Explorer での基本的なワークフローは、マップを開くか、またはマップをダウンロードして、マップのコンテンツを探索し、マップ ツールを使用することで構成されます。これらは、すべてモバイル作業者がアプリで操作します。
アプリで使用するデータのマップを提供することで、モバイル作業者への追加のサポートを提供できます。
追加情報をモバイル作業者に展開するには、他にも方法があります。 このトピックでは、展開するための別の方法について次に説明します。
- マップをダウンロードする代わりに、MMPK (モバイル マップ パッケージ) を直接モバイル デバイスにコピーします。
- アプリをインストールする、またはマップを開くために使用できるリンクを提供します。
- MDM (モバイル デバイス管理) ソフトウェアを使用してアプリを展開します。
MMPK のデバイスへのコピー
Explorer でオフラインで使用する MMPK (モバイル マップ パッケージ) をダウンロードすることに加えて、Android、iOS、または Windows 10 デバイスに直接コピー (サイドロード) できます。
Android
- ArcGIS Pro を使用して、モバイル マップ パッケージ (*.mmpk) を準備します。 詳細については、「オフラインで使用する MMPK の作成」をご参照ください。
- Mac を使用している場合は、Android File Transfer Utility をダウンロードして、表示される手順に従います。 Windows コンピューターを使用している場合は、この手順を省略できます。
- デバイスをコンピューターに接続します。
- Android デバイス (内部ストレージまたは SD カード) の \Android\data\com.esri.explorer\files\mappackages を参照します。
- コンピューターからデバイスの \Android\data\com.esri.explorer\files\mappackages フォルダーに、*.mmpk ファイルをドラッグするか、コピーして貼り付けます。
メモ:
コンピューターから MMPK にアクセスするには、パッケージを作成したときに、それを ArcGIS Pro のファイルに保存するか、MMPK ファイルを ArcGIS Online コンテンツからダウンロードする必要があります。
- デバイスの Explorer [マップ] リストを下方向へスワイプして更新します。
[マップ] リストの [デバイス] にマップが表示されます。
ヒント:
最新バージョンの Explorer が搭載されたデバイスの ArcGIS\mmpks フォルダーに格納されているモバイル マップ パッケージを表示するには、コンピューターまたはデバイスのファイル マネージャー アプリを使用して、*.mmpk ファイルをデバイスの \Android\data\com.esri.explorer\files\mappackages フォルダーに移動する必要があります。
iOS
- ArcGIS Pro を使用して、モバイル マップ パッケージ (*.mmpk) を準備します。 詳細については、「オフラインで使用する MMPK の作成」をご参照ください。
- iTunes を使用して、コンピューターからデバイスの Explorer アプリに *.mmpk ファイルをコピーします。デバイスをコンピューターに接続します。 iTunes を使ってコンピューターとデバイスの間でファイルを共有する方法の詳細については Apple サポートをご参照ください。その手順に従って、コンピューターからデバイスの Explorer アプリに *.mmpk ファイルをコピーします。
メモ:
コンピューターから MMPK にアクセスするには、パッケージを作成したときに、それを ArcGIS Pro のファイルに保存するか、MMPK ファイルを ArcGIS Online コンテンツからダウンロードする必要があります。
- デバイスの Explorer [マップ] リストを下方向へスワイプして更新します。
[マップ] リストの [デバイス] にマップが表示されます。
Windows 10
- ArcGIS Pro を使用して、モバイル マップ パッケージ (*.mmpk) を準備します。 詳細については、「オフラインで使用する MMPK の作成」をご参照ください。
- 次のいずれかを実行します。
- Explorer を開きます。 [マップ] リストを開いて、[オーバーフロー] メニューをタップし、[マップのインポート] をタップします。 インポートする *.mmpk に移動し、[マップのインポート] をタップします。
- コンピューターから Windows デバイス上の C:\Users\<username>\AppData\Local\Packages\Esri.<unique identifier>\LocalState\mappackages フォルダーに *.mmpk ファイルをドラッグするか、コピーして貼り付けます。この <username> は Windows ユーザー名で、<unique identifier> は Explorer のインストールに関連付けられた一意識別子です。
メモ:
コンピューターから MMPK にアクセスするには、パッケージを作成したときに、それを ArcGIS Pro のファイルに保存するか、MMPK ファイルを ArcGIS Online コンテンツからダウンロードする必要があります。
- [マップ] リストで、[オーバーフロー] メニューをタップし、[更新] をタップしてマップ リストを更新します。
