クレジットは、ストレージ、空間解析、プレミアム コンテンツの使用などのトランザクションに対して、ArcGIS Online や ArcGIS 全体で使用される通貨です。 Insights in ArcGIS Online では、プレミアム コンテンツまたは ArcGIS Online の解析を使用する機能に対してのみクレジットが消費されます。 購入した各 Insights ライセンスには、Insights in ArcGIS Online ユーザーがこれらのプレミアム コンテンツにアクセスできるように、ArcGIS Online 組織に対して 1,000 の追加クレジットが含まれています。
クレジットを消費するプロセス
Insights in ArcGIS Online のほとんどの機能は、組織のクレジットを消費せずに使用できます。 例外は、ArcGIS World Geocoding Service、ArcGIS GeoEnrichment Service、ArcGIS Online network analysis services など、Esri が提供するサービスからデータを追加するプロセスです。
次の表は、実行時にクレジットを消費する機能をまとめたものです。
ケーパビリティ | クレジットの消費 | ||
---|---|---|---|
マップ、チャート、テーブルの作成 | なし | ||
解析の実行 | バッファー/到達圏 - 固定距離 | オーバーラップ | なし |
ディゾルブ | あり | ||
バッファー/到達圏 - 移動モード | あり | ||
空間集約 | なし | ||
空間フィルター | なし | ||
データの情報付加 | あり | ||
密度の計算 | なし | ||
最寄りの検索 | なし | ||
位置の有効化 | 座標 | なし | |
住所 - World Geocoding Service | あり | ||
住所 - カスタム ロケーター サービス | なし | ||
区画 | なし | ||
データセット、ページ、モデル、テーマ、ワークブックの共有 | なし | ||
フィールド演算 | なし | ||
リレーションシップ (結合) の作成 | なし |
ArcGIS World Geocoding Service を使用した位置の有効化
World Geocoding Service を使用した位置の有効化には、ArcGIS Online 組織のクレジットが必要です。 World Geocoding Service では、番地、市区町村、都道府県などの住所フィールドを使用して、新しい空間対応の Address フィールドをデータセット内に作成することができます。
座標や区画を使用して位置を有効化する場合、もしくは World Geocoding Service を使用していない場合 (たとえば、独自のロケーター サービスを使用している場合) に、住所を使用して位置を有効化する際には、クレジットは消費されません。
ヒント:
Microsoft Excel テーブルなど、頻繁に使用するか組織の複数のメンバーが使用する非空間テーブルがある場合、Excel テーブルで位置を何度も有効化するのではなく、テーブルで位置情報を有効化してからデータセットを共有してフィーチャ レイヤーを作成することで、クレジットの消費を抑えることができます。
データの情報付加の使用
[データの情報付加] は ArcGIS GeoEnrichment Service を使用して、人口統計とライフスタイル データを空間データセットに追加します。 [データの情報付加] は、選択した変数に基づく追加フィールドを使用して、新しいデータセットを作成します。
ヒント:
カスタム境界など、人口統計またはライフスタイル データが必要で、頻繁に使用するか組織の複数のメンバーが使用するデータセットがある場合、データセットに何度も情報を付加するのではなく、[データの情報付加] を使用してからデータセットを共有して新しいフィーチャ レイヤーを作成することで、クレジットの消費を抑えることができます。
バッファーまたは到達圏の作成
[バッファー/到達圏] は、移動モードを使用する場合に、ネットワーク解析サービスからの道路ネットワークを使用して、到達圏エリアを作成します。 [バッファー/到達圏] は、エリア フィーチャの新しい結果データセットを作成します。
固定距離を使用してバッファーを作成するときに [ディゾルブ] オプションが有効化されていると、ディゾルブされたバッファーが ArcGIS Online の [バッファーの作成] ツールを使用して作成されるため、この場合もクレジットが消費されます。 デフォルトのバッファー オプションである [オーバーラップ] の場合は、固定距離を使用して実行するときにクレジットを消費しません。
使用コスト
クレジットを消費するプロセスの場合、Insights in ArcGIS Online は ArcGIS Online の同等のプロセスと同じレートで課金します。
サービス | クレジット使用量 |
---|---|
World Geocoding Service | ジオコード 1,000 件につき 40 クレジット |
ArcGIS Online network analysis services | 到達圏エリア 1 件につき 0.5 クレジット |
GeoEnrichment Service | 属性 1,000 件につき 10 クレジット (データ変数にフィーチャ レコードの合計数を乗算) |
空間解析 (ディゾルブされたバッファー) | 1,000 フィーチャにつき 1 クレジット |
Insights ライセンスの一部として、各 Insights in ArcGIS Online ユーザーには 1,000 クレジットが与えられます。 これらのクレジットは、Insights ライセンスのサブスクリプションとともに毎年更新され、クレジットを消費するすべての ArcGIS Online 製品で使用できます。 ArcGIS Online 組織は、必要に応じて、追加クレジットを購入することもできます。
次の例は、1,000 クレジットで実行できる解析量を示しています。
- World Geocoding Service を使用すると、1,000 件の位置につき 40 クレジットを消費するので、25,000 件の位置をジオコードできます。
- 到達圏エリア 1 件につき 0.5 クレジット消費するので、2,000 件の到達圏エリアを作成できます。
- 属性 1,000 件につき 10 クレジット消費するので、属性 10 件で 10,000 のフィーチャに情報を付加できます。
- 1,000,000 のフィーチャのディゾルブされたバッファーを作成できます。
- 上記の処理の内、合計で 1,000 クレジットを使用する処理を組み合わせたもの。
- World Geocoding Service を使用して 12,500 件の位置をジオコードして、500 件の到達圏エリアを作成した上で、1 つの属性で 25,000 のフィーチャに情報を付加することができます。