対象物の追加と道路の読み込み

この演習では、あなたはサンディエゴ市の電力会社の GIS 管理者です。 この会社は、その地域全体の電力線支柱の保守作業を行う必要があります。 具体的には、電力会社の作業者は、その保守作業を行うために、特定の支柱を検索し、確認し、ルート検索することができる必要があります。 また、支柱につながる会社の未舗装の私道のルート検索もできる必要があります。 保守作業を効率よく進めるために、電力会社の作業者が電力線支柱、会社の私道、未舗装道路が最適なルートである場合はその未舗装道路を使用するカスタム移動モードを含む Navigator で使用できるマップを作成する必要があります。

電力会社の作業者が必要とするマップを提供するには、ArcGIS Pro を使用します。 事前に作成した私道データと電力線支柱データを StreetMap Premium Custom Roads ネットワーク データセットに追加します。 また、支柱を検索できるようにし、未舗装道路が最適なルートである場合はその未舗装道路を使用するカスタム移動モードを作成してデータをモバイル マップ パッケージとしてパッケージ化し、ArcGIS 組織と共有します。 電力会社の作業者は、Navigator にマップをダウンロードし、それを使用して保守作業に着手することができます。

メモ:

既存の道路がなく、作成する必要がある場合は、演習の「対象物の追加と道路のデジタイズ」をご参照ください。 単に組織の対象物を ArcGIS StreetMap Premium データセットに追加する場合は、「対象物の追加」をご参照ください。 完全な独自データでマップを作成する場合は、演習の「すべて独自のデータによるマップの作成」をご参照ください。 どの演習を選択したらよいかの判断については、「参照する演習の決定」をご参照ください。

要件

この演習をすべて実行するには、次の製品とライセンスが必要です。

• ArcGIS Pro 2.3 以降

  メモ:

  ArcGIS Pro 1.2 以降では、組織の対象物、ロケーター、および道路のカスタム ナビゲーション マップを作成できます。 独自の移動モードを作成して、フィーチャ編集テンプレートを使用するには、ArcGIS Pro 1.4 以降が必要です。 [モバイル マップ パッケージの作成 (Create Mobile Map Package)] と [パッケージの共有 (Share Package)] ツールで、モバイル マップ パッケージを作成して共有することができます。 [共有] タブを使ってモバイル マップ パッケージの作成と共有を行うには ArcGIS Pro 2.2 以降が必要です。 この演習で参照しているものと同じユーザー インターフェイスを表示するには ArcGIS Pro 2.3 が必要です。

• ArcGIS Navigator がインストールされているモバイル デバイス
• 次のライセンスを持つ ArcGIS の組織アカウント:
  • ArcGIS Pro 2.3 Basic 以上
  • ArcGIS Network Analyst エクステンション
  • ArcGIS Navigator

これらのライセンスの構成は、ArcGIS 組織サイト管理者が担当します。 ArcGIS 組織アカウントを持っているが、これらの製品またはライセンスの 1 つを追加する必要がある場合は、[e-mail] 宛てに電子メールを送信するよう ArcGIS 組織サイト管理者に依頼してください。ArcGIS の組織アカウントを持っていない場合、無料のトライアルにサイン アップします。

メモ:

ArcGIS Online の組織のメンバーで、ArcGIS Navigator トライアル ライセンスを追加する必要がある場合は、無料トライアルをリクエストしてください。

この演習では、StreetMap Premium Custom Roads のデータセットの例を使用します。 StreetMap Premium Custom Roads の独自のコピーを使用してこの演習を完了する場合は、次のセクションに進む前に、最初に、購入時に同梱されているクイック スタート ガイドをご覧ください。

演習の特定のセクションを実行するのに必要なその他の製品およびライセンスは、各セクションの冒頭に示されています。

ArcGIS Pro のプロジェクトを開いてデータを探索

電力線支柱および私道を追加する前に、まず StreetMap Premium Custom Roads のデータを理解することが重要です。 ArcGIS Pro プロジェクトを開いて、データを確認します。

1. ArcGIS Pro を起動します。

   メモ:

   インストールしていない場合は、ArcGIS Pro をインストールします。

2. 開始ページにある [別のプロジェクトを開く] をクリックします。

   [プロジェクトを開く] ウィンドウが表示されます。

3. この演習で利用可能なプロジェクトを検索するには、ポータルで検索します。 [ポータル] で [すべてのポータル] をクリックします。

   

4. [検索] バーで、「Navigator Custom Data Tutorial」と入力して、Enter キーを押します。

   [Navigator for ArcGIS - Custom Data Tutorial] プロジェクトが表示されます。

5. プロジェクトをクリックしてから、[OK] をクリックします。

   プロジェクトが開いて、ナビゲーション マップの必要なコンポーネントの一部 (マップ、ルート検索をサポートする交通ネットワーク データセット) が表示されます。

   StreetMap Premium Custom Roads プロジェクトには、Navigation with Custom Streets と Add Custom Streets の 2 つのマップが付属しています。 Navigation with Custom Streets マップからナビゲーション マップを作成します。

   

   Navigation with Custom Streets マップの内容を確認するには、マップの [コンテンツ] ウィンドウを確認します。 Navigation Day with Custom Streets という名前の圧縮ベースマップ レイヤーがあります。 ベースマップ内には、Routing_ND という名前の交通ネットワーク データセットがあります。 このデータセットには、ルートの生成方法に影響を与えるルールが含まれています。

   メモ:

   夜間テーマでナビゲーション マップを作成する場合は、[マップ] タブの [レイヤー] グループで [ベースマップ] をクリックし、ギャラリーから [Navigation Night with Custom Streets] を選択します。

