解析ウィジェット

解析ウィジェットを使用すると、アプリケーション内で ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise の空間解析ツールを簡単に利用できます。 25 の解析ツールの中から、1 つのウィジェットに 1 つまたは複数のツールを構成できます。 空間解析の概要、解析ツールにアクセスするためのライセンス要件、および各ツールの使用法の詳細については、ArcGIS Enterprise ヘルプの「解析の実行」セクションをご参照ください。 開発者であれば、Web API を介して各ツールにアクセスできます。 詳細については、「空間解析サービスの REST API」をご参照ください。

解析ツールは、実行対象のレイヤーおよびサービスが使用するデータにアクセスできる必要があります。 ArcGIS Server のマップ サービスまたはフィーチャ サービスを使用する場合、解析ツールはそのデータにアクセスできる必要があります。そのため、サービスの URL は、パブリック URL であるか、ポータルと同じネットワーク上にある必要があります。

ライセンス:

このウィジェットをアプリに含める場合は、エンド ユーザーが以下の「解析ウィジェットの使用」セクションで説明した必要な権限を持っていることを確認します。

解析ウィジェットの構成

  1. ウィジェット上にマウス ポインターを合わせて、[このウィジェットを構成] ボタン このウィジェットを構成 をクリックして、構成ウィンドウを開きます。
    注意:

    最初にウィジェットをアプリに追加する必要がある場合は、[ウィジェット] タブのウィジェット プレースホルダーをクリックします。 表示される [ウィジェットの選択] ウィンドウで、ウィジェットを選択し、[OK] をクリックします。

  2. 構成ウィンドウには、ツールがアルファベット順にリストされています。 ウィジェットに含めるツールを選択します。

    解析ウィジェットの構成ウィンドウ

  3. 選択したツールの横にある設定アイコンをクリックします。 次のオプションを利用できます。
    • [ツールの表示名] - ツール名を指定します。
    • [ウィジェットにヘルプ リンクを表示] - ウィジェットにヘルプ リンクを表示するかどうかを制御します。
    • [現在のマップ範囲を使用するオプションを表示] - 現在のマップ範囲を使用するオプションを表示するかどうかを制御します。
    • [結果をユーザーのアカウントに保存] - ユーザーが自分のアカウントに結果を保存できるようにするかどうかを制御します。
    • [ArcGIS Living Atlas からすぐに使用できるレイヤーを表示] - ArcGIS Living Atlas of the World からすぐに使用できるレイヤーを表示するかどうかを制御します。
    • [結果のエクスポートを許可] - 結果を CSV 形式、フィーチャ コレクション形式、または GeoJSON 形式にエクスポートすることをユーザーに許可するかどうかを制御します。
    • [ルート レイヤーを含む] - [ルートの計画] ツールに固有の機能です。 これにより、ユーザーは、[ルートを開く] をクリックして、ルートをポップアップで開いて、車両用に生成されたルート案内を表示することができます。 これを実行するためには、次の設定を行います。
      • ツール設定の [ルート レイヤーを含む] のオプションをオンにします。
      • ウィジェットでツールを実行するときに、[ルート レイヤーを含む] オプションがオンになっていることを確認してください。
      • アプリに [ルート案内] ウィジェットを追加します。
  4. 複数のツールを選択した場合は、手順 3 を繰り返します。
  5. [OK] をクリックして、構成を保存し、ウィンドウを閉じます。

解析ウィジェットの使用

解析を実行するには、組織サイトの管理者は、特定の権限を付与する必要があります。 解析ツールを使用するには、次の権限が必要です。

  • コンテンツの作成、更新、および削除
  • ホスト フィーチャ サービスの公開
  • 空間解析

一部のツールでは、ネットワーク解析やジオエンリッチメントなどの追加の権限が必要です。 詳細については、「解析の実行」をご参照ください。 必要な権限がない場合、対応するツールがウィジェット パネルで使用できなくなります。

注意:
データ要件の詳細については、「[ルート検索サービスの公開] ユーティリティ」トピックをご参照ください。

  1. 解析を実行する権限を持っている組織サイトにサイン インしていることを確認します。
  2. アプリ内のウィジェット アイコンをクリックして、ウィジェット パネルを開きます。 複数のツールを構成する場合、一度に 1 つのツールを選択して実行します。 利用できるツールが 1 つだけの場合は、自動的に有効化されます。 ツールの詳細については、ヘルプ アイコン [解析] ヘルプ アイコン をクリックします。
  3. ツールを実行するのに必要な権限がない場合、ツールはウィジェット パネルに表示されません。 一部の解析ツールには、特定のユーティリティ サービスも必要です。 さまざまな解析ツールに必要なユーティリティ サービスのリストは、次のとおりです。 これらのサービスは、組織の管理者が組織の設定で構成する必要があります。

    解析ツール必要なユーティリティ サービス

    レイヤーへの情報付加

    ジオエンリッチメント

    レイヤーへの情報付加 (移動モード)

    [ジオエンリッチメント] + [到達圏 (非同期)] + [ルート検索ユーティリティ]

