ライセンス:
このステップを使用するには、組織のメンバーに ArcGIS Advanced Editing ユーザー タイプ エクステンションを割り当てる必要があります。
バージョニングでは、複数のユーザーが独自のバージョンの空間データを使用して作業を完了し、デフォルトのブランチ バージョンへの編集をリコンサイルおよびポストできるようにします。 これにより、ユーザーが適切なタイミングで適切なデータにアクセスできるようになり、編集の競合を避けることができます。
ステップが実行されると、ワークフローで定義された各フィーチャ サービス データ参照に、既存のジョブ固有のバージョンのデータがあるかどうかをチェックします。 データ参照にジョブ固有のバージョンが含まれていない場合、バージョンの作成ステップは自動的にバージョンを作成し、ジョブに関連付けます。 バージョンの作成ステップは、ジョブのワークフロー ダイアグラムで定義されたデータ参照に対して、フィーチャ サービスごとに 1 つのジョブ バージョンの作成のみをサポートしています。 バージョンの作成ステップでは、ArcGIS Workflow Manager と同じ ArcGIS Enterprise ポータルに公開されたフィーチャ サービスのバージョンのみを作成できます。
ステップの実行が終了すると、ステップの結果を示すメッセージがジョブ タイルに表示されます。
ステップにデータ参照が定義されていない場合、またはステップがバージョンの作成に失敗した場合は、[CreateVersionFailed] メッセージが表示され、ジョブは次のステップに進まなくなります。 エラー メッセージ上にカーソルを置くと、エラーに関する追加情報が表示されます。
ステップが失敗し、リターン コードがどの構成済みパスとも一致せず、ステップがオプションでない場合、ステップは失敗状態のままで、スキップできません。
ステップの構成
ステップを構成するには、次の手順に従います。
- ワークフロー ダイアグラムを作成または編集し、[ステップ ライブラリ] パネルにアクセスします。
- [バージョンの作成] を [ステップのライブラリ] パネルからワークフロー キャンバス上のステップの接続矢印にドラッグします。
[ステップの詳細] パネルが表示されます。
- [ステップ名] テキスト ボックスにステップの名前を入力します。
- 必要に応じて、[バージョン名] テキスト ボックスにバージョンの名前を入力します。
ヒント:
一意の ID をバージョン名に追加するには、一意の ID をバージョン名に表示する場所に [index] と入力します。
- [アクセス権限] セクションで、次のバージョンの権限レベルのいずれかを選択します。
- プライベート
- パブリック
- プロテクト
この設定では、バージョンの所有者以外のユーザーによるバージョンの表示または編集を制限することができます。 デフォルトは [プライベート] です。
- [データ ソース] セクションで、次のオプションのいずれかを選択します。
- [すべて] - ワークフロー ダイアグラムで構成されたすべてのデータ参照のバージョンが作成されます。
注意:
ジョブ バージョンが作成されるのは、現在の ArcGIS Enterprise ポータルでホストされている、ブランチ バージョニング機能を持つフィーチャ サービス データ参照のみです。
[ソースの選択] - 作成するバージョンのデータ参照をドロップダウン メニューから選択します。
ワークフロー ダイアグラムに関連付けられているフィーチャ サービスのデータ参照がない場合は、ドロップダウン メニューから [データ参照の追加] をクリックし、次のいずれかを実行してデータ参照を追加します。
- [アイテムの参照] - 現在のポータル上のアイテムのリストを参照して選択します。
ヒント:
検索にフィルターやタグを適用して結果を絞り込むことができます。
[アイテム ID を手動で入力] - アイテム ID および参照名を [アイテム ID] および [参照名] テキスト ボックスに入力します。
アイテムは Workflow Manager によって自動的に検証され、データ参照タイプが [タイプ] バーに設定されます。
データ参照が検証できない場合は、設定されたデータ参照タイプと一致する有効なデータ参照にアイテム ID を入力する必要があります。
- [アイテムの参照] - 現在のポータル上のアイテムのリストを参照して選択します。
[Arcade 式] - ステップの実行時に作成するバージョンのデータ参照バージョンを動的に決定するには、データ参照のアイテム ID を返す ArcGIS Arcade 式を入力します。
Arcade 式は空間データ参照名ではなく、空間データ参照 ID を返す必要があります。 複数のデータ参照を選択する必要がある場合、次のように式の書式を設定する必要があります。
'["' + JobExtendedProperty($Job, 'versions', 'datareference1') + '"' + ',' + '"' + JobExtendedProperty($Job, 'versions', 'datareference2') + '"]'
