距離計の使用

Survey123 では 2 つの方法で距離計を使用します。 Survey123 ギャラリーの距離計タイル、または調査フォームにあるボタンから距離計を起動できます。 これらの方法は調査作成者が構成します。 詳細については、「距離計のデータ収集の準備」をご参照ください。

これらのいずれかの方法を使用する前に、距離計の選択、構成、距離計への接続を行う必要があります。

距離計の選択

GIS データ収集用に設計されている距離計では通常、距離と傾斜角が計測されますが、高機能な距離計では方向も計測されます。 距離だけを計測する距離計を使用することも、距離に加えて傾斜角と方向を計測する距離計を使用することもできます。

距離計の精度

距離計では少なくとも小数第 1 位まで計測値が表示されますが、こうした計測値にはある程度の誤差がつきものである点を理解しておくことが重要です。 距離計の品質、ターゲットまでの距離、計測する際の距離計の安定性、磁気妨害、ターゲットの特性、悪天候、日中の太陽条件など、さまざまな要因がこうした誤差の原因となります。 雨、雪、煙、浮遊粉塵の影響を最小限に抑えるための悪天候設定など、誤差を最小限に抑えるためのオプションが搭載されている距離計もあります。 ただし、誤差を最小限に抑えるうえで最も推奨されるアプローチは、上記の要因を認識したうえで、用途に適した距離計を選択することです。

エラーの原因として最も重要な 3 つの要素は以下のとおりです。

  • 距離計の品質 - 距離計の品質が計測結果に影響を及ぼす場合があります。 モデルごとに構成部品や満たしている精度仕様が異なっている場合があります。 距離計にコンパスが内蔵されていると、可能な計測方法の幅が広がります。コンパスが内蔵されていないモデルでは距離しか計測されません。
  • ターゲットまでの距離 - 観測点からターゲットまでの距離が長くなると、測定誤差も大きくなります。 たとえば、方向の計測でコンパスの誤差が 1 度の場合、距離が 100 フィートだと水平誤差は 1.75 フィート、距離が 500 フィートだと 8.73 フィートになります。
  • 距離計の設置場所の安定性 - 精度を最大限に高めるために、測距棒、一脚ポール、三脚を使用して距離計を安定させることが推奨されています (特に、長い距離で計測する場合)。 安定させる器具を使用せずに距離計を手で持った場合、距離が長いと小さなオブジェクトにターゲットを合わせるのが難しい場合があります。

iOS でサポートされている距離計

Bluetooth 対応距離計を iOS デバイスと接続するには、MFi Program に参加している距離計を使用する必要があります。

Laser Tech TruPulse 200X は Survey123 で直接使用できます。

AndroidWindows でサポートされている距離計

Laser Tech TruPulse 200、200X、360、360R は Survey123 で直接使用できます。

距離計の構成

接続する前に、距離計の Bluetooth がオンになっていることを確認してください。 工場出荷時のデフォルトは通常はオフになっています。 詳細については、「Laser Tech TruPulse Series」をご参照ください。

デバイスへの距離計の接続

距離計を接続する手順は以下のとおりです。

  1. 距離計が Survey123 に対応していることを確認します。
  2. 距離計の電源を入れ、デバイスかコンピューターの近くに置きます。

    Bluetooth 設定に移動し、利用可能なデバイスを表示します。 リストに距離計の名前が表示されるまで待ちます。

    ヒント:

    距離計がリストに表示されない場合は、別のデバイスに接続されていないことを確認します。

    • iOS デバイスから距離計を切断するには、デバイスの Bluetooth 設定で、距離計の横にある情報ボタンをタップし、[このデバイスの登録を解除] をタップして、[デバイスの登録を解除] をタップします。
    • Android デバイスから距離計の接続を解除するには、デバイスの Bluetooth 設定で、距離計の横にある設定ボタンをタップして、[接続解除] または [削除] をタップします。
    • Windows デバイスから距離計の接続を解除するには、デバイスの Bluetooth 設定で、距離計の名前をタップして、[デバイスの削除] をタップし、[はい] をタップします。
  3. デバイスとペアリングする距離計の名前をタップします。

距離計を使用するための Survey123 の構成

次の手順を実行する前に、距離計が Bluetooth でデバイスに接続されていることを確認してください。

  1. Survey123 を開きます。
  2. メイン メニューの [設定] を選択します。
  3. 設定メニューの [センサー] を選択します。
  4. [距離計] を選択します。
  5. [距離計の選択] を選択します。

    距離計がすでに構成されている場合は接続されます。 別の距離計を構成するには、[この距離計を削除] を選択します。

  6. [距離計の追加] を選択します。
  7. [検出] を有効化します。
  8. 接続する距離計を選択します。

距離計を選択すると、接続され、[距離計の選択] ページが表示されます。 戻る矢印をタップして [距離計] ページに戻ります。このページでは、[計測モードを記憶する] を有効化することも、Survey123 設定をそのまま使用することもできます。

距離計タイルを使用したオフセットの取得

次の手順を開始する前に、Survey123 Connect で利用できる [Rangefinder Workflow Offset] のサンプルから作成された調査にアクセスできることを確認してください。 距離計タイルから起動できる独自の調査を作成する方法については、「ワークフローで使用する調査の準備」をご参照ください。

