ArcGIS IPS Setup アプリを使用すると、施設内のサーベイ レコーディングを計画して実施し、IPS を有効にするエリアで位置データを収集できます。 サーベイ レコーディングを IPS Setup から ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise 組織にアップロードし、ArcGIS Pro の [屋内測位ファイルの生成 (Generate Indoor Positioning File)] ツールを使用して屋内測位ファイルに変換することができます。 ビーコンの位置が正確で、施設の詳細な壁の情報がある場合は、調査なしで屋内測位ファイルを生成ツールを使用して、施設を調査せずに測位ファイルを生成する別のアプローチがあります。 屋内測位ファイルを作成したら、IPS Setup アプリをテスト モードで使用して測位の精度を評価できます。
リアルタイムの位置がサーベイ デバイスに青色のドットで表示されます。 IPS Setup では、Wi-Fi または広く利用されている Bluetooth ビーコンに基づくフィンガープリントと、非同期に計測される複数の Wi-Fi アクセス ポイントまたはビーコン (ネットワーク ソース) からの RSSI (Received Signal Strength Indication) の測定値を使用して、位置を特定します。 高い精度を確保するために、スマートフォンと一部のタブレットに搭載されているモーション センサー (加速度計、ジャイロスコープ、磁力計など) で RSSI がサポートされています。
サーベイの実行中に、無線周波数の計測データが収集されます。 このデータセットは、測位ファイルを生成するために ArcGIS Pro の屋内測位ファイルの生成ツールで使用され、その後、リアルタイムの測位を提供するために IPS Setup で使用されます。 測位の計算は、特定の場所で観測されたビーコンの信号強度または Wi-Fi アクセス ポイントの信号強度と、測位ファイルに格納されている参照データ (フィンガープリント) を比較して行われます。
IPS Setup では、品質評価ツールセット内のツールでデプロイメントの品質評価を実行する際に使用できる品質レコーディングを収集することができます。
ヒント:
同じデバイスを使用して、全体のサーベイを実施します。 複数のデバイスを使用する場合、同じブランドとモデルを使用します。 センサーはデバイスごとに異なるため、使用するデバイスによって IPS の精度が変わる場合があります。 サーベイ レコーディングの処理時に、[屋内測位ファイルの生成 (Generate Indoor Positioning File)] ツールは、異なるモデルのデバイスが使用されているかどうかを認識し、精度が低下する可能性があることを警告します。
IPS Setup コンポーネント
ArcGIS IPS Setup には、以下のコンポーネントがあります。
- マップ リスト - マップ詳細を表示し、お気に入りを設定し、マップを開き、記録リストとプロファイル メニューにアクセスします。
- マップ モード - フロア プランを視覚化し、施設内のフロアを切り替え、サーベイ モードとテスト モードにアクセスします。
- サーベイ モード - 屋内サイトで無線参照データを収集し、軌道、測点、位置、およびそれらに対応する地理的座標の記録を作成します。 サーベイを実施する前に、次のいずれかの方法でサーベイ パスを計画することができます。
- IPS Setup の計画モードを使用してサーベイ パスを作成する - パスをスケッチして測点を追加し、記録する前にサーベイ ルートを構築します。
- ArcGIS Pro でサーベイ パスを作成して Web マップに含める - 既存のパスを使用して、計画済みまたはサーベイ済みのレコーディング パスを実行します。
- テスト モード - IPS デプロイメントの測位品質をテストします。 ArcGIS Pro で次のいずれかのツールを使用してテストする測位ファイルを生成できます。