   マップには、電力線支柱の操作レイヤー、電力線支柱の検索方法、会社の私道、あるいは未舗装道路が最適なルートである場合はその未舗装道路を含むカスタム移動モードは含まれていません。 この時点で、仮に、ナビゲーション マップを作成し、それを電力会社の作業者で共有すると、電力線支柱へのルート検索に使用する公道しか表示されません。 これでは、組織の未舗装の私道を使用した、特定の電力線支柱の確認、検索、ルート検索ができません。 この演習を実行することで、電力会社の作業者がナビゲーション マップを使用してこれらの操作を実行できるようにします。

   組織私有の道路を Navigation with Custom Streets マップに含めるには、Add Custom Streets マップに読み込みます。 Add Custom Streets マップに読み込む道路が、Navigation with Custom Streets マップに表示されます。 Add Custom Streets マップには、道路の画像がある衛星画像ベースマップが含まれているため、このマップを使用して道路を読み込みます。 これらの画像は、この演習の後半で、道路データを調べ、起こりやすい問題を解決する際の便利な参照先となります。

   また、Add Custom Streets マップには、Navigation Day with Custom Streets ベースマップに表示される Routing_ND 交通ネットワーク データセットも含まれています。 Routing_ND 交通ネットワーク データセットには、3 つのフィーチャクラス、Custom Streets Override、Custom Streets、および Routing Streets が追加されます。

   Routing Streets は、組織の道路の追加先となる StreetMap Premium Custom Roads データセットです。 組織の道路を Custom Streets に読み込み、カスタム道路オーバーライド ポイントを使用してこれを Routing Streets に追加します。 Custom Streets はすでに Routing_ND データセットに含まれていますが、組織の道路は含まれていないため、組織の道路を Custom Streets に読み込みます。

   メモ:

   StreetMap Premium Custom Roads のデータのコピーを使用してこの演習を実行すると、サンディエゴ エリアにクリップされている演習データとは異なり、特定のプロジェクト エリアにクリップされません。 後でデータをモバイル マップ パッケージとしてパッケージ化するときに、プロジェクトの範囲にクリップすることができるため、これは問題ありません。

対象物レイヤーの追加

プロジェクトを開いて、StreetMap Premium Custom Roads のデータにも慣れたところで、電力線支柱データを追加して、電力会社の作業者が保守作業を実行する必要のある特定の支柱の表示、検索、ルート検索ができるようにします。

1. [マップ] タブで Navigation with Custom Streets マップを表示し、[データの追加] をクリックします。

   

   メモ:

   独自のデータを使用してこの演習を実行する場合に、マップの座標系とは異なる座標系を持つ操作レイヤーを追加すると、マップの座標系は、デフォルトで、最初に追加する操作レイヤーの座標系に変更されます。マップの座標系を選択するには、[プロジェクト] タブをクリックし、[オプション] をクリックします。 [アプリケーション] で、[マップおよびシーン] をクリックし、[空間参照] をクリックします。 [空間参照の選択] オプションをクリックし、マップに適した座標系を選択します。

2. マップに含める電力線支柱データに移動します。 このデータは、ポータルで利用可能なレイヤー パッケージ内に保存されています。 [ポータル]で、[すべてのポータル] をクリックします。
3. [検索] バーで、「Navigator tutorial power line supports」と入力して、Enter キーを押します。

   [Navigator for ArcGIS Tutorial - Power Line Supports] レイヤー パッケージが表示されます。

4. レイヤー パッケージをクリックして、[OK] をクリックします。

   電力線支柱がマップに表示され、[Power Line Supports] レイヤーが [コンテンツ] ウィンドウに表示されます。

5. [マップ] タブの [ブックマーク] をクリックして、[Miguel Substation] ブックマークをクリックします。

   いくつかの電力線支柱のあるエリアがマップで拡大表示されます。 支柱につながる道路はないように見えます。 次のセクションで、モバイル作業者がルート検索できるよう、これらの支柱につながる道路をマップに追加します。

   

既存の道路データの追加

Navigation with Custom Streets マップには、道路データが地表の道路位置と整合していることを確認するための参照として使用できる画像が含まれていないため、このマップの電力線支柱に道路を追加するのは困難です。 Add Custom Streets マップには、この目的に使用できる画像が含まれています。 このセクションでは、事前に作成した道路データを Add Custom Streets マップに読み込みます。

1. [Add Custom Streets] マップ タブをクリックします。
2. [Navigator for ArcGIS Tutorial - Power Line Supports] レイヤー パッケージをマップに追加して、支柱の位置を確認できるようにします。 詳細については、前のセクション「対象物レイヤーの追加」の手順 1 ～ 4 をご参照ください。

   ヒント:

   ArcGIS Pro でマップ レイヤーのコピーおよび貼り付けを行うには、[Navigate Custom Streets] マップ タブの [Power Line Supports] レイヤーを右クリックして、[コピー] を選択します。 次に、[Add Custom Streets] マップ タブの [Add Custom Streets] レイヤーを右クリックして、[貼り付け] を選択します。

3. [マップ] タブの [ブックマーク] をクリックして、[Miguel Substation] ブックマークをクリックします。

   Routing Streets フィーチャクラスの道路を表す緑のラインがマップに表示されます。 これが、組織の Roads フィーチャクラスと接続する StreetMap Premium Custom Roads ネットワーク データセットです。 緑のライン上のダイアモンド記号は頂点を表し、矢印は端点を表します。

   また、画像から、電力線支柱につながる組織の私道の一部がまだネットワーク データセットに含まれていないこともわかります。 以下の手順に従って、組織の道路をマップに追加します。

4. 必要に応じて、支柱の横に黒いラベルが表示されるまで、マップを拡大表示します。 次に、ラベルの色を白色に設定して、デジタイズした道路に必要な特定の支柱の検索が簡単になるようにします。
5. [コンテンツ] ウィンドウで [Power Line Supports] レイヤーがハイライト表示されていない場合は、これをクリックします。

