ArcGIS Indoors for AutoCAD リボンの [検証] コマンドを使用して、CAD データの品質管理ワークフローを実行できます。 [チェック] をクリックすると、構成された検証設定に対するすべての検証チェックが実行され、ジオデータベースへの正常なインポートの妨げになりうる CAD データの状態が検出されます。 CAD データに対して実行するよう構成できる検証チェックについては、以下のセクションで説明します。
閉じていない形状
[閉じていない形状] チェックは、部屋、廊下、その他の空間を定義する線画にギャップや切れ目がないかを調べます。 これは、エンティティの端点がスナップされていない場合に発生します。 次の図に示すように、接続されていない端点は、シアンの破線の四角形で記されます。

[閉じていない形状] チェックは、ユニット境界タブを構成すると有効になります。
[閉じていない形状] チェックは、ダングル端点のない、閉じた形状間のギャップは検出しません。 Autodesk AutoCAD の BOUNDARY コマンドを使用し、閉じたポリラインでフロア プランを囲むことで、このようなギャップを検出できます。
注意:
閉じていない形状があると、他の検証チェックで問題 (ユニット名が存在しないなど) を正常に検出し、マークが付けられないことがあります。 [閉じていない形状] チェックで検出された結果に対処してから、他のチェック結果に対処する前に検証チェックを再度実行することをお勧めします。
自己交差
[自己交差] チェックは、部屋、廊下、その他の空間を定義する線画で、自己交差または自己重複するエンティティを検出します。 これは、ポリラインが折り返していたり、自己交差したりする際に発生します。 次の図に示すように、交差と端点は、シアンの破線の四角形で記されます。

[自己交差] チェックは、[ユニット境界] タブを構成すると有効になります。
[自己交差] チェックは複数のエンティティ間の交差を検出しません。エンティティが自己交差する場合のみ検出します。 AutoCAD の OVERKILL コマンドを使用して、CAD 線画における折り返しや、その他の不要な重複を消去できます。
ユニット名がない
[ユニット名がない] チェックは、ユニット名のテキストがスペース内に配置されていないユニット スペースを検出します。 これは、ユニット名テキスト エンティティの位置揃えポイントがユニット スペースの外側に配置されている場合に発生します。 次の図に示すように、影響を受けるユニットは、シアンのポリラインとハッチで記されます。

[ユニット名がない] チェックは、[ユニット境界] タブを構成すると有効になります。
ArcGIS Indoors では、ユニット スペースの外側にテキストを配置するためのリーダー オブジェクトを使用できません。 テキストがブロックである場合、ブロックのベース ポイントをユニット スペースの内側に配置する必要があります。 AutoCAD の JUSTIFYTEXT コマンドを使用し、テキスト オブジェクトの位置を変更せずに、その位置揃えポイントを変更できます。
ユニット名が一意でない
[ユニット名が一意でない] チェックは、同じ名前を持つ複数ユニット スペースか、複数の名前を持つ単一ユニット スペースを検出します。 次の図に示すように、影響を受けるユニットは、シアンの破線の四角形で記されます。


[ユニット名が一意でない] チェックは、[ユニット名] タブを構成すると有効になります。
展示会場や長い廊下など、大きなユニット スペース内では、同じ名前を持つ複数のインスタンスが存在することがあります。 スペースや大文字小文字の表記は、このチェックでは無視されます。
ユニット使用タイプがない
[ユニット使用タイプがない] チェックは、ユニット タイプのテキストがスペース内に配置されていないユニット スペースを検出します。 これは、テキスト エンティティの位置揃えポイントがユニット スペースの外側に配置されている場合に発生します。 次の図に示すように、影響を受けるユニットは、シアンのポリラインとハッチで記されます。

[ユニット使用タイプがない] チェックは、ユニット使用タイプ タブを構成すると有効になります。
ArcGIS Indoors では、ユニット スペースの外側にテキストを配置するためのリーダー オブジェクトを使用できません。 テキストがブロックである場合、ブロックのベース ポイントをユニット スペースの内側に配置する必要があります。 テキストの位置揃えを変更して、テキストを再配置することなく位置揃えポイントの配置を変えることができます。
ユニット使用タイプが同一ではない
[ユニット使用タイプが同一ではない] チェックは、複数の使用タイプを含むユニット スペースを検出します。 次の図に示すように、影響を受けるユニットは、シアンの破線の四角形で記されます。

[ユニット使用タイプが同一ではない] チェックは、[ユニット使用タイプ] タブを構成すると有効になります。
展示会場や長い廊下など、大きなユニット スペース内では、同じ使用タイプ値を持つ複数のインスタンスが存在することがあります。 ユニット使用タイプをこのチェックで比較する際、大文字小文字とスペースの有無が区別されます。
ユニット使用タイプが標準ではない
[ユニット使用タイプが標準ではない] チェックは、標準的な使用タイプ値について構成されたリストに一致しない使用タイプ値を検出します。 次の図に示すように、影響を受けるユニットは、シアンの破線の四角形で記されます。

[ユニット使用タイプが標準ではない] チェックは、[ユニット使用タイプ] タブを構成すると有効になります。
ユニット使用タイプ値は大文字小文字とスペースの有無を区別します。 標準値のリストに完全一致しない使用タイプが、チェックで検出されます。