Image Server で利用可
Deep Learning Studio のワークロードはプロジェクト、ロール、および作業単位によって定義されます。 Deep Learning Studio を起動したら、1 つ目のステップとして、ディープ ラーニング プロセスのプロジェクトを作成します。 ただし、グループには定義済みのロールがあり、Deep Learning Studio プロジェクトを作成する前にこれについて考慮する必要があります。 各プロジェクトでは、作業が複数の単位に分割され、グループのメンバーは各自のロールに従って作業単位を実行します。
プロジェクト
Deep Learning Studio プロジェクトは ArcGIS Enterprise でアイテムとして作成され、組織内の他のメンバーと共有することができます。 プロジェクトはディープ ラーニング解析を実行するためのプロセスと作業を集約したものです。 ディープ ラーニング プロセスを開始するには次の 3 つのタスクから選択できます。
- トレーニング データの準備
- モデルのトレーニング
- 推論の実行
トレーニング データの準備タスクを選択した場合、プロジェクトをこのタスク用に構成する必要があります。 データ ソース、トレーニング サンプルのスキーマ、グループ割り当て、作業単位を設定する構成オプションがあります。
ロール
Deep Learning Studio の各ロールは ArcGIS Enterprise での権限に関連付けられています。 ロールはプロジェクト作成中には指定しません。 プロジェクト所有者は、組織で同様の権限があるため、アナリストと同じ権限を持ちます。 ただし、完了としてマークする権限はプロジェクトの作成者 (プロジェクト所有者) にのみ付与されます。 サンプル収集者ロールは、編集権限を持つ組織のすべてのユーザーに付与されます。
ロール | トレーニング データ準備のためのプロジェクトの構成 | トレーニング サンプルの収集 | トレーニング サンプルの確認 | トレーニング サンプルのエクスポート | モデルのトレーニング | 推論ツールの実行 | プロジェクトの削除 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
プロジェクト所有者 | X | X | X | X | X | X | X |
アナリスト | X | X | X | X | X | ||
サンプル収集者 | X |
- プロジェクト所有者 - プロジェクト所有者はディープ ラーニング プロセス全体を管理し、プロジェクトのデータを設定し、グループを割り当て、データ ソースを定義します。 プロジェクト所有者は Deep Learning Studio プロジェクトのすべてのプロセスに参加できます。
- アナリスト - Deep Learning Studio プロジェクトのアナリストは、サンプルの収集、モデルのトレーニング、推論ツールの使用、出力の生成など、プロジェクトのすべての作業に参加できます。 アナリストは GIS とディープ ラーニングの知識を集約してディープ ラーニング解析から出力を生成します。
- サンプル収集者 - サンプル収集者ロールは、トレーニング サンプルの収集にのみ参加するグループのメンバーに割り当てます。
プロジェクトによっては、必ずしもすべてのロールが必要なわけではありません。 これらのロールは多数のユーザーが作業を行う大規模なプロジェクトで推奨されます。 Deep Learning Studio のグループのメンバーは ArcGIS Enterprise のグループのメンバーと同じ方法で管理します。 ArcGIS Enterprise のグループの詳細については、「グループの作成」をご参照ください。
作業単位
プロジェクト所有者が Deep Learning Studio プロジェクトのデータ ソースを定義すると、その入力データ ソースの空間範囲が、そのプロジェクトによってデフォルトで実行される合計面積と見なされます。 プロジェクトの構成中に、プロジェクト所有者は、トレーニングのエリアを定義する作業単位をさらに小さい単位に分割したり、サンプル収集者のチームが実行するサンプル収集をさらに小さいエリアに分割したりすることができます。 これらの定義済みの作業単位はサンプル コレクションの確認に使用され、完了としてマークすることでモデルのトレーニングに使用できるようになります。
プロジェクトの構成中に、ポリゴン フィーチャ レイヤーを使用してカスタムの空間範囲を微調整することができます。

トレーニング サンプル収集プロセス中に作業単位のステータスを次の 3 段階のいずれかに設定できます。
- [キューに配置済み] - 作業単位でトレーニング サンプルが収集される準備が整っています。 プロジェクトの構成が終了すると、すべての作業単位の初期ステータスが [キューに配置済み] に設定されます。
- [進行中] - 作業単位でサンプル収集が実行中です。 作業単位でトレーニング サンプルの収集または編集を開始すると、作業単位のステータスが [キューに配置済み] から [進行中] に更新されます。
- [確認保留中] - 作業単位で初期サンプル収集が完了すると、ステータスが [進行中] から [確認保留中] に更新されます。 ステータスが [確認保留中] の作業単位は、アナリストまたはプロジェクト所有者が確認できます。
- [確認中] - 作業単位が確認中の場合は、確認が完了するまで、ステータスが [確認保留中] から [確認中] に更新されます。
- [確認済み] - 作業単位の確認が完了し、収集されたサンプルが受理されると、作業単位のステータスが [確認中] から [確認済み] に変更されます。
注意:
作業単位内に却下されたサンプルが存在する場合は、却下されたサンプルが修正されるまでステータスを [キューに配置済み] に割り当てるようレビューアーが求められるか、ステータスを [確認済み] のままにしておくことができます。
マップ内、テーブル、またはポップアップから個々の作業単位をクリックして、[トレーニング サンプルの確認] ページで作業単位のステータスを手動で更新するか、メニューを使用して、作業単位のステータスを手動で変更することができます。 複数の作業単位を変更する必要がある場合は、複数の作業単位をまとめて選択し、[更新] ボタンをクリックして、選択した作業単位のステータスを変更できます。
トレーニング サンプルのステータス
アナリストは、プロジェクトの現在の段階を示す作業単位のステータスから、そのプロジェクトのステータスを監視できます。 作業単位のステータス全体で、個々のトレーニング サンプルを次のいずれかのステータス オプションに設定できます。
- [承認保留中] - 各トレーニング サンプルの初期ステータス。 デフォルトでは、すべてのトレーニング サンプルがこのステータスに設定され、レビューアーがサンプルを承認または拒否するまで、このステータスのまま変わりません。
- [承認済み] - レビューアーがそのトレーニング サンプルを承認したことを示します。
- [拒否] - レビューアーがそのトレーニング サンプルを拒否したことを示します。
注意:
ステータスが [承認済み] のトレーニング サンプルだけがイメージ チップにエクスポートされます。 これ以外のステータスのトレーニング サンプルはエクスポート プロセスから除外されます。
確認ダッシュボード
[準備] トレーニング ステップ内で、[トレーニング サンプルの確認] サブステップ中に、確認プロセスを管理するためのダッシュボードが作成されます。 このダッシュボードには、作業単位、確認するトレーニング サンプル、確認プロセスのステータスが表示されます。 このダッシュボードでは、確認プロセスを直観的かつ効率的に行うことができます。