[プロファイル] をタップし、[完了] をタップします。 現在のマップをタップして、以前に生成した検索結果をタップし、[ルート案内] をタップします。
位置のシミュレーションの設定を消去するには、アプリを終了して再起動し、[プロファイル] をタップしてからユーザー名を 3 回タップし、[高度な設定] を閉じます。
- 作成した移動モードを選択して、低い高架橋のある道路を通行せずに移動する消火栓へのルート案内を消防士が生成できることを確認します。
注意:
移動モードは、[カスタム] の Navigator に付属の他の移動モードのリスト内に表示されます。 この演習は、独自の移動モードを作成せずに移動モードを選択する演習と少し異なります。
ArcGIS StreetMap Premium ネットワーク データセットに消火栓を追加し、消防士がそれらの消火栓を検索できるようにしました。 また、カスタム移動モードを作成しました。消防士はこれを使用して、消防車で移動する際に最適なルートを受信できるようになりました。 すべてのデータをモバイル マップ パッケージとしてパッケージ化し、消防士間で共有しました。 消防車の消防士は、Navigator でマップを開いて、消火栓をオフラインで確認し、検索し、ルート検索できるようになりました。