ArcGIS Indoors Spaces エクステンションで利用できます。
Indoor Viewer では会議室のワークスペース予約をサポートしています。 Viewer アプリでは、ユーザーが会議室のスケジュールにアクセスして、リアルタイムの空き状況と収容人数を基に近隣の会議室をフィルタリングできます。 これにより、各ユーザーはそれぞれのニーズに応じて利用可能な会議室をすばやく見つけて予約できるようになります。
Viewer では、ArcGIS Indoors Information Model の Reservations レイヤーと Microsoft 365 を使用した会議室予約の管理をサポートしています。
会議室を構成して Viewer アプリで有効化するには、次の手順を実行します。
Reservations レイヤーを使用した会議室の構成
ユニットを会議室として構成するには、次の手順を実行します。
- ArcGIS Pro で Indoors プロジェクトを開き、Indoors モバイル アプリ用に準備されたマップをアクティブ化します。
- [Units] レイヤーを右クリックし、[属性テーブル] をクリックします。
- RESERVATION_METHOD フィールドを見つけます。
このフィールドは、ArcGIS Pro 2.9 以降の [Indoors データベースの作成 (Create Indoors Database)] ツールで作成されます。 Indoors ジオデータベースが以前のバージョンの ArcGIS Pro 2.8 で作成されている場合、[Indoors データベースのアップグレード (Upgrade Indoors Database)] ツールを実行し、RESERVATION_METHOD フィールドを使用して Reservations フィーチャクラス スキーマを更新できるとともに、インストールされている ArcGIS Pro のバージョンの最新の ArcGIS Indoors Information Model に合ったその他のスキーマ更新を行えます。
- 会議室予約で利用できるようにするすべてのユニットで、RESERVATION_METHOD フィールドの値を [予約可能] に設定します。
たとえば、すべての会議室を予約可能として構成するには、[属性条件で選択 (Select By Attributes)] ツールを使用して、式を Where Use Type is equal to Conference Room に設定します。 次に、[フィールド演算 (Calculate Field)] ツールを使用して、式を RESERVATION_METHOD = 1 に設定して会議室のフィールド値を予約可能に設定します。
注意:
ツールの [ドメインの適用] チェックボックスをオンにして、データ更新時にドメイン値を適用します。
- 必要に応じて、各会議室ユニットの収容人数を CAPACITY フィールドに追加します。
このフィールドに値を追加すると、Viewer で収容人数を基準に会議室をフィルター処理できます。
- Reservations フィーチャ レイヤーを追加してレイヤーの表示設定を設定します。
- フロア フィルターを使用したレイヤーのフィルタリングをサポートするようにレイヤーのフロア プロパティを構成します。
このレイヤーの LEVEL_ID フィールドは、[フロア] プロパティに合わせて設定します。 この後、フロア フィルターを使用して、施設のフロア当たりの部屋の利用状況をリアルタイムで視覚化することができます。
- Web マップを共有します。
組織で共有している既存の Web マップにレイヤーを追加した場合は、もう一度共有しなくても、Web マップを保存することができます。 これにより、Web マップの ID を保持できるため、既存の Web マップが構成されたアプリは引き続き動作します。
注意:
ArcGIS Enterprise ポータルを使用している場合は、レイヤーがデフォルト バージョンをソースにしていることを確認します。 Space Planner でプランに加えられたすべての変更は、そのバージョンにマージされます。
Viewer での会議室の有効化
会議室として構成したユニット、および予約レイヤーと Web マップを共有したら、次の手順を実行することで、Viewer アプリで会議室予約を有効化できます。
- Viewer 用の Web アプリを作成するか、既存の Viewer アプリを構成します。
- [アプリの構成] パネルで [ワークスペースの予約] セクションを参照して有効化します。
Web マップの Reservations レイヤーがアプリによって自動的に検出され、[予約方法] が [Reservations レイヤー] に設定されます。 Web マップですべての前提条件が満たされている場合、[会議室] チェックボックスが自動的にオンになります。 オンにならない場合、[会議室] チェックボックスをオンにすることで、Web マップに不足しているアイテムのリストが表示されます。
- [保存] をクリックします。
Microsoft 365 を使用した会議室の構成
このワークスペースの予約方法を使用するには、組織が Microsoft 365 でリソース メールボックスを定義する必要があります。 Indoors アプリから、Graph API 経由で予約リクエストが送信されます。 次の権限が必要となります。
- [サイン インしてユーザー プロファイルを読み取り] - ユーザーがリソース メールボックスにアクセスできるかどうかを確認します。
- [ユーザー カレンダーの読み取り] - 会議室の利用可能な時間を取得します。
- [ユーザー カレンダーへのフル アクセス] - 新しい予約のイベントを作成します。
組織が Microsoft Azure でポリシーを設定した方法によっては、組織が Indoors を使用して会議室の予約を開始する前に、リクエストされた権限に対する管理者の同意が必要になることがあります。 Microsoft Intune を使用して、企業が管理しているデバイスへのアクセスを制限している場合は、この機能の利用が制限されることがあります。。
Microsoft 365 を使用して会議室の予約を構成するには、次の手順を実行します。