   レイヤーがハイライト表示されます。 リボンの [フィーチャ レイヤー] コンテキスト タブに、[表示設定]、[ラベリング]、[データ] タブが表示されます。

6. [ラベリング] タブの [テキスト シンボル] グループで [テキスト シンボル色] を白色に設定します。

   

7. [コンテンツ] ウィンドウで、[Routing Streets] レイヤーをクリックしてハイライト表示します。 [レイヤー] グループの [ラベリング] タブで、下の図で青色でハイライト表示されている [ラベルの有効化] をクリックします。

   

8. [Routing Streets] レイヤーのラベルの色を白色に設定します。 [コンテンツ] ウィンドウのレイヤー名をクリックしてハイライト表示し、上記の手順 6 を実行します。
9. [Navigator for ArcGIS Tutorial - Roads] という名前の組織の道路データのレイヤー パッケージをマップに追加します。 詳細については、「対象物レイヤーの追加」をご参照ください。

   メモ:

   このレイヤー パッケージは、ファイル ジオデータベース フィーチャクラスを基本としています。 StreetMap Premium Custom Roads データセットに追加する道路データは、この形式でなければなりません。

   組織私有の道路は黄色いラインでシンボル表示され、マップ上に表示されます。Roads レイヤーは [コンテンツ] ウィンドウに表示されます。 マップは下記の例のようになります。

   

10. [プロジェクトの保存] をクリックします。

道路データの Custom Streets フィーチャクラスへの読み込み

マップに組織の道路が表示されるようになりましたが、次に、電力会社の作業者が公道と私道間のルート検索ができるよう、組織の道路を StreetMap Premium Custom Roads データセットに接続しなければなりません。 これらの道路データセットを接続するには、道路データを Custom Streets フィーチャクラスに読み込み、次にそれを Routing Streets フィーチャクラスに追加して、組織の道路を Routing_ND 交通ネットワーク データセットに含めます。 Routing Streets フィーチャクラスに道路を直接読み込む代わりに、Custom Streets フィーチャクラスを使用することで、StreetMap Premium Custom Roads データセットの将来のバージョンでのデータの追加が容易になります。

メモ:

このセクションを実施するには、ArcGIS Network Analyst エクステンションが必要です。

1. リボンの [解析] タブをクリックして、[ツール] をクリックします。
2. [ジオプロセシング] ウィンドウに「Append」と入力して、検索結果で [アペンド (Append)] ツールをクリックします。

   [追加] ウィンドウが表示されます。

3. 入力データセットは、別のフィーチャクラスに読み込みたいデータです。 Roads データを Custom Streets フィーチャクラスに読み込むには、[入力データセット] フィールドで、ドロップダウン矢印をクリックして、[道路地図] を選択します。
4. ターゲット データセットは、データの読み込み先のフィーチャクラスです。 Custom Streets フィーチャクラスに道路データを追加するには、[ターゲット データセット] フィールドで、ドロップダウン矢印をクリックして、[Custom Streets] を選択します。
5. [スキーマ タイプ] フィールドで、ドロップダウン矢印をクリックして、[フィールド マップを使用してスキーマの違いをリコンサイル] を選択します。

   この演習では、入力スキーマとターゲット スキーマが一致しないため、[入力スキーマはターゲット スキーマと一致] というオプションは選択できません。 データの読み込み元のフィールド名は、STREET_NAM です。データの読み込み先のフィールド名は、STREET_NAME です。 前者のフィールド名には NAME の最後の E がないことに注意してください。

6. [出力フィールド] 列の [フィールド マップ] で、[STREET_NAME] をクリックして、[新しいソースの追加] をクリックします。 ドロップダウン リストから [STREET_NAM] を選択し、[選択オブジェクトの追加] をクリックします。

   出力フィールドはデータの読み込み先のフィールドで、ソースはデータの読み込み元のフィールドです。

7. [実行] をクリックします。

   [アペンド (Append)] ツールが正常に完了したというメッセージが受信されます。 道路データの Custom Streets フィーチャクラスへの読み込みが完了しました。

8. [コンテンツ] ウィンドウで [Roads] レイヤーをオフにします。

   Custom Streets レイヤーにより、Routing Streets レイヤーのシンボルに類似するシンボルを使用して組織の道路が描画されます。 道路データを追加するまでは、このレイヤーは空で、描画をしません。 マップは下記の例のようになります。

   

9. [プロジェクトの保存] をクリックします。

ネットワークの構築

読み込まれたカスタム道路は、実際はネットワーク データセットの一部ではなく、ネットワーク データセットを再構築するまでルートに使用できません。 以下の手順に従って、ネットワーク データセットを再構築します。

メモ:

このセクションを実施するには、ArcGIS Network Analyst エクステンションが必要です。

1. [ジオプロセシング] ウィンドウで、[別のツールを開く] をクリックし、表示されたメニューで [別のツールを開く] をクリックします。
2. [ジオプロセシング] ウィンドウに「Build Network」と入力して、検索結果で [ネットワークの構築 (Build Network)] ツールをクリックします。
3. [入力ネットワーク データセット] フィールドで、ドロップダウン矢印をクリックして、[Routing_ND] を選択します。
4. [実行] をクリックします。
   [ネットワークの構築 (Build Network)] ツールが正常に完了したというメッセージが受信されます。 StreetMap Premium Custom Roads データセットに、追加したカスタム道路が含まれるようになります。

道路データの問題の調査と解決

道路データを StreetMap Premium Custom Roads データセットに追加したら、道路データセットに共通する互換性の問題を特定し、これに対処します。このような問題があると、電力会社の作業者は完全なルートを生成できません。

メモ:

このセクションを実施するには、ArcGIS Network Analyst エクステンションが必要です。

このような問題には、道路の重複、道路の未接続などがあります。 道路間のルートを生成するためには、道路は接続されている必要があります。 道路は、それぞれの端点で接続されているか、頂点とカスタム道路オーバーライド ポイントで接続されているかのいずれかです。 下記の図は、端点で接続されている Routing Streets フィーチャクラスの道路を示しています (ジャンクションを赤いボックスで表示)。

下記の図は、頂点とカスタム道路オーバーライド ポイントで Routing Streets フィーチャクラスの道路に接続されている Roads フィーチャクラスの道路を示しています。

メモ:

詳細については、「接続性の理解」をご参照ください。

重複していない道路の端点での接続

1. [マップ] タブの [ブックマーク] をクリックして、[Unconnected Roads] ブックマークをクリックします。

   Tower 2 Access Road と Supply Yard Drive は、Tower Access Road と Wild Mans Canyon Road に接続していません。

   

2. [編集] タブで、[選択] をクリックし、複数の道路を選択しないよう、他の道路と一切交差しない Supply Yard Drive のセクション上にボックスをドラッグします。

   メモ:

   道路の頂点を修正する場合、その道路のみを選択できます。 間違って複数の道路を選択してしまった場合は、[選択] グループで [選択解除] をクリックし、他の道路が交差しないセグメントで、もう一度道路上のボックスをドラッグします。

3. [ツール] グループで、[頂点] をクリックします。

   Supply Yard Drive の頂点と端点がより明確に表示され、編集可能になります。

4. [編集] タブで [スナップ] ボタンをクリックして、スナップを有効にします。

   ツールが青色で強調表示されている場合は、有効です。 どのタイプのスナップが有効であるかを確認するには、ドロップダウン矢印をクリックします。 [ポイント]、[端点]、[頂点]、および [エッジ] のスナップが有効であることを確認します。 スナップのメニューが以下の例と一致していなければなりません。

   

   スナップを有効にしていると、ライン上にマウス ポインターを合わせたときに、ヒントとして、スナップ モードに関する情報と、スナップ先のレイヤーの名前が表示されます。

5. Supply Yard Drive の端点を Tower Access Road の端点にスナップします。

   Tower Access Road の端点にスナップしたことを確認してください。そうでない場合、2 つの道路は接続されず、2 つの道路間のルート検索はできません。

6. 構成ツールで、[完了] をクリックします。

   

7. Tower 2 Access Road を選択します。
8. [編集] タブの [ツール] グループで、[頂点] をクリックします。
9. Tower 2 Access Road の端点を端点の交点にスナップします。
10. 構成ツールで、[完了] をクリックします。
11. [選択] グループで、[選択解除] をクリックします。

    マップは下記の例のようになります。

    

12. 最新の編集内容を含めるようネットワークを再構築します。 詳細については、前のセクションをご参照ください。 以下の手順に従って、編集内容をテストします。
13. [解析] タブの [ツール] グループで、[ネットワーク解析] をクリックして [ルート] をクリックします。

    ヒント:

    [ネットワーク解析] ドロップダウン メニューの [ネットワーク データ ソース] に [Routing_ND] が表示されることを確認します。 これがテスト対象のネットワーク データセットです。 これが表示されない場合は、[ネットワーク データ ソースの変更] をクリックし、[Routing_ND] をクリックして、[OK] をクリックします。

    [コンテンツ] ウィンドウに Route レイヤーが表示されます。 このレイヤーを使用して、ルートにストップを追加します。

14. [編集] タブの [フィーチャ] グループで、[作成] をクリックします。
15. [フィーチャ作成] ウィンドウで stops を検索し、結果からこれをクリックします。
16. ストップを各道路にスナップします。
17. [ネットワーク解析] コンテキスト タブで、[ルート] タブをクリックして、[実行] をクリックします。

    追加したストップ間にルートが生成され、マップに表示されます。これは、道路が正しく接続していることを表します。

    ヒント:

    ルートが生成されなかった場合は、もう一度道路ネットワークを構築し、手順 13 ～ 17 を実行して再テストしてください。

18. すべての道路間のルートを正常に生成したら、テスト用に作成したストップを削除します。削除するには、それぞれのストップを選択して、[編集] タブで [削除] をクリックします。
19. [編集] タブで [保存] をクリックし、[はい] をクリックします。

交差している道路の端点での接続

1. [Crossing Roads] ブックマークをクリックします。

   これらの道路は交差していますが、接続はされていません。 橋はその下の道路に接続しないため、これらのラインの 1 つが橋を表している場合は、このままで問題ありません。しかし、この演習では、どちらのラインも道路であるため、接続する必要があります。

   

2. Wild Mans Canyon Road を選択します。
3. [編集] タブの [ツール] グループで、[分割] をクリックします。
4. Wild Mans Canyon Road と Tower 4 Access Road の交点をクリックします。

   Wild Mans Canyon Road が交点で 2 本の道路に分割されます。

5. Tower 4 Access Road を選択します。
6. もう一度、[分割] をクリックして、道路の交点をクリックします。
7. すべての道路が互いにスナップされていることを確認するには、Tower 4 Access Road の 2 つのセグメントの端点を道路の交点から移動して、Wild Mans Canyon Road の 2 つのセグメントの端点にスナップします。 詳細については、前のセクションの手順 2 ～ 6 をご参照ください。
8. [選択解除] をクリックします。

   マップは下記の例のようになります。

   

9. 道路ネットワークを再構築し、ストップを各道路にスナップしてすべてのストップ間のルートを生成することで、すべての道路が正常に接続されているかどうかをテストします。 詳細については、「道路ネットワークを再構築する」方法および「接続をテストする」方法をご参照ください。
10. すべての道路間のルートを正常に生成したら、テスト用に作成したストップを削除します。削除するには、それぞれのストップを選択して、[編集] タブで [削除] をクリックします。
11. [編集] タブで [保存] をクリックし、[はい] をクリックします。

