データベース接続の作成

Insights in ArcGIS Enterprise
Insights desktop
注意:

Insights in ArcGIS Enterprise および Insights desktop では、データベース接続はサポートされます。

データベース接続を使用すると、Insights でデータベース テーブルを直接操作できます。 サポートされているデータベースや、Java Database Connectivity (JDBC)ドライバーを使用している他のリレーショナル データベースへのデータベース接続を作成することができます。

データベース接続を作成するには、次の前提条件を満たしている必要があります。

  • データベース接続を追加する前に、適切なコネクタを追加しておく必要があります。 詳細については、「必須ベンダー ファイル」および「コネクタ タイプの管理」をご参照ください。
  • 接続先のデータベースに対する適切な権限を持っている必要があります。 データベース権限がない場合は、データベース管理者にお問い合わせください。
  • 接続を認証できる必要があります。 大半のデータベースでは、認証にユーザー名とパスワードが使用されます。 SQL ServerBigQuery では次の代替認証方法を使用します。

データベース接続の作成

データベース接続は、リレーショナル データベースの接続アイテムとして保存されます。 ホーム ページまたは ArcGIS Enterprise ポータル (Insights in ArcGIS Enterprise を使用している場合) の [接続] タブで、リレーショナル データベースの接続アイテムを表示できます。 接続はホーム ページから、またはワークブックにデータを追加する前に作成することができます。

ホーム ページからの接続の作成

ホーム ページからデータベース接続を作成するには、次の手順に従います。

  1. [接続] タブ 接続 をクリックします。
  2. [新しい接続] をクリックし、メニューから [データベース] を選択します。

    [新しい接続] ウィンドウが表示されます。

  3. 接続先のデータベース タイプを選択します。 組織で利用可能なデータベース タイプだけがリストに表示されます。 詳細については、「コネクタ タイプの管理」をご参照ください。
  4. 使用しているデータベースの接続プロパティを指定します。 必須フィールドには、アスタリスク (*) が表示されています。
  5. [追加] をクリックします。

    Insights は、接続プロパティを使用して、データベースへの接続を試行します。 正常に接続されると、接続が [接続] ページに表示されます。

    Insights がデータベースに接続できない場合、エラー メッセージが表示されます。 接続を確立できない理由の詳細については、「データベース接続のトラブルシューティング」をご参照ください。

リレーショナル データベース接続が作成されます。 この接続は、ホーム ページの [接続] タブから更新できます。 詳細については、「データベース接続の更新」をご参照ください。

Insights in ArcGIS Enterprise でのデータベース接続の所有者として、チーム メンバーとアイテムを共有できるため、チーム メンバーはデータベース接続からのデータを分析に使用できるようになります。

[ページに追加] ウィンドウからの接続の作成

ワークブックにデータを追加する前に、次の手順に従って [ページに追加] ウィンドウからデータベース接続を作成します。

  1. 次のいずれかのオプションを使用して、[ページに追加] ウィンドウを開きます。
    • ワークブックの作成。 ワークブックが作成されると、[ページに追加] ウィンドウが表示されます。
    • 既存のワークブックのデータ ウィンドウの上にある [ページに追加] ボタン ページに追加 をクリックします。
    • 現在のワークブックにページを作成します。 ページが作成されると、[ページに追加] ウィンドウが表示されます。
  2. [ページに追加] ウィンドウで、[データベース] を選択します。
  3. [新しい接続] をクリックします。
  4. 使用しているデータベースの接続プロパティを指定します。 必須フィールドには、アスタリスク (*) が表示されています。
  5. [OK] をクリックします。

    Insights は、接続プロパティを使用して、データベースへの接続を試行します。 データベースへの接続が可能な場合は、接続が作成され、データベースのデータセットが中央のウィンドウにリスト表示されます。 新しい接続からデータセットを選択して、ワークブック ページに追加できます。

リレーショナル データベース接続が作成されます。 この接続は、ホーム ページの [接続] タブから更新できます。 詳細については、「データベース接続の更新」をご参照ください。

Insights in ArcGIS Enterprise でのデータベース接続の所有者として、チーム メンバーとアイテムを共有できるため、チーム メンバーはデータベース接続からのデータを分析に使用できるようになります。

