URL パラメーターの使用

ArcGIS Instant Apps では、カスタム パラメーターを共有および構成する際に、アプリの URL に URL パラメーターを追加できます。 URL パラメーターを使用し、アプリのリンクを開いたときの指示を含めることができます。 たとえば、アプリを特定の位置や縮尺レベルにズームしたり、ポップアップを持つフィーチャにズームするなどの操作を行えます。

パラメーターの構造

パラメーターは URL の末尾に追加され、等号で連結されたキーと値のペアの形式をとります (=)。 パラメーターをアペンドするには、アンパサンド (&) を使用して URL につなげる必要があります。

パラメーターを含む Instant Apps の URL では、次の構造が使用されます:

https://<domain>/apps/instant/<Template>/index.html?<AppID>&<param1=value>&<param2=value>&<param3=value>&...
注意:

このトピックでは、小なり記号と大なり記号 (<>) は角括弧として使用されます。 URL にシンボルを追加しないでください。

<Template> はアプリのInstant Apps テンプレートです。

<AppID> は Web アプリの一意の ID です。Instant Apps テンプレート (以下で使用する基本テンプレートなど) は、開くアプリケーションの ID を URL パラメーターとして取ります:

https://example.maps.arcgis.com/apps/instant/basic/index.html?appid=6c133f9d56d64723aee1da68e704c146

複数のパラメーターをアペンドするには、アンパサンド (&) で区切ります:

https://example.maps.arcgis.com/apps/instant/basic/index.html?appid=6c133f9d56d64723aee1da68e704c146&locale=en&center=-157.7118,20.7413&level=7

この例では、localecenterlevel の各パラメーターはすべてアペンドされています。

一般パラメーター

次のサブセクションでは、アプリで利用可能なパラメーターについて説明します。

注意:

すべての Instant Apps テンプレートが次のパラメーターをサポートしているわけではありません。 アプリをテストし、パラメーターがサポートされていることを確認してください。

位置の指定

URL を開いたときに、アプリの中心となる位置を定義します。 center=<x>,<y> を使用し、地理座標 (x,y) で中心を設定します。

例を以下に示します。

https://example.maps.arcgis.com/apps/instant/basic/index.html?appid=6c133f9d56d64723aee1da68e704c146&center=-157.7118,20.7413

アプリで座標 (-157.7118, 20.7413) が開きます。

縮尺レベルの指定

特定の縮尺レベルを定義するには、level パラメーターを使用します。 level=<zoom level value> をアペンドします。

例を以下に示します。

https://example.maps.arcgis.com/apps/instant/basic/index.html?appid=6c133f9d56d64723aee1da68e704c146&level=2

アプリは、アプリのデフォルトよりも低い縮尺レベルで開きます。

範囲の指定

2 つの地理座標 (x,y) を使用し、マップの範囲を定義します。 extent=<MinX>,<MinY>,<MaxX>,<MaxY> を使用します。 最初の座標 (MinX,MinY) は、目的のマップ範囲の南西の角を定義する必要があります。 2 つ目の座標 (MaxX,MaxY) は、目的のマップ範囲の北東の角を定義する必要があります。

例を以下に示します。

https://example.maps.arcgis.com/apps/instant/basic/index.html?appid=6c133f9d56d64723aee1da68e704c146&extent=-73.28,42.08,-68.46,42.04

アプリで目的のマップ範囲が開きます。

フィーチャの位置の検索

アプリを開く際に位置またはフィーチャを検索するには、find パラメーターを使用します。 マップが最も近い一致結果にズームし、吹出しマーカーが表示されます。 find=<search string> を使用します。

例を以下に示します。

https://example.maps.arcgis.com/apps/instant/basic/index.html?appid=6c133f9d56d64723aee1da68e704c146&find=michigan

検索結果の最適な結果として、アプリは米国ミシガン州にズームします。

ポップアップ付きのマーカーの追加

URL を開くと、marker パラメーターを使用して、カスタム ポップアップを含むマーカーにズームします。 パラメーターは次のプロパティを使用します。 プロパティをスキップするには、二重カンマ (,,) を使用します。

注意:

パラメーター全体をエンコードする必要があります。 URL のエンコーディングでは、文字がパーセント記号 (%) およびそれらの文字の 16 進数 (hex) 表記に置き換えられます。 詳細と、文字列のエンコーディングの方法についてはURLEncoder.io をご参照ください。

マーカー プロパティは、次の順序で構造化する必要があります:

marker=<x>,<y>,<WKID>,<title>,<symbol URL>,<label>
  • <x>,<y> - マーカーの地理座標。
  • <WKID> - マップに追加される座標の空間参照。 WKID を含めない場合、GCS 座標が使用されます。
  • <title> - ポップアップのタイトル。 タイトルを含めない場合、ポップアップは空になります。
  • <symbol URL> - ポイントのシンボル。 シンボルを含めない場合、黒い円のマーカー シンボルが使用されます。
  • <label> - ポップアップの説明に含めるテキスト。

パラメーターはマーカーにズームします。 マーカーをクリックし、ポップアップを開きます。

例を以下に示します。

https://example.maps.arcgis.com/apps/instant/basic/index.html?appid=6c133f9d56d64723aee1da68e704c146&marker=-166.50,24.77,,Papah%C4%81naumoku%C4%81kea%20Marine%20National%20Monument,,One%20of%20the%20world%27s%20largest%20protected%20areas.%20This%20monument%20is%20home%20to%20native%20cultural%20significance%20and%20protects%20critical%20endemic%20species.

