ドメインおよびサブタイプ

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ドメインとサブタイプは、フィーチャ レイヤーとフィーチャクラスのコンポーネントです。これらを使用して、データセット内のフィールドを制限または定義できます。 ArcGIS Insights は、ドメインまたはサブタイプが定義されたデータセットとフィールドの使用をサポートしています。

注意:

ドメインとサブタイプは、Insights で作成またはフィールドに割り当てることはできません。 ドメインとサブタイプの作成とデータセットへの割り当ては、ArcGIS ProArcGIS OnlineArcGIS Enterprise などの他の ArcGIS 製品で行うことができます。 その後、そのデータを Insights で使用できます。

ドメイン

ドメインは、フィールドで使用できる値を説明するために使用されます。 ドメインが適用されたフィールドでは、有効と見なされた値または値の範囲のみが入力として使用できます。 そのため、特に多くの作業者が現場でデータを収集している場合、ドメインはデータ整合性を維持するために重要なリソースです。

フィールドに割り当てることができるドメインには、コード値ドメイン範囲ドメインの 2 種類があります。

コード値ドメイン

コード値ドメインは、フィールドに使用できる有効な値のセットを指定します。 コード値ドメインは、参照テーブルと同様に、データセット内に保存されるコードと、各コードに対応したわかりやすい説明から構成されます。 たとえば、電気事業が停電のマップを提供するとします。 マップ上で情報とスタイルの一貫性を維持するために、使用できるステータス値を示すドメインを Status フィールドに適用します。 次の表は、Status フィールドに適用できるコードと説明の例です。

コード説明

A

故障中

B

派遣済み

C

計画停電

範囲ドメイン

範囲ドメインは、数値と日付に対して使用可能で、フィールドに使用できる最小値と最大値を指定します。 範囲外のデータは、フィールドに入力できません。 たとえば、公共事業部門が、市のすべての消火栓を毎年点検する必要があるとします。 消火栓の通常の圧力範囲は、50 ~ 120 psi です。 最小値が 50、最大値が 120 の範囲ドメインを作成できます。 このドメインを Pressure フィールドに適用すると、その範囲内の値のみが入力できるようになります。 圧力値がその範囲内にない消火栓は、点検で不合格になります。

サブタイプ

サブタイプは、同じ属性を共有するフィーチャのセットです。 各サブタイプは、ドメインやデフォルト値を含む正しい属性情報を、他のフィールドに提供するために定義されます。 サブタイプが最も効果を発揮するのは、データ内の属性が他の属性にリンクされている状況です。 たとえば、道路サブタイプには、住区内道路、幹線道路、高速道路を含めることができます。 これら各サブタイプには、デフォルトの速度制限を関連付けることもできます。

ケース スタディ

市が所有する水道管のデータセット テーブルには、給水本管と配水管の 2 つのサブタイプを使用できる Type フィールドがあります。 各サブタイプは、Materials フィールドと Diameter (in.) フィールドに一連のルールを定義します。 Status フィールドには、どちらのサブタイプにもリンクされてない別個のドメインがあります。

タイプ製品直径 (インチ)ステータス

サブタイプ 1: 給水本管

コード値ドメイン 1

  • コード: PVC
  • 説明: PVC (ポリ塩化ビニール)

  • コード: I
  • 説明: ダクタイル鋳鉄

  • コード: S
  • 説明: 鋼材

範囲ドメイン 1

  • 最小値: 29.5
  • 最大値: 90.5

デフォルト値: 29.5

コード値ドメイン 3

  • コード: IS
  • 説明: 運用中
  • コード: L
  • 説明: 漏水
  • コード: IR
  • 説明: 修理中
  • コード: IC
  • 説明: 建設中
  • コード: NU
  • 説明: 未使用

サブタイプ 2: 配水管

コード値ドメイン 2

  • コード: PEX
  • 説明: PEX (架橋ポリエチレン)
  • コード: PERT
  • 説明: PE-RT (高耐熱ポリエチレン)
  • コード: PVC
  • 説明: PVC (ポリ塩化ビニール)