接続プロパティ

データベース接続には、必須プロパティとオプション プロパティがあります。 必須プロパティには、[新しい接続] ウィンドウ内でアスタリスク (*) が表示されています。

サポートされている 1 つ以上のデータベース タイプで使用されているプロパティを次の表に示します。

注意:

サポートされているデータベースのリストに存在しないその他のデータベースへの接続のプロパティは、コネクタ タイプの追加に使用される YAML ファイル (properties.yml) で設定されています。 このため、その他のデータベースの [新しい接続] ウィンドウ内のプロパティは、この表にあるプロパティに一致しない場合があります。

プロパティ説明データベース

名前

データベース接続に割り当てられるエイリアス。 [名前] プロパティは、データベース名と対応している必要はありません。

すべてのデータベースで必須です。

タイプ

データベース タイプ (OracleSQL Server など)。 組織で利用可能なコネクタだけがリストに表示されます。 詳細については、「コネクタ タイプの管理」をご参照ください。

すべてのデータベースで必須です。

デフォルトの空間タイプ

位置の有効化でデータベースのデータセットに位置フィールドを追加する際に使用される空間タイプ

Oracle および PostgreSQL で必須です。

接続方法

Oracle データベースに接続する方法。 [接続方法] には、[基本] または [TNS] を指定できます。 [基本] では、サーバー名、インスタンス名、ポート番号を使用して接続を作成します。 [TNS] では、TNS ファイル パスとエイリアスを使用して接続を作成します。

Oracle で必須です。

サーバー名

データベース ホスト名。

Oracle データベース ([基本] 接続方法を使用している)、PostgreSQLSAP HANA、および SQL Server データベース (SQL Server 認証を使用している) で必須です。

サーバー名 (完全修飾ドメイン名)

組織の ArcGIS Server コンピューターの完全修飾ドメイン名。

OS (Windows) 認証を使用している SQL Server データベースで必須です。

インスタンス名

接続しているデータベースのインスタンス。

Oracle データベース ([基本] 接続方法を使用している) で必須です。 SQL Server ではオプションです。

TNS ファイル パス

TNS ファイルがコンピューター上に保存されているパス (例: C:\oracle\network\admin)。 このパスには TNS ファイル名 (tnsnames.ora) は含まれません。

Oracle データベース ([TNS] 接続方法を使用している) で必須です。

TNS エイリアス

接続先のデータベースを定義する TNS ファイル内のエイリアス。

Oracle データベース ([TNS] 接続方法を使用している) で必須です。

ポート番号

接続しているデータベースのポート番号。

SAP HANA で必須です。 Oracle データベース ([基本] 接続方法を使用している)、PostgreSQL、および SQL Server でオプションです。

認証方法

データベース接続を確認する方法。 [認証方法] として、SQL Server または Windows を指定できます。

SQL Server で必須です。

プロジェクト

BigQuery データセットが格納されているプロジェクト。

BigQuery で必須です。

アカウント名

データベースが保存されているアカウントの名前。

Snowflake で必須です。

ドメインまたはユーザー名

データベース接続の認証に使用しているドメイン名またはユーザー名。 Windows 認証を使用する SQL Server 接続の場合は、ドメイン名を使用します。 他のすべてのデータベースと認証方法では、ユーザー名を使用します。

OraclePostgreSQLSAP HANASnowflake、および SQL Server で必須です。

パスワード

使用しているユーザー名に対応するパスワード。

OraclePostgreSQLSAP HANASnowflake、および SQL Server データベース (SQL Server 認証を使用している) で必須です。

サービス アカウントの電子メール

Google サービス アカウントに接続されている電子メール アドレス。

BigQuery で必須です。

プライベート キー

Google サービス アカウントのプライベート キー

BigQuery で必須です。

SSL での接続

セキュア ソケット レイヤー (SSL) での SAP HANA データベースへの接続を有効にします。

SAP HANA ではオプションです。

データベース名

接続しているデータベースの名前。

SQL ServerPostgreSQL、および Snowflake で必須です。 SAP HANA ではオプションです。

ウェアハウス名

接続しているウェアハウスの名前。

Snowflake で必須です。

[スキーマ名] または [データセット名]