URL は指定した座標にマーカーとポップアップを作成します。 ポップアップのタイトルは、テキストで Papahānaumokuākea Marine National Monument です。

アプリの言語の切り替え

指定の言語でアプリを開くよう、URL を構成します。 locale パラメーターと 2 文字の ISO 639-1 言語コードを使用します。 Instant Apps は、ArcGIS Online がサポートするすべての言語をサポートしています。 locale=<language code> をアペンドします。

例を以下に示します。

https://example.maps.arcgis.com/apps/instant/basic/index.html?appid=6c133f9d56d64723aee1da68e704c146&locale=vi

アプリを開くと、アプリのユーザー インターフェイスがベトナム語で表示されるよう設定されました。

共有ツールによるパラメーターの生成

共有機能を使用すると、生成されたパラメーターを含むアプリの URL を作成できます。 生成されたパラメーターは、現在のマップ ビューを保持し、ポップアップを開くことができます。

注意:

一部のテンプレートは、共有ツールをサポートしていません。 詳細については、アプリ ツール比較表 (PDF) をご参照ください共有ツールをサポートするテンプレートを確認できます。

以下のパラメーターは、共有機能で自動的に生成できます:

  • locale=<language code>
  • center=<x>,<y>
  • level=<LOD>
  • selectedFeature=<feature>

selectedFeature パラメーターは、フィーチャのポップアップを開きます。

共有機能を使用し、生成されたパラメーターを含む URL を作成するには、次の手順を実行します:

  1. サイド パネルで [高速] モードを無効にします。確認プロンプトが表示されたら [続行] をクリックします。
  2. サイド パネルで [対話性] をクリックし、ウィンドウを開きます。
  3. [共有] をクリックし、[共有] メニューを開きます。
  4. [共有] オプションを有効にします。 これにより、アプリで [共有] ツールが有効になります。
  5. Web マップで、URL を開くマップのビューを構成します。

    さらに、選択したフィーチャとポップアップで URL を開きたい場合は、フィーチャも選択できます。

  6. [共有] ツールをクリックします。
  7. [リンクのコピー] をクリックし、アプリの URL をクリップボードにコピーします。

    この URL には、ビューと選択したフィーチャのポップアップ (構成されている場合) でアプリを開く、アペンドされたパラメーターが含まれます。 さらに、この URL は常にエンコードされています。

カスタム URL パラメーターの作成

Instant Apps アプリで、アプリが開いたときにフィーチャにズームし、ポップアップを表示するカスタム URL パラメーターを作成できます。 カスタム URL は他の URL パラメーターと組み合わせることができ、3D ビューアー、基本、対話形式の凡例、レポーター、サイドバーでサポートされます。 基本およびサイドバーでは、複数のレイヤーに適用できるカスタム URL パラメーターもサポートしています。

カスタム URL パラメーターを作成するには、次の手順を実行します:

  1. サイド パネルで [高速] モードを無効にします。確認プロンプトが表示されたら [続行] をクリックします。
  2. [設定の検索] をクリックし、「URL パラメーター名」を検索します。

    [URL パラメーター] 設定が表示されます。

  3. [URL パラメーター名] セクションで、カスタム パラメーターの名前を入力します。

    これは、アプリの URL にアペンドするカスタム パラメーターです。

  4. [URL パラメーターの検索レイヤー] で、カスタム パラメーターが検索するフィーチャ レイヤーをアプリから選択します。
  5. 選択したフィーチャ レイヤーの横にある [フィールド] をクリックし、フィールド ドロップダウン メニューを開きます。

    検索レイヤー内で、カスタム パラメーターが検索するフィールドを選択します。

  6. [終了] をクリックします。
  7. [公開] をクリックし、カスタム パラメーターの構成を配置します。

カスタム URL パラメーターが構成されました。 <assigned name>=<field value> の形式で、アプリの URL にフィーチャの識別値を持つカスタム パラメーターをアペンドできます。 これにより、アプリが開いたときに、指定のフィーチャのポップアップがズームし、表示されます。

たとえば、カスタム パラメーター名が「site」で、サイト名を検索する場合、Web アプリの末尾に site=<site name> をアペンドすると、アプリはその指定のフィーチャにズームします。 この NOAA 海洋保護区域のサンプル アプリでは、以下のパラメーターはモントレー湾国立海洋生物保護区にズームし、フィーチャのポップアップを開きます: site=Monterey Bay National Marine Sanctuary

以下の URL に、その様子を示します:

https://example.maps.arcgis.com/apps/instant/basic/index.html?appid=6c133f9d56d64723aee1da68e704c146&site=Monterey%20Bay%20National%20Marine%20Sanctuary