位置情報の共有は、組織全体で利用できるエクステンションであり、ユーザーの現在地と過去の位置を記録できます。 位置情報の共有を有効にすると、位置情報の共有レイヤーが作成され、組織内でライセンスを付与されたユーザーは、Field Maps、QuickCapture、Survey123、Indoors モバイル アプリを使用して、自分の位置情報をアップロードできます。ユーザーは自分のトラックしか閲覧できず、他のユーザーのトラックを閲覧するには追加の権限が必要となります。
位置情報の共有を有効にした場合、管理者は Track Viewer Web アプリでトラック ビューを作成して、組織内の他のユーザーと最新位置とトラック データを共有することができます。 トラック ビューは、ビューにトラックを含めるユーザーとそのトラックを表示できるユーザーを定義します。 Field Maps、QuickCapture、Survey123、Indoors モバイル アプリはバックグラウンドでの位置情報の共有に最適化されており、デバイスのバッテリーへの影響を最小限に抑えます。 モバイル アプリでは、データ接続の有無にかかわらずトラックが記録され、モバイル ユーザーはトラッキングされるタイミングとされないタイミングをコントロールできます。
次の手順を実行してメンバーの位置情報の共有を有効にします。
- デフォルトの管理者または次の権限を持つカスタム ロールとして組織サイトにサイン インしていることを確認します。
- 一般的な権限
- 作成、更新、削除
- 組織で共有
- ホスト フィーチャ レイヤーの公開
- 管理権限
- ライセンスの管理
- ユーティリティ サービス
ロールと権限の詳細については、「メンバー ロール」および「ロールに付与される権限」をご参照ください。
- 一般的な権限
- サイトの上部にある [組織] をクリックして、[設定] タブをクリックします。
- ページの側面にある [組織エクステンション] をクリックします。
- [位置情報の共有の有効化] をクリックします。
位置情報の共有を有効化するには、組織が ArcGIS Location Sharing ライセンスを購入する必要があります。 このライセンスは Mobile Worker ユーザー タイプに含まれており、他のすべてのユーザー タイプでは、アドオンとして使用できます。 詳細については、「ユーザー タイプ」をご参照ください。
位置情報の共有レイヤーが作成されます。 管理者は位置情報の共有を有効化すると、位置情報の共有レイヤーの所有者になります。 位置情報の共有フォルダーが作成され、位置情報の共有に必要なすべてのアイテム (レイヤーおよびトラック ビュー) が格納されます。このフォルダーは管理者のコンテンツに含まれ、管理者が所有します。 組織の管理者は、Track Viewer Web アプリを使用してトラック ビューを作成したり、他のユーザーによる位置のトラックの表示を許可したりできますが、すべてのビューは管理者が所有します。 すべての管理者が位置情報の共有を一時停止することができますが、位置情報の共有を有効化した管理者のみが位置情報の共有を無効化できます。
注意:
位置情報の共有を有効にした管理者のロールが、位置情報の共有を有効にするために必要な権限を持たないロールに変更された場合、他の管理者はトラック ビューを作成できなくなります。
この場合は、位置情報の共有レイヤー (およびそのすべてのビュー) の所有者を別の管理者に変更してください。 管理者が位置情報の共有レイヤーを所有すると、他の管理者はトラック ビューを作成できるようになります。
位置情報の共有の管理
位置情報の共有が有効化されると、管理者は以下の手順で管理できます。
- 位置情報の共有を一時停止します。
位置情報の共有が一時停止している間、位置のトラックは保持されますが、読み取り専用になります。 新しいトラックは収集されず、モバイル ユーザーはトラックを位置情報の共有レイヤーにアップロードできません。
- 位置情報の共有を無効化します。
位置情報の共有を無効化すると、位置情報の共有に関連付けられているすべてのアイテム (レイヤー、ビュー、グループなど) が削除されます。 位置のトラックを表示する権限は、割り当て済みのロールによって関連付けられます。 位置情報の共有を有効化した管理者のみが、位置情報の共有を無効化できます。
注意:
位置のトラックは組織内に 30 日間保存されます。 トラックの保存は、クレジットを消費しません。
位置のトラックの表示
モバイル ユーザーは自身のトラックのみ表示できますが、管理者以外のユーザー (監督員やモバイル作業員のマネージャーなど) も他のユーザーのトラックを表示する必要がある場合があります。 トラック ビューには、一連のモバイル ユーザーの最新位置とトラックが含まれています。 位置のトラックの表示権限およびトラック ビューへのアクセス権限が付与されているユーザーは、指定したモバイル ユーザーのトラックを表示できます。
位置のトラックを表示する権限は、デフォルトで管理者に付与されており、カスタム ロールに追加できます。 管理者は Track Viewer Web アプリでトラック ビューを作成し、ビューにトラックを含めるモバイル ユーザーを定義します。 管理者は、ビューに含めるモバイル ユーザーの最新の位置とトラックを表示できる、トラック閲覧者も追加します。 トラック ビューが作成されると、そのトラック ビューへのアクセスを制御する関連グループも作成されます。 トラック ビューにトラック閲覧者を追加すると、それらはグループにも追加されます。
トラック閲覧者に位置のトラックへのアクセス権限が付与されると、Track Viewer Web アプリや別のマップまたはアプリで位置のトラックを表示できるようになります。Track Viewer では、モバイル ユーザーの最新位置とトラックの概要が表示され、トラック閲覧者は簡単なフィルターと解析を行うことができます。 トラックのホスト フィーチャ レイヤー ビューを独自のマップまたはアプリに追加すると、モバイル ユーザーの最新位置と過去の位置履歴の詳細を、他の対象物や重要な情報に関連付けて表示することができます。 トラックを使用して ArcGIS で高度な解析を行うこともできます。 詳細については、「トラックの表示」および「トラック レイヤー」をご参照ください。
位置のトラックのセキュリティ
位置のトラックは組織内に保存されています。 位置のトラックの履歴で所有権ベースのアクセス制御が有効になっている場合、ユーザーは自身のトラックのみ表示できます。 その他のトラックを表示する必要があるユーザーには、位置のトラックを表示する権限があり、アクセスする必要があるトラック ビューを含むグループに割り当てられている必要があります。 管理者 (位置情報の共有レイヤーを作成した管理者を含む) は、レイヤー内のすべてのトラックにアクセスできます。
トラックは Field Maps、QuickCapture、Survey123、Indoors モバイル アプリを使用して収集され、モバイル デバイスの SQLite データベースに保存されます。 共有された各位置は、アプリにサイン インしているユーザーによって作成され、編集情報の記録では、この情報が共有した位置とともに保存されます。 ユーザーが Field Maps、QuickCapture、Survey123、Indoors からサイン アウトすると、トラックはデバイスから削除されます。 デバイス上でアプリを使用している他のユーザーは、以前のユーザーのトラックにアクセスすることができません。
注意:
位置情報の共有サービスに対して GDPR などのプライバシー規則に準拠しながらクラウドおよびエンタープライズ GIS を配置する方法の詳細については、「ArcGIS 位置情報の共有プライバシーのベスト プラクティス」をご参照ください。