テーブル ウィジェット

テーブル ウィジェットは、フィーチャ レイヤーと、フィーチャ レイヤーが関連付けられたシーン レイヤーの対話形式の属性テーブルを表示し、ユーザーがタブまたはリストからアクセスする複数のシートを含めることもできます。 テーブルに含めるフィールドを選択し、検索や選択などのツールを有効化できます。 ユーザーは 1 つまたは複数のフィールドで、昇順または降順でテーブルを並べ替えることができます。

このウィジェットを使用して、次のようなアプリの設計要件をサポートします。

  • 属性テーブルを表示します。
  • レコードの検索や並べ替え、属性の編集、マップ内の対応するフィーチャの選択など、ユーザーが操作できるテーブルを提供します。

使用上の注意

このウィジェットでは、テーブルのシートごとにデータ ソースを設定する必要があります。 テーブルは、フィーチャ レイヤーと、フィーチャ レイヤーが関連付けられたシーン レイヤーをサポートします。 テーブル ウィジェットのアクションを設定して、マップ ウィジェットでマップ上で選択したフィーチャをズームしたり、リスト ウィジェット上の列をフィルター処理したりするなど、他のウィジェットを操作できます。 このウィジェットを使用すると、アプリにマップを含めずにフィーチャ属性を表示することもできます。

ヒント:

長い文字列が含まれているフィールドの場合、任意のセルにポインターを合わせると全体の値がツールチップに表示されます。 セル内の URL は [表示] ボタンに自動的に短縮されてライブ リンクになります。

検索方法

テーブル ウィジェットの検索ツールでは、検索候補と検索結果の取得に、異なる方法を使用します。

検索ツールでは、フルテキスト検索で検索候補を生成します。 フルテキスト検索は、レコードを小さい単位 (個々の単語など) に分割するフルテキスト フィールド インデックスを使用する効果的な検索方法です。 たとえば、米国の郵便局の位置を表すレイヤーに、すべての郵便局名を含む名前フィールドがあるとします。 このインデックスは、Highland Station Baltimore Post Office という名称を、検索可能な 5 つの単語 (「Highland」、「Station」、「Baltimore」、「Post」、「Office」) に分割します。 「Baltimore Office」、「Highland Baltimore」、「Stat Balt Office」など、これらの単語の任意の組み合わせ (または単語の冒頭部分のみの組み合わせ) で構成される検索語句を入力すると、検索候補にその郵便局が表示されます。

ホスト フィーチャ レイヤーの所有者か組織管理者である場合、フルテキスト フィールド インデックスをリスト ウィジェットかテーブル ウィジェットの検索フィールドとして選択すると、ホスト フィーチャ レイヤー向けに自動的に生成されます。 また、レイヤーのアイテムの詳細ページの属性フィールドにインデックスを手動で追加することもできます インデックスがないレイヤーがあり、レイヤーを編集する権限がない場合は、テーブル ウィジェットは代わりに START WITH abc% を使用して候補を検索します。つまり、ウィジェットは検索語句で開始するレコードを検索します。 これは効率性の低い検索方法です。

検索結果を取得するには、ウィジェットでは CONTAIN %abc% を使用します。つまり、検索語句はレコード内のどこに含まれていてもかまいません。 たとえば、「alt」を検索すると、Baltimore、Salt Lake City、Alton が検索結果に表示されます。

注意:

フルテキスト検索は ArcGIS Enterprise 11.3 リリースで追加された最新の変更点です。 このリリース以前のウィジェットでは、CONTAIN %abc% を使用して候補と結果の両方を取得していました。 CONTAIN %abc% クエリとは異なり、フルテキスト検索では、単語の中に含まれる検索語句は見つけられません。 上記の例では、「altimor」や「ighlan」を検索しても、想定される郵便局が検索候補に返されません。