    集水域の作成

    水文解析

    下流解析

    水文解析

    可視領域の作成

    標高

    最適な施設の選択

    [ルート検索ユーティリティ] + [場所の割り当て (非同期)]

    起点から終点の計測 (移動モード)

    [ルート検索ユーティリティ] + [ルート (非同期)]

    到達圏の作成

    [ルート検索ユーティリティ] + [到達圏 (非同期)]

    最寄りの検索 (移動モード)

    [ルート検索ユーティリティ] + [最寄り施設の検出 (非同期)]

    ルートの計画

    [ルート検索ユーティリティ] + [配車ルート (VRP) (非同期)]

    近接範囲内での集計 (移動モード)

    [ルート検索ユーティリティ] + [到達圏 (非同期)]

    権限に加えて、各ツールにはレイヤーについて独自の要件があります。 ツールに必要なレイヤーがマップ内にない場合、そのツールは使用できません。

    また、[データの抽出] ツールは、サービス内で抽出機能を設定する必要があるので注意してください。

  4. ドロップダウン リストから入力レイヤーを選択し、ツールのパラメーターを構成して、[分析の実行] をクリックします。
  5. 解析するレイヤーを選択する方法には、次のオプションがあります。

    • マップからレイヤーを選択します。
    • [レイヤーの参照] を使用して、アクセスできるポータルで任意のレイヤーを選択します。
    • [Living Atlas 解析レイヤーの選択] または [解析レイヤーの選択] を使用して、事前構成された解析グループからレイヤーを表示して選択します。 ポータル管理者が Living Atlas 解析レイヤーにアクセスするようにポータルを構成済みの場合は、1 つ目のオプションが表示されます。 ポータル管理者がカスタム グループのレイヤーにアクセスするようにポータルを構成済みの場合は、2 つ目のオプションが表示されます。

    タイル キャッシュ データ ストアの構成の詳細については、「データ ストアの作成」トピックをご参照ください。

    ヒント:

    構成ダイアログ ボックスの詳細については、「空間解析ツールの使用」をご参照ください。

  6. ツールを実行すると、パネルに実行メッセージが表示されます。 ジョブをキャンセルするには、キャンセル アイコンをクリックします。

    クレジットを消費するツールのジョブは、キャンセルできません。

    ジョブが成功すると、[コンテンツ] ページの [マイ コンテンツ] に結果が保存されます。 [出力] の下のアイテム リンクをクリックすると、ポータルのアイテム詳細が表示されます。 また、フィーチャ レイヤーまたはテーブルとしての結果は、操作レイヤーとしてマップに自動的に追加されます。

    出力

    ジョブが成功しなかった場合、エラー メッセージが赤色で表示されます。 [戻る] をクリックして、パラメーターの構成に戻ります。 さらに、ファイルをエクスポートするオプションを選択した場合、エクスポート ボタンを使用して出力名を表示できます。

  7. 複数のツールがある場合、[ホーム] をクリックして他のツールを選択します。

ツールとサーバー ライセンス

GIS Server の Standard または Advanced ライセンスが必要な解析ツールのリストを次に示します。

解析ツールGIS Server StandardGIS Server Advanced

ポイントの集約

使用可能

使用可能

密度の計算 (Calculate Density)*

使用可能

最適な施設の選択

使用可能1

起点から終点に接続

使用可能1

バッファーの作成

使用可能

使用可能

到達圏の作成

使用可能1

可視領域の作成

使用可能2

集水域の作成

使用可能3

新しい位置の作成

使用可能

使用可能

境界のディゾルブ

使用可能

使用可能

レイヤーへの情報付加

使用可能4

データの抽出

使用可能

使用可能

重心の検索

使用可能

使用可能5

既存位置の検索

使用可能

使用可能

ホット スポットの検索

使用可能

使用可能

最寄りの検索

使用可能

使用可能

外れ値の検索

使用可能

使用可能

類似位置の検索

使用可能

使用可能

ポイントの内挿 (Interpolate Points)*

使用可能

フィーチャの結合

使用可能

使用可能

レイヤーのマージ

使用可能

使用可能

レイヤーのオーバーレイ

使用可能

使用可能

ルートの計画

使用可能1

近接範囲内での集計

使用可能

使用可能

エリア内での集計

使用可能

使用可能

下流解析

使用可能3

  1. ネットワーク サービスの追加構成が必要です。 これには、Esri が提供するサービスまたは独自サービスを使用できます。詳細については、「ルート案内とルート検索」をご参照ください。
  2. 標高サービスの追加構成が必要です。 これには、Esri が提供するサービスまたは独自サービスを使用できます。詳細については、「標高」をご参照ください。
  3. 水文解析サービスの追加構成が必要です。 これには、Esri が提供するサービスを使用できます。詳細については、「ユーティリティ サービスの構成: 水文解析」をご参照ください。
  4. ジオエンリッチメント サービスの追加構成が必要です。 これには、Esri が提供するサービスまたは独自サービスを使用できます。詳細については、「ユーティリティ サービスの構成: ジオエンリッチメント」をご参照ください。
  5. GIS Server の Advanced ライセンスが必要です。