[マップ] リストの [デバイス] にマップが表示されます。
リンクから Explorer を開く
モバイル作業者は、マップを Explorer で開くか、ダウンロードできます。または、マップへの直接の URL をモバイル作業者に提供することもできます。 電子メール、テキスト メッセージ、Web ページ、または別のアプリを介して、マップへの直接のリンクを共有することによって、モバイル作業者が正しいマップを簡単に開くことができるようにします。タップすると、Explorer が開いて、モバイル作業者に使用してもらいたいマップを表示する Explorer へのリンクを使用します。 リンクの作成が終わったら、モバイル作業者に送信する前に、必ずテストします。 モバイル作業者がオフラインで作業している場合でも、心配ありません。リンクはまだ有効です。
Explorer リンク
Explorer リンクの形式は、https://explorer.arcgis.app?parameter=value¶meter=value であり、このパラメーターと値のペアを、マップを開くまたはダウンロードするために使用する値に置き換えます。 たとえば、「https://explorer.arcgis.app?itemID=0c900ae2a1084d27b608233921ef1a84」は、パラメーター itemID と値 0c900ae2a1084d27b608233921ef1a84 を使用して、その ID でパブリック Web マップを開きます。
パラメーター
Explorer リンクでは、次のパラメーターがサポートされています。 パラメーターが渡されない場合、リンクをタップすると、Explorer が開きます (または、アプリのダウンロードが求められます)。
パラメーター | 値 | 注意 |
---|---|---|
portalURL | 組織のポータル URL |
メモ:portalURL は Android と iOS でのみサポートされています。 Windows にも対応する予定です。 |
itemID | 開くための Web マップのアイテム ID、または Explorer でダウンロードして開くための MMPK (モバイル マップ パッケージ) のアイテム ID |
|
center | マップの中心にする緯度、経度 (Y、X) 座標のセット |
|
scale | マップがレンダリングされる縮尺スケール (マップ単位) |
|
wkid | 異なる空間参照での中心の座標の指定 |
|
rotation | マップがレンダリングされる回転の設定 (度単位) |
|
markup | マップを開くときにマークアップ モードに入る |
|
bookmark | マップからのブックマークの指定 |
|
search | 検索する住所、場所、座標、またはフィーチャ |
|
Explorer リンクを使用して特定の動作を実現するには、これらのパラメーターの使用例を引き続き読んでください。
メモ:
モバイル デバイスは、マップをダウンロードおよび開くためにインターネット接続が必要です。
Web マップを開く、または MMPK をダウンロードして開く
itemID パラメーターを使用して、Web マップを開く、または MMPK (モバイル マップ パッケージ) をダウンロードして開きます。 モバイル作業者がすでにデバイスに MMPK をダウンロードしている場合は、ダウンロードが始まらずに、指定したマップが Explorer で開きます。
以下に例を示します。
特定のポータルに接続して、マップを開く
モバイル作業者が接続しなければならないポータルの URL を指定して、マップを開きます。
以下の例では、特定のポータルに接続して、マップを開きます。
マップの中心と縮尺
マップを開くときにデフォルトのマップの中心と縮尺を使用する代わりに、指定したマップの中心と縮尺を指定します。 デフォルトの座標系は WGS84 ですが、wkid パラメーターを使用してこれを変更できます。
以下に例を示します。
- 縮尺を 3000 マップ単位に設定した緯度/経度の座標ペア (WGS84) に中央配置: https://explorer.arcgis.app?itemID=0c900ae2a1084d27b608233921ef1a84¢er=41.780618,-88.179449&scale=3000
- 縮尺を 1000 マップ単位に設定した NAD83/UTM Zone 19N (WKID: 26919) 空間参照系の座標に中央配置: https://explorer.arcgis.app?itemID=0c900ae2a1084d27b608233921ef1a84¢er=4807094.8078305572,-1096767.7053304175&scale=1000&wkid=26919
- 縮尺を 1000 マップ単位に設定した、リバース ジオコーディングされた住所に中央配置: https://explorer.arcgis.app?itemID=0c900ae2a1084d27b608233921ef1a84¢er=899+Aurora+Ave,+Naperville,+Illinois&scale=1000
- 縮尺を 500 マップ単位に設定したマップ内の対象物 (消火栓 #43141 など) に中央配置: https://explorer.arcgis.app?itemID=0c900ae2a1084d27b608233921ef1a84¢er=43141&scale=500
マップの回転
マップを開くときに 0 ~ 360 度の範囲で指定したマップを回転します。
以下の例のリンクは、マップの中心と縮尺を設定して、マップを 180 度回転します。
