現場では、データ通信を利用できないエリアで作業することがよくあります。この場合は、あらかじめマップをダウンロードし、接続していない状態でも利用できるようにしておくことが可能です。また、ベースマップをデバイスに直接ダウンロードまたはコピーして、そのベースマップを複数のマップで再利用することもできます。マップをオフラインで利用できるようにすると、接続している場合と同じようにそのマップを操作できます (データの収集や編集など)。
備考:
オンライン マップまたはオフライン マップの操作時に、ルート案内の取得と場所の検索を行う場合は、インターネット接続が必要です。 マップでフィーチャ検索が有効になっている場合は、接続しなくても独自のデータを検索できます。オフライン マップを使用している場合に、オンライン ベースマップに切り替えることはできません。
マップのダウンロード
オフラインで操作するには、マップをデバイスにダウンロードします。
- マップがダウンロード可能な場合は、[ダウンロード] を選択して、マップのダウンロードを開始します。
備考:
オフラインで利用できるマップの場合にのみ、そのマップ カード上に [ダウンロード] が表示されます。オフラインでのマップの利用をサポートするには、作成者がオフラインで使用できるようにマップを準備する必要があります。詳細については、「オフラインで使用するマップの準備」をご参照ください。
過去にベースマップをデバイスにダウンロードまたはコピーした場合、そのベースマップを再利用できます。既存のベースマップを使用している場合は、マップをダウンロードする前に、マップの詳細を指定できません。
- マップを使用して、ダウンロードする必要のある作業エリア全体が表示されるように、必要に応じて拡大または縮小します。
備考:
作業エリアは、ダウンロードしたマップの範囲または地理エリアです。ダウンロードを実行する前に、対象地域全体を表示できることを確認してください。
- [マップ詳細レベル] を選択し、現場での作業に必要な詳細がマップに表示されるまで拡大または縮小します。
備考:
マップ詳細レベルによって、ダウンロードしたマップの品質や解像度が決まります。ダウンロードを実行する前に、マップ上で必要なすべての情報を表示できることを確認してください。
- [ダウンロード] を選択します。
マップ ギャラリーに戻ると、マップがダウンロードされます。マップのサイズによっては、ダウンロードに時間がかかる場合があります。ダウンロード中は、進捗状況バーが表示され、[キャンセル] オプションが有効になります。
- マップのダウンロードが完了すると、インターネットに接続していなくても、そのマップを開いて使用できます。
デバイスでのベースマップの使用
ベースマップは、データを参照するための枠組みを提供します。オフラインで操作する場合、オフラインで使用する各マップのベースマップをダウンロードするのではなく、デバイスまたは SD カードでベースマップを使用できます。 デバイス上でベースマップを使用すると、ダウンロードする場合よりも、ほとんどの状況で処理速度が速く、はるかに大きいエリアのベースマップを用意できるというメリットがあります。
- ArcGIS Desktop を使用して、タイル パッケージ (*.tpk) を作成します。詳細については、ArcGIS ヘルプの「タイル パッケージの作成方法」をご参照ください。
- デバイスまたは SD カードをコンピューターに接続します。
- コンピューターのファイル エクスプローラーを使用して、デバイスまたは SD カードの ArcGIS_Collector フォルダーを参照します。
- 使用している SD カードにこのフォルダーがない場合は、作成します。
- 使用しているデバイスにこのフォルダーがない場合は、タイル パッケージを Downloads フォルダーにコピーします。デバイス上でファイル エクスプローラー アプリを使用して、Downloads フォルダーを参照し、タイル パッケージを ArcGIS_Collector フォルダーに移動します。
- タイル パッケージ (*.tpk) を ArcGIS_Collector フォルダーにコピーします。
- 使用している SD カードを取り外してコンピューターに接続した場合は、デバイスで再起動します。
- デバイス上で Collector を再起動します。
作業の同期
同期により、オフラインで利用したマップの更新内容を送受信できます。接続を再確立し、新しい更新内容を確認したり、他のユーザーが参照できるように更新内容を送信したりする場合は、マップ ギャラリーのマップ カード上の [同期] を選択します。
同期中にサーバーへの編集内容のアップロードだけを実行し、他のユーザーが加えた編集内容をオフライン時にダウンロードしないように Collector を構成できます。これにより、転送されるデータの量が減少するため、すばやく変更内容を共有できるようになり、携帯電話のネットワークでのデータ転送コストが節約されます。他のユーザーが加えた編集内容が必要な場合は、[プッシュのみ] 同期を無効な状態のままにしておきます。
[プッシュのみ] 同期を有効にするには、マップ ギャラリーに移動し、[オーバーフロー] メニュー から [設定] を選択します。[プッシュのみ] 同期を有効にします。
備考:
現在作業していないフィーチャに対して予想される更新が表示されない場合は、[プッシュのみ] 同期を誤って有効化している可能性があります。追加したフィーチャ以外のフィーチャが表示されない場合や、現在作業していないフィーチャの添付ファイルが表示されない場合、マップの作成者がサーバーから取得されるデータを制限するようにマップを構成している可能性があります。[プッシュのみ] 同期を有効にすると、作成者の設定より優先されます。
ダウンロードしたマップおよびベースマップの削除
ダウンロードしたマップまたはベースマップを管理する必要がある場合があります。たとえば、マップでの作業が終了した、マップが古くなった、マップがデバイス上のスペースを大量に消費しているなどの理由でマップを削除したい場合や、接続中にマップを使用したい場合です。
[管理] は、マップ ギャラリーの [オーバーフロー] メニューにあります。 マップとベースマップを切り替えて、デバイスから削除するコンテンツにアクセスします。削除するアイテムのカードを検索して、[削除] を選択します。
備考:
1 つまたは複数のマップでベースマップが使用されている場合、そのベースマップをデバイスから削除するには、まずそれらのマップを削除する必要があります。
「デバイスでのベースマップの使用」の手順に従ってベースマップが SD カードにコピーされている場合、カードからベースマップを削除する必要があります。アプリ内から削除することはできません。
マップを削除する場合は、マップ全体 (ベースマップを含む) を削除するか、マップだけを削除し、後から使用するためにベースマップを保存しておくことができます。これは、このベースマップを別のマップで再利用したい場合に便利です。