ヒント:
[この入力は Arcade 式をサポートします]
をクリックし、Arcade 式を選択して関連するテキスト ボックスに追加します。
- [すべて] - ワークフロー ダイアグラムで構成されたすべてのデータ参照のバージョンが作成されます。
- [オプション] タブをクリックします。
- 必要に応じて、[ステップ オプション] を構成します。
- [手動] - 手動でステップを実行します。
- [オプション] - ステップを実行しないで終了できるようにします。
- [自動] - アクティブになり次第、ステップを実行します。
注意:
ワークフロー ダイアグラムがデータ品質の評価ステップまたはジオプロセシング サービスの実行ステップを含む一連のステップを自動的に実行するように構成されている場合、ユーザー トークンの有効期限が切れた後に実行を試みるステップは、自動的に実行されません。 手動操作なしで、追加の自動ステップを続行するには、ArcGIS Workflow Manager Server Advanced ロールが必要です。
- [スケジュールに沿って実行] - 設定したスケジュールに従ってステップを実行します。
- [手動] - 手動でステップを実行します。
- 必要に応じて、次のオプションのいずれかを選択して、ステップでヘルプを構成します。
- [なし] - ステップ ヘルプなしでステップを構成します。
- [テキスト] - [テキスト] テキストボックスで、ステップのヘルプ テキストを構成します。
ArcGIS Arcade 式を使用して、ステップ ヘルプの動的な値を入力できます。 ステップ ヘルプにプレーン テキストと Arcade 式が含まれている場合は、テキストを次のように書式設定します。
'For further assistance, please contact' + JobCreator($Job) + '.'
- [URL] - [URL] テキストボックスで、ステップにヘルプ リソースへのリンクを構成します。
注意:
Web アプリで実行されるステップでは、HTTP、HTTPS URL 形式のみがサポートされます。 ArcGIS Pro で実行されるステップでは、HTTP、HTTPS、ファイル形式がサポートされます。
Arcade 式を使用して動的な値を入力することもできます。 URL にプレーン テキストと Arcade 式が含まれている場合は、テキストを次のように書式設定します。
'https://pro.arcgis.com/en/pro-app/latest/tool-reference/' + JobExtendedProperty($Job, 'tools', 'toolbox') + '/' + jobExtendedProperty($job, 'tools', 'alias') + '.htm'
[Arcade の結果を自動的にエンコード] チェックボックスを次のように構成します。
- URL に変換するときにエスケープする必要がある特殊文字 (スペースやフォワード スラッシュなど) を Arcade 式が返す場合、[Arcade の結果を自動的にエンコード] チェックボックスを必ずオンにしてください。
- ベース URL を構成するために Arcade 式が使用される場合、[Arcade の結果を自動的にエンコード] チェックボックスをオフにします。
- 必要に応じて、[スタイル] タブをクリックし、ステップの形状と色を変更します。
- 必要に応じて、[情報] タブをクリックし、[ステップの説明] テキストボックスにステップの説明を入力します。
ヒント:
[情報] タブには、ステップの出力を取得するために動的なジョブ プロパティで使用できるステップ ID も含まれています。 ステップ ID をクリップボードにコピーするには、[ステップ ID をコピー]
をクリックします。
戻り値
ステップが完了すると、その戻り値が格納され、ステップの結果を示します。 パスを使用して戻り値をすぐに評価し、ワークフロー内の次のステップを決定できます。 ArcGIS Arcade 式を使用して、ワークフロー全体を通じて完了したステップの戻り値を取得することもできます。 次の表は、ステップの戻り値を示しています。
戻り値 | 説明 |
---|---|
S000001 | ステップが正常に完了しました。 |
F000001 | ステップを正常に完了できませんでした。 |
出力値
ステップが完了すると、その出力値が格納され、ワークフローがたどるパスの決定に使用したり、ワークフロー全体で他のステップの入力値として使用したりできます。 次の表は、ステップの出力値を示しています。
出力 | 説明 |
---|---|
バージョン | 作成したすべてのバージョンの配列を返します。 |
dataSources | バージョンが正常に作成されたすべてのデータ参照の URL の配列を返します。 |
dataSourceNames | 作成した各バージョンについて、すべてのデータ参照名の配列を返します。 |