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検証の実行

ArcGIS Indoors for AutoCAD を使用すると、GIS へのインポート時に問題の原因となりうる CAD データの状態を検出できます。 検証設定を構成した後、構成済みの検証チェックを実行し、検出された問題を確認できます。

チェックの実行

有効になった検証チェックを実行するには、[Indoors] タブの [検証] グループで [チェック] をクリックします。

検証チェックの実行中は、AutoCAD のコマンド ラインにステータス メッセージが表示されます。 実行中の検証をキャンセルするには、Esc キーを押します。

注意:

チェックを初期化して実行するのにかかる時間は、CAD データ内のエンティティ数とその複雑さによって異なります。 チェックの時間が長い場合、フロア プラン データのサブセットに対してチェックを実行できます。 そのためには、フロア プランのサブセットを新しいドローイングにコピーして、構成をインポートし、新しいドローイングでチェックを実行します。

検証が完了すると、結果は ArcGIS_Indoors_Marks という CAD レイヤーに描画され、[検証結果] ウィンドウにリストされます。

検証結果ウィンドウ

結果の確認

[検証結果] ウィンドウには、検証チェックにおいて検出されたデータの問題に関するレポートが示されます。 検出された問題は、上の図のように、エンティティ ID、検証チェック名、CAD レイヤー名を含むテーブルに示されます。 次の方法で、[検証結果] ウィンドウでドローイングの結果を絞り込み、特定することができます。

  • [検証結果] ドロップダウン メニューを使用し、結果を所定のチェックに絞り込みます。
  • [ズーム] ボタン ズーム を使用し、ドローイング内で選択した行にズームします。 また、行をダブルクリックして、結果にズームすることもできます。

ArcGIS_Indoors_Marks レイヤーの表示設定、色、その他のプロパティを変更し、ドローイングの結果の表示を簡素化できます。 結果を確認するときに拡大または縮小することで、ドローイング内で特定された問題に関する詳細やコンテキストを得ることができます。

検証チェックの初回実行後、結果を確認し、検証設定の調整の必要性を示すパターンの有無を調べます。 たとえば、すべてのコンセントに対して [閉じていない形状] 検証結果がある場合は、ユニット境界をチェックする際にコンセントが含まれるよう、コンセントを含む CAD レイヤーを [ユニット境界] タブの構成に追加します。 [ユニット名がない] 検証結果に、ユニットとして扱うには小さすぎるスペースが含まれる場合は、最小幅と最小エリアのユニット境界の許容値を調整して、そのような小さいスペースがチェックされないようにします。

検証設定を調整した後、チェックを再実行して結果を更新します。

問題への対処

インポートする CAD データに対して検証チェックを実行後、問題のタイプ、ドローイングが順守するべき CAD 標準、利用可能な CAD ツールに基づいて、検出された問題に対処できます。

ドローイングに同じタイプの問題が複数発生している場合は、次のいずれか、またはすべてを実行して、そのような問題を一括で対処できるかどうか検討します。

  • [検索と置換] を使用して、アノテーション テキストやブロック属性に繰り返し見られるスペルミスや、その他のテキストの問題を修正します。
  • ブロックの線画を編集し、そのブロックのすべてのインスタンスを更新します。
  • AutoCAD Map 3Dドローイングのクリーンナップ ツールを使用する

Indoors for AutoCAD で検出された問題に対処する際に推奨されるベスト プラクティスを次に示します。

  • 最初に [閉じていない形状] チェック結果に対処します。 閉じていない形状があると、CAD データにおけるその他の潜在的な問題の検出の妨げになることがあります。
  • 外側から内側に向かって作業します。 まず、施設の入口に影響する問題に対処してから、ロビーや主廊下などの広い通路部分、その後に小さい通路や部屋へと、問題に対処していきます。
  • 問題に対処したら、マークを削除します。 これにより、検証結果テーブルから行が削除されるので、残りの結果がわかりやすくなります。
  • 問題に対処した後、検証チェックを再実行し、問題が予期したとおりに解決したかどうかを確認します。
  • 未対処の結果があれば、ドローイングにマークを残します。 データに重大な影響を及ぼさない、あるいは特定の CAD 標準に従う必要があるため、対処の必要がない結果が存在することもあります。 ArcGIS_Indoors_Marks レイヤーに結果を残しておくと、他のスペシャリストが AutoCADArcGIS Pro の両方で潜在的な問題を特定する際に利用できます。