マークアップ モードでマップを開く
マークアップ モードで指定したマップを開きます。
以下の例のリンクは、マークアップ モードでマップを開きます。
ブックマークの表示
マップからのブックマークで指定された位置を表示します。
以下の例のリンクは、Centennial Park という名前のブックマークにマップを開きます。
https://explorer.arcgis.app?itemID=0c900ae2a1084d27b608233921ef1a84&bookmark=Centennial+Park
マップ内の検索
マップ内の住所、場所、または対象物を検索します。
以下に例を示します。
- 住所の検索: https://explorer.arcgis.app?itemID=15c3a41bc01e4f8b9922736f3c194c29&search=899+Aurora+Ave,+Naperville,+Illinois
- ジオコーダーからの場所の検索: https://explorer.arcgis.app?itemID=15c3a41bc01e4f8b9922736f3c194c29&search=Gas+Station
- マップ内の対象物 (消火栓 #43141 など) の検索: https://explorer.arcgis.app?itemID=0c900ae2a1084d27b608233921ef1a84&search=43141
モバイル デバイス管理
MDM (モバイル デバイス管理) は、組織のモバイル デバイスの管理に使用するソフトウェアを意味します。 MDM は、モバイル デバイスのポリシーの設定と強化や、データとネットワークのセキュリティの強化に使用されます。 さらに、MDM を使用することで、アプリの更新方法および更新時期の制御を含めて、アプリの配置とモバイル デバイスの管理の能力が向上します。 MDM についての Esri の取り組み方法の詳細については、Trust ArcGIS の「ArcGIS セキュア モバイルの実装パターン」をご参照ください。
MDM を介して組織のモバイル デバイスへの Explorer の配置を準備するときに、設定できるアプリケーションとプロファイル設定がいくつかあります。 これには、ポータル URL、per-app VPN 設定などが含まれます。
注意:
Android デバイスを使用している場合、ポータルのサインイン画面を表示するには、Chrome または別のブラウザーがインストールおよび有効化されている必要があります。
Explorer アプリの構成
アプリの構成 (AppConfig とも呼ばれます) は、ポータル URL などのアプリケーションの設定を提供する形式を意味します。 モバイル アプリをインストールするときに、毎回これらの設定を手動で構成する代わりに、MDM を使用して自動的にアプリ設定を指定して適用することができます。 これらの設定は、XML ファイルのキー値のペアの辞書として設定されます。 辞書の作成方法は、使用する MDM に応じて異なります。 アプリの構成の詳細については、「AppConfig Community」をご参照ください。
Explorer の設定は次のとおりです。これらは MDM のアプリ設定により実装できます。
キー | 値 | 注意 |
---|---|---|
portalURL 注意:Android と iOS のみ。 | 組織のポータル URL |
|
per-app 仮想プライベート ネットワーク
MDM に per-app VPN (per-app 仮想プライベート ネットワーク) を構成することにより、特定の管理されたアプリの内部リソースへのアクセスを制限できます。 Explorer はこの構成を使って配置できます。 per-app VPN を Explorer で使用する場合の設定については、使用する MDM のソフトウェアのドキュメントをご参照ください。
注意:
iOS で ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise 10.6.1 以降を使用している場合は、Safari を使用して Explorer のポータルのサインイン画面が表示されます。 これが per-app VPN を有効にして正しく動作するには、使用している per-app VPN の [Safari ドメイン] の設定でポータル ドメイン (mycompany.com など) を指定する必要があります。 [Safari ドメイン] が正しく設定されていない場合は、割り当てられたモバイル デバイスが Explorer のポータルのサイン イン画面にアクセスできません。
上で説明したように、per-app VPN プロファイルで [Safari ドメイン] を設定した場合、Safari ブラウザー アプリは、[Safari ドメイン] で指定したポータル ドメインにアクセスすることもできます。 このアクセスをブロックする場合は、目的のデバイス上で [iOS 制限] (MDM で使用できる場合) を [Safari ブラウザー アプリをブロック] に構成します。
MDM の Explorer の per-app VPN の設定を構成すると、管理されているモバイル デバイスでアプリを起動するときに、自動的に指定した per-app VPN に接続されます。 Explorer がバックグラウンドで実行されているときは、per-app VPN に接続されたままですが、Explorer にのみ接続されています。 Explorer を終了すると、モバイル デバイスは自動的に per-app VPN を切断します。