- ArcGIS Pro で Indoors プロジェクトを開き、Viewer 用に準備されたマップをアクティブ化します。
- [Units] レイヤーを右クリックし、[属性テーブル] をクリックします。
- 会議室ユニットのリソース メールボックス メール アドレスを SCHEDULE_EMAIL フィールドに追加します。
- 必要に応じて、各会議室ユニットの収容人数を CAPACITY フィールドに追加します。
このフィールドに値を追加すると、収容人数を基準に会議室をフィルター処理できます。
- プロジェクトを保存します。
- Web マップを共有します。
組織で共有している既存の Web マップにレイヤーを追加した場合は、もう一度共有しなくても、Web マップを保存することができます。 これにより、Web マップの ID を保持できるため、既存の Web マップが構成されたアプリは引き続き動作します。
Viewer での会議室の有効化
会議室のユニットを構成したら、次の手順を実行することで、Viewer アプリで会議室予約を有効化できます。
- Web マップを共有します。
- Indoor Viewer 用の Web アプリを作成するか、既存の Viewer アプリを構成します。
- [アプリの構成] パネルで [ワークスペースの予約] セクションを参照して有効化します。
- [予約方法] で [Microsoft 365] を選択します。
- [予約可能なワークスペース] で [会議室] を選択します。
- Web アプリをシングルページ アプリとして Microsoft Azure に登録します。
注意:
Microsoft Azure に Web アプリを登録する際には、次の点に留意してください。
- これは、モバイル アプリで会議室を構成する方法とは異なります。 管理権限を持つ既存の組織アカウントを使用するか、アカウントを作成して、Viewer アプリの URL を登録することができます。
- Viewer アプリ URL をリダイレクト URI として登録します。 アプリ URL の構造は次のようになります: https://<yourportal.domain.com>/portal/apps/indoors/index.html
- 暗黙的なフローが有効になっており、ID トークンと Access トークンの両方が構成されていることを確認します。
- 自分のクライアント ID を [Microsoft Azure ポータル アプリケーション (クライアント) ID] テキスト ボックスで指定します。
- アプリがシングル テナントの Microsoft Office アプリである場合、[アプリケーションはシングル テナントです] チェックボックスをオンにして、[Microsoft Azure Portal テナント ID] テキスト ボックスでテナント ID を指定します。
会議室を有効にしたアプリを作成すると、会議室が構成されたマップに対し、Viewer アプリに [会議] ボタンが表示されます。 予約プロセスを完了するための [予約] ボタンが選択した会議室の情報パネルに表示されます。
注意:
- 会議室の予約には、Viewer アプリで Microsoft 365 アカウントにサイン インする必要があります。
- Firefox または Safari を使用して Viewer アプリを開いている場合は、サイン インする前にブラウザーがホスト サイトからのポップアップを許可していることを確認してください。
会議室の予約
会議室の予約が構成されたマップのクイック アクセス メニューに [会議] ボタンが表示されます。 また、[イベントの追加] ボタンを使用して、会議をスケジュール設定することもできます。 会議室ビューには、場所と期間に基づいて利用可能な会議室のリストが表示されます。 会議室は、場所、サイト、建物、フロア、収容人数、会議の期間を基準にフィルターできます。 設備フィルターを構成している場合は、利用可能な設備で会議室をフィルターすることもできます。
マップ上で会議室が選択されている場合は、情報カードに [予約] ボタンが表示されます。 このボタンをタップすると、該当する会議室でスケジュール設定されている会議のスケジュールが表示されます。 会議をスケジュール設定するには、利用可能な時間枠をクリックして、開始時間と終了時間を事前に設定するか、時間フィールドを使用して、希望の時間を設定します。
Reservations レイヤーを使用して会議室が構成されている場合、会議室を予約するには、Enterprise の ArcGIS 組織でデータ編集者以上のロールがユーザーに必要です。
Microsoft 365 を使用して会議室が構成されている場合、会議室の予約には、Viewer アプリで Microsoft 365 アカウントにサイン インする必要があります。
注意:
Firefox または Safari を使用して Viewer アプリを開いている場合は、サイン インする前にブラウザーがホスト サイトからのポップアップを許可していることを確認してください。
会議室の予約を表示
Reservations レイヤーを使用して会議室を予約するようにマップが構成されている場合は、[会議] パネルの [予約済み] タブで予約済みの会議室を表示することができます。 予約を選択すると、情報カードが開き、さまざまな操作を実行できます。 実行できる操作には、デバイス上の優先カレンダー アプリへのリマインダーの追加、予約の編集やキャンセルなどがあります。
Microsoft 365 を使用して会議室を予約するようにマップが構成されていた場合は、ユーザーが Indoors にサイン インした際に使用した Microsoft アカウントを使用して、Indoors アプリからリクエストが送信されます。 ユーザーは、そのリクエストが承認されたか拒否されたかを示す自動送信メールを受け取り、イベントがカレンダーに追加されます。 Google または Outlook のカレンダーから予約を削除することもできます。 これは、Microsoft Outlook や Microsoft Teams などの Microsoft アプリを使用して会議室を予約する場合の処理によく似ています。 [予約済み] タブで会議室の予約を表示、編集、キャンセルしたり、承認ステータスを確認したりすることもできます。