カスタム道路を頂点とカスタム道路オーバーライド ポイントで接続

1. [Disconnected Roads] ブックマークをクリックします。

   Tower Access Road の端点と Miguel Access Road の頂点は重なっていますが、接続はされていません。 カスタム道路オーバーライド ポイントが必要となります。

   

2. [編集] タブの [フィーチャ] グループで、[作成] をクリックします。
3. [フィーチャの作成] ウィンドウで検索バー内の任意のテキストを削除して、[Custom Streets Override] レイヤーをクリックします。
4. カスタム道路オーバーライド ポイントを Miguel Access Road の頂点にスナップします。
5. Tower Access Road を選択します。
6. [編集] タブの [ツール] グループで、[頂点] をクリックします。
7. Tower Access Road の端点をカスタム道路オーバーライド ポイントにスナップして、構成ツールで [完了] をクリックします。 [選択解除] をクリックして Tower Access Road の選択を解除します。

   マップは下記の例のようになります。

   

8. 道路ネットワークを再構築し、各道路にストップを作成してすべてのストップ間でルートを生成することで、すべての道路が正常に接続されているかどうかをテストします。
9. すべての道路間のルートを正常に生成したら、テスト用に作成したストップを削除します。削除するには、それぞれのストップを選択して、[編集] タブで [削除] をクリックします。
10. [編集] タブで [保存] をクリックし、[はい] をクリックします。

StreetMap Premium Custom Roads と独自の道路を頂点とカスタム道路オーバーライド ポイントで接続

1. [Connect to Network] ブックマークをクリックします。

   San Miguel Road と Mother Miguel Power Line Access Road は接続されていません。

   

2. San Miguel Road を選択します。
3. [編集] タブの [ツール] グループで、[頂点] をクリックします。
4. 構成ツールで、[追加] をクリックし、選択したライン上の 2 つの道路を接続させる地点に頂点をスナップして、[完了] をクリックします。
5. [編集] タブの [フィーチャ] グループで、[作成] をクリックします。
6. [フィーチャの作成] ウィンドウで検索バー内の任意のテキストを削除して、[Custom Streets Override] レイヤーをクリックします。
7. カスタム道路オーバーライド ポイントを新しい頂点にスナップします。
8. Mother Miguel Power Line Access Road を選択します。
9. [編集] タブの [ツール] グループで、[頂点] をクリックします。
10. Mother Miguel Power Line Access Road の端点をカスタム道路オーバーライド ポイントにスナップして、構成ツールで [完了] をクリックします。 [選択解除] をクリックします。

    マップは下記の例のようになります。

    

11. 道路ネットワークを再構築し、各道路にストップを作成してすべてのストップ間でルートを生成することで、すべての道路が正常に接続されているかどうかをテストします。
12. すべての道路間のルートを正常に生成したら、テスト用に作成したストップを削除します。削除するには、それぞれのストップを選択して、[編集] タブで [削除] をクリックします。
13. [編集] タブで [保存] をクリックし、[はい] をクリックします。

重複する道路の削除

1. [Duplicate Roads] ブックマークをクリックします。

   Tower 9 Golf Course Road はすでに Routing Streets フィーチャクラスに含まれています。したがって、Tower 9 Golf Course Road を Custom Streets フィーチャクラスから削除する必要があります。

   

2. [Custom Streets] フィーチャクラスから Tower 9 Golf Course Road を選択します。
3. [編集] タブで [削除] をクリックします。
4. 道路ネットワークを再構築します。
5. [編集] タブで [保存] をクリックし、[はい] をクリックします。

対象物の検索の有効化

電力会社の作業者は、ID を使用してメンテナンス作業の実行が必要な電力線支柱を識別します。 特定のフィールドを検索するための対象物レイヤーを構成して、Navigator 内の ID による支柱の検索を有効にします。 [場所検索] ウィンドウを使用する ID による検索を有効にすると、電力会社の作業者は目的の場所をすばやく見つけることができます。

メモ:

特定のレイヤー内の構成済みフィールドのフィーチャを検索の詳細

1. [Navigation with Custom Streets] マップ タブをクリックします。

   Add Custom Streets マップで読み込んだ道路が、Navigation with Custom Streets マップに表示されます。

   
2. [コンテンツ] ウィンドウで、[Power Line Supports] レイヤーを選択します。
3. [マップ] タブの [照会] グループで、[場所検索] をクリックします。

   

   [場所検索] ウィンドウが表示されます。

4. [設定] をクリックします。

   使用可能なロケーター プロバイダーのリストが [場所検索] ウィンドウに表示されます。

5. [追加] をクリックした後、[レイヤーの追加] をクリックして、レイヤーをマップから [場所検索] ウィンドウに追加します。

   

6. [Power Line Supports] レイヤーを選択し、[OK] をクリックします。

   [場所検索] ウィンドウに、[Power Line Supports] レイヤーの [場所検索用のレイヤーの構成] ビューが表示されます。

7. 電力線支柱の ID による検索を有効にするには、[検索モード] 列の [ID] の横のドロップダウン矢印をクリックして [含む] を選択します。

   

   [ID] は、ロケーターがフィーチャの検索に使用するフィールドです。 ここでは、ID で電力線支柱を検索するロケーター プロバイダーを追加します。

8. [保存して [設定] に戻る] ボタン をクリックして、[場所検索用のレイヤーの構成] ビューを終了します。

   [Power Line Supports] レイヤーが、[場所検索] ウィンドウのロケーター プロバイダーのリストに追加されます。

9. ロケーター プロバイダーのリストの [Power Line Supports] をクリックして、リストの上部までドラッグします。

   電力線支柱が、[場所検索] 検索結果の最初にリスト表示されます。

ヒント:

カスタム住所ロケーターを作成する場合とは異なり、対象物レイヤーをロケーター プロバイダーとして追加しても、*.mmpk ファイルのサイズに追加されません。 ただし、対象物レイヤーがロケーター プロバイダーとして追加された場合、Navigator にはヒントは表示されません。 Navigator での対象物の検索のヒントを有効にする場合は、[住所ロケーターの作成 (Create Address Locator)] ツールを使用して、カスタム住所ロケーターを作成する必要があります。 この演習では、[住所ロケーターの作成 (Create Address Locator)] ウィンドウが、以下に示す画像に一致している必要があります。

対象物検索のテスト

電力会社の作業者間でマップを共有する前に、特定の電力線支柱を検索することで、検索が正しく機能するかどうかをテストします。

1. ArcGIS Pro で、[場所検索] ツールを使用して検索を実行します。 [場所検索] ウィンドウがまだ開いていない場合、[マップ] タブの [照会] グループで、[場所検索] をクリックします。
2. [場所検索] タブをクリックします。 [検索] バーに、マップ上の特定したい電力線支柱の ID を入力します。 たとえば、ID を「MIGUEL00037」と入力し、Enter キーを押します。

   2 つのロケーターの検索結果が、[場所検索] ウィンドウに表示されます。

3. [Power Line Supports] の下にリスト表示された検索結果をダブルクリックします。

   検索した支柱がマップで拡大表示され、その支柱が [検索] ウィンドウの検索結果に表示されます。 対象物の検索が正常に有効になりました。

汎用の住所ロケーターのプロジェクトへの追加

電力会社の作業者は、電力線支柱を検索するだけでなく、道路の住所や交差点を基準にして検索する必要がある場合もあります。 Navigator でこのようなタイプの検索を有効にするには、汎用の USA 住所ロケーターをプロジェクトに追加します。 このロケーターには、StreetMap Premium Custom Roads が付属しています。 このロケーターをプロジェクトに追加することは必須ではありません。

1. [カタログ] ウィンドウが表示されない場合は、[表示] タブをクリックし、[カタログ ウィンドウ] をクリックします。
2. [フォルダー] > [Navigator_for_ArcGIS_-_Custom_Data_Tutorial] > [p14] > [Loc] の下の [USA.loc] を探します。
3. ロケーターを右クリックして [プロジェクトに追加] をクリックします。

   ヒント:

   USA ロケーターをプロジェクトに正常に追加したことを確認するには、[ロケーター] フォルダーの横の矢印をクリックします。 USA ロケーターがロケーターのリストに表示されます。

カスタム移動モードの作成

電力会社の作業者は、未舗装道路を使用して特定の交差点に移動するので、これらの道路を含むルート案内が必要です。 多くのユーザーは舗装道路を好むので、StreetMap Premium Custom Roads ネットワーク データセットは、デフォルトでは、可能であればいつでも未舗装道路を避けるルート案内を生成します。 作業者が Navigator で選択する移動モードを作成し、未舗装道路が最適なルートである場合はその未舗装道路を含むルート案内を提供します。

メモ:

このセクションを実施するには、ArcGIS Network Analyst エクステンションが必要です。

1. [コンテンツ] ウィンドウで、Navigation Day with Custom Streets ベースマップ内の Routing_ND レイヤーを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
2. ダイアログ ボックス左下の [移動モード] をクリックします。

   Navigator に含まれている [運転時間] 移動モードの詳細が表示されます。

3. 右上のメニュー をクリックし、[新規作成] をクリックします。

   ダイアログ ボックスに新しい移動モードのフィールドが表示されます。

4. 最初のフィールドは新しい移動モードの名前です。 この移動モードの目的が電力会社の作業者にわかるよう、デフォルト名の「New Travel Mode」を「Use Unpaved Roads」に変更します。

   ヒント:

   移動モードの名前を変更する必要がある場合は、メニュー をクリックして [名前の変更] を選択するか、F2 キーを押します。

5. [説明] フィールドに、「Use this travel mode to use unpaved roads in routes when they are part of the best route, even if an alternate, paved route can be found. (この移動モードを使用して、舗装された別の道路がある場合も、未舗装道路が最適なルートである場合はルート案内でその未舗装道路を使用します)。」と入力します。

   この説明により、この移動モードの詳細が電力会社の作業者に提供されます。

6. 消防士は消防車で移動するので、[タイプ] フィールドで [トラック輸送] を選択します。
7. StreetMap Premium ではすべてのパラメーター値の単位はメートル法なので、[コスト] の [距離コスト] フィールドで、単位を [マイル] から [キロメートル] に変更します。 Navigator で移動モードを使用する各モバイル作業者は、同じ単位を使用する必要があります。
8. [規制] をクリックしてこのセクションを展開します。

   移動モードの属性とパラメーターのリストが表示されます。 表示される属性は、ネットワーク データセットの属性に応じて異なります。

9. [Avoid Unpaved Roads] 属性が表示されるまで下にスクロールします。 横にあるチェックボックスをオフにします。

   属性の下に、[Restriction Usage] パラメーターが表示されます。

10. [Restriction Usage] の値を Avoid (low) に変更します。

    移動時間が大幅に短縮されれば、電力会社の作業者に未舗装道路の使用を案内しますが、移動時間の違いが小さい場合は使用可能な舗装道路を案内します。

11. 新しい移動モードを、マップのデフォルト移動モードとして設定します。 メニュー をクリックして、[デフォルトとして設定] をクリックします。

    新しい移動モードをデフォルト移動モードとして設定することで、Navigator のマップ パッケージを使用するすべての電力会社の作業者が、[Use Unpaved Roads] 移動モードをデフォルトで使用します。

