コラボレーションについて

コラボレーションを利用した場合、マップ、アプリ、レイヤーといった多くのアイテムを他の組織とシームレスに共有することで、自身の GIS コンテンツの範囲を拡大することができます。 コラボレーションは、参加する組織間の信頼関係を基礎とし、通常は共通の目標とイニシアティブによって促進されます。

パートナー コラボレーション分散コラボレーションという 2 つのタイプのコラボレーションを、他の組織と確立することができます。

パートナー コラボレーション

ArcGIS Online 組織は、パートナー コラボレーションを使用して、他の ArcGIS Online 組織とコンテンツを共有できます。 2 つ以上の組織がパートナー コラボレーションを作成すると、それらの組織は、メンバーが、グループを使用して密に連携して共同作業をしたり相互のコンテンツを共有したりできるパートナーシップに参加します。

たとえば、隣接する 2 つの都市の野生生物管理部門のそれぞれに ArcGIS Online 組織があり、この 2 つの部門が野生生物のマップおよびレイヤーを相互に共有しようと考えたとします。 2 つの都市は、それらのマップおよびレイヤーを使用して、都市間の野生生物の移動をより適切に監視します。 そのために、両都市はメンバーがコンテンツを共有できるパートナー コラボレーションを作成することができます。 各組織は、継続的に独自のコンテンツを所有し管理しながら、相互にコンテンツを表示したり提供したりできます。 他方の組織とパートナー コラボレーションが確立したら、グループを作成してそのグループを使用し、コラボレーション組織のメンバーとコンテンツを共有します。 コラボレーションの設定方法の詳細については、「パートナー コラボレーションの作成」をご参照ください。

組織は、20 までのパートナー コラボレーションを確立できます。 パートナー コラボレーションを終了すると、組織はお互いのコンテンツにアクセスできなくなります。

分散コラボレーション

分散コラボレーションは多数のワークフローで役立ちます。たとえば、ArcGIS Online を介して ArcGIS Enterprise コンテンツを一般ユーザーに公開したり、組織内のそれぞれの部門を超えてデータを視覚化したり、フィールド データの収集を管理したりする際に便利です。 分散コラボレーションに単一のパターンは存在しないため、ユーザーのニーズに最も適した方法でコラボレーションを実施することができます。

たとえば、それぞれが ArcGIS Enterprise を使用している都市の 2 つの部門 (例として、公共事業と公安) が、各部のマップとレイヤーを都市の中央の ArcGIS Online 組織と共有する必要があるシナリオを考えてみましょう。 これらのレイヤーとマップを使用して、追加のマップとアプリを作成し、作業と活動の全体像を必要とする一般ユーザーおよび市職員の両方と共有します。 これを実現するために、都市の ArcGIS Online 管理者は、コラボレーション ゲストとして 2 つの ArcGIS Enterprise 配置とのコラボレーションを設定します。 これらのゲストでは、このコラボレーションを使用して各部のデータを中央の ArcGIS Online 組織にコピーし、その後、都市側でそれらのレイヤーを新しい注目のマップとアプリに統合して、一般ユーザーおよび市職員と共有します。 このプロセスを通じて、コンテンツが複製され、更新が指定の間隔で同期されます。

ArcGIS Online 組織は ArcGIS Enterprise 10.5.1 以降のポータルとの分散コラボレーションを作成できます。 コラボレーションが確立されたら、組織は、コラボレーション グループを利用して、コンテンツを参加組織と共有できます。 詳細については、「コラボレーション グループ間でのコンテンツの共有」をご参照ください。

分散コラボレーションのプロセスおよび概念の詳細については、「分散コラボレーションのしくみ」をご参照ください。