密度比の計算

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密度比の計算 は、2 つの入力ポイントデータセットを使用して、空間的な相対リスク サーフェスを計算します。 比率の分子は犯罪数や患者数などのケースを表し、分母は総人口などのコントロールを表します。

密度比の計算は、[密度の計算] と同じ計算を使用して密度サーフェスを作成します。 密度の計算と密度比の計算の出力は同様に見えるかもしれませんが、密度比の計算の出力は正規化されます。つまり、密度比の計算の出力では比例値が表示されますが、密度の計算の出力では表示されません。 密度比は、解析する現象が総人口などのコントロールを必要とする場合に使用します。

個々の密度サーフェスは、比率の計算前にカーネル密度を使用して計算されます。

疫学者が、ある病気の発生について、特定の地域での発生率の高さは環境的要因と関連しているかどうかを調査しています。 密度比は、病気の発生を分子、総人口を分母として計算されます。 結果サーフェスは、人口密度によって正規化された病気発生の密度を表します。これにより、病気発生が予測より高い場所を確認できます。

完全なワークフローについては、COVID-19 の相対リスク サーフェスの作成のブログ投稿をご参照ください。

密度比の計算機能の使用

[密度比の計算] は、ポイント レイヤーを含むマップで実行できます。 異なる 2 つのデータセットが入力として必要です。

次の実行手順を使用して、密度比の計算解析機能を完了します。

  1. 必要に応じて、マップ カードをクリックしてアクティブ化します。 ツールバーと [アクション] ボタン 操作 が表示されると、カードがアクティブになります。
  2. [アクション] ボタンをクリックし、[密度比の計算] を選択します。
  3. [ポイント レイヤーの選択] で、分子と分母に使用するレイヤーを選択します。
  4. [その他のオプション] を展開し、必要に応じて [加重] (分子と分母)、[検索範囲 (バンド幅)] (分子と分母)、および [セル サイズ] パラメーターの値を入力します。
  5. [実行] をクリックします。

使用上の注意

[ポイント レイヤーの選択] パラメーターを使用すると、分子と分母の密度を計算するデータセットを選択できます。 ポイント フィーチャのみを入力として使用できます。

[その他のオプション] を展開すると、[加重][検索範囲 (バンド幅)]、および [セル サイズ] パラメーターが表示されます。 これらのパラメーターとそのデフォルト値を次の表に示します。

パラメーター説明デフォルト値

加重

各フィーチャの値を示すフィールド。 たとえば、小売店の位置のデータセットに収益のフィールドが含まれている場合、収益フィールドを加重として使用して、位置ではなく販売量に基づく密度サーフェスを作成できます。

[加重] フィールドは、分子と分母別々に適用されます。

すべてのフィーチャは 1 として加重されます (つまり、密度サーフェスはフィーチャの位置にのみ基づきます)。

検索範囲 (バンド幅)

フォーカル フィーチャと同じ近傍内にある入力フィーチャの検索に使用される距離 (マイル、フィート、キロメートル、メートル単位)。

[検索範囲 (バンド幅)] フィールドは、分子と分母別々に適用されます。

適切な検索距離は、Silverman's Rule-of-thumb の式を使用して、入力データセットに対して計算されます。

検索距離は、分子と分母それぞれに対して計算されます。

セル サイズ

密度比サーフェスを作成する出力フィーチャのサイズ。

適切なセル サイズは、入力データセット内のフィーチャの範囲と数に基づいて計算されます。

結果データセットのスタイルは、デフォルトの 10 のクラスの等間隔分類を使用して、[数と量 (色)] によって設定されます。

[カードの反転] ボタン カードの反転 は、検索範囲 (分子と分母) とバンド幅の値など、カード裏面の情報を表示するために使用されます。

制限事項

入力データセットは、ポイント フィーチャでなければなりません。

クロス フィルターは、このツールで作成された結果のデータセットには対応していません。 サポートされていないカードにクロス フィルターを追加する場合は、ワークブックにデータセットをコピーし、コピーで作成されたカードにクロス フィルターを適用します。

このツールは、Google BigQuerySnowflake、および追加設定が必要なデータベース プラットフォームの読み取り専用接続ではサポートされていません。

密度比の計算の詳細

密度比の計算 は、カーネル密度の計算を使用して密度サーフェスを作成した後、各サーフェス間の比率を計算します。

比率は、次の方程式を使用して、密度サーフェス間について計算されます。

r(x, y)= c(x, y)/p(x, y)

要素:

  • r(x,y) = (x,y) 位置の比率です。
  • c(x,y) = (x,y) 位置のケース (分子) の密度です。
  • p(x,y) = (x,y) 位置のコントロール (分母) の密度です。

[検索範囲 (バンド幅)] および [セル サイズ] のデフォルト計算など、カーネル密度の計算についての詳細は、「密度の計算の詳細」をご参照ください。

リソース

詳細については、次のリソースをご参照ください。