データベース接続に使用されるデフォルトのスキーマ (Snowflake) またはデータセット (BigQuery)。 このスキーマまたはデータセットには、解析ワークフローの実行中に読み取り/書き込み接続用として作成された一時テーブルが格納されます。 スキーマもデータセットも選択されていない場合、またはユーザーがスキーマまたはデータセットに対する読み取り/書き込み権限を持っていない場合、データベース接続は読み取り専用になります。

SnowflakeBigQuery では任意です。

インデックス列

Insights では、パフォーマンスを向上させるために、OracleSQL Server、または PostgreSQL データベースを使用している一部の機能に対してデータベース テーブルにインデックスを作成します。 Oracle および SQL Server データベースでは、データベース接続を作成したユーザーに必要なデータベース権限が付与されている場合にのみ、インデックス作成が実行されます。 接続が作成されると、Insights でデータベース テーブルを使用しているユーザーに関係なく、データベース テーブルにインデックスが作成されます。

データベース接続を作成したユーザーに必要な権限が付与されていない場合、データベース テーブルのインデックス作成は行われません。

次の表は、各データベース タイプにおけるインデックスの作成方法、およびインデックス作成が行われる接続の作成に必要な権限を示したものです。

データベース説明インデックス タイプ必要な権限
SAP HANA

SAP HANA データベースでは、Insights でのインデックス作成が実行されません。

該当なし

該当なし

Oracle

インデックスが作成される状況は次のとおりです。

  • フィールドがデータセットに対して計算されている。
  • データセットとともにリレーションシップが作成されている。
  • [データの情報付加] がデータセットに対して使用されている。
  • 空間解析の結果などにより、データセット上で位置が有効化されている。
  • データが異なる地理座標系に投影されている。 データセットの座標系がベースマップの座標系と一致しない場合に、データが投影されます。

一意でない

コンテンツに接続して閲覧します (データ キャッシュあり)。

次のいずれかです。

  • ユーザーがテーブルの所有者である。
  • ユーザーがテーブルの所有者から CREATE INDEX ON <テーブル名> 権限を付与されている。
SQL Server

インデックスが作成される状況は次のとおりです。

  • フィルターがデータセットに適用されている。
  • データセットとともにリレーションシップが作成されている。
  • [データの情報付加] がデータセットに対して使用されている。
  • 空間解析の結果などにより、データセット上で位置が有効化されている。

一意でない

コンテンツに接続して閲覧します (データ キャッシュあり)。

PostgreSQL

インデックスが作成される状況は次のとおりです。

  • フィルターがデータセットに適用されている。
  • データセットとともにリレーションシップが作成されている。
  • 時系列グラフが作成されている。

一意でない

コンテンツに接続して閲覧します (データ キャッシュあり)。

Snowflake

Snowflake データベースでは、Insights でのインデックス作成が実行されません。

該当なし

該当なし

BigQuery

BigQuery データベースでは、Insights でのインデックス作成が実行されません。

該当なし

該当なし

空間タイプ

デフォルトの空間タイプは、位置の有効化によるデータベース データセットへの位置フィールドの追加時に使用する、空間タイプの決定に使用されます。 次の表は、各データベース タイプで使用可能なデフォルトの空間タイプを示しています。

データベースサポートされているデフォルト空間タイプ
SAP HANA
  • ST_Geometry
Oracle
  • Oracle Spatial
  • Esri ジオデータベース
SQL Server
  • Geometry
PostgreSQL
  • PostGIS Geometry
  • Esri ジオデータベース
  • None
Snowflake
  • ジオグラフィ
BigQuery
  • ジオグラフィ
注意:

SDELOB 空間タイプはサポートされていません。

リソース

Oracle でのエンタープライズ ジオデータベースの作成とトラブルシューティングの詳細については、「Oracle でのジオデータベース」をご参照ください。

Microsoft SQL Server でのエンタープライズ ジオデータベースの作成とトラブルシューティングの詳細については、「Microsoft SQL Server でのジオデータベース」をご参照ください。

PostgreSQL でのエンタープライズ ジオデータベースの作成とトラブルシューティングの詳細については、「PostgreSQL でのジオデータベース」をご参照ください。

次の手順

これで、データベース接続の作成が終了しました。次に、組織でその接続を共有するか、ワークブックにデータを追加します。