マークアップを使用して、マップ上のスケッチやメモをキャプチャします。 マークアップはデバイス上にレイヤーとして保存されます。マークアップはどのマップでも使用することができ、マップに対する更新はマークアップに反映されません。 紙の地図上に描画するように、自分の個人情報としてマークアップを使用できます。 または、マークアップの共有によって、オフィスのスタッフや現場の作業者を含め、他のユーザーと情報をやり取りすることもできます。
注意:
マークアップは、作成時に表示されていたマップには関連付けられません。
アプリをアンインストールすると、マークアップ レイヤーもすべて削除されます。 アンインストールの前に、維持しておきたいマークアップ レイヤーを、自分自身宛ての電子メールなどによって共有しておくようにしてください。
マークアップの追加
マーカーと矢印、ライン、形状などのマークアップを作成するには、Explorer を使用します。 追加情報を伝えるには、メモおよびラベルをマークアップに追加します。 マップを表示しているときに、[マークアップ] 
をタップすると、マークアップ レイヤーを追加または変更できます。
ツールバーが更新され、マークアップ ツールが表示されます (下図を参照)。 マップの動作が、マークアップをサポートするように変更されます。 マークアップ固有の動作にはジェスチャが使用されるため、ピンをドロップしたり、ピンやフィーチャに関する詳細を表示したりすることはできなくなります。 ピンをドロップしたら、そのピンは消去されます。 ただし、マップの拡大/縮小、回転、画面移動は引き続き可能です。
- 元に戻す
- やり直し
- 描画色 - 現在選択されているマークアップの色を使用します。
- マークアップ - マップ上にラインを描画するか、マーカーを描画するかを設定します。 [形状の自動修正] 設定と [領域の自動入力] 設定にアクセスします。
- 画面移動 - マップを画面移動するかを設定します。
- 削除 - マップからマークアップを削除するかを設定します。 すべてのマークアップを削除するには [すべて消去] にアクセスします。
- 共有 - マークアップ レイヤーを共有します。
- 終了 - マークアップの変更を終了します。
使ってみる
マークアップを使ってみて、いろいろなタイプの作成方法を確認するには、次の手順に従います。
- マークアップの編集をまだ開始していない場合は、[マークアップ] をタップして、編集を開始します。
- マーカーを追加する場所でマップをタップします。
パネルに、マーカーに関する詳細と選択されたマークアップを操作するためのツールが表示されます。 マーカーの削除または矢印の追加が可能です。 メモを指定する、またはマーカーの色を変更するにはパネルを上方向にスワイプします。
- マーカーをドラッグして、マップ上の新しい位置に移動します。
ヒント:
マップ上のマークアップをタップすると、詳細が表示されます。 この詳細に、色およびメモを表示して編集できます。 マーカーのメモを指定する場合、マーカー シンボル上に 3 つのドットが表示されます。
- パネルの矢印をタップして、マーカーに矢印を追加します。
矢印によって指し示したい位置まで矢印の先端をドラッグできます。 マーカーを移動すると、先端の位置は変わらないまま、矢印の長さと角度が変化します。
- 指を使って、ラインまたは形状をマップ上に描画します。
マーカーの場合と同様に、ラインと形状にもメモを追加できます。
ラインを描画した場合は、詳細パネルのツールを使用して、ラインを削除したり、ラインの終点に矢印を追加したり、ラインの色を変更したりできます。
形状を描画した場合は、詳細パネルのツールを使用して、形状を削除したり、塗りつぶしたり、形状の色を変更したりできます。 塗りつぶし色は、形状のアウトラインと同じ色ですが、若干の透過表示が設定されています。
ほぼ直線のライン、またはほぼ四角形もしくは円の形状を描画した場合は、形状の横に吹出し状のヘルプが表示され、ユーザーが描画しようとしたと考えられる形状が示されます。 これをタップすると、描画した形状が直線、完全な円、または完全な四角形に変化します。
- ラインまたは形状をドラッグして、マップ上を移動させます。
- 必要なマーカー、ライン、および形状を追加したら、[閉じる] をタップして、マップのマークアップを終了します。
マップが [標準] ツールバーとともに表示されます。 再びピンをドロップしたり、ピンとフィーチャの詳細を表示したりできるようになります。
ヒント:
マークアップが表示されなくなった場合は、そのマークアップのレイヤーがマップ上に表示されていることを確認します。 どのレイヤーもそうであるように、[レイヤー]
リストでこのレイヤーの表示のオン/オフを切り替えることができます。
マークアップの共有
マークアップは、共有された場合、他のユーザーと情報をやり取りするための便利なツールになります。 個人的に利用するためにマークアップを共有した場合でも、ArcGIS システムの別の機能でこの情報を使用できます。 マークアップの編集中に [共有] を使用して、そのマークアップを画像または未加工のマークアップとして共有できます。
メモ:
マークアップを共有するときは、コピーが共有されます。 元のマークアップ レイヤーに対する変更は、共有されたマークアップに反映されず、共有されたマークアップに対する変更は元のレイヤーに反映されません。
マークアップは、そのマークアップのレイヤーの編集中に共有されます。 共有したいマークアップの編集をまだ始めていない場合は、[マークアップ] をタップして、その編集を開始してください。
画像として共有 - マークアップのスクリーン キャプチャを作成し、他の画像と同様に共有できます。 スクリーン キャプチャでは、マップの現在の範囲が使用されます。
スクリーン キャプチャを作成して、マークアップを画像として共有するには、[共有]
→ [スクリーンショットの共有] の順にタップして、画像の共有方法を選択します。 たとえば、マークアップを電子メール、メッセージ、Bluetooth を通じて共有したり、さらにはプリンターと共有したりできます。マークアップとして、直接、別のデバイスまたはユーザーと共有 - レイヤーそのものを受信者に提供することで、マークアップを共有できます。 これには、マークアップ内のジオメトリ、シンボル、ラベル、フィーチャごとのメモを含め、現在編集中のレイヤーにあるすべてのマークアップが含まれます。これらは、Explorer にインポートできる *.markup ファイルに格納されます。