マップとアプリのフィーチャを検索する方法の詳細

設定

テーブル ウィジェットには次の設定があります。

  • [新しいシート] - テーブルに 1 つまたは複数のシートを作成します。 ([削除] ボタンをクリックしてテーブルからシートを削除します)。各シートの [シートの構成] パネルで以下の設定を行います。
    • [データ] - ウィジェットで表示する属性を持つレイヤーのデータ ソースを選択します。 データ ビューの設定では、データをフィルタリングしてウィジェットに表示される情報を制限したり、データを並べ替えて特定の順序でフィーチャを表示したり、フィーチャの数を制限したりすることができます。
    • [最終更新のテキスト] - データの最終更新日を示すテキストを含めます。 この設定は、接続されたデータ ソースに対して自動更新が有効の場合のみ使用できます。
    • [ラベル] - シートの名前を入力します。 この名前は、タブとしてウィジェットに表示されるか、シートのリストに表示されます。
    • [フィールドの構成] - シートに表示されるフィールドの設定を構成します。
      • [レイヤー設定の使用] - レイヤーのデフォルト設定を使用して、初期表示に表示されるフィールド、表示されるフィールド、編集可能なフィールドを決定します。
      • [カスタマイズ] - シートに含めるフィールドを選択します。 (最初の 50 フィールドは自動的に選択されるので、必要に応じて、[選択の解除] ボタンを使用します)。選択したフィールドをドラッグして、フィールドの順序を変更します。 [表示] ボタンをクリックすると、ウィジェットが初めて読み込まれたときの列の表示/非表示が切り替わります (実行時に [列の表示/非表示] ツールを使用して表示設定を変更できます)。データ ソースが編集をサポートしている場合は、[編集の許可] チェックボックスをオンにして、データにアクセスできるユーザーがテーブルのセルをダブルクリックして属性を編集できるようにします。 編集可能なフィールドを選択できます。 編集できないフィールドの列ヘッダーには、鍵のアイコンが表示されます。
        注意:

        テーブル ウィジェットは添付ファイルをサポートしていません。

        注意:

        [エクスポート] データ アクションを使用して JSON、CSV、GeoJSON 形式にエクスポートした場合、表示対象として選択したフィールドだけがエクスポートに含まれます。

    • [ヘッダー オプション] - シート上部に表示されるヘッダー行をカスタマイズします。 ヘッダー テキストに太字の書式設定を適用したり、フォント色を変更したり、フォント サイズをピクセル単位 ([px]) で変更したりできます。 ヘッダーの背景色も選択できます。
    • [ツール] - テーブル内のシートを操作するためのツールをユーザーに提供します。
      • [検索] - テーブル内のシートに検索ボックスを表示します。
        • [検索フィールドの選択] - 検索するフィールドを 1 つ以上選択します。
        • [完全一致] - 検索結果を検索語句に一致するレコードのみに限定します。
        • [ヒント] - 検索ボックスに表示されるヒント テキストをカスタマイズします。
      • [レコードの選択] - ユーザーがシート内のレコードを選択できるようにします。 このツールを有効化すると、[選択セットの表示] (シートを更新して選択されたアイテムのみを表示) と [選択の解除] がシートの [オプション] メニューに追加されます。
        • [選択モード] - ユーザーがシート内の 1 つまたは複数のレコードを選択できるようにします。
      • [レコード数の表示] - 合計レコード数と選択レコード数を表示します。
      • [更新] - このツールはシートの [オプション] メニューに表示され、ユーザーはテーブルを更新して最新のデータを取得できます。
  • [配置スタイル] - [タブ] または [ドロップダウン] から選択し、ユーザーによるテーブルのシート間の切り替え方法を指定します。

操作オプション

このウィジェットは、ウィジェットの設定の [アクション] タブで構成されるアクションをサポートしています。

メッセージ アクションは、ウィジェット間の対話機能を作成する場合に便利です。 たとえば、テーブル ウィジェットの [アクション] 設定で [レコード選択の変更] トリガーを追加し、マップ ウィジェットをターゲットとして設定して、[ズーム] メッセージ アクションを追加することで、ユーザーがテーブルでフィーチャを選択したときに、マップでそのフィーチャをズームできるようになります。

データ アクションをオンにすると、データ処理タスク (エクスポートやフィルタリングなど) を実行するためのボタンがウィジェットのユーザー インターフェイスに追加されます。 たとえば、[フィルターの設定] データ アクションをオンにすると、実行時に SQL 式でテーブル フィルターを設定できるようになります。

他のウィジェットの設定でオンにするテーブル関連のデータ アクションには、[テーブルでの表示][テーブルに追加] の 2 つがあります。 どちらも、別のウィジェットからテーブルにレコードを送信するためのものです。 違いは、対象となるレコードです。 [テーブルに追加] はデータ ソース レベルのアクションで、データ ソース全体のすべてのレコードをテーブル ウィジェットに送信します。 [テーブルでの表示] はレコード レベルのデータ アクションで、選択されたレコード、現在のレコード、読み込まれたレコードにのみ影響します。

次の表に、使用できるウィジェットとデータ アクション、テーブル ウィジェット内に表示されるレコードを示します。

テーブルに追加テーブルでの表示

ソース ウィジェット

すべてのレコード

選択レコード

読み込まれたレコード

現在のレコード

データの追加

Yes

解析

Yes

チャート

Yes

Yes

フィーチャ情報

Yes

Yes

リスト

Yes

Yes

マップ

Yes

マップ レイヤー

Yes

クエリ

Yes

Yes

Yes

選択

Yes