範囲ドメイン 2

  • 最小値: 0.75
  • 最大値: 1

デフォルト値: 1

市の新しい区画には、新しい給水本管と配水管が必要です。公共事業部門の GIS アナリストは、新しいフィーチャをデータセットに追加します。

追加される最初のフィーチャは、 フィールドに給水本管Typeサブタイプを使用した、新しい給水本管です。 給水本管サブタイプは、Materials フィールドのコード値ドメインと Diameter (in.) フィールドの範囲ドメインに接続されています。 新しい給水本管は、直径 50 インチの鋼鉄でできているため、アナリストは Materials フィールドを「鋼鉄」に更新し、Diameter (in.) フィールドをデフォルト値の 29.5 から「50」に変更します。

ヒント:

データベースにはコード値ドメインのコードを使用してデータが格納されますが、アナリストに表示されるのは説明のみです。

最後のフィールドである Status もコード値ドメインです。 ただし、このドメインは、サブタイプではなく、フィールドに適用されています。 そのため、Type フィールドで選択されたサブタイプに関係なく、同じオプションが利用可能です。 給水本管の作業はまだ完了していないため、アナリストは Status フィールドを「建設中」に更新します。

アナリストがデータセットに追加する次のフィーチャは、新築の家の 1 つを給水本管に接続する新しい配水管です。 新しいフィーチャは、Type フィールドで配水管サブタイプを使用します。 配水管は 1 インチの PEX パイプでできているため、アナリストは Materials フィールドを「PEX (架橋ポリエチレン)」に更新し、Diameter (in.) フィールドはデフォルト値の「1」が設定されたままにします。 配水管はすでに敷設されていますが、まだ新しい家に水を供給していないため、Status フィールドを「未使用」に更新します。

区画の水道が使えるようになったら、すべての新しい給水本管と配水管の Status フィールドを「運用中」に更新します。

サポートされているデータ タイプ

ArcGIS Insights では、ドメインとサブタイプが定義されている、サポートされているエンタープライズ ジオデータベース テーブルからのフィーチャ レイヤーとテーブルを使用できます。 ドメインとサブタイプは Insights で作成できないため、Insights でデータを使用する前に、ArcGIS Pro などの別のソフトウェアでドメインとサブタイプを作成および適用する必要があります。

フィーチャ レイヤー

ドメインは、ArcGIS Pro でフィーチャクラス内のフィールドに作成および適用して、ホスト フィーチャ レイヤーとして組織に公開できます。 属性リストと範囲も ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise 組織内に直接作成できます。

サブタイプは、ArcGIS Pro でフィーチャクラス内のフィールドに作成および適用して、ホスト フィーチャ レイヤーとして組織に公開できます。 サブタイプは、ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise 組織内に直接定義することはできません。

エンタープライズ ジオデータベース テーブル

ドメインサブタイプは、サポートされているエンタープライズ ジオデータベース バージョンのテーブル内のフィールドに作成および適用できます。 その後、データベースへの接続を作成して、Insights in ArcGIS Enterprise または Insights desktop でデータを使用できます。

制限事項

Insights は、次の機能に対して、ドメインまたはサブタイプを持つフィールドの使用をサポートしていません。

マルチドメイン フィールド (サブタイプに基づいて異なるドメインを持つフィールド) は、次の機能ではサポートされていません。

リモート フィーチャ レイヤーでは、ドメインとサブタイプはサポートされていません。 リモート レイヤーにドメインまたはサブタイプが含まれる場合、ワークブックにレイヤーをコピーして、ドメイン フィールドとサブタイプ フィールドを使用できます。

* コード値ドメインは、説明ではなくデータセット内のコードを使用してリレーションシップを作成します。 そのため、リレーションシップで使用される 2 番目のデータセットには、説明ではなく、コードのフィールド タイプと値が一致するフィールドが含まれている必要があります。

リソース

属性ドメインの詳細については、次のリソースをご利用ください。