別のデバイスまたはユーザーと共有するには、[共有]
→ [マークアップの共有] の順にタップして、マークアップの共有方法を選択します。 たとえば、マークアップを電子メール、メッセージ、Bluetooth を通じて共有できます。マークアップの受信者は、Explorer を使用して、各自のデバイス上に格納されているマークアップを表示し、さらにはマークアップに追加および編集することができます。 これは、モバイル作業者間でマークアップを共有するのに適した方法です。
メモ:
マークアップを共有したときに表示していたマップに関する情報は含まれません。
マークアップを開くには、受信者が Explorer をインストールしている必要があります。
組織を通じて、マークアップ アイテムとして共有 - ユーザー タイプが Creator または GIS Professional の場合、ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise でマークアップを組織内のアイテムとして共有できます。 組織内で作成されるマークアップ アイテムには、マークアップ内のジオメトリ、シンボル、ラベル、フィーチャごとのメモを含め、現在編集中のレイヤーにあるすべてのマークアップが含まれます。
[共有]
→ [マークアップの共有] → [ArcGIS Online] または [ArcGIS Enterprise] の順にタップします (ユーザーのアカウントに応じて使用できるものが異なります)。 マークアップ アイテムを共有するユーザー (存在する場合) を指定し、[保存] をタップします。マークアップ アイテムは、他のアイテムと同様に組織全体で共有されます。「ArcGIS Online でのアイテムの共有」または「ArcGIS Enterprise でのアイテムの共有」をご参照ください。 マークアップ アイテムが組織の一部となったら、今度は、そのアイテムを ArcGIS システム全体で使用できるようになります。 これは、モバイル作業者とオフィスのスタッフ間でマークアップを共有するのに適した方法です。 組織で共有されているマークアップの使用に関する詳細については、「マークアップの利用」をご参照ください。
メモ:
マークアップを共有したときに表示していたマップに関する情報は含まれません。
組織を通じてマークアップを共有すると、マークアップのコピーがマークアップ アイテムとして、組織に格納されます。 デバイス上でマークアップについて行われた今後の更新は、組織のマークアップ レイヤーに反映されません。 変更内容を組織に反映させるには、レイヤーをもう一度共有することで、組織に新しいマークアップ レイヤーを作成する必要があります。
ArcGIS Enterprise 10.5 および Portal for ArcGIS 10.3.1 と 10.4.1 では、マークアップのサポートが限定されています。
マークアップの利用
マークアップを共有すると、他のユーザーがそのマークアップを利用できるようになります。 現場のモバイル作業者とオフィスの ArcGIS ユーザーは、マークアップされた内容を表示し操作できます。 共有したマークアップを受信者がどのようにして使用できるかは、そのマークアップを共有した方法によって異なります。 マークアップを *.markup ファイルとして他のモバイル作業者と共有した場合、モバイル作業者は Explorer でマークアップを開いて操作できます。 マークアップをマークアップ レイヤーとして組織で共有した場合、共有したユーザーは現場とオフィスの両方で組織を通じてマークアップを使用できます。
メモ:
共有している *.markup ファイルは、Android と iOS でのみ編集したり共有したりできます。
マークアップ レイヤーとして組織で共有されたマークアップを使用するときは、Explorer の外部でマークアップを操作できます。 ArcGIS Pro 2.0 以降、ArcGIS Online、および ArcGIS Enterprise でマークアップを使用できます。 ArcGIS Pro では、[カタログ] ウィンドウを開き、[ポータル] カテゴリを選択して、組織内のマークアップ アイテムを参照して選択し、マップにドラッグします。 ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise では、マークアップを新しいマップに追加して、他のマップと同様にそのマップを保存して使用できます。
ヒント:
マークアップを KML に変換する場合は、ArcGIS Pro で操作を実行できます。
マークアップはコピーとして共有されます。 元のマークアップ レイヤーに対する変更は、共有されたマークアップに反映されず、共有されたマークアップに対する変更は元のレイヤーに反映されません。
制限事項
マークアップの利用については、いくつかの制限事項と既知の問題があります。
- 共有マークアップは、Android と iOS でのみ編集できます。
- Explorer の外部 (ArcGIS Online など) でのマークアップの編集はサポートされていません。
- ArcGIS Enterprise 10.5 および Portal for ArcGIS 10.3.1 と 10.4.1 では、マークアップのサポートが限定されています。 共有されたマークアップは、(マークアップ アイテムとしてではなく) フィーチャ コレクションとして表示されます。
- ArcGIS Explorer 17.1.2 以前で作成され、共有されたマークアップを、ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise の新しいマップに追加して、新しいマップを Explorer で開いた場合、マークアップはレンダリングされません。 ArcGIS Explorer 18.1 以降で作成されたマークアップのみレンダリングされます。