12. [OK] をクリックします。

    未舗装道路が最適なルートである場合にその未舗装道路を含むカスタム移動モードが作成されました。

移動モードのテスト

マップをパッケージ化する前に、移動モードが正しく機能するかどうかを、舗装道路またはやや短い未舗装道路で移動できる 2 つのストップを作成してテストします。 未舗装道路を極度に回避する [運転時間] 移動モードが、やや短い未舗装道路を含まないストップへのルートを生成し、作成した移動モードも同じルートを生成すれば、この移動モードは正しく機能しています。

メモ:

このセクションを実施するには、ArcGIS Network Analyst エクステンションが必要です。

1. Navigation with Custom Streets マップで [場所検索] ウィンドウを使って、電力線支柱 MIGUEL000105 を検索します。
2. 電力線支柱の住所ロケーターの名前の下にリスト表示された検索結果をダブルクリックします。

   マップが、検索した MIGUEL000105 支柱を拡大表示します。

3. マップに Route レイヤーを追加します。 [解析] タブの [ツール] グループで、[ネットワーク解析] をクリックして [ルート] をクリックします。

   ヒント:

   [ネットワーク解析] ドロップダウン メニューの [ネットワーク データ ソース] に [Routing_ND] が表示されることを確認します。 これがテスト対象のネットワーク データセットです。 これが表示されない場合は、[ネットワーク データ ソースの変更] をクリックし、[Routing_ND] をクリックして、[OK] をクリックします。

   [コンテンツ] ウィンドウに Route レイヤーが表示されます。 このレイヤーを使用して、ルートにストップを追加します。

4. [編集] タブの [フィーチャ] グループで、[作成] をクリックします。
5. [フィーチャ作成] ウィンドウで stops を検索し、結果からこれをクリックします。
6. 電力線支柱 MIGUEL000105 にストップをスナップして、電力線支柱 MIGUEL000104 の右側に直接ストップをスナップします。

   未舗装道路を通った場合、MIGUEL000104 から MIGUEL000105 に移動するほうがやや近いことを確認できます。

7. [ルート] タブの [移動モード] グループで、[モード] フィールドが [Driving Time] に設定されていることを確認します。
8. [解析] グループで [実行] をクリックします。

   この移動モードは未舗装道路を極度に回避するため、2 つのストップの間で、舗装道路のルートが未舗装道路のルートより遠くても、舗装道路の移動を含むルートが生成されます。 これは想定されているものです。

   

9. [移動モード] グループで、[モード] フィールドを [Use Unpaved Roads] に設定して [実行] をクリックします。

   舗装道路より近く、この移動モードが未舗装道路を使用するので、未舗装道路の移動を含むルートが生成されます。 これも想定されているものです。

   

   未舗装道路が最適なルートである場合にその未舗装道路を含むカスタム移動モードが作成されました。 次のセクションでナビゲーション マップをモバイル マップ パッケージとしてパッケージ化するときにカスタム移動モードが含まれますので、モバイル作業者は Navigator でカスタム移動モードにアクセスできます。

10. これらのストップはテスト用に作成したので、[コンテンツ] ウィンドウで Route レイヤーを右クリックして [削除] をクリックし、[破棄] をクリックします。

データのパッケージ化と共有

電力会社の作業者に必要なナビゲーション マップのコンポーネント (電力線支柱、私道、検索可能な対象物、汎用の住所ロケーター、およびカスタム移動モード) はすべて揃いました。 これらのコンポーネントすべてを、電力会社の作業者間で共有し、Navigator でオフラインで使用できる 1 つのファイルに統合します。 電力会社の作業者間でモバイル マップ パッケージを共有したら、Navigator の他のマップと同様にこれをデバイスにダウンロードします。

メモ:

このセクションを実施するには、ArcGIS Network Analyst エクステンションが必要です。

ヒント:

複数の類似したモバイル マップ パッケージを作成する必要がある場合は、[モバイル マップ パッケージの作成 (Create Mobile Map Package)] と [パッケージの共有 (Share Package)] ジオプロセシング ツールを使用して、Python でプロセスを自動化します。 このセクションで示されている方法でパッケージを作成して共有するには、必ず同じ設定を使用してください。

モバイル作業者は [出力ファイル] フィールドで提供される名前を使用してパッケージを検索しますが、ダウンロードした後で名前が [タイトル] フィールドで提供される名前に変わることに注意してください。

1. [共有] タブの [パッケージ] グループで [モバイル マップ] をクリックします。

   [モバイル マップのパッケージ化] ウィンドウが表示されます。

2. [パッケージ化の開始] で、[パッケージをオンライン アカウントにアップロード] を選択します。
3. [名前] フィールドで、パッケージの名前を指定します。このパッケージを電力会社の作業者が Navigator で検索します。
4. [サマリー] と [タグ] の各フィールドには、自動的にデフォルトのテキストが入力されます。 これらのフィールドの編集はオプションです。
5. 目的のマップ範囲にズームします。
6. [オプション] で、[現在の表示範囲] を選択します。
7. Navigator のパッケージを ArcGIS Pro の現在の範囲と一致させるには、[クリップ] チェックボックスをオンにします。

   [クリップ] チェックボックスがオンのときは、フィーチャがクリップされて表示の範囲と一致します。 [クリップ] チェックボックスがオフのときは、表示で交差するすべてのフィーチャが選択される範囲が使用されます。

8. USA ロケーターを含むことを選択する場合は、[ロケーターを含める] チェックボックスをオンにしてドロップダウン矢印をクリックし、USA ロケーターを選択します。
   

   メモ:

   このセッションでロケーターを作成した場合、ドロップダウン メニューに表示されます。 別の ArcGIS Pro セッションで作成した場合は、[参照] をクリックします。

   2 つ以上のロケーターを含める場合は、[パッケージ] をクリックするときにコンポジット ロケーターが作成されます。

9. [フォルダー] メニューを使用して、パッケージをポータル コンテンツに格納するフォルダーを指定します。 デフォルトでは、パッケージはコンテンツのルートに保存されます。 必要に応じて、[参照] をクリックし、フォルダーを作成するか、既存のフォルダーを選択します。 テキスト ボックスにフォルダー名を入力することもできます。
10. 組織の名前の横のチェックボックスをオンして、組織内でパッケージを共有します。

    ヒント:

    組織内の特定のグループ間でパッケージを共有する場合、モバイル作業者がそのグループに属していることを確認します。

11. [分析] をクリックして、エラーや問題がないか確認します。 すべてのエラーを解決する必要があります。 何らかの問題が見つかった場合は、[メッセージ] タブに表示されます。 各メッセージを右クリックすると、詳しい情報の表示、エラーや警告に関するヘルプの参照、推奨する解決策を入手できます。

    GIS リソースの解析の詳細

    解析が完了すると、[24069 Runtime に公開するときにライブ交通量はサポートされていません。] の警告が表示されます。 これは、ライブ交通量はデータがサービスとして公開されている場合のみサポートされることを意味しています。 このモバイル マップ パッケージは、未接続の環境で機能し、サービスを使用しない Navigator での使用を目的として作成していますので、この警告を無視できます。

12. [パッケージ] をクリックして、モバイル マップ パッケージを作成します。

    メモ:

    [モバイル マップのパッケージ化] ツールを実行するときは、少し時間がかかる場合があります。

    モバイル マップ パッケージが正常に作成されたことを示すメッセージが表示されます。 これで、パッケージが組織で共有されるようになりました。 メンバーは、Navigator にサイン インし、パッケージを検索して、オフラインで使用できるようデバイスにダウンロードすることができます。

Navigator でのマップのテスト

Navigator でマップをテストして、電力会社の作業者がカスタム移動モードを使用してサンディエゴ市の電力線支柱を確認し、検索し、ルート検索できるようにします。 以下にテストの際のポイントを示します。 詳細については、「クイック リファレンス」と「Navigator のルート」をご参照ください。

メモ:

マップをテストするには、ArcGIS Navigator のライセンスを持つ ArcGIS 組織アカウントが必要です。 ArcGIS Navigator がインストールされているモバイル デバイスも必要です。

1. マップを検索し、ダウンロードして、開きます。
   ArcGIS Pro で作成した、サンディエゴ市の電力線支柱とカスタム道路のマップが表示されます。 [指定位置に移動できません。 現在地がマップの範囲外です。] というメッセージを受け取るかもしれません。 問題ありません - Navigator が GPS 位置を始点として使用しようとしているので、後で始点をマップの範囲内に指定します。このメッセージをオフにするには、[OK] をタップします。
2. 特定の電力線支柱の [場所] を、MIGUEL00037 などの ID で検索できるかどうかをテストします。

   ヒント:

   検索候補は表示されません。 検索候補が必要な場合は、特定のフィールドを検索するための対象物レイヤーを構成する代わりに、カスタム住所ロケーターを作成します。

3. この支柱へのルートを生成して、電力会社の作業者が組織の私道で特定の支柱へのルート案内を生成できるかどうかを確認します。 実際にマップの範囲内にいない場合は、次のような開始場所のシミュレーションを行う必要があります。

   • Android デバイスの場合 - [戻る] をタップして、[プロファイル] をタップし、さらにユーザー名を 3 回タップします。 [開発者] をタップして、[位置のシミュレート] をタップします。 マップを読み込み、マップの場所を拡大してタップし、始点として使用します。 [完了] をタップして、[戻る] をタップし、プロファイルを閉じます。 現在のマップをタップして、以前に生成した検索結果をタップし、[ルート案内] をタップします。

     位置のシミュレーションの設定を消去するには、アプリを終了して再起動し、[プロファイル] をタップしてからユーザー名を 3 回タップし、[開発者] 設定を閉じます。

   • iPhone または iPad の場合 - [マップ] をタップして、[プロファイル] をタップし、さらにユーザー名を 3 回タップします。 [高度な設定] で、[シミュレーションとログ] をタップして、[場所の選択] をタップします。 マップを読み込み、マップの場所を拡大してタップし、始点として使用します。 [使用] をタップして、[プロファイル] をタップし、[完了] をタップします。 現在のマップをタップして、以前に生成した検索結果をタップし、[ルート案内] をタップします。

     位置のシミュレーションの設定を消去するには、アプリを終了して再起動し、[プロファイル] をタップしてからユーザー名を 3 回タップし、[高度な設定] を閉じます。

4. 作成した移動モードを選択して、未舗装道路を極度に回避しない支柱へのルート案内を電力会社の作業者が生成できることを確認します。

   メモ:

   移動モードは、[カスタム] の Navigator に付属の他の移動モードのリスト内に表示されます。 この演習は、独自の移動モードを作成せずに移動モードを選択する演習と少し異なります。

事前に作成した道路データと電力線支柱データが StreetMap Premium Custom Roads ネットワーク データセットのコピーに追加され、電力会社の作業者が支柱を検索できるようになりました。また、未舗装道路が最適なルートである場合はその未舗装道路を含むカスタム移動モードが作成されました。 すべてのデータをモバイル マップ パッケージとしてパッケージ化し、電力会社の作業者間で共有しました。 作業者は、Navigator でマップを開いて、組織私有の未舗装道路で電力線支柱をオフラインで確認し、検索し、ルート検索できるようになりました。