  1. ギャラリーから [距離計] タイルを選択します。
  2. [オフセットのみ (1 回)] 計測モードのオプション ボタンをタップし、計測値を格納する調査をリストから選択します。
  3. [オフセットのみ (1 回)] 計測モード カードをタップします。

    [オフセットのみ (1 回)] リスニング ページが表示されます。

  4. 距離計をターゲットに向け、1 回計測します。

    計測が完了すると、測定値が反映された調査が開きます。

  5. 調査で必須の他の質問に回答し、調査を送信します。

距離計タイルを使用した高さの取得

次の手順を開始する前に、Survey123 Connect で利用できる [Rangefinder Workflow Height] のサンプルから作成された調査にアクセスできることを確認してください。 距離計質問を調査に追加する方法については、「表示設定」をご参照ください。

  1. ギャラリーから [距離計] タイルを選択します。
  2. [高さのみ (3 回)] 計測モードのオプション ボタンをタップし、計測値を格納する調査をリストから選択します。
  3. [高さのみ (3 回)] 計測モード カードをタップします。

    [高さのみ (3 回)] リスニング ページが表示されます。

  4. 距離計をターゲットに向け、3 回計測します。 1 回目はターゲットに対して水平に、2 回目はターゲットの底面に対して、3 回目はターゲットの上部に対して計測を行います。

    3 回の計測が完了すると、測定値が反映された調査が開きます。

  5. 調査で必須の他の質問に回答し、調査を送信します。

距離計タイルを使用した複数の高さの取得

次の手順を開始する前に、Survey123 Connect で利用できる [Rangefinder Workflow Multiple Heights] のサンプルから作成された調査にアクセスできることを確認してください。 距離計質問を調査に追加する方法については、「表示設定」をご参照ください。

  1. ギャラリーから [距離計] タイルを選択します。
  2. [高さのみ (3 回)] 計測モードのオプション ボタンをタップし、計測値を格納する調査をリストから選択します。

    複数の高さの取得には独自の計測モードがありません。 [高さのみ (3 回)][高さとオフセット (3 回)] のいずれかの計測モードを使用して複数の高さを取得できます。

  3. [高さのみ (3 回)] 計測モード カードをタップします。

    [複数の高さ (4 回以上)] リスニング ページが表示されます。

  4. 距離計をターゲットに向け、3 回計測します。 1 回目はターゲットに対して水平に、2 回目はターゲットの底面に対して、3 回目はターゲットの高さに対して計測を行います。
  5. 同じターゲットで高さを計測するたびに、距離計の矢印ボタンをタップして 3 回目の計測を繰り返します。
    注意:

    距離計のファインダー表示では 3 回目の計測が「角度 2」として表示されます。

  6. すべての計測が完了したら、[終了] をクリックします。
  7. 調査で必須の他の質問に回答し、調査を送信します。

距離計タイルを使用したオフセットと高さの取得

次の手順を開始する前に、Survey123 Connect で利用できる [Rangefinder Workflow Height and Offset] または [Rangefinder Workflow Multiple Heights and Offset] のサンプルから作成された調査にアクセスできることを確認してください。 距離計質問を調査に追加する方法については、「表示設定」をご参照ください。

  1. ギャラリーから [距離計] タイルを選択します。
  2. [高さとオフセット (3 回)] 計測モードのオプション ボタンをタップし、計測値を格納する調査をリストから選択します。
  3. [高さとオフセット (3 回)] 計測モード カードをタップします。

    [高さとオフセット (3 回)] または [複数の高さ (4 回以上)] リスニング ページが表示されます。

  4. 距離計をターゲットに向け、3 回計測します。 1 回目はターゲットに対して水平に、2 回目はターゲットの底面に対して、3 回目はターゲットの上部に対して計測を行います。
  5. 同じターゲットで高さを計測するたびに、距離計の矢印ボタンをタップして 3 回目の計測を繰り返します。
    注意:

    距離計のファインダー表示では 3 回目の計測が「角度 2」として表示されます。

  6. すべての計測が完了したら、[終了] をクリックします。
  7. 調査で必須の他の質問に回答し、調査を送信します。

調査における距離計の表示設定の使用

次の手順を開始する前に、Survey123 Connect で利用できる [Rangefinder Appearance] のサンプルから作成された調査にアクセスできることを確認してください。 距離計質問を調査に追加する方法については、「表示設定」をご参照ください。

  1. 調査を開きます。
  2. [距離計] ボタンをクリックします。
    • 調査で [measurement=azimuth] が構成されている場合は [オフセットのみ (1 回)] リスニング ページが表示されます。
    • 調査で [measurement=multipleHeight] が構成されている場合は [複数の高さ (4 回以上)] リスニング ページが表示されます。
    • 調査で他の組み合わせの計測プロパティが構成されている場合は [高さのみ (3 回)] リスニング ページが表示されます。
  3. 距離計をターゲットに向け、必要な回数だけ計測します。 1 回目はターゲットに対して水平に、2 回目はターゲットの底面に対して、3 回目はターゲットの上部に対して計測を行います。
  4. 調査で必須の他の質問に回答し、調査を送信します。