ArcGIS Pro では、Esri が提供するナビゲーション マップをカスタマイズするか、または組織のベースマップ、道路ネットワーク、対象物、対象物ロケーター、移動モードを使用して独自のマップを作成し、そのマップをモバイル作業者間で共有して、Navigator でルート案内を取得するときに使用します。以下の演習のいずれかを選択して、カスタム ナビゲーション マップの作成方法を学習します。
- 単に、Esri が提供するナビゲーション マップに対象物を追加する場合は、「対象物の追加」をご参照ください。
- Esri が提供するナビゲーション マップに対象物を追加し、道路を作成する場合は、「対象物の追加と道路のデジタイズ」をご参照ください。
- Esri が提供するナビゲーション マップに対象物を追加し、既存の道路を読み込む場合は、「対象物の追加と道路の読み込み」をご参照ください。
- 独自の道路ネットワークを使用してナビゲーション マップを作成する場合は、「すべて独自のデータによるマップの作成」をご参照ください。
実行する演習の選択
どの種類のナビゲーション マップを作成すればよいかわからないため、どの演習を実行すればよいかわからない場合は、まず、完全に独自のデータを使用してマップを作成するのか、あるいは Esri が提供するナビゲーション マップを変更するのかを決めます。
完全かつ高品質な最新の道路データセットをすでに持っている組織の場合、「すべて独自のデータによるマップの作成」を実行します。これに該当するユーザー例として、地方自治体があります。地方自治体は、通常、公共サービスを提供するために、独自の道路データセットを所有し、毎日これを更新しています。
独自の道路データセットがない場合、またはルート検索が可能なネットワーク データセットにするために、その道路データセットを大幅に改善しなければならない場合は、Esri が提供するナビゲーション マップを変更する 3 つの演習のいずれかを実行します。ArcGIS StreetMap Premium データセットを使用するためのライセンス、または StreetMap Premium Custom Roads データセットを使用するためのライセンスが必要です。いずれも、組織の対象物または道路を組み込むことができる高品質の道路データセットです。
どの演習を実行するかをさらに検討する場合は、組織がカスタム道路を追加する必要があるかどうかを検討します。組織が通常、操作を実行する際に私道を使用しない場合は、Esri が提供するナビゲーション マップに道路を追加する必要はおそらくないため、「対象物の追加」を実行します。これに該当する組織例は、消防署です。消防署は、ArcGIS StreetMap Premium データセットにすでにあるローカルの道路を主に使用するため、消火栓などの対象物を Esri のナビゲーション マップに追加できればよいからです。これには、ArcGIS StreetMap Premium データセットを使用するためのライセンスが必要です。
組織がカスタム道路を追加する必要があり、既存の道路データセットを持っていない場合は、「対象物の追加と道路のデジタイズ」を実行します。たとえば、最近新しい区画に道路を建設したが、デジタル道路データセットがまだない不動産開発会社の場合、この演習を実行します。これには、StreetMap Premium Custom Roads データセットを使用するためのライセンスが必要です。
組織がカスタム道路を追加する必要があり、高品質の道路データセットを持っている場合は、「対象物の追加と道路の読み込み」を実行します。たとえば、私道データセットと、電力線支柱などの対象物データを持ち、これらをマップに追加したい電力会社の場合、この演習が最適です。これには、StreetMap Premium Custom Roads データセットを使用するためのライセンスが必要です。私道データセットに問題がある場合は、「対象物の追加と道路のデジタイズ」